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2004年6月30日

[IM]今のはIMか電子メールか、コミュニケーションツールの相互運用が進む を読んで

今のはIMか電子メールか、コミュニケーションツールの相互運用が進むを読んで。

 実はこの記事はかなり前の記事だ。
 興味を惹かれたものの、いまだ自分の中で消化しきれていない。


「全てのメッセージングメディアは等しく重要で、理にかなう部分においては相互運用性が必要」
 というメッセージには賛成だ。

 ただ、それがどのような姿になれば最も便利なのか正直まとまりがつかない。

 私がP2Pを知らない人に説明するときに良く例えとして出すのが、郵便と電話の例えだ。
 電子メールは郵便、IMは電話(正確には電信かな)として例えている。サーバー型の電子メールは郵便箱に届くから相手が読んだか分からないけど、P2P型のIMは電話だから直接相手に届くし、相手がいるかどうかもすぐ分かる、とか例えている。

 でも、デジタルの世界では実はこれはウソだ。
 技術的にいろいろとオプションをつけてやれば、電子メールもIMや電話的に機能させることができるだろうし、IMも実は世の中の大半のものはP2Pではなくサーバー型だ。

 まぁ細かい技術的な話は利用者には関係ないので、ウソがあっても伝われば良いやと開き直ってしまっている。
 まぁ、それは良いとして。

 テキストベースのコミュニケーションという意味では、IMも電子メールも本質的には実はそれほど変わらないサービスだ。
 もちろん現在の電子メールではIMほどチャット的な会話は難しいし、IMでは電子メールのように過去のテキストメッセージを整理して保存できない。

 ただ、これは機能が無いだけの話であって、つけてしまえば同じになる。
 個人的にはIMと電子メールの最大の違いはプレゼンス機能(相手がいるかどうかわかる機能)だと思っているが、それすら電子メールにつけてしまえば同じになる。

 要は何が言いたいかというと、技術的な面というのは利用者からするとどうでも良いという話だ。

 その理論でいくと、全てのメッセージが統合する世界というのは意味がある気がする。
 ただ、どうしても腹に落ちない。


 今は、その手段を相手が使ってきたということ自体がメッセージを発していないだろうか?

 個人的なイメージで言うと、コミュニケーションをするたびにIMでするか、電子メールにするか、電話にするかというのは利用者が目的に応じて選ぶものだと思う。
 
 急ぎでないメッセージは電子メール、もしくはボイスメールで。
 急ぎのメッセージは電話、もしくはとりあえずIMで「今ちょっといい?」ぐらいから始まって話が込み入ってきたら電話に切り替える、とか。

 でも、この記事のように相互運用が進んだら、受け取る側の人はどうやってそのメッセージの重要度を判断すれば良いのだろう?
 ノートパソコンを開いたときに、同じインターフェースでアラートが表示されたとする。
 それがスパムメールなのか、急ぎの電話の留守電なのか、遊びのIMなのか。
 PCが自動的に優先度の高いものから教えてくれるのだろうか?

 もちろんそれすらインターフェースの問題なのだが、なんだか相互運用は便利なようで、えらく混乱するような気がしてしまう。

 まぁ、こうやって混乱している時点で、既に古い世の中の人間なのかなぁ。
 やっぱり、どうも音声メッセージがテキストメッセージと一緒になっている未来を、信じられない自分がいるのだ。

 以前ユニファイドメッセージのシステムの会社さんと話をしたときには感動したんですけどね。
 使ってみないとだめかなぁ、やっぱ。

P2P ソリューション:コミュニケーションツール FLET’S.NET(2)


(前回のコラムの続き)


■P2P 技術とオンラインストレージの組み合わせ



フレッツ・ドットネットが特徴的なのは、 P2P 技術とオンラインストレージを組み合わせている点です。



P2P というとまったくサーバーが中心にない、いわゆるピュア型 P2P をイメージされるかもしれません。



たしかにサーバーにまったく依存しない仕組みは、コストを大幅に低減できるという意味ではメリットがあります。



ただ、一般的な PC の世界では、 PC の電源を落としている時間のほうが長いというのが普通です。そうすると、コミュニケーションを取るためには、相手が必ず起動していなければいけない、というサービスでは使いものになりません。



メッセンジャーでメッセージを相手に送ろうとした時に、相手が起動していなかったので、仕方なくメールソフトを立ち上げてメールを送る、というのでは、最初からメーラーを立ち上げたほうがよかった、ということになってしまうからです。



実際、最近のメッセンジャーソフトでは、相手が不在時にメッセージを送ろうとすると、自動的にメール的な仕組みに回避するようになってきています。



フレッツ・ドットネットにおいては、不在を前提として、不在時のメッセージやファイルは自分のオンラインストレージに保管されるという仕組みを提供しており、利用者からすると、非常にわかりやすい仕組みになっているといえます。



■利用者獲得競争に貢献するのか、独自サービスの落とし穴にはまるのか



フレッツ・ドットネットは、 NTT 地域会社の独自通信網であるフレッツ網の中で実現されるサービスのため、フレッツ利用者しか契約することはできません。フレッツ・ドットネットを使いたければ、フレッツ系の ISP サービスを利用するしかないということです。



熾烈な利用者獲得競争の渦中にある NTT 東日本としては、当然の戦略と言えるでしょう。



ただ、逆に言うとこのサービスを利用するためには、利用するメンバー「全員」がフレッツ系のサービスを契約しないといけない、ということになります。これは非常に高いハードルであるといえるでしょう。



システム担当が回線契約を取り仕切る法人であればまだしも、個人で家族や仲間が同じ ISP サービスを契約している状況というのは、意外に少ないものです。(シェアが仮に5割であったとしても、半分の人は他の ISP であるということです)。



さらに現在のところフレッツ・ドットネットは NTT 東日本エリアだけで提供されており、 NTT 西日本エリアの人と一緒にフレッツ・ドットネットを利用することはできません。



そういう意味では、現時点でフレッツ・ドットネットのメリットを最大限生かせるのは、限られた一部の利用者になってしまいそうです。



もちろん、フレッツ・ドットネットが ISP を変更してでも利用すべき魅力があるサービスと認知されれば、この問題は解消されます。



はたして、フレッツ・ドットネットが利用者獲得競争に影響するサービスとなり得るのか、それともやはり ISP 限定のサービスは上手くいかないという落とし穴にはまってしまうのか、注目していきたいと思います。



