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2004年7月28日

[P2P]ハリウッドを救う三つの指針 を読んで

ハリウッドを救う三つの指針を読んで。

 渡辺さんが、映画コンテンツについて興味深い書き込みをしている。


 ハリウッドを中心とする映画業界は現在音楽業界と同じ罠にはまりつつある。
 ただ、それは音楽業界を教訓とすれば超えられるというのが趣旨だ。
 
 本文中で指摘されているポイントは3つある。
 1:DivXの標準化を推し進める
 2:全てを対象に
 3:ユーザー経験を大事に

 全く同感だ。


 実は、私は個人的に半年間ほど、ブロードバンドにおけるコンテンツ配信事業が心にひっかかって抜けなかった時期があった。
 もちろん、自分の会社がP2Pという大容量コンテンツの配布に適した技術を持っている会社だというのが最大の理由だが、実はもう一つ理由がある。

 それは音楽業界におけるiTunesの成功が、日本人として悔しくて仕方が無いという、なんとも時代錯誤な国粋主義な理由からだ。


 iTunesという音楽配信ビジネスの成功は、iPodという携帯端末とセットだったからだというのは最近よく言われる話だが、これを聞いて皆さんは何を連想されるだろうか?

 私はどうしてもSonyを連想してしまう。

 音楽+携帯端末=Sonyのはずだ。
 ウォークマンといえばSony、音楽レーベルも自前で持ち、音楽配信事業も早くから手がけてきた。それがなんでAppleに負けてしまったのか。
 その理由についてはここに書くと長くなるので今日は省くが、どうしても考えれば考えるほど悔しい。


 で、映画のような動画コンテンツはどうなるのか?

 シンプルに音楽と動画コンテンツの違いを言えばサイズしかない。 
(もちろんiPodのような魅力的な専用端末と、iTunesのような魅力的な品揃えが可能だったとしての話だが)

 1GBを平気で超えてしまうような動画コンテンツを利用者に必要なときに配信するには、どうしても高速なブロードバンド回線が必要だ。
 そうブロードバンド回線。

 IT産業の中でも日本が胸を張って米国に勝っていると言える分野だ。
 おまけに動画コンテンツを見る端末であるべきテレビも日本の十八番。
  
 そう考えると、動画コンテンツ配信こそ、音楽は先に行かれたけれども映画コンテンツ配信こそ、今度は日本の企業が先陣切って成功して欲しいと思ってしまうのだ。
 
 Sonyの皆さん、松下の皆さん、シャープの皆さん、日本の家電業界の皆さん。
 是非この渡辺さんの記事に奮起して、日本発の素晴らしい動画配信ビジネスを成功させてください。

 (ついこの前も、楽しみにしていたドラマの録画に、野球中継の延長が撮られていて、1リーグでも何でもなってしまえと怒りに震えていた男より)

P2P ソリューション:動画コンテンツ配信 Kontiki(2)


2004/07/28にjapan.internet.comに掲載されたコラムです。


(前回のコラムの続き)



■P2P 技術による動画コンテンツ配信の可能性



日本国内における動画コンテンツ配信はまだまだ黎明期にありますが、 Kontiki はすでに米国で P2P 技術による動画コンテンツ配信を市場として確立しつつあります。



Kontiki が現在 Web サイト上で利用事例として公開しているパターンは、大きく3つに分かれます。



1:コーポレートコミュニケーション

全世界に10万人を超える従業員を抱える Ernst&Young では、従業員に対する動画コミュニケーション手段として、 Kontiki のサービスを利用しています。



導入の背景には、一連の不正会計疑惑による業界のイメージ悪化を払拭するために、社員教育を強化する狙いがあったとも言われていますが、 140か国を越える拠点にあわせた手段で動画配信ができる Kontiki の効果は大きかったようです。



また、Adobe では新製品に関する動画コンテンツを顧客向けに配布し、効果をあげています。



2:トレーニングとエデュケーション

いわゆる、社内教育分野でeラーニングとも位置付けられる分野になります。 NEXTEL や autodesk などの企業が、社員の教育用動画コンテンツを Kontiki を利用して配信しています。紙を読んだだけでは理解しづらい製品において、動画コンテンツの効果は大きく、低コストで営業の効率性が改善できるといわれています。



3:カスタマーケア&サポート

エンドユーザーにコンテンツを配信するという意味では、通常言われるコンテンツ配信に最も近い形ですが、現在はサポート目的の利用が多いようです。



例えば Palm では、端末の操作方法の動画コンテンツの配信に Kontiki を利用しています。 PDA のような端末のサポートは、電話ではお互い混乱してなかなかうまくくいかないと言われています。そこを動画コンテンツで「見る」FAQ を配信することで、サポート電話自体を40%削減する効果があったということです。



これらの利用事例におけるメリットは、もちろん P2P 型の動画配信に限ったことではありません。



ただ、Kontiki が、これらの動画配信によるソリューションを低コストで提供できるため、動画の新しい使い方が広がっているのは間違いないでしょう。



■Kontiki は今後どのような展開をしていくのか



Kontiki は、現在ビジネスでの動画コンテンツ配信に特化する形で、その勢力を拡大しています。



現時点で Kontiki を利用したユーザーは1200万人を超えている、とも言われていますし、 2003年度は売上高の伸びが前年度比で10倍を超えたと発表しています。



Web サイトや販促資料でもビジネス向けというのを明確に記載しており、映画やテレビドラマのようなコンシューマー向けの動画コンテンツ配信市場については、今のところ静観する構えのようです。



その原因はやはり日本と同様、コンテンツの著作権に関する法律や制度の整備がまだ完成していないことも大きいでしょう。



ただ、動画コンテンツ配信の仕組みや技術としては完成しているため、コンテンツ事業者次第では、サービスを開始する可能性もあるのではないかという憶測も流れています。



実際、Kontiki のクライアントである CNET は、ソフトウェアや動画デモの配信インフラとして Kontiki を利用しており、今後その利用範囲が拡大することも十分考えられます。



動画コンテンツの主流が、ストリーミング配信からダウンロード配信に移りつつあることも、 P2P 技術を使う仕組みにとっては追い風になりえるでしょう。



もちろん最大の壁は、コンテンツを保有しているコンテンツ事業者がデジタルでコンテンツを配信することに魅力を感じるかどうかにあるため、今後どうなるかはまだまったく分かりません。



