« 2004年8月 | メイン | 2004年10月 »

2004年9月26日

ベンチャービジネスとスモールビジネスの大きな違い を読んで

CNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド:ベンチャービジネスとスモールビジネスの大きな違いを読んで。

 ずっと「ベンチャー」という単語に一種の違和感を感じていたのだが、この記事を読んでようやく整理ができた。


 この記事は、ネタフルの「淡々と更新する「Craigslist」」というトラックバックをきっかけとして、ベンチャービジネスとスモールビジネスの違いについて、梅田さんの人生観を併記しながら書かれていて非常に分かりやすい。

 日本ではベンチャー=スモール(中小企業)的な使われ方をすることが多いような気がするが、ベンチャービジネスとスモールビジネスは本質的に全く違うということのようだ。

 もちろんどちらが正しい、間違いという話ではなく、どちらのスタンスを取るのかというのは、自分自身の価値観と相談してしっかり考えなければいけない問題なのだろう。

 KoWBのサトウさんPlain living, High thinkingのissuiさんzerobaseの石橋さん等、この記事をきっかけとして自分の人生観を振り返っている人がたくさんいるのを見て、影響を受けたのが自分だけでないのを感じてしまった。


 ちなみに、この記事を読んでちょっと前にネットエイジの西川さんが書いていた「米国ベンチャーの創業者シェア」という投稿を思い出した。
 何でも米国のベンチャーは、IPOまでいく場合には創業者シェアが5%くらいになっているのが当たり前で、現実路線としてM&Aをイグジットとして狙う人が多いということだ。

 これは、梅田さんが言う成長を訴求する「ベンチャービジネス」だからこその当然の特徴のようにも思えてくる。 
 短期の成長を訴求するためには早期にVCの資金も必要だろうし、IPOが難しいのであれば現実的なところでM&Aでイグジットというのも論理的だ。
 従業員や投資家への成長の約束が果たせないと分かったら、早期に諦めることも必要ということだろう。


 それに対し、日本の「ベンチャー」は経営者が51%以上持ったままでIPOするケースが多いという。
 もちろんこれは会社の支配権を持ちつづけているという意味で凄いことだ。

 でも、日本に有能な経営者が多いから、支配権を維持できているという話ではないと思う。
 
 最初は「スモールビジネス」的アプローチだった企業が、結果的に成功してIPOまで辿り着いていることだろうか?
 「自分の会社」という意識が強い日本人気質によるものだろうか?
 それともVCによる投資やM&Aによるイグジットの少なさなどの環境の違いがこの数字を作っているのだろうか?
 
 どうなんでしょう・・・?

2004年9月23日

[SNS]データの重要性を指摘するO'Reilly を読んで

CNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド:データの重要性を指摘するO'Reillyを読んで。

 タイトルだけを見たときは良く分からなかったが、この記事の中心テーマは、まさに私の最近の個人的興味の中心と完全に重なっていた。


 テーマになっているのはSNS(この記事ではソーシャルソフトウェアと定義されている)とGoogle、Microsoft、及びP2Pだ。

 最近GREEを使えば使うほど感じていたのだが、メールのアドレス帳とSNSが連動していれば確かにそんな便利なことは無い。
 前回「MSNがソーシャルネットワーキング「GREE」に学んだこと を読んで」でもメールとの親和性についてtakeshimさんがコメントしてくれている。
 
 それから良くGoogleのGmailとOrkutの統合についての話を知人としていたのだが、MicrosoftもOutlookで同様の取り組みがあるとは知らなかった。
 まぁ、冷静に考えれば当たり前のことなのかもしれないが。

 梅田さんが書いている「データ・ロックイン」というのがキーワードだろう。

 GREEにしてもmixiにしても、利用者がSNS上で友達リストを完成させようとする行為をベースに利用者数を増やしている。確かにその過程は楽しい。
 だが、大抵の人は友達リストを増やすのに疲れた段階でSNSに「飽きて」しまうようだ。
(私は別に飽きても良くて、ゆるくつながっていること自体がSNSの良さだと思っているが)