現在、フレッツドットネットでは、最大3か月無料の期間限定キャンペーンを実施しているようです。フレッツ系の ISP を利用している方はぜひ試してみてください。



フレッツ・ドットネットのサイト http://www.flets.com/dotnet/

2004年6月29日

[P2P]日本のコンテンツ保護は厳しすぎる――なぜ戦わないのか? を読んで

ITmedia:日本のコンテンツ保護は厳しすぎる――なぜ戦わないのか?を読んで。 

 前回紹介した「コンテンツ保護の“日米差”はどこからくるのか」の続きだ。


 果たしてインテルの人たちが例の違法コピー対策法案についてのニュースを聞いていたら同じように強気な発言をしていたかどうかは微妙だが。

 ただ、確かに日本と米国では利用者である我々に組織や法律と戦うという意識に、大きな違いがあるのは間違いない。

 実際、米国では違法コピー対策法案に対して、P2P業界団体であるP2P UnitedやPublic Knoledgeが懸念を表明している

 小寺さんが記事中で書かれているように、日本では残念ながらこのように組織だった正式な反対行動はあまり機能しない。
 CCCDにしても、輸入CD禁止にしても、草の根的な活動こそあれ、実際の法律やコンテンツホルダーに対して影響を与えるほどではない。

 小寺さんの下記の文章がそれを端的に表している。
コンテンツホルダーに対して直接団体行動を起こしても、あまり報われる感じがしない。というか日本の消費者は、コンテンツホルダーになめられてる。どんなにヒドいことをしても、結局それしか手段がなければ金を出すだろう、まさかテレビを見るのをやめるってことはないだろう、と思われている。

 そう、簡単に言ってしまえば日本の消費者は「なめられている」のだ。

 これは何もコンテンツ保護に関してだけの話ではない。今話題の年金問題しかり、道路問題しかり、政治にしても企業にしても、日本の消費者を本当の意味で恐れている組織は日本にはないだろう。

 極端な話、日本の消費者は自分達の力というのを信じていない。信じないように教育されてきたと言った方がいいのだろうか、お上に従うのになれてしまった国民性だろうか。
 
 誰も投票活動で日本の政治を変えることができると信じている人がいないのと同様、誰も自分達で法律を変えることができると信じていないのだろう。

 ただ、それが日本の良いところだったりもするのが難しいところだ。
 

 個人的には、結局のところ、コンテンツ保護の戦いというのは、実は業界内の利権獲得競争でしかないと思う。

 現在のコンテンツ問題に対して積極的に反対しているのは、コンテンツの製作者ではなく既存のコンテンツ配布方式で設けることに利権を持っているコンテンツホルダー達だ。
 デジタル化により彼らのビジネスモデルが立ち行かなくなってきているのを、無理矢理法律で押し戻そうとしているだけに見える。

 本来はコンテンツの流通方法は何であれ、コンテンツの製作者に利益が還元されるビジネスモデルが形成されれば良い話のはずだ。

 冷静に考えれば、CDの価格が一律で3000円台という現状の方がおかしい。人気の優劣によって価格は形成されなければいけないはずだし、戦略的に低価格にするという手もある。
 別に音楽自体は無料でインターネットで配布してしまい、コンサートやグッズで稼ぐというビジネスモデルもありえるはずだ。

 切込隊長のブログで記載された「パブリックP2P」に指摘されていたように、ニーズが少ないけれども一部の人には確実にあるというニッチなコンテンツ独自のビジネスモデルというのもあるはずだ。

 是非、日本の家電メーカーには、発言しない消費者の代わりに頑張ってもらって(?)、消費者にメリットのある新たなコンテンツ配信のビジネスモデルを構築してもらいたいものだ。
(だから、AppleのiTunesに、先に成功されるような状況は納得できない・・・)

2004年6月28日

[通信業界]「携帯電話事業は必ず参入する」と孫社長~ソフトバンクの株主総会 を読んで

「携帯電話事業は必ず参入する」と孫社長~ソフトバンクの株主総会を読んで。

 株主総会ですらアピールの場にしてしまうのが孫さんらしい。

 
 先日取り上げた森さんのブログにつながる発言がこれだろう。
ソフトバンクグループの今後の展開として孫社長は「21世紀のライフスタイルカンパニーを目指す」と宣言。短期間で伸びるがブームが去れば売れなくなってしまう商品ではなく、人々の生活様式そのものを変えてしまう製品やサービスを提供していく考えだという。
ライフスタイルカンパニーとは、ちょっと定義が幅広すぎる気もするが、少なくとも自社の事業を「通信」や「インターネット」に定義していない点で注目に値する。

 結局のところ通信やインターネットは、人々の生活、コミュニケーション、情報入手などのインフラにしか過ぎない。
 その先に何がくるかを考えずに、通信サービスとしての速度や価格競争だけに陥ってしまったら、本質を見誤るのは間違いない。

 そういう意味で、もともとが通信事業者でないソフトバンクのポジションというのは興味深い。

 発言の中では上手く国の政策を持ち上げている(おそらく今後も国を敵に回さないための手だろう)が、ソフトバンクが遅れていた日本のインターネット普及を現在の地位に持ってくるのに大きく貢献したことは間違いない。
 そのことに対する自信や自負もあるだろう。

 いよいよTD-CDMAの実験も開始したようだし、携帯電話事業への参入、光ファイバサービスへの準備ができていることも明言した。

 携帯電話事業者も含めた全ての通信事業者に、改めて宣戦布告といったところだろうか。
 これまで国や法律の規制やルールの中だけで戦ってきた通信事業者が、「みてくれは下品な」やり方すら辞さないソフトバンクのような新興事業者といかに対峙していくのか。

 本人が言っているように”ほら”の世界かもしれないが、孫正義の”ほら”は「ひょっとしたら」と思わせるから面白い。

2004年6月25日

[P2P]P2P電話のSkype、一般電話への通話サービスを日本でも開始予定 を読んで

P2P電話のSkype、一般電話への通話サービスを日本でも開始予定を読んで。

 いよいよSkypeも一般電話への通話サービス対応だそうだ。


 SkypeOutというSkype中心のサービス名称が実にふるっている。

 以前M2Xの製品を紹介したことがあったが、これでSkypeも同様の機能セットをそろえることになる。
 いわゆるPCから誰にでも電話をかけることができる環境ができるということだ。

 ちなみにYahoo!メッセンジャーもIP電話機能連携ができるようになったらしい。
先日MSNメッセンジャーはその機能を提供していたのを中止したと記憶しているが、この手のPCを使うソフトフォンについてはまだどの事業者も模索中のようだ。

 PC間の音声通話は無料で、PCから誰にでも格安料金で電話をできるというメリット自体は大きいと思う。
 ただ、Yahoo!BBのBBフォンも利用者間通話は無料で、それ以外の通話もかなり安い。いわゆるISP型のIP電話がこれだけ普及をし始めている状態では、やはりそのインパクトは薄いように思ってしまう。

 当面は以前紹介したような国際通話を無料にしたい企業の人たちを中心に普及するのだろうか。

 おそらくSkypeのようなPC型のソフトフォンが既存の通信事業者を脅かす存在になるためには、Yahoo!BBがBBフォンで実現したように、普通の電話でも使える(専用端末でも良いとは思うが)という状況になることが必要だと思う。

 そういう意味ではSkypeが端末メーカーと開発を進めているというニュースは非常に興味がある。
 livedoorもlivedoorフォンとして、専用のインターネット電話を販売しているが、こちらは利用者の絶対数がまだ少ないし端末も高い。