ただ、少なくとも Kontiki のような P2P 技術によるコンテンツ配信の仕組みが、一つの選択肢として、今後ますます注目されるのは間違いなさそうです。



Kontiki は現在英語でのサービスしか行っていませんが、サンプル動画は誰でも簡単に見ることができます。ぜひ体験してみてください。

2004年7月27日

[通信業界]NTTドコモ、法人向けのFOMA/無線LANデュアル端末を開発 を読んで

NTTドコモ、法人向けのFOMA/無線LANデュアル端末を開発を読んで。

 古い記事で申し訳ないが、今月は無線LAN端末に関して特長的な記事が二つ出ていたので改めて考えてみたい。


 一つは冒頭でリンクしているNTTドコモのFOMA/無線LANデュアル端末。
 もう一つはソフトバンクBBが開発している無線LAN/TD-CDMA端末

 文章を見る限り、両方とも携帯電話回線と無線LANのデュアル端末ということで同じだ。
 ただ、情報が少ない中でも、この端末が意味するものが異なるのは明白だろう。


 まずNTTドコモのデュアル端末は「法人向け」と明記されている。
 無線LAN機能は社外の公衆ホットスポットで利用するためのものではなく、あくまで社内での内線電話やイントラネットへのアクセス回線として利用される。
 記事にも書いてあるように、構内PHSの置き換えでしかない。
 
 もちろん、今後どのような展開を見せるかは分からないが、「おさいふケータイ」のフェリカ対応端末が複数機種販売されているのに比べると、NEC一機種だけだし宣伝にも力が入っていないのは明らかだ。


 それに対しソフトバンクの端末が、公衆での利用を目的にした個人向けのものであるのはほぼ間違いないだろう。(もちろん利用者が何の目的で購入するのかは微妙だが)
 現在申請中のTD-CDMA及び、マクドナルドやスターバックスなど大手チェーンを中心に展開するYahoo!BBモバイルのスポットで格安で携帯電話や高速モバイルアクセスが利用できるとしたら・・・・どれぐらいのインパクトがあるのだろうか?

 正直、現在の開発レベルがどの程度か分からないし、とても見せられるレベルのものではないとも想定できるが、NTTドコモのデュアル端末の一週間後に自分達のデュアル端末の情報をリークするあたり、やる気十分と感じてしまうのは私だけだろうか?

 いろんな人に話を聞く限り、TD-CDMAは期待はずれに終わるというのが大方の見方なのだが、ソフトバンクのお手並み拝見といきたい。

2004年7月26日

[Blog]Amazonアフィリエイトの5%は超有料書店? を読んで

Amazonアフィリエイトの5%は超有料書店? リアルとネット書店の収益構造の分析を読んで。

 Goodpicの金子さんが、非常に内容の濃い記事を書かれています。


 青山ブックセンターの営業中止は、様々な方面で物議をかもしていました。
リアルの世界に生きる人だけでなく、ネットのヘビーユーザーであろうブログをかかれている人たちも、多くの人が「残念だ」とブログでコメントをしています(例えばOutlogicのOkuizumiさんも書いているし、切込隊長のブログでも取り上げられている)。

 なぜこれだけファンがいるのに営業中止になってしまうのか、と正直ニュースが整理できずにいました。

 金子さんは、このニュースを冷静に初期投資リスクと利益率の観点から分析されています。
 正直、Amazonのアフィリエイトが3%~5%の収益というのを始めてみたときには、「販売代理店としてみると3%ってのは安いなぁ」というのが第一印象でした。
 一般的な代理店の世界と比較していたのが、間違いだったのでしょう。

 確かに、実際のビジネスで利益率3%~5%というのは悪くない数字です。しかも、人件費を排除すれば、ほとんどノーリスクで得られる。
 

 さらに日本でのリアルの書籍販売というビジネスは、
・多品種の在庫が必要
・値引きができない
 という他の物販ビジネスとは異なる、大きな特徴をもっています。
 
 そのため、小規模書店においては地の利以外の差別化は非常に難しく、利益のほとんどは回転率の良い雑誌だっとといわれています。
 それが、現在コンビニに持っていかれているのはよく言われる話です。

 逆に、青山ブックセンターのような品揃えを武器にした専門書ビジネスも、今度は回転の悪い在庫を大量に抱えるという意味で、在庫リスクの低いオンライン書店に押されているということなのでしょうか。


 金子さんの最後の締めくくりが印象的です。

AmazonのXML Webサービスとアフィリエイト制度の普及によって、WEB上に無数の個人書店が登場し始めたように、リアル書店にも、在庫管理をサポートして、初期投資、運用コストが低くてオープンなシステムを提供するサービス・プロバイダー企業の登場が不可欠なのかもしれません。
そのようなオープンなインフラがあれば、カフェやセレクト・ショップの1コーナーで、数は少ないながらもマニアックな書籍が購入できたり、新しいタイプの書店が生まれてくる可能性もあるのではないでしょうか。

 確かに、オンライン書店では、見つけた瞬間に即購入というニーズは永遠に満たされないはずです。
 意外にコロンブスの卵なリアル書店ビジネスというのが・・・あるでしょうか?

2004年7月23日

[P2P]P2Pソフト「Skype」で新しいタイプの通信事業者を目指す を読んで

P2Pソフト「Skype」で新しいタイプの通信事業者を目指す──Skype CEO Niklas Zennstrom氏に聞く : IT Pro ニュースを読んで。 

 Skypeを開発した会社が、ファイル共有ソフトのKaZaAを開発した会社であることは良く知られている。


 てっきりKaZaAが好調なので、あまった資産でSkypeに手をつけたのかと思っていたが違ったらしい。
KaZaAと呼ぶファイル共有のP2Pソフトを開発したが著作権侵害行為で訴えられ,KaZaAに代わるビジネスを模索していた。もともとスウェーデンの電話会社に勤めていたことがあり音声通信に目をつけた。
とのことだ。

 もちろん、KaZaAは無料で配布しているのだから収益が上がりづらい仕組みなのは理解していたつもりだが、もう少し何とかなっているものだと思っていた。

 KaZaAでは、ファイルを検索すると無料のファイルだけでなく有料のものも表示される。その手数料で収益をあげているものだと思っていたのだが、結局不正ファイル交換目的の人はお金を払わないということだろうか。
 結局、まだファイル共有によって収益をあげるというモデルはどこも描けていないということだろう。

 
 それにしても、その結果Skypeのような良質のインターネット電話ソフトが生まれたのだから、通信業界にとっては皮肉な結果だ。
 Skypeのようなインターネット回線で高品質な音声を提供するソフトが出てくると、当然音声通話のインターネット回線料金への統合が進むことになる。
 要は音声通話の無料化だ。
 
 ただ、だからといってSkypeが収益をあげられるとは限らないのが難しいところ。
 Skype同士は無料で、Skype利用者が他の電話番号に電話する際の手数料で収益を上げるモデルを目指すようだが、Skypeが普及すればするほど収益が上がる余地が下がるという皮肉なモデルになっている。