 結局人間は怠惰な生き物なので、友達リストをいくつも作るのは無理なのだ。
 メールアドレス帳に、IMのコンタクトリスト、SNSのリンクリスト、年賀状の送付リストに名刺データベース。本質的には同じモノのはずで、そのデータをあっちにもこっちにも入力するのは正直相当手間だ。
 そう考えると、「必須のツール」であるコミュニケーションツールとSNSのような仕組みの連動は必須で、それらのデータを握った企業がネットの中心を維持できるという理論は非常に良く分かる。


 実際、コミュニケーションツールとSNSが連動すると、現在とは全く違うソーシャルソフトの世界が出てくるはずだ。

 例えば、GREEで友達リストが100を越えると正直もう管理不能に陥る。
 仲の良い友達も面識の無い人もゴチャマゼだし、どういう知り合いだったか、疎遠なのかどうかも識別不能だ。

 他のメンバーから見ても、例えばキーマンとのリンクが多い人がそのキーマンと本当に「濃いつながり」なのかどうかは良く分からない。
 そのためにリンクの数だけが勝ちになってしまい、むやみに知らない人にリンクを張って数を増やした人が、なんだかキーマンのように見えてしまったりもする。(私も人のことは言えないが)

 Orkutがリンクの際に相手を5段階評価する仕組みを取り入れているのも、このあたりの問題意識からきているのかもしれないが、これがメールやIMのやり取りの多さが自動的にリンクの濃さに反映されるとどうだろう?

 誰が誰と本当に濃い中なのか一目瞭然になるし、自分が誰と最近コミュニケーションが疎遠になっているのかも一目瞭然だ。
 そんな便利なソーシャルソフトなら手放せなくなることは間違いない。
 

 ただ、ここで私もTim O'Reillyと同じ疑問を感じてしまう。

 「はたして、そんな重要な情報の管理を一企業に頼らないといけないのか?」

 そのソーシャルソフトに頼れば頼るほど、自分がビジネスで、プライベートで、どういう人とどのように付き合っているのかサービス提供企業には一目瞭然だ。 
 もちろんそこは倫理や信頼の問題だから、技術の問題とは別問題なのだが。

 これだけテクノロジーが進化しているのに、私たちはまだ自分のコミュニケーションやデータの管理を企業に頼らないといけないのだろうか?

 自分がP2Pに携わっているから言うわけではないが、もっと利用者自身のツールとして存在する手帳やカレンダーのようなツールが出てきてしかるべきではないのだろうか?


 私がP2Pに魅力を感じているのも、そういう視点からなんだなぁと改めて感じてしまいました。
(なんだか一人でちょっと勝手に感動してしまったので、長くなってしまってすいません)

[Blog]準備着々、報道機関ライブドア を読んで

ネットは新聞を殺すのかblog:準備着々、報道機関ライブドアを読んで。

 ネットは新聞を殺すのかblogで、湯川さんがライブドアの参加型ジャーナリズムについて担当者にインタビューをされている。


 前回書かれていた韓国の参加型ジャーナリズムである「オーマイニュース」と今回の日本版参加型ジャーナリズムになりそうな「ライブドアニュース」の記事を続けて読むとライブドアのモデルがオーマイニュースを参考にしているのが非常に良く分かる。

 どちらも正社員は30名程度で、あとは市民記者による記事投稿で支える仕組み。ライブドアは最初は300人から始めるようだが、韓国のオーマイニュースも700人程度から開始して3万人を越えたようだから、ライブドアも同じように増やしていくのだろう。

 記事掲載に対する報酬も数千円になるようだ。
 アメーバブログのような人気ランキングで報酬が出るモデルがある程度人気を博しているようだから、記事で報酬がもらえると思えば登録するブロガーも増えるような気がする。(正直、私もお金は欲しいし(笑))
 