 将来的に「電話」というサービスがインターネット接続のオプションサービスになってしまうだろうというのは、おそらく誰もが予想することだと思うが、どういう事業者がリードしてどういうルートでその未来に辿り着くかで現在のプレイヤーに与える影響は大きく異なると思う。

 個人的にはおそらく家で使えるIP携帯電話がキーになると思うが、さてさてどうなることだろう。

2004年6月24日

[SNS]ソーシャルネットワーキングはどこへ行くのか を読んで

ソーシャルネットワーキングはどこへ行くのか

 梅田さんがSNSについて、ポイントを押さえて紹介されている。
 梅田さんが気になったというポイントは3つだ。


1・曖昧な知り合いのネットワークから得られる価値にこそ、その本質がある
2・普通のユーザたちは、「プライバシーの価値」など全く意に介さない
3・インターネット自身がすべて判断してくれる時代が来るのではないか

 自分のメモもかねてそれぞれのポイントを考えてみたい。


1・曖昧な知り合いのネットワークから得られる価値にこそ、その本質がある

 このポイントは、自分のイメージと重なる。
 以前にGREEの新聞記事掲載の関連でSNSについてまとめてみたときも書いたが、SNSはゆるーくながーく知り合い関係を維持するには最適なサービスだと思う。

 逆にいうと、親友や一部の同僚とだけ友人関係が築けていれば十分と思っている人からすると、SNSには全く興味が持てないのもうなずける。
 実際私も友達を何人か誘ってみたものの、人によっては全く興味を示さない。いや、実際には示さない人の方が多かったりする。そういう人はリアルな人間関係で十分だと思っているのだろうか。


2・普通のユーザたちは、「プライバシーの価値」など全く意に介さない 

 これは日本と米国ではどうなのだろう。
 Orkutに比べるとGREEやmixiは属性情報の設定など出会い系的な要素は少ないように感じる。自分の写真の代わりにタレントの写真やぬいぐるみなどを掲載している人も多いし、偽名の人もいたりする。

 とか書いている時点で私も世代的断絶なのかもしれない。
 実はGREEを見ていても世代のギャップを感じることが良くある。
 自分の私生活のブログをGREEに登録している人も多いからだ。
 とくにそういう人は私の知り合いにはあまりおらず、世代が若いほど多くなっていくのが正直ショックだ。個人的には大学のときにインターネットに触れているかどうかで結構世代的な違いがあるように感じてしまう。


3・インターネット自身がすべて判断してくれる時代が来るのではないか

 この部分はまだ自分の中にすんなりとは落ちていない。
 正直自分の理解不足なのだろうが、たしかによく考えてみるとSNSにはそういう可能性もあるのかもしれない。

 実際、SNSで友達リストを見れば、その人がどういうコミュニティと付き合いがあるのかというのはぼんやりと分かる。
 所属グループを見れば興味分野の幅広さが分かるし、お勧めリストやコメントを見ればその深さも分かってしまう。 

 これまでは相手に会った瞬間のインパクトや、限られた時間での会話でいかに印象付けるかが人間関係の始まりのポイントのようなところがあったが、これからは会う前や会った後にSNSのようなもので相手を調べて人間関係を構築するようなフローも一部でできていくのかもしれない。

 口先で生きてきた自分にとっては、大変な時代が来たなぁと言う感じだ。


 それにしても海外でのSNSの伸びは日本の比じゃないようだ。
 フレンドスターは700万人で毎週20万人の伸び?(本当だったら凄い、なにしろ今のgreeの登録人数の四倍が毎週増えている勘定だ)

 そう考えると日本ではまだまだほんの一部の人のサービスでしかないようだ。
 SNSの本質が見えてくるのもこれからなのだろうか。

2004年6月23日

[IM]ヤフーが企業向けIMの提供を廃止--企業ソフトウェア部門の活動が終焉 を読んで

ヤフーが企業向けIMの提供を廃止--企業ソフトウェア部門の活動が終焉 - CNET Japanを読んで。 

 以前に企業向けIMの話を取り上げたが、ヤフーはあっさりと企業向けIMの提供を諦めたらしい。


 下記の部分が印象的だ。
「これで、コンシューマー市場から企業市場へスムーズに移行できないことが証明された。利益が直接上がらないコンシューマー市場と企業市場を全く別物として考える必要がある」と、Reuters MessagingエグゼキュティブバイスプレジデントのDavid Gurleは述べた。


 そうこうするうちに昨日はAOLも同様に企業向けIMを移管するという発表がされた。

 結局、コンシューマ市場向けと企業市場向けに必要な機能や企業の能力は大きく異なるということだろうか。

 まぁ冷静に他の市場を振り返ってみればある意味当たり前の話ではある。
 家の電話と企業の電話システムは全く別物だし、PCにしてもコンシューマ向けと企業向けではシェアは大きく異なる。現在の携帯電話のような完全に個人に属するものであればコンシューマと企業の違いはあまり無いのかもしれないが、IMのようなシステムとして捉えるべきものはやはり全く異質なのだろう。

 実際問題、IMのようにコンシューマ向けの製品が企業にとっては「悪」だと捉えられている市場では、コンシューマ向けと企業向けを同じブランドで提供すること自体に無理があるのかもしれない。

 そういう意味では、MicrosoftはMSNメッセンジャーとWindowsメッセンジャーを分離することで機能やイメージの分離を図っているという意味で正しい取り組みなのだろう。

 最近ISPの人と話をする機会が多いが、皆さん企業向け市場を狙ってはいるものの、どうしてもブランドイメージがコンシューマーなので難しいともらしていた。
 本当かどうか知らないが、製品だけが良くてもダメと言う事だそうだ。
 
 そう考えると、ソフトバンクの日本テレコム買収も案外意味があるような気もしてしまう(最近このネタが気になって仕方が無い・・・)

P2P ソリューション:コミュニケーションツール FLET’S.NET(1)


これまで紹介した Skype や ThreeDegrees は海外の企業が開発したソフトウェアですが、実は日本国内にも P2P 技術を活用したサービスを提供している事業者がいます。


それが、今回紹介する、NTT 東日本の「FLET’S.NET」(フレッツ・ドットネット)です。



フレッツ・ドットネットはすでに有料サービスとして開始されています。 Skype や ThreeDegrees が未だにβ版で開発途中であることを考えると、非常に先進的なサービスだといえるでしょう。



■フレッツ・ドットネットの概要



フレッツ・ドットネットは、 NTT 東日本独自の IPv6 通信網を活用することで実現されているサービスです。



NTT 東日本というとフレッツ ADSL やBフレッツが有名なため、フレッツ・ドットネットも同様の通信サービスだと思われがちですが、フレッツ・ドットネットはそれらの通信サービスのオプションサービスになります。