 もちろんYahoo!BBと同じといえば同じだが、Yahoo!BBではADSLの基本料金が入っている点が根本的に違う。

 最終的にはボイスメールのような付加価値サービスがどれだけ魅力的なものにできるかにかかっているのだろう。
 何にしても日本のISPともパートナーシップを模索しているようだから、日本でもサービスが提供されるのだろう。
 今後どうなるのか楽しみだ。

2004年7月22日

P2P ソリューション:動画コンテンツ配信 Kontiki(1)


2004/07/22付けでjapan.internet.comに掲載されたものです。




前回までは、 P2P 技術をコミュニケーションに利用したソリューションを紹介してきました。



今回はがらっと分野をかえてコンテンツ配信の分野を取り上げます。



コンテンツ配信というと、現在日本でも法律問題が話題になっている Winny や WinMX などの不正ファイル交換ソフトが有名ですが、米国ではすでにその技術をビジネスの世界に転用している会社が存在します。



それが今回ご紹介する Kontiki という会社です。



■Kontiki の概要



Kontiki は2000年11月に設立された会社です。 P2P 技術を利用した動画コンテンツ配信会社ということに加え、 Netscape 出身者が経営者や投資元に名を連ねていることから話題を呼びました。



例えば、設立時の Kontiki の会長兼 CEO は、 Netscape の Netcenter で General Manager だった Mike Homer 氏で、出資者には Netscape 元 CEO の Jim Barksdale 氏のベンチャーキャピタルである Barksdale Group や、 Netscape の共同設立者である Marc Andreessen 氏などの名前が並びます。また、従業員としても、Netscape のメンバーが参加しているようです。



一般的に P2P 型の動画コンテンツ配信というと、不正ファイル交換ソフトの印象もあり、映画やテレビドラマのようなコンテンツを想像されると思いますが、現在のところ Kontiki は Business Video(ビジネスビデオ)という単語で自らの事業領域を定義しており、どちらかというと企業内のコミュニケーションや社内トレーニング、顧客サポートなどの分野を想定しています。



Kontiki のサービスにどのような特徴があるのか、見てみましょう。



■Kontiki の特徴



コンテンツ配信は、Napster や Winny の例でも見られるように、 P2P 技術の最も分かりやすい特徴である「分散によるコスト低減」というメリットが最も生きる分野です。



Napster は大学生により運営されていましたし、 Winny は中央システムを持たず開発されたソフトウェアだけで運営されていました。



Kontiki は、このコストメリットを企業向け動画配信の分野に適用しています。そういう意味では、Kontiki の最大の特徴は下記に集約されます。



1.サーバー型のシステムに比べて、配信コストが格段に安い

Kontiki が実施したベータテストにおいては、 TV 並の画質を持つビデオの配信を、従来のコンテンツ配信ネットワーク(CDN)に比べて、配信コストを3分の1以下にできたとしています。



これは以前に P2P の誤解シリーズで紹介したポイントです。 P2P 技術を正しく活用すれば、サーバー部分のボトルネックを解消することができ、低コストな配信システムが構築できます。



2.配信スピードが早い

先ほどの配信コストよりも更に大きい効果として、 Kontiki のベータテストでは従来の CDN に比べて配信速度で最大10倍にすることができたとされています。



これもすべての利用者がサーバーにアクセスするサーバー型のシステムでは難しい仕組みです。



P2P 技術を活用すれば、サーバーに1,000人が同時にアクセスするようなボトルネックの発生を簡単に回避することができますが、サーバー型の仕組みでこのボトルネックを回避するには、莫大な設備投資が必要になると考えられます。



3.安定したダウンロードを可能にしている

この特徴は P2P 技術というよりは、 Kontiki ならではの特徴です。



インターネット上で大容量ファイルをダウンロードしようとすると、ネットワーク環境によっては頻繁に失敗することがあるのを、皆さんもご存知だと思います。



Kontiki では、 1つのサーバーが1ユーザーにファイルを配信するのではなく、複数のサーバーがファイルを小さなパーツに切り分け、それぞれから配信するような仕組みを取れます。そのため、一つのサーバーとの接続が切れても、他が補う仕組みが作れるため、安定したダウンロードが可能になるのです。

(次回のコラムへ続く)

2004年7月16日

[コラボ]ビジネス環境の分散化が社会を変える を読んで

CNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド:ビジネス環境の分散化が社会を変えるを読んで。

 議論のタイミングを逃してトラックバックを打つのが、すっかり私のスタイルになってしまったが。


 このビジネス環境の分散化は、個人的にも今の会社的にも非常に興味のあるテーマだ。
 
 手前味噌ながら、今私が手がけているソフトウェアは、このビジネス環境の分散化の支援をうたっている。
 会社や組織の壁を越えて、本当に必要な相手と情報共有をでき、会社でも家でも出先でも必要な情報を活用できる。
 個人やSOHOでも大企業並みに情報共有システムの恩恵を得られるようになるはずだ。
 もちろん、類似のソフトはGrooveを始め、サーバー型の仕組みでもできるものがいくつかでてきている。
 

 ただ、だからこそ、この梅田さんの見ている「ビジネスにおける人々の自由の増大」というトレンドが日本に来るのは、米国の数週遅れになるんじゃないだろうかと・・・悲観的にも見てしまう。


 やはり、日本は米国に比べ、ビジネスマンの自立度や自由度が圧倒的に低いと思うからだ。

 そもそも日本の大企業に所属しているビジネスマンは、どちらかというと自由や自立と対極にいる。
 例えば机にしても、個別のブース形式が多い米国に比べ、日本はチームで働くため、机は島になっている。隣の人がいないときにかかってきた電話は米国ではボイスメールに行くが、日本では隣の人が取る。極端な例でいえば、日本では成果をあげている人でも、朝の遅刻が多いとダメなやつとされたりする。

 もちろん、真にビジネス環境が分散して個人やSOHOが中心の社会が来れば、上記のような組織内の話は関係なくなる。
 しかし、ここにも大きな壁がある気がする。
 日本はやはり大企業名がモノをいうので、小さい組織に降りてしまうと小さい仕事しかできなかったりする。

 もちろん例外はあるのだが、どうも最近悲観的だ。
 ライブドアや楽天の規模までいった会社も、結局大企業からするとうさんくさい若者にしかすぎないようだし(まぁあれは特別か)、ソフトバンクの規模までいってもまだメディア的には大企業対ベンチャーの構図が崩れないというのもおかしな社会だと思ってしまう。

 米国なら成功した人は尊敬されるのが、日本だとねたまれたり非難されたりする。日本はそういう文化なんだと誰かに言われたのを思い出してしまった。


 いや、でもビジネス環境の分散化で私たちが「ビジネスにおける自由の増大」を獲得できれば、もっと面白くなるのは間違いない。
 それに向けて自分達ができることもあるはずだ。
 それはいったい何なんだろう・・・?