 やはりインターネットにより、情報発信の敷居が恐ろしく下がっていることがこれらの現象を呼んでいるのだろうか。
 これまでは情報発信をできるのは記者のような専門職か、ある程度社会的名誉や地位を得た大学教授や経営者達だけだったはずだ。

 それが最近のブログブームの中で見られるように、誰でも情報発信が可能になったし、誰でも頑張れば高いプレゼンスを得ることができる。
 社長ブログもブームを呼んでいるが、それに匹敵し、超える人気を誇っている普通の人のブログもたくさんある。

 ついに「情報発信」という仕事も、職人のビジネスでは無くなりつつあるという事なのだろうか。


 いまさらながらに気づいたのだが、一般的なメディアのコア能力は「記事の作成」と「紙面の編集」とに分けられるように思う。
 要は自動車で「部品の製造」と「自動車の組み立て」が分かれているように、メディアも本質は普通の産業と同じなのかもしれない。
 これまでの垂直統合モデルが、これから水平統合に変わるのだろうか?

 Googleニュースの登場によって、既存のメディアは「紙面の編集」というコア能力が自動化できるという事実に直面している。
 さらに参加型ジャーナリズムによって「記事の作成」という能力も、一般人が参加できるという事実に直面しつつあるとすると・・・

 今既存メディアは、スピードに生きるのか、品質に生きるのか、製品である記事の幅広さやニッチさに生きるのか、多くの選択に迫られているように感じてしまう。
 
 まぁもちろん、私の勝手な想像に過ぎない。
 ただ、先日nikkeibp.jp編集長の田邊さんにお話をお聞きしたときも、CNET社長の御手洗さんとお話したときも、同じような問題意識をもっておられたのであながち外れてはいないようにも思っている。


 ちなみに、私の興味がそこにあるせいか、FPNも見ようによっては参加型ジャーナリズムの一つの形なのかなぁと思ってしまったりもするけど、考えすぎですかねぇ?
 個人的にはジャーナリズムというよりは、ニュースのコミュニティだと思ってるんですけど・・・

2004年9月22日

P2P ソリューション:P2P でも著作権を守る(おまけ)


2004/9/22にjapan.internet.comに掲載されたコラムです。


前回のコラムでは、 P2P でも著作権を守れる技術として、 NetLeader というサービスを紹介しました。



ただ、著作権を守るという行為は、もちろん技術だけでなされるわけではありません。



今回は、少し P2P ソリューションから離れて、技術的なサービスではない活動を紹介します。



■セキュリティ協会が提言するファイル交換のガイドライン



現在、日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)から、「P2P ファイル交換安全利用ガイドライン」が公表されています。



JNSA とは、日本におけるネットワークのセキュリティレベルの維持・向上や情報セキュリティ意識の啓発を中心に活動している、 NPO(特定非営利活動法人)です。



JNSA には200社近い企業が参加しており、制作部会や技術部会などテーマごとに分かれた部会でワーキンググループを構成し、成果物の作成や啓蒙活動など幅広い活動をしています。



今回ガイドラインを作成したのは、その JNSA の技術部会の「コンテントセキュリティ WG」というワーキンググループで、現在は下記の2つの項目をうたっています。



P2P ファイル交換安全利用ガイドライン

 ・著作者の許可なく著作物を収録したファイルを交換しない

 ・著作者の許可なく著作物を収録したファイルを中継しない



■違法な著作物のコピーに一石を投じることができるか?



このガイドラインは実にシンプルなつくりになっていますので、驚かれる方も多いと思います(詳細は JNSA のサイトでご覧ください)。



以前「著作権とコピー技術」のコラムでも触れましたが、本質的には、このガイドラインでうたわれていることは、 P2P ファイル交換ソフトだけの話ではありません。



ただ、P2P ファイル交換ソフトの登場により、著作物の違法コピーがこれまでとは比較にならないレベルで広がっていることも事実です。



それほど深い罪の意識もなく誰でもできてしまうということも、大きく影響していると考えられています。



はたしてこのようなガイドラインが、違法コピーの増加に一石を投じることができるのでしょうか?