ADSL や光ファイバを自宅にひいても、結局利用するのはメールとインターネットのブラウジングだけというのが、一般的なインターネットの使い方だと言われています。



そういう意味ではフレッツ・ドットネットは、せっかくブロードバンド時代になったのだからもっとネットワークで面白いことをやってみよう!という新しい取り組みだと捉えていいのではないでしょうか。



実際に、フレッツ・ドットネットでは複数の意欲的な機能への取り組みが見られます。



■フレッツ・ドットネットの特徴



フレッツ・ドットネットが利用者に対して発しているメインメッセージは、下記の3点です。



1.メールでは送れない重たいファイルもスムーズに送れる

サーバーを経由せずに PC 同士が直接接続するため、大容量のファイルも手軽に交換できるというのは、 P2P 技術の最もわかりやすい特徴ですね。 フレッツ・ドットネットでは通信事業者という特徴を生かし、フレッツ網の中だけで P2P 通信を実現します。公衆インターネットを経由しないため、非常に安定した大容量ファイル通信が実現できるというわけです。



2.たくさんのファイルを手軽に共有できる

フレッツ・ドットネットの契約者は、 100MB から 1GB のオンラインストレージを利用することができます。そのため、たくさんのファイルを手軽にメンバーと共有することができます。さらにオフラインの際にもファイルを受け取ることができるなど、 P2P 技術の弱点をオンラインストレージで上手くカバーするサービスになっています。



3.テレビ電話も簡単に楽しめる

テレビ電話機能自体は、いまやいろいろなソフトやサービスに組み込まれていますが、よく問題となるのはインターネットを経由することによる音質や画質の劣化です。



フレッツ・ドットネットでは、フレッツ網という独自網の中で P2P 通信でテレビ電話サービスが実現されるため、安定したサービスを提供できるのです。



フレッツ・ドットネットのサイト http://www.flets.com/dotnet/



(次回のコラムへ続く)

2004年6月22日

[通信業界]統合通信サービスはどこに向かうのか:ソフトバンク・日本テレコムの明日 を読んで

統合通信サービスはどこに向かうのか:ソフトバンク・日本テレコムの明日 - CNET Japanを読んで。 

 森さんがソフトバンクの日本テレコム買収について丁寧にまとめている。


 前回、買収のニュースが出た際に自分なりにこのニュースを消化しようとしてみたが、やはり森さんの分析は冷静で幅広い。

 個人的に注目しているのは下記の部分だ。
日本テレコム配下のeAccessのADSL提供数とYahoo! BBを合計するとほぼ600万となり、全ADSL契約数の半数以上を占める。(中略)いずれにしても、固定系通信の本命となりつつあるIP接続サービスで新グループがNTTグループを上回る規模になっていることは事実であり、「ブロードバンドNo.1カンパニー」という看板は伊達ではないことがわかる。


 日本の通信事業の歴史は、これまでNTTつまり電電公社とその後のNTTグループの歴史だった。
 いわゆる通信サービスのシェアにおいて、NTTグループが他の通信事業者の後塵を拝したことは無い。

 もちろんサービス別に細かく見れば、これはうそだ。
 国際通信サービスとPHSサービスにおいては現在のKDDIグループの方がトップではあった。ただし、国際通信サービスはKDDの独占から始まったものだし、PHSサービスはあくまで携帯電話サービスの一つとして捉えた方が良いだろう。
 ISPサービスもNTTのOCNは規制によって後発にならざるを得なかったため、トップにたったことは無い。だが、プロバイダがどこであろうが基本的にそのアクセス回線となる電話回線やISDNはNTTのサービスだった。
 
 そういう意味で、現在のソフトバンクグループの躍進は、これまでの通信サービスでのシェア競争とは意味が違うと思う。
 ニフティがプロバイダトップだった時代には、あくまで利用者の全体の通信料金を握っているのはNTTグループだった。11時以降のみ定額制という今考えると異様なサービスだったテレホーダイや、ISDNだけで実施された定額料金制のフレッツISDNなど、NTTグループが行動をおこすまで大半のインターネット利用者は低速で高価な通信サービスの世界にとどまる他無かったのが過去の現実だ。

 しかし、森さんが指摘しているように、現在ソフトバンクグループのADSLアクセス回線のシェアは5割を超える。日本のブロードバンド回線市場の将来を「NTTグループではない」通信事業者が握っていることになるのだ。
 

 これまでNTTグループと総務省(過去の郵政省)が非常に密接な関係にあったのは周知の事実だ。日本のこれまでの通信事業はNTTグループと総務省が作り上げた歴史であるというのは今更言うまでも無いだろう。

 総務省の面々は、銅線の開放を決めたことによってADSLの普及が促進され、日本がブロードバンド大国になることができたことを誇りに思っているという話を聞いたことがある。
 ただ、ソフトバンクグループがYahoo!BBを開始した際にも、驚きはしたもののまさかここまでの状態になるとは思ってもいなかったはずだ。
 
 さて、ADSL回線の開放が進み、いつのまにかソフトバンクグループがブロードバンド回線のシェアトップにたとうとしている。
 ソフトバンクグループは総務省と仲良くやっていくのだろうか?それとも総務省はパンドラの箱を開けてしまったのだろうか?

 放送と通信の境界線、固定通信と移動通信の境界線、地域通信と長距離通信の境界線、現在の法律の世界にはインターネット利用者から見ると意味の無くなりつつある境界線がたくさんある。
 
 はたしてソフトバンクは、これらの境界線を乗り越えて、森さんが述べているような、総務省もNTTも想像しなかったような新しいビジョンを提示してくることができるのだろうか。

2004年6月21日

[P2P]PtoPで懲役刑も--米上院が違法コピー対策法案を審議へ を読んで

PtoPで懲役刑も--米上院が違法コピー対策法案を審議へ - CNET Japanを読んで。 

 コンテンツ保護の日米差という観点で書き込みをしたとたんに、このニュースが出てきた。


 どうもインテルの発言を、米国全体の雰囲気として楽観的に取りすぎてしまったようだ。
 この記事の最後で触れられているように、今回の法律はベータマックスのようなこれまで合法とされた判決を覆す可能性さえ秘めているという。

 結局、この問題は現在コンテンツから収益をあげているコンテンツホルダーと、あらたにその分野で収益をあげようとしているIT系の事業者との戦いなのだろうか。
 
 ミッキーマウスの著作権が切れる直前に、著作権法が改正された事に見られるように、米国においてもコンテンツ保有事業者が強い力を持っているのは良く知られている。
 法律を決めるのは政治家で、その政治家にいかに影響力を持っているかというのが、ビジネスの世界でも大きく影響してくる。結局政治力のある方が優位にビジネスを進められるということになってしまうのだろうか。

 個人的には、これらの法律による規制というのは長続きしないと思う。仮に長続きしたとしても、国内の事業者が規制に縛られている間に、海外の事業者を成長させてしまうことになり、結局国のためにならないと思う。
 