2004年7月15日

[通信業界]有線・無線ネットワークの架け橋に--NTT ComやBTなど6社が提携 を読んで

有線・無線ネットワークの架け橋に--NTT ComやBTなど6社が提携 - CNET Japanを読んで。 

 いよいよというべきか、ようやくというべきか。


 もうすぐ、有線と無線を意識せずに使える時代が来るのだろうか。
 もちろん水面下では既に様々な動きがあるから、このニュース一つが何かの分岐点になるわけではないが、固定通信事業者側の焦りが見える象徴的なニュースと感じてしまう。

 現在いわゆる「おしゃべり」という電話行為自体は、無線である携帯電話に確実に移行が進みつつある。
 固定通信事業者にとっての頼みの綱は、ADSLや光ファイバに代表されるブロードバンドのデータ通信だ。だが、実はそれも家庭内のミクロで見ると無線LANの使用率が急速にあがっている。家の電話がコードレス電話になっていた頃の流れと一緒だ。

 まぁ要は、人間はケーブルなんて言う面倒なものに縛られていたくということなんだろう。
 そうなるとワイヤレスブロードバンドのサービスが提供されるようになると、私たちは通信サービスにおいて部屋に固定回線を必要としなくなる可能性もある。

 もちろん、無線技術次第のところもあるからあくまで仮説の世界にしか過ぎないが、そうなったら規制に縛られているNTTコムのような固定通信事業者は大変だ。
 そういった危機意識はやはり強いのだろう。

 前にも書いたと思うが、PHSサービスはそもそも家のコードレス電話を外でそのまま使えるコンセプトのはずだった。それが政府の競争政策などのあおりを受けて、結局無線通信サービスになった。
 今回のこのFMC(Fixed-Mobile Convergence)はどうなるのだろう?

「NTTの幹部は、将来、複数の国で有線と無線を組み合わせたサービスを展開したいと述べている。」と書いてあるが、ひょっとして国内をあきらめて海外を先にやるという話なのだろうか?

 むむ、良く見るとNTTコムのサイトにまだリリースが掲載されて無い。
 どういうことだ???

2004年7月14日

[通信業界]NTTコムなど3社,無線LANの位置情報を使う情報配信実験 を読んで

NTTコムなど3社,無線LANの位置情報を使う情報配信実験 : IT Pro ニュースを読んで。 

 位置情報と無線技術の連動は、今後伸びると感じる分野の一つだ。


 もちろん今回の無線LANのようにアンテナの位置を使わなくても、auの携帯のようにGPSを使う手もある。

 ただ、今回の発表とは直接関係ないが、先日非常に面白い技術を紹介してもらったこともあり、無線LAN系の短距離電波の位置情報サービスに最注目中だ。

 その技術は何でもイスラエルの会社の技術らしいのだが、無線LANのアクセスポイントからの距離を使って細かい位置を特定できるものだ。
 三点測量の要領で、3つのアンテナまでの距離を元に場所を特定する。
(正確には届いていないアンテナの位置なども含めて計算するため、届くアンテナが2つとかでもおおよそ測定できるらしい)

 そうすると何ができるか?

 例えば展示会の会場で、自分の近くにあるブースの情報をタイムリーに表示することができる。
 デパートなんかで、近くの売り場のバーゲン情報を入手することなんかも可能だろう。

 今の携帯電話における情報の入手の仕組みは基本的にプルだ。メニューから該当のサービスを選んで、自分の欲しい情報を探す。
 それが位置情報を使うようになると、とたんに情報はプッシュで必要なものが送られてくるようになるわけだ。
(もちろん、無駄なスパム情報が急増する可能性も十分にある)

 こういうのって電波距離の広い携帯電話だと難しいと思う。地下街のような場所だとGPSも届かないだろうし。
 このNTTコム、三菱地所、NECの実験では、そこまで細かいエリア特定ではないようだから、携帯とかぶってて厳しい気もするけど・・・結果が楽しみだ。

P2P ソリューション:P2P コラボレーションソフト Groove(2)


(前回のコラムの続き)


■P2P 技術によるリアルタイムコラボレーションの可能性



Groove は広大な米国で開発されたということもあり、移動してわざわざ会いに行かなくても、 Groove 上でコラボレーションを実現できる機能が充実しています。



例えば、以下のようなコミュニケーション機能があります。



・インスタントメッセージング

 いわゆる IM 機能です。 Windows メッセンジャーともやり取りができます。

・リアルタイムチャット

 複数メンバーで同時にチャットしたい時に利用します。

・ボイスチャット

 インターネット回線を通じて音声通話も利用することができます。

・プレゼンテーション機能

 パワーポイントの資料などを使って複数のユーザーに同時にプレゼンテーションが行えます。

・ファイル同時編集機能

 ユーザー同士がチャットをしながら、同時に一つのファイルを編集できます。



コラボレーションしたい内容や人数、お互いの状況に応じて、ユーザーは適切なコミュニケーション手段や機能を選択しながら、あたかもお互いが同じ会議室にいるかのように、リアルタイムに作業を進めることができるわけです。



これらは、まさに PC がお互いに直接データを送りあう P2P の仕組みを最大限に活用している機能、といえるでしょう。



もちろんこれらの機能は、クライアントサーバー型の仕組みでも、 IBM の Sametime や Microsoft の SharePoint などでは同様の機能が提供されています。



ただ、サーバー型の場合は、細かいセキュリティ設定が必要になる場合がほとんどのため、インターネットに接続さえしていればセキュアにつながるという P2P の特徴は、かなり有利に働くと考えられます。



■Microsoft の戦略のひとつとなるのか、独自路線を行くのか



Groove は、Microsoft との提携関係を生かして、様々な Microsoft 製品との連携も実現しています。



例えば Outlook のメールを Groove に取り込んだり、アドレス帳やカレンダー機能を連携させることができたり、 Microsoft オフィス製品である Word や PowerPoint ファイルのプレビュー機能や連携機能なども含まれています。



さらに、先ほどご紹介したサーバー型のコラボレーションシステムである Microsoft の SharePoint との連携を実現することもできます。



Lotus Notes を開発した Ray Ozzie が、 Lotus Notes の最大のライバルであった Microsoft Exchange を作っていた会社と手を組んだというのは皮肉な形ですが、逆に言うと、今回は Microsoft を敵に回さず味方にするというのが戦略であるといえるでしょう。



Microsoft としては、コンシューマー市場には、 MSN メッセンジャーや以前紹介した ThreeDegrees のようなソフトを投入し、企業市場には Groove や SharePoint を投入する、という戦略が描けることになります。



そういう意味では、今後 Groove はますます OS との連携を強めて、まったく新しい機能を提供してくれるかもしれません。



現在のところは英語版しか提供されていませんが、基本的な機能は日本語で利用することが可能です。 60日間無料で試用することができますので、皆さんも未来のコラボレーションの姿を体験してみてください。



Groove のサイト http://www.groove.net

2004年7月13日

[P2P]「ビジネスP2Pは別物」――差別化図るP2P企業 を読んで

ITmediaニュース:「ビジネスP2Pは別物」――差別化図るP2P企業を読んで。

 この記事は一時チャネル別ランキングで2位か何かに入ったそうだ。


 それだけ副題になっている「Winny事件」の今後に注目が集まっているということだろうか。

 個人的には最近、P2Pに対してメディアや有識者の姿勢が微妙に変化してきているように感じることが多い。
 正直な話、これまではP2PというとWinnyと同様「あいまいなんだけど違法っぽい」という、ぼんやりとした違法感が漂うことが多かった。
 
 それが最近は、「Winny等に違法性があるのは分かったのだけど、今後はどうなるの?」という感じの質問が多くなったと感じている。

 
 結局、これまでは不正ファイル交換ソフトの違法性について、どこまでが違法なのか?というところが話題の中心だったのだが、最終的な結論になるかどうかは別として一応開発者逮捕という形で線引きがされたことにより、その話題自体が古いものになりつつあるようだ。

 まぁ、実際問題、ネット上でいくら開発者の逮捕について議論してみたところで、すでにWinny事件の結論をだす役割は司法の手に移ってしまっており、メディアの役割は終わってしまっているということなのだろうか。


 個人的に不正ファイル交換ソフトについての議論についてあまり興味が無いため、正確にはウォッチしてきていないのだが、こういう形で議論のテーマが先に進む(とはまだ限らないが)ことがあるというのは意外な印象をうける。

 もちろんP2P技術自体は、これから集中管理派、新クライアント派との戦いにさらされることになるから、ビジネスとして成功事例が出てくるかどうかはこれからの課題だ。

2004年7月12日

[通信業界]飛行船からブロードバンド提供--米アトランタ を読んで

飛行船からブロードバンド提供--米アトランタを読んで

 小型飛行船から地上に向けてブロードバンド接続を提供するらしい。


 この仕組み自体は、実は5年以上前に何かの雑誌で読んだ覚えがある。

 読んだときはなるほど面白い技術だと思ったものだが、その後全く耳にすることが無いまま今日に至っていた。

 今回サービスが提供されるのもアトランタとのことで、まぁ結局そういう地域のサービスということなのだろうか。
 結局、インフラサービスなのだから、人口密集地帯のほうがコスト効率が良いのは間違いない。結局この手の変化球を使うよりも、普通にケーブルを引っ張る方が安く済んでしまうのだろう。

 この飛行船サービスを読んだときは「衛星よりも打ち上げのリスクは非常に低い」とか「運営コストも安い」とか書かれていた気がする。おお、これは衛星に代わって飛行船の時代かとか思っていた気がするが、なんのことはない「飛行船はジェット気流にもまれるため、1年半もするとカバーがすり減ってしまうのだ。一方、人工衛星は、数十年間使い続けることができる」のだそうだ。

 結局、なかなか新技術というのも難しいものだということだろうか。
 

 ちなみに個人的に面白いと思ったのは下記のくだりだ。

これまでとは違う方法でブロードバンド接続を実現することに対する関心は高まっており、Bush大統領とライバルJohn Kerryの両陣営は、大統領選に向けた選挙活動のなかで、米国における家庭やオフィスへのブロードバンド普及率が比較的低い状況を改善することに、焦点を当てている。ブロードバンドの提供形態として現在主流の、電話やケーブルのネットワークは、敷設するのにコストがかかる。このことが障害となって、ブロードバンドサービスが提供されない地域が多い。


 なんとブロードバンドの普及率改善が大統領選のテーマの一つになっているそうだ。
 (恥ずかしいことに全く知らなかった)

 日本で田舎のブロードバンド接続が選挙のテーマになる日が来るとはとても思えないが、米国民のブロードバンドへの関心が高いのか、日本のブロードバンド回線が既に十分普及しているのか。
 まぁ日本の選挙では、テーマというよりは雰囲気やイメージが重要のような気もしてしまうから、地方のブロードバンド普及率なんてテーマが取りざたされるとはとても思えないが。
 
 でも、少なくとも通信のブロードバンド化においては国の狭い日本の方がアドバンテージがあるということだと思う。
 やっぱり早く日本発のブロードバンドサービスが出てくるのを期待したいところだ。

2004年7月 9日

[通信業界]ODN、Yahoo! BBと提携。メールアドレスはYahoo! BB移行後も継続可能に を読んで

ODN、Yahoo! BBと提携。メールアドレスはYahoo! BB移行後も継続可能にを読んで。 

 ODNのダイヤルアップサービスを利用している顧客は、Yahoo!BBを契約してもODNのメールアドレスをそのまま利用できるそうだ。


 まぁ買収したのだから、提供するサービスとしては当たり前の話だが、この機会についでにもう一度買収効果について考えてみたい。
 ODNのナローバンドユーザーは160万人弱、果たしてこの人たちのどれだけがYahoo!BBに移るのか。
 これはソフトバンクにとって重要な話だろう。

 一時期、ソフトバンクの顧客獲得コストは3万~4万円だと言われていたが、単純にそれを160万人にかければ500億円になる。
 ODNのナローバンドユーザーだけで500億円分の販促費を節約したことになるわけだ。

 ただ、個人的にはISPの移動に際して課題となるのはメールアドレス変更程度だが、それだけでは顧客のISP変更をとどめる理由にはならないと思っている。
 実際、私もNifty,OCN,Yahoo!BBなどを渡り歩いているが、メールアドレスは会社のものやフリーアドレスを使っていて別に苦労はしない。
 もちろん、ODNを契約する利用者の中に、どれだけそういう人がいるのかという話だから、結局のところは想像するしかないが。


 ちなみに個人的には後半の公衆無線LANサービスの提携の方がやっぱり気になる。
 どうもいろんな人に話を聞く限り、TD-CDMA単独で十分なモバイルサービスになると考える人は少ない。結局数人が周りで同じ電波を使うと回線速度が著しく低下するのがその根拠になっている。
 
 ただ、そういう意味ではTD-CDMAで面を押さえ、公衆無線LANで点的なブロードバンドワイヤレスを提供するという手段はありだと思う。

 MCPC協議会が提出したレポートでユーザーの7割がスポットの少なさに不満と出ている(実は私もこのレポート作成に一部参加していたりする)が、ある意味これは当たり前の話だ。

 ただ、一つのカードで、無線LAN及びTD-CDMAのネットワークを行き来できれば、実はサービスエリアは広く、一部スポットでブロードバンド利用というサービスが提供できる。
 ソフトバンクが狙っているのはそういうサービスではないのかなと思ってしまう。