 はたして米国が自国にとって重要な事業、コンテンツ産業とIT産業のどちらを重視した法律を定めるのか。
 非常に興味のあるところだ。

2004年6月18日

[P2P]コンテンツ保護の“日米差”はどこからくるのか を読んで

ITmedia コンテンツ保護の“日米差”はどこからくるのかを読んで

 どうしてもこの手の記事を読むほど、日米のコンテンツに対する意識の違いを強く感じてしまう。


 記事ではこう書かれている。
ローレンス氏:「米国でも著作権法のフェアユースの概念は曖昧です。Intelでは、いかにしてコンシューマーの期待に添うように実現できるか、テクノロジーはそこに向けて展開されています。なぜならば、法律そのものがいつも明白な状況になっていないからです。われわれはコンテンツ会社と仕事をする中で、“法”に向いてではなく、“コンシューマー”に向いて取り組むことを進めています」

 この考え方は正論だが、日本ではなかなか明言することが難しい部分だ。つまり、法律は現実のあとから付いてくるというのが、米国のスタンスだと言える。

 インテルが実際にどれほど”コンシューマー”、要は顧客のことを思いやってくれてるかは議論があるが、確かに米国は利用者側の権利を重視して法律が決まっていく感が強い。

 最近の日本の輸入CD禁止などの傾向を見ていると、日本においてはあくまで事業者側の力が強くあっさりと利用者の利便性を否定する法律が決まってしまったりする。
 先日yublogの川崎さんもEFFのような利用者側の主張をする組織の必要性を書いていたが。

 結局ここは国民性の話になってしまうのだろうか?
 
 個人的に現在非常に興味があるのは米国のPCを中心としたモデルと日本の家電を中心としたモデルの戦いはどちらに軍配が上がるのかという点だ。

 個人的には家電業界のほうが本質的に有利なはずだと思う。
 パソコンがいらないという家はあっても、テレビがいらないという家はほとんどない。
 固定電話がいらないという人はいても、携帯電話がいらないという人がほとんどいない。
 
 日本ではその両方の産業をリードしているという優位性があるはずだ。おまけにブロードバンド回線の速度も十分なレベルに達してきている。
 映像コンテンツを利用者が満足する形で提供することができれば、世界に先駆けて新たなビジネスモデルを描けるはずなのだが・・・・ 

 個人的には、iTunesのような端末とソフトウェアが連動した音楽配信ビジネスは、Appleではなくソニーに始めて欲しかったし、映像配信ビジネスではぜひとも遅れをとらないようにして欲しい。

 だが、コンテンツホルダーからすると現状のビジネスモデルを崩したくないという思いは我々の想像以上に強いようだ(特に国内の事業者は)

 日本がモノ作りに強みがあるのは分かるが、そのモノ作りをコンテンツビジネスに生かせないものだろうか?
 携帯電話を見ている限り、日本人にもそのセンスは結構あるように思うのだが。

 この記事には続きがあるようなので、とりあえず楽しみにしよう。

2004年6月17日

[通信業界]英BTグループ、IP電話に完全移行 を読んで

ITビジネス&ニュース:英BTグループ、IP電話に完全移行を読んで。

 意外なことに世界の大手通信会社で、IP電話への完全移行を発表するのはBTが始めてらしい。


 私がまだ通信会社に勤務していたころに日本テレコムが似たようなことを発表したと思っていたが、あれはバックボーンだけの話だったのだろうか。

 まぁでも、BTがIP電話に完全移行というのは、NTTグループがIP電話に完全移行というのと同じことだ。 
 BTは2兆円をかけて設備を入れ替えた後に、人員合理化や設備投資の圧縮を見込んでおり、年間2000億円程度のコスト削減が可能になるとみている。
 10年で元が取れるという計算だ。

 この人員合理化という部分がポイントだろうか。
 NTTグループの電話基盤のIP電話化がいくらかかるか知らないが、現在のNTTグループの体力ならIP電話化はそれほど難しいことではないと思う。

 ただ、問題はBTのように10年で回収するモデルを描けるかどうかだ。
 年間2000億円というと大金だが、単純計算で年収1000万円の社員を2万人削減すると実現することができる。実際にNTTのインフラをIP電話化するのにいくらかかるか分からないが、リストラによって資金回収をする
モデルを描けないことはないはずだ。
 もちろん、実際には日本で赤字でもない会社がリストラをすることはできないため、この計算をすることはできない。ただ、実質NTTグループでは大量採用した社員がここ数年で1万人単位で定年を迎えるといわれているし。

 結局、IP電話化をしない理由はそれだけではないだろう。既存の施設が既にあるわけだし、わざわざこれから収入が激減することが明確になっている固定通信事業に大量の資金を投入することも無い。

 自らIP電話化を進めることで、固定通信事業収入の減少に加速をかけてしまったら自ら首をしめることにもなってしまうし。
 まぁ、リストラが可能なはずの他の世界の通信会社が意外にIP電話化をしていない理由もそんなところだろうか。

 先手を打ったBTが正しいのか、何もしない(もしくはできない)他の通信会社が正しいか、現段階では非常に判断に悩むところだ。

2004年6月16日

[通信業界]イー・アクセス、TD-SCDMA(MC)の実験結果を公開 を読んで

イー・アクセス、TD-SCDMA(MC)の実験結果を公開-CNET Japanを読んで

 TD-SCDMAの3台の接続実験で、1つの端末あたり834kbps~2.22Mbpsの速度が出たそうだ。

 
 もちろん所詮3台の実験結果だし、2Mbps程度の速度であれば光ファイバの100Mbpsはおろか、一般的なADSLの速度にすら遠く及ばない。

 だが、このTD-CDMA系に感じる感覚は何だろう。
 なんだか、移動通信業界に何かが起こりそうな感じを受けてしまう。

 業界自体の雰囲気は、東京めたりっくがADSLを開始したときの雰囲気に近いような気がする。TD-CDMAも面白いけど、携帯の4Gはもっと凄いですよ。という話を良く聞く。
 イノベーションというのは、トップグループがそういう雰囲気にあるときに良く起こるものだ。

 確かに現在の移動通信事業と、ADSL登場時の固定通信事業は違う。
 携帯電話事業者は既にパケット固定料金制を導入しているし、公衆無線LANサービスのような高速無線通信サービスも始まっている。

 さらに移動通信事業は、ADSLのように一箇所だけでサービスが利用できれば良いというものではなく、エリアカバー率が高いことがどうしても要求される。
(実際、公衆無線LANサービスはいまだにニッチなサービスの印象から抜けきれていない)

 設備投資費もかさむし、おまけに電波は有限だ。
 光ファイバのように必要なだけ引けば良いというものではなく、周りの人が同時に利用すると回線速度も簡単に低下してしまう。

 それでも、TD-CDMAによって何かが起こると感じるのは、現在の移動通信業界が余りに寡占状態にあるからだろう。

 個人的には、一人一万円を携帯電話に支払っているというのは尋常ではないと思う。
 それだけの利益が得られるということは、参入しようとする事業者も本来はたくさんいるはずだ。それが寡占になってしまうのは電波という有限の資源が規制によって守られているからだ。