 実はそういうサービスを提供するにはPHSとの連動というのもあったりするのだ。
 投資会社に買収されたDDIポケットが、そこの選択肢に浮かんでしまうのは私だけだろうか。

2004年7月 8日

[Blog]消えゆくマスマーケットとミレニアルズ世代 を読んで

CNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド:消えゆくマスマーケットとミレニアルズ世代を読んで。

 どうも、最近良い記事を見つけても自分でブログに書くまでに時間がかかる。


 気がついたらコメントしたかった記事の先が既に書かれていて、自分が書くのはタイミング遅れと感じることがしょっちゅうだ。

 ま、一日一個ペースを守るのでも大変なぐらいなので、無理についていこうとは思わないが、この梅田さんの書き込みを見て、なるほど・・・と思ってしまった。

 米国の1979年から1994年までに生れた世代をミレニアルズ世代と呼ぶらしい。舌をかみそうな名前だ。
 以前、梅田さんが1970年生まれ以降をネット世代と定義していたのに、私はもう一つ壁があると感じていると書いたと思うがその定義にこれは近い。

 最近、yublogの川崎さんやCNETの山岸さんや渡辺さん、masa blogの佐藤さんなど1976年前後の世代と話すことが多いが、明らかに情報に対する感性の違いを感じる。
 彼らがミレニアルズ世代なのだろうか。


 もう一度ミレニアルズ世代の特徴を振り返ってみよう。

 (1) 浴びている情報量が圧倒的に多い
 (2) マルチタスキングが当たり前である
 (3) 情報を人と同時にあるいは人よりも早く得ることに強いモチベーションがある

 うーん、絶対そうだ。

 社会人になってからネットにふれたのと、大学の頃からネットにふれたので、やっぱり感覚が変わるんだと思う。
 我々の世代はネットを情報を入手する場として捉えている。これまでの新聞とか雑誌の代わりにインターネットを使っているだけだ。
 インターネットをテクノロジーとして捉えているのだろう。

 しかし、彼らは既にインターネットをライフスタイルの一部として捉えている。
 だから情報は発信するものだと考えているし、そのために摂取する情報も異様に多いんだと思う。
(おかげで例えば、最近の渡辺さんのブログのディスカッションについていこうと思っても、議論の幅は広いし、スピードは早いしでとてもついていけない(笑))

 さらに、彼らにはいわゆるテクノロジーオタク的な雰囲気はみじんもない。考えてみれば当たり前だ。ライフスタイルなんだからオタクなんかになりようもない。
 知っていて当然のものになりつつあるのだ。

 最近、その差を痛感しながら、自分の存在意義を悩む今日この頃。

 梅田さん、やっぱりPC世代の壁は1970年代ではないですよ。76年あたりに巨大な壁がありますよ・・・

P2P ソリューション:P2P コラボレーションソフト Groove(1)


前回までに紹介してきたソリューションは、いずれもインスタントメッセージング的なソフトウェアという印象が強いかもしれません。 今回紹介する Groove は、その機能をさらにグループウェア的なコラボレーションの分野まで拡張した製品です。


ソリューションとしては、 Skype のような電話という単機能なものから順番にご紹介してきましたが、 Groove を開発している Groove Networks は1997年に設立されており、実は歴史的には P2P アプリケーションの中でもかなり初期のグループになります。



■Groove の概要



Groove Networks は、グループウェアの定番として有名な Lotus Notes(ロータス ノーツ)の創造者である Ray Ozzie によって設立されました。



もともと Lotus Notes を開発した際の Ray Ozzie のコンセプト自体が、実は P2P 的なモデルだったとも言われています。 Groove においては P2P テクノロジーを活用することで、中央サーバーのくびきから開放され、 Lotus Notes のようなサーバー型のシステムでは実現が難しかった社内外コラボレーションが実現されました。



さらに Groove は Microsoft の資本を受けていることでも有名です。つまり、Groove というアプリケーションは単体で存在するわけではなく、 Microsoft の企業向けの戦略のひとつとして、今後他の Microsoft のソフトウェアとの連携を密にするのではないかとも言われているのです。



実際に、Groove がどのような特徴を持っているのか、見てみましょう。



■Groove の特徴



Groove は、P2P テクノロジーをベースとして動作しているため、既存のサーバー型グループウェアにはない特徴があります。



Groove を日本で販売しているシステムコンサルタンツの Web サイトより、主なものを3つ引用します。



1.柔軟で使いやすい

最も分かりやすい特徴はこれでしょう。 P2P テクノロジーを利用することで、サーバーがない仕組みになっているため、サーバーの知識や運営管理の手間が必要ないことになります。コンシューマー向けのインスタントメッセージソフトなどであれば当り前の話ですが、企業向けであるコラボレーションソフトの世界では重要なポイントです。



2.目的に応じて必要なツールだけを選択できる

Groove において利用者が実現できるのは、設定や管理をサーバーレスで実現できるだけではありません。実際利用する機能やツールの選択自体も、サーバー管理者に指定されるのではなく、利用者自身が必要な機能を必要な時に選択できます。



3.会社だろうが自宅の PC だろうが Web 閲覧できれば使用できる

実際に Groove を購入する顧客の目的は、この特徴にあるとも言われています。 P2P テクノロジーを活用することにより、インターネットに接続されている端末であればどこでも情報を共有できます。宣伝文句を借りると、「世界中の Groove ユーザーとコラボレーションが可能」になるのです。(次回のコラムへ続く)



Groove のサイト http://www.groove.net

2004年7月 7日

[P2P]ネットワーク全体の50%以上がP2Pによるトラフィック を読んで

ネットワーク全体の50%以上がP2Pによるトラフィックを読んで。

 ここまで具体的なトラフィックの割合が出てくるのは初めてのような気もするので改めてみてみたい。


 Winnyというソフトの罪なところは、必要の無いファイルのコピーまで行っていることにより、P2Pアプリの悪いイメージをもう一つ増やしてしまったことだ。
 それがP2Pはトラフィックが大きいというイメージだ。

 WinMXのような欲しいファイルのみを相手からもらう仕組みであれば、こんなインターネットのトラフィックの半分以上を不正ファイル交換ソフトのトラフィックが閉めているという状況にはならなかったと思われるが・・・
 まぁそれにしても凄いトラフィックだ。
 
 
 個人的に気になったのは「トラフィック全体の84%がデータ転送量の多いユーザー上位20%によって使用されているという結果となっている」という点だ。
 やはり2:8(ニッパチ)の法則はここでも効くのだろうか。でも、もしそうならこれは普通の状態だということか?

 ただ、冷静にそうやって考えると、一部のアプリによってネットワークの半分以上が利用されているという状況自体は、別にそう特異ではないのかもしれない。

 例えば、動画配信ビジネスがブームに乗ったと想像しよう。動画配信のトラフィックに比べれば現在のメールやインターネット閲覧、IP電話のトラフィックなどはゴミみたいなものだ。
 そうすると、動画配信の利用が全体のトラフィックの半分以上を占めているという状態になるのではないだろうか。

 
 もちろん、別の記事にあるような「インターネット利用者の3分の2がその存在を知らず」、「実際に使っているのは更にその15%」というようなアプリケーションが全体のトラフィックの半分以上を占めるという状況は普通ではない。

 ただ、もし動画配信ビジネスが本格的に軌道に乗ってしまったら、結局現在のP2Pアプリと同様のトラフィック問題にISPは悩まされることになるのだろう。
 まさか、その際にISPも動画配信が問題だと発言するわけにも行かないだろうし。

 いや、ひょっとして今動画配信サービスが普及しないのはISP自信が普及して欲しくないと思っているからとか・・・・そんなわけないか。

2004年7月 6日

[通信業界]DDIポケットの明日はどこにあるのか を読んで

DDIポケットの明日はどこにあるのか - CNET Japanを読んで。 

 いつものことだが、森さんの分析は深い。


 正直、今回のDDIポケットの買収劇の裏にここまで深い洞察を走らせることができるとは思いもよらなかった。もっとシンプルな話だと思ってしまっていたからだ。

 ただ、個人的には、PHS事業についてはかなり斜めに捉えてしまう。
 どうしても、日本におけるPHS事業というのが、そもそもボタンの掛け違いから始まったという認識が抜けないからだ。

 私が某通信会社に就職活動をしていたとき、PHSは新しい移動通信サービスとして密かに脚光を浴びていた。
 ただ、それは新しい携帯電話としてではなく、外に持ち出せるコードレス電話としてだったはずだ。

 当時の私はそのPHSのインフォマーシャルに胸をときめかせたものだ。家では家のコードレス電話として使え、それをそのまま外に持って出ると携帯電話になる。
 電話料金も効率的だし、なんと素晴らしいことではないか!

 ただ、結果的には通信競争政策のあおりもくらい、PHSサービスは「安い」携帯電話としてスタートせざるを得なくなった。
 最終的にはNTTグループのPHS通信会社であるNTTパーソナル通信は、DDIポケットとの競争に敗れNTTドコモに吸収合併されることになる。
 
 今、その競争に勝ったはずのDDIポケットがKDDIグループから見捨てられ(?)、独自路線を歩む羽目になるとは、実にこの世界も複雑だ。


 通信産業の海外進出、特に日本の通信会社の海外展開が上手くいったのを聞いたことが無いので、DDIポケットの海外展開には個人的には更に懸念がある。

 ただ、確かにデータ通信の世界でPHSが果たしてきた役割は小さくない。
 32~128Kbpsという今でこそ低速回線ながら、常時接続定額制は数多くのモバイラーの活動を支えており、日本のようなビジネスエリアが密集している国においては今後とも有効な通信手段となりうる余地はある。

 そもそも、最近はPHSはすっかり目立たなくなってしまったが、逆にいうと地道に普及しているということもできる。
 先日、公衆無線LANサービスが、なぜ海外に比較して日本でなかなか普及しないかという議論をしていたが、やはりPHSの影響は大きいという結論になった。
 つまり、逆にPHSのような定額制のモバイル通信手段をもたない国だからこそ、公衆無線LANが人気を得るということだ。

 そういう意味ではPHSが進化すれば、また別のモバイルの姿も生まれるかもしれない。
 

 ただ、どうしても個人的にはPHSサービスをどうしても斜めに見てしまう。
 おまけに買収元に名を連ねているのが、投資会社のカーライルというのもどうも気になる。結局日本テレコムのときのように売り先の候補が頭にあるんじゃないだろうか・・・

2004年7月 5日

[P2P]「GoogleしかGmailを提供できない」なんて誰が決めた を読んで

「GoogleしかGmailを提供できない」なんて誰が決めたを読んで。 

 横田さんがGmailについて興味深い記事を書いている。


 実はようやっと最近私もGmailのアカウントを入手した(IT関係の知り合いではなく、コンサル時代の知り合いからもらったのも意外だった)ので、その感想とあわせてこの記事を考えてみたい。

 正直なところ、前評判があまりに高かったので、凄いものを想像していたため、意外に使ってみたら「ああ、こんな感じね」というのが素直な感想だ。
 良いところもあれば悪いところもある。
 いくらGoogleがやるサービスとはいえ、神様ではないんだからいきなり完璧なサービスが出てくるはずもない。

 ただGmailの功績は「メールはこのままで良いのか?」という問いかけを私たちに対して改めてしたことだろう。
 1GBのストレージを用意すること自体は本質ではない。ライブドアが追随したようにその気になればどこの会社でもできることだ(儲かるかどうかは別として)

 Gmailは私たちのこれまでのメールの常識を揺さぶってくれた。

常識1:送信箱と受信箱
 電子メールは既存の世界の郵便と同じだから送信したものと受信したものは別。これがこれまでの常識だった。送信したものは記録は取ってはあるものの受信箱とは全く別の送信箱に入れてしまっていたのがこれまでのメール。
 これまで、この問題を解決するために自分が送付するメールのccに自分のアドレスを入れていた人も多いことだろう。 
 それがGmailでは、送信メールと受信メールがまとまってスレッドになっており、感覚としては掲示板やチャットに近い。
 ふれてみてしまえば実に簡単な話だが、それがコロンブスの卵だ。


常識2:整理して保管ではなく検索に頼る
 メールは消さずに取っておいて後から検索するものというのも面白いメッセージだ。
 たしかに私の周りにもメールが整理できない人、というのは多い。全部受信箱にメールを残してしまうので、後から探せない人たちだ。そういう人には良いソリューションになると思う。
(ただ、私のような自分のルールでメールを整理したい人間からするとGmailの検索しろといわんばかりの仕組みはちょっと納得できない。)

 
 ただ、横田さんが指摘しているようにGmailも万能ではない。
 新着メールの通知が無いのが最たるものだ。メール大好きな私にはこれは致命的だ。(今はGmailと普通のメールの両方にメールを転送して、Gmailから返事を書くという面倒な手順を踏んでいる(笑))
 モバイルでPCを持ち運んでいる人も、電波が入らないところでメールが見られないのにストレスを感じるだろう。
 1GBという容量も、添付ファイルをバリバリやり取りする人からすると実は物足りない。

 そういう意味では、いくつかの視点は非常に面白いものの、所詮ウェブメールの延長にしか過ぎないという言い方もできるだろう。
 ただ、ウェブメールとして割り切ってしまえば非常に強力だ。
 
 「先日、吉澤さんとの議論の中で出た事なのだが「ローカル環境でのメール処理は、メールを好きな場所で処理できない」という問題点がある。」
 と横田さんが書かれているように、P2Pやリッチクライアントの仕組みだと、どうしても端末に依存してしまうため、どのパソコンからでもアクセスできるというわけにはいかない。
 