 とはいえ、日本の移動通信事業がその寡占の中で世界の最先端を走っているのもまた事実。
 どちらが良いのかは正直良く分からないもんだ。

 ま、要は単純に携帯電話代が安くなって欲しいというのが本音ですが。

P2P ソリューション:インスタントメッセージングソフト「3°」――その2


(前回のコラムの続き)


■音楽ファイルを合法的に共有できる手段



一般的な P2P 型の不正ファイル交換ソフトは、音楽ファイル自体を他人の PC にコピーしているため、著作権保護の考え方に明らかに反しています。



しかし、 ThreeDegrees においては、グループメンバー間で共同鑑賞をする間だけ音楽ファイルを共有するという方法で、著作権問題を回避しています。接続が切断されれば共有していた音楽ファイルが自動的に消えるなど、開発メンバーが著作権問題に苦心した様子が伺えます。



そういう意味で、このサービスが発表された当初は、音楽ファイルを合法的に共有する仕組みとして注目をあびました。



ただ、実際に利用者の立場から考えてみると、たしかに共同鑑賞をしている間はその音楽を聴くことができますが、その音楽を実際に入手することはできませんから、合法的な音楽配信サービスとしては制限が強すぎる感じがします。



聴いている最中は、グループメンバーが仲良くその音楽に聴き入らないといけません。誰かが早送りすると全員の PC でも早送りされるため、グループメンバーにわがままな人がいると大変なようです。



もちろん、気に入っている音楽をメンバーに紹介する手段としては優れています。チャットで会話をしながら「この曲どう思う?」とか手軽に紹介できるうえ、聴いた側のメンバーはその曲をそのまま購入することもできます。そういう意味では、ビジネスモデルとしても音楽業界に優しい作りになっているのが伺えます。



■新たな利用者層を獲得できるのか



現在のところ ThreeDegrees の利用者数はそれほど伸びていないと言われています。この手のメッセンジャーソフトの最大の問題点は、使っているソフトが同じでないとコミュニケーションできないところにあります。



さらに、製品ラインアップの位置付けで、すでに世界でかなりのシェアを占めている MSN メッセンジャーとの違いがよく分からない点を考えれば、現状はある意味当然とも言えるでしょう。



実際、ThreeDegrees は2003年2月にβ版が公開されましたが、 1年以上が経過した現在でも、公開されいているバージョンはまだβ版という扱いです。



利用環境も Service Pack 1 にアップグレード済みの Windows XP で、さらに Windows 版 MSNcMessenger バージョン5.0以上と Advanced Networking Pack for Windows XP(KB817778)が必要条件となっていますから、まだまだ利用者に優しい環境とは言えません。



MSN メッセンジャーにも類似のコンシューマ向け付加機能が次々と増えてきていますから、 ThreeDegrees は、最新サービスの実験場としての位置付けと考えたほうがいいかもしれません。実際、ThreeDegrees は MSN メッセンジャーとの併用を前提として設計されています。



ただ、 ThreeDegrees は Microsoft の PtoP コンポーネントのサンプル的商品となっているため、今後の Microsoft の P2P 技術への取り組みの一端を見るという意味では、試す価値のあるソフトウェアだと言えます。



マイクロソフトの想定どおりの未来がやってくるかどうかは分かりませんが、使ったことがない方は一度試してみてはいかがでしょうか。



●ThreeDegrees のサイト:http://www.threedegrees.com/

2004年6月15日

[IM]職場でのIM利用が増加--2008年までに倍増の予測 を読んで

職場でのIM利用が増加--2008年までに倍増の予測 - CNET Japanを読んで。 

 あくまで米国のリサーチ結果だが、「インスタントメッセージ(IM)を利用する企業ユーザーの数は、現行の3億6400万人から、2008年にはほぼ2倍に増加する」らしい。


 まぁ、それは良いとして個人的に注目したいのは「6億7000万人と見込まれるユーザーの88%が、ビジネスに特化したIMソフトよりも、一般的な無料のIMアプリを選ぶ」と予想されている点だ。

 同時期にAOL、職場IMユーザー向けの新サービス発表というのがあることを考えると、なかなか興味深い結果だ。

 MicrosoftやLotusを始め、ソフトウェアメーカーは企業向けに有料IMを販売するモデルを描いているが、このリサーチ結果を見る限り利用者は無料のIMで十分だと考えていることになる。
 
 企業向けにいろいろと細かい管理機能を加えていけば、もっと多くの企業が購入意向を示すだろう、という人もいるかもしれないが、個人的にはネガティブだ。
 
 そもそもメールソフトを見れば分かるように、別にコミュニケーションソフトはコミュニケーションさえできれば他の付加機能は案外不要だったりする。
 もちろん、便利な機能があるのは誰でも歓迎なのだろう、それに費用を出すかどうかというと大半の人が出さない。そもそも使いこなすのが大変だし。


 じゃあ企業向け有料IMシステムは全く売れないかというと、個人的にはもう一つのシナリオを想像してしまう。
 このまま無料IMにどんどんコンシューマー向けの遊び機能を増やしていけば良いのだ。
 ゲームに占い、しばらく置いておくと強制的に話し掛けてくる人口無能なんかも良いかもしれない。
 明らかに仕事の邪魔になる機能を中心に増やすのが良いだろう。

 そうするとどうなるか?

 企業のシステム部門は、無料IMの利用を強制的に規制せざるを得なくなる。
 そうやって無料IMは企業では使えないような環境にしておいて、正面からシステム部門に企業向け有料IMを売り込めば良い。
 自分で泥棒をしておいて、鍵を売りつけるようなもんだが、こうでもしないと企業向けIM市場は広がらないのではないだろうかと思ってしまう。

 なんだか最近のIMソフトの無駄な機能追加の多さは、このシナリオが案外冗談でもないような気にさせてくれる。

2004年6月14日

[Blog]7月4日にアフィリエイト本が出版されます♪を読んで

「アフィリエイト徹底活用術」表紙に感動の初対面♪を読んで

 じつはここ最近、周りの知人が書籍を出すということが多い。


 まず、会社でマーケティングのアドバイスをしていただいた岡村さんの「ロンおじさんの贈りもの―30日間ビジネス・レッスン」

 ブランディング研究会でお会いしたPRコンサルタントの高橋さんの「宣伝費ゼロ時代の新しいPR術」

 そして冒頭でリンクした和田さんの「ホームページが楽しくなる!アフィリエイト徹底活用術」

 さらに和田さんのブログには、エイジさんの「金策冒険家」という本が紹介されている。(直接は存じ上げないが)
 ちなみに、前職の社長さんも先月本を出したらしい。
 (こちらも当然直接お話したことは無い)