 先ほどあげたGmailの弱点にしても、新着通知ソフトや、データのローカル同期ソフトのようなものが出てくれば解決される話だ。
 
 まぁ、集中側と分散側の議論はこれからも永遠に続いていくのだろう。

 
 それにしても、やはりGoogleの凄い点は、この議論を引き起こしたことにあると思う。
 検索エンジンとしてGoogleが出てきたときも、ポータルの付加価値として扱われていた検索機能を前面に押し出し、最終的に新たな広告モデルを生み出してしまった。
 今回のGmailもそうだ。
 Gmailが出てくるまで、私たちはどれほどメールソフトについて考えてきただろうか?
 こんなにやれることがいろいろあったのに。
 

 ただ、逆もまた然り。
 Googleが凄いから、Gmailが凄いからといって、私たちがここで思考停止するのは明らかに間違っている。
 まだメールソフトの新たな可能性の扉の一つが開かれただけに過ぎないんだと思う。

 横田さんのいうようにGmailのような新たなソリューションを提供できるのはGoogleだけではないはずだ。
 最近、多くの人が電子メール関連のビジネスモデルを語るようになったのは一つの流れだろう。自分も一生懸命考えなければ・・・

2004年7月 2日

[IP電話]NTT Com、法人向けIP電話で番号ポータビリティサービスを開始 を読んで

NTT Com、法人向けIP電話で番号ポータビリティサービスを開始を読んで。 

 う~~ん、最近のIP電話関連のサービスは、本当に言葉が複雑でよく分からない。


 そもそもこんなつまらないニュース取り上げなければ良いじゃないかという声も聞こえてきそうだが、クリップしてしまって悔しいので書くことにする。

 最初タイトルだけを読んだときは、「お、日本もいよいよ米国みたいに番号を携帯とかにそのまま移行できるサービスが始まるのか?」とか思ってしまったが、どうも違うようだ。
(まぁそんなの冷静に考えたら規制も変わってないのに一社が急に始められるわけないんだけれど)

 要は、今使っている電話番号そのままでIP電話の世界に移行できますよ。ということだ。
 でもそのためには1番号あたり月額525円払ってください、と。

 でも、IP電話に移行するのってコストダウンが主目的のはずなのに追加料金払うのか・・・?
 結局、既存の電話をIP電話に変更した際に、月額525円を払う以上のコストメリットが出る企業が導入するということだろうか?

 なんだかIP電話の登場によって、電話サービスまわりのコストダウンはますます魑魅魍魎の世界になってきている気がする。企業の総務担当の人はさぞかし混乱していることだろう。
 昔は電話料金表を見比べればほとんど話は終わっていたはずなのに・・・


 ん?ちょっと待てよ。
 なんだかこれってどっかの業界に似てきてるな。

 生命保険とか。
 税金の確定申告とか。
 年金問題とか。

 なんだか話をややこしくして、人手を介さないと問題解決できないように業界を持っていくのって、よくある話のような気がしてしまう。
 (アクセス回線事業をやれないNTT Comの難しいところでもあるのだとは思うが)

 
 でも振り返ると、一方ではソフトバンクも着々と光ファイバ回線を利用した法人向けIP電話サービスなど、企業向けサービスの準備を続けていたりする。

 そういえば、ソフトバンクがIP電話サービスを始めたときには、IP電話サービスは月額追加料金とか追加で機器購入とかが常識だった。
 そこにソフトバンクは普通の電話がそのまま使えて、利用者間は無料で全国一律という、非常に分かりやすいサービスで参入したように記憶している。

 う~~ん、企業の総務担当さんも、ソフトバンクが企業向けに分かりやすいサービスを出したら、魅力を感じてしまうんじゃないだろうか。

 それとも、自分が通信業界を離れて久しいから知識がついていけてないだけなのかなぁ・・・

2004年7月 1日

[SNS]paperboy&co.、ソーシャルネットワーク「キヌガサ」のテストを開始 を読んで

paperboy&co.、ソーシャルネットワーク「キヌガサ」のテストを開始を読んで

 よくみたら、なんとINTERNET Watchの記事一覧のトップを飾っている。


 おまけに山岸さんのブログでもutahblogでも取り上げられている。

 これはやはり一大事なのだろうか。
 それとも以前Greeの田中さんがブログに書いていたように過熱気味なのだろうか。

 このpaperboy&coは、実は個人的にも大注目の会社だ。
 自分がpaperboyのブログサービスであるJUGEMを利用させてもらってるのもあるし、この会社のノリが面白いのもあるが。
 何と言っても彼らのビジネスセンスが気になる。

 paperboyの主力事業はレンタルサーバーだ。
 そこのあなた、「レンタルサーバー」ですよ。
 そこら中の会社が5年以上前に一斉に手を出して、過当競争が進み、それこそもう参入しても誰も儲からないだろうと思われていたサービスですよ。
 それに、paperboyはなんと2003年1月に起業してから参入して・・・
 なんと既に利用者10万人を超えているのだ。利用料一人年3000円でも年商3億。凄いの一言だ。
 
 おまけにブログのJUGEMも後発。業界全体がブログブームに沸いて、もう誰も儲かんないだろうと言われていたのに参入。
 それがいまやNiftyのココログもlivedoorも抜いて、トップのはてなに迫らんとする勢いで伸びている。
 
 これはもうビジネスセンスとしか言いようがない。
 インターネットがテクノロジーでなくライフスタイルとして根付いている世代の台頭だと個人的には思っている。
 まぁその話はまた今度取り上げるとして。


 さて、このキヌガサはどうだろう。
 私も実は既に鉄人登録を済ませてあるのだが、今のところ正直Greeの方が分がありそうだ。

 あまりサービスにも違いが感じられないし、既にGreeを主戦場にしている人間からすると、今から全ての友達をキヌガサに招待しなおすのはただでも気が進まない。
 レンタルサーバーやBlogと異なりSNSでは移動コストの壁があることは、さすがのpaperboyでもきついかもしれない。 


 ただ、実はSNSの可能性はこんなもんではないとも、思っている。
 トップのGreeでも登録者数は5万人でしかない。
 あと1億人以上がまだフリーなわけだ。

 別にテクノロジーサイドのコミュニティはGreeとしても、女性向け(mixiがライバルか?)、海外込み(Orkutがライバルか?)などアプローチはいくらでもある。
 ちょっと今の鉄人アプローチに疑問はあるが、出会い系的な要素を入れるには女性は不可欠だし、女性をターゲットにするのはpaperboyは得意だろう。

 さてさて、彼らが今後どうやってこのキヌガサを広げていくのか、やはり個人的には注目せざるを得ないのだった。
   

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