 私が転職した関係で知人の層が変わったからなのか、たまたま書籍を出すタイミングが重なっただけなのか、まぁそれ自体はどうでもいい話だが。

 個人的に最近良く感じるのは、「個人」というものの力が強くなっているという点だ。
 一昔前なら、書籍は「特別な人が出すもの」というイメージが強かった。
 もちろん、上記の方々が特別ではないという意味ではないが、昔は「大前研一」とか「堀紘一」とか本当に売れっ子ライターとか有名企業の社長さんとかの書籍がほとんどだったように感じている。


 情報起業家という言葉も一部で流行っているようだが、情報発信という力がインターネットによって個人のレベルに降りてきているのは間違いないだろう。
 メールマガジンやブログに、その現象が表れるのはある意味当たり前の話だが、その流れが旧来の情報産業である書籍に戻ってきているというのを感じてしまう。

 なんでも、固定の読者を持っているメルマガのオーナーが書籍を出すといえば、購入者数が想定しやすいため出版社も気軽にOKするらしい。
 ネットでの固定ファンや口コミの効果を出版社も認めているということだろう。

 今回和田さんが出す書籍のテーマであるアフィリエイト自体が、その口コミの仕組みを更に加速化させていることは間違いない。
 和田さんが書籍を出すこと自体、実はGREE経由でブログを見つけて知ったのだが、書籍の著者が出版前からブログで書籍の経緯や小ネタを紹介しているというのはまた面白い取り組みだな~と思う。

 ただ、アナログの書籍を出版することも、デジタルのメルマガやブログを発行・掲載することも、基本的には読者に情報を発信するということでは同じ行為なのだから、これからは双方の手段の併用や融合はますます進むのだろう。

 とりあえず本を読んで勉強しよっと。
 (それぞれの本にサインをもらおうと画策している今日この頃)

 一応それぞれの本の詳細を紹介。
 (ちなみにこのG-Toolという仕組みを作られているのも、先日知り合った人だが同じく一個人での開発だったりする)


ロンおじさんの贈りもの―30日間ビジネス・レッスン
岡村 勝弘発売日 2003/12売り上げランキング 14,753Amazonで詳しく見る4939051250




宣伝費ゼロ時代の新しいPR術 低予算で商品や会社を知らしめる知恵と方法 KAWADE夢新書-
高橋 眞人発売日 2004/02/22売り上げランキング 4,305Amazonで詳しく見る4309502849




ホームページが楽しくなる!アフィリエイト徹底活用術
和田 亜希子発売日 2004/07/03売り上げランキング Amazonで詳しく見る4798107255

2004年6月12日

[SNS]日経新聞と産経新聞に掲載されました を読んで

GREE Blog: 日経新聞と産経新聞に掲載されましたを読んで。

 ついにSNSも日経や産経に取り上げられるほどの社会現象になったのだろうか?


 いや、田中さんも書いているように「実際の利用者数よりメディアでの過熱感の方が大きい」というのが実際だろう。
 
 まぁ正直なところ現在の登録者数から考えれば、社会現象には程遠い。急速に登録者数が増加しているGREEですらまだ4万人だ。
 ただ、SNSが急速に拡大しており注目のサービスであることは間違いない。

 SNSに対する人の反応は様々だ。
 米国のSNSを表現する際にはよく出会い系と表現される。Orkutなどでは自分の細かい趣味や好きなものを設定する。宗教から性的嗜好まで日本人からすると恥ずかしいものも多い。
 大手メディアの取り上げ方もその延長が多い気がする。匿名掲示板の問題が取りざたされていることも影響しているのだろう。
 ビジネス人脈サービスと定義されることも多い。


 ただ、私がGREEに対して受けた印象も、大きく異なる。
 正直いうと、私がインターネットに昔から求めていたものはこれだった。

 簡単に言うと「友達とのつながり維持」サービスだ。
 昔から転校が多かった私は、友達と連絡を取りつづけることがいかに大変かと思っていた。
 電子メールに出会って、これからはこれで友達をなくさないと思っていたが、社会人になって転職してからも頻繁に変わるメールアドレス帳の管理が大変だ。

 それがGREEにお互い登録していれば、友達としてつながっている感覚を得られるだけでなく、実際にサービスを利用している限り見失うことは無い。
 これでアドレス帳管理ともおさらばだ!

 
 さらにGREEのようなサービスが優れているのは、単につながりを作るだけでなく、リアルな関係をフォローしてくれる点である。

 我々の時間は限られている。
 友達を増やせば増やすほど、一人一人と真剣に話をできる時間は減っていく。久しぶりに飲み会で会って、近況報告をしあうだけで終わりということも良くある話だ。
 これがGREEのようなブログと連携しているサービスであれば、その人のブログを通じて近況を把握することができる。
 名刺交換をしただけの人も、次に会うまでに相手のブログや趣味の登録を見ておけば、次回に再度話題探しから始める必要は無い。
 

 そういう意味では、私はGREE上で新しく他人と出会えること自体にはあまり魅力を感じなかった。
 確かに人間関係が可視化されていることにより、「あの人とあの人が知り合い!?」というような楽しさはあるが。
 ただ、実際にGREEを通じてGREE上で友人になっている人もいるようだから、そういう意味では私の見方も偏っているのだろう。


 面白いのは、GREEに招待しても全く興味を持たない人も同じくたくさんいるという点だ。
 そういう人は、自分の交友関係を無理やり広げたいとか、自分の手の届かないところの人たちと無理に付き合う必要はないと考えているようだ。
 いつも大体同じ人と出会い、それ以外の人は年賀状のやり取りか、同窓会で会うぐらい。
 まぁ、これまでがそうだったのだから、それが一般的なのかもしれない。

 果たして、このサービスが今後どのような展開をたどっていくのか想像は尽きない。機会があれば是非田中さん達にもそのあたりを聞いてみたいと思うが、今後開発した人すら想像しなかったサービスになる可能性も非常に高いといえるだろう。
 

 あいかわらずまとまりの無い書き込みになってしまったが、GREEを開発した田中さん、広げる過程におられたみなさん、直接招待してくれた渋谷さん、私が必要としていたサービスをありがとう!
 今後ともよろしう。

2004年6月11日

[P2P]アリエル・ネットワーク小松社長インタビュー を読んで

CNET Japan Blog - 情報化社会の航海図:Winny事件とP2Pの未来:アリエル・ネットワーク小松社長インタビューを読んで。 

 結構前のインタビューだが、最近Googleの記事などを読んだり、知人と議論して改めて振り返って考えるところがある。


 このインタビューでWinny事件の話の裏でテーマになっているのは、Googleに代表される中央集中型(セントラル)とP2Pのような分散型(ローカル)についての議論だ。

 現在のところは、明らかにGoogleに代表されるセントラルチームの圧勝感が強い。
 P2PといえばNapsterやWinnyなど不正ファイル交換ソフトの訴訟問題がクローズアップされるばかりで、ビジネスとして大成功している事例は無いのが現状だ。

 Googleがこのまま集中システムに磨きをかけていくと、すべてのシステムは中央側のシステムで動作するようになるのだろうか?
 本当にGoogleの天下がこれから訪れるのだろうか?

 正直なところ、まだ自分にはGoogleの凄さが肌身にしみていないところもあるのだが、どうしてもGoogleがインターネット上の課題をすべて解決するとは思えない。


 実は昨日、yublogの川崎さんとそのあたりの話をする機会があった。川崎さんと言えばJnutellaで知られる国内P2Pの第一人者だが、既に川崎さんなりにGoogleを横目で見ながら、P2Pという言葉の定義すら突き抜けて違うアプローチを模索されていた。
 
 詳細はもちろん川崎さんの著作権なので(?)ここでは書けないが、川崎さんと話して感じた点は二つ。

1:Googleのアプローチだけが全てではない
 当たり前の話でもあり、こうやって書くと非常にだいそれた雰囲気も漂うが。
 中央集中型の検索技術をコアにした処理技術なり、文書の整理手法というのは、あれはあれで素晴らしい。メールのソリューションの一つにはなるだろう。
 でも全てがそれで処理できるわけではない。

2:P2Pという言葉、技術が一人歩きしてないか
 参照した記事で小松さんも言っているが、純粋なP2Pという言葉や技術だけに囚われるとGoogleの対極にあるようなイメージだが、実際には違う。
 別にサーバー型の技術も組み合わせればよいわけで、現在のウェブサーバー型のシステムがホストコンピュータ的なアプローチであることを考えれば、クライアント側を有効活用してメリットがあるケースはいろいろあるはず。
 P2Pという言葉に縛られると、そもそも利用者が必要としていることを見誤る可能性もある。


 まぁ、まとまっていないが、なんとなくそういう印象をもった。書いてみると実に当たり前の話だ。
 どうも長いこと、P2Pだけを取り扱うコラムを書いていたせいで、思考が硬直化しているのかもしれない。

 一度少しSNSやBlogなどネットに起こっている最近の出来事を大局的に振り返ってみたいと思う。

2004年6月10日

[IM]インターネットで頭にくるのはメールやチャットより掲示板 を読んで

Japan.internet.com Webマーケティング - インターネットで頭にくるのはメールやチャットより掲示板を読んで。 

 ネットアンドセキュリティ総研が興味深い調査を行っている。

 
 何もこのタイミングで・・・とも思うが、機を見るに敏というか、便乗商法というか、明らかに佐世保の事件を意識しているのは間違いない調査だが、、「少年情報探偵団(仮)」の予備プロジェクトである「ネット利用意識調査」の一環だそうだ。

 ポイントとしては、インターネットを利用中に頭にきたことがある、と回答したのが、掲示板利用者が最も多く、メール、チャット、メッセンジャーはそれほど多くなかったとか。

 サービスの定義があいまいなので、簡単にどれがどう問題だとははっきりいえないが、おそらく掲示板が他のコミュニケーション手段に比べて抱えている課題は二つあるだろう。

 一つは、掲示板でのやり取りが(おそらく)他の利用者に公開されている点だ。メールやメッセンジャーでは基本的にコミュニケーションは参加者限定になる。ここで定義されているチャットも同様だろう。
 それに対して掲示板での発言は、インターネット上に公開状態でほぼ永久に残されてしまうことになり、自分に与える影響も大きい。これは大きな違いだ。

 もう一つは、おそらく掲示板でのやり取りが匿名を中心にしたものが多いであろうという点だ。
 メールやメッセンジャーは基本的に知っている相手とのやり取りであり、そういう意味ではこれらのサービスを横一線で比較すれば、この結果が出るのは明らかな気もする。
 もちろん佐世保の事件ではこの点は関係ない。それらの前提抜きでのリサーチだとすると、ちょっと誘導的になってしまう気もする。

 ちなみに記事はかなり丸めて書いてある。
 実際のリリースにおいては「誰かを殺したいと思ったことのあるか」という質問についても言及されている。

 詳細はそのうち公開されるらしいが、現段階ではこのリサーチ結果をそのまま判断するのは微妙だ。

 インターネット以外の実社会との比較も行われていないし、なんだかネット掲示板たたきをフォローするだけのリサーチになっているような気もしてしまう。

 まぁネットのコミュニケーションにもそれなりのリテラシーが必要なのは間違いないし、それを大半の親や教師がまだどうやって教えれば良いのか分かっていないということも間違いない。
 (個人的には掲示板はほとんど利用しないので、私もリテラシーがない人間だが)今回の事件がインターネット掲示板の利用に蓋をするものではなく、前向きなリテラシーの議論のきっかけになることを願いたい。

2004年6月 9日

[IP電話]他社ISPでも使える050対応のIPテレビ電話 を読んで

BroadBand Watch 他社ISPでも使える050対応のIPテレビ電話を読んで。

 最初清水さんがご自分のブログで予告をされていたのを読んだときには、正直な話何が凄いのか良く分からなかった。

 
 PCにソフトをインストールして使うタイプのソフトフォンなら既に世の中にはたくさんある。ISP限定のIP電話サービスやテレビ電話サービスも同様だ。
 最初はこのドットフォンパーソナルVも同じようなものだとしか理解できなかった。

 だが、この記事を良く読むとどうも違うようだ。

 現在のISP及びIP電話の世界は異様に複雑になっている。
 Yahoo!BBのようなすべて自社提供(正確には足回り回線はNTTの場合が多いが)の一部事業者を除くと、大抵のISPではサービス提供事業者は3社以上が関係することが少なくない。

 足回り回線をNTT地域会社、ADSLサービス自体はイーアクセスやアッカ、公衆IP電話網はNTTcomやKDDI、ぷらら、ISPサービスにOCN,Niftyと、複雑なことこの上ない。
 IP電話サービスの最大の特徴である「利用者間無料」のメリットを得るためには、私たちは友達や家族に利用しているISP事業者ではなく、公衆IP電話網を聞かなければいけない。これは既存のISPの大きなハンデになっている。

 Yahoo!BBの利用者同士なら、問答無用で利用者間無料になるのが、それ以外のISP網ではお互いに相互接続状況表を引っ張り出してこないといけないわけだ。

 ISPにこだわらずに(正確には結局相互乗り入れISPだけだろうが)利用者間無料通話の効果を得るIP電話としては、確かに意欲的な取り組みだ。

 さて、問題はこの仕組みをPC以外に展開することができるかどうかだろう。
 せっかく050番号をつけることができても、片側がPCの限り24時間お互いに気軽に電話というわけにはいかない。
 かといって長距離通信事業者であるNTTcomの立場からすると、あまりドラスティックにことを進めるのも辛いところだろう。
 
 清水さんの指摘のとおりライブドアあたりが出てきそうな気もするが・・・
 ある程度仕組みが固まったかに見えたIP電話サービスだが、やはりまだまだ大きな動きがありそうだ。

P2P ソリューション:インスタントメッセージングソフト「3°」――その1


前回は P2P 型のインターネット電話 Skype をご紹介しましたが、今回は P2P 型インスタントメッ