現在 JNSA はこのガイドラインを Web サイトに公開し、ガイドラインへの意見を募集しています(意見募集期限は9月30日までです)。



皆さんも意見を提出されてみてはいかがでしょうか。

2004年9月17日

[ポータル]ライブドアが新球団の本拠地を仙台でNPBに申請 を読んで

ライブドアが新球団の本拠地を仙台でNPBに申請

 正直、本気で参入するつもりだとは思っていなかったので驚いた。


 一般誌なんかでは、ライブドアの野球事業参入は売名行為だというのが定説だったが、宮城県と仙台市まで担ぎ出したからには本気なのだろう。
 もしくは本気にならざるをえない環境になってしまったのか。

 おまけに楽天の三木谷さんまで参入を表明してきたのだから、これは傍観者としては非常に面白いことになってきたと思う。
 ワールドビジネスサテライトで、UFJ銀行を巡る東京三菱と三井住友の戦いに似てると放送されていたが、裏で全てが決まってしまった銀行買収劇に比べると、ほとんどのプレイヤーがメディアに出てくるという意味で、正直こっちの方が面白い。

 個人的には、昼飯のときに「ついでに楽天とソフトバンクも球団を四国とか長野に作れば良いのに」とか言って笑っていたが、もうこうなると何が何だか良くわからない。


 注目したいのは選択肢の変化だ。

 人間、一つの選択肢だと簡単に否定しやすいが、二つ選択肢があるとどちらかを選ばなければいけない錯覚に陥る。

 オーナー集団も、ライブドア一社なら黙殺できたかもしれないが、楽天が出てきたことにより選択肢が二つになってしまった。
 自然と「どちらを選ぶのか?」という議論が派生するはずだ。
  
 三木谷さんもライブドアにブロックをかけたつもりが、とんだアシストになってしまうのではないだろうか?
 とはいえ、オーナー集団も一筋縄では倒れないだろうが。


 ちなみに興味があるのは、果たして今回の騒動で、ライブドアの本業にどれだけの広告効果があったのだろうかという点だ。
 PRコンサルタントの高端さんも、以前ブログで「ともかく衆目を集めるには、トピックに関わる人(組織、企業)が大勢出てきて、それぞれがニュースになり、利害関係が輻そうし、まるでドタバタ活劇のような様相を呈するのが一番だ。」と書いていたが、まさにそのとおり。

 ライブドアがこれを見込んで近鉄買収に名乗りをあげていたとしたら、相当の策士だということになるが・・・
 

2004年9月15日

[通信業界]KDDI、IP固定電話サービスを提供 を読んで

KDDI、IP固定電話サービスを2005年2月より提供 - CNET Japanを読んで。

 事前にリークもあったので、新鮮味はないが正式に発表されたようだ。


 ソフトバンクの電撃的な固定電話参入発表が8月末だったのに、KDDIも今回2週間で正式発表というのはまぁ優等生というべきだろうか。
 それとも事前に準備がなされていたのだろうか。

 ただ、本質的にはKDDIはすでにFTTHでNTTとの契約が不要な通信サービスを提供しているので、実はこのサービス自体はやるかやらないかの世界だったはずだ。
 まぁ普通に考えればソフトバンクがカードを切ったので、あわててKDDIも切ったという風に見える。(実際のところは分からないが)


 さて、これで通信業界に何か起きるのだろうか?
 確かに、利用者からすれば若干の通信料金のコスト削減はできるだろう。 
 また、支払いに処理しなければいけない請求書の数も減らせるだろう。

 でも何だか気分が盛り上がらないのは何でだろう?
 
 
 そう、少なくともコンシューマーの世界で言えば固定電話なんてもうどうでもいいような気がしてしまうのだ。

 もうかれこれ家の電話は、電話をかける目的には3ヶ月は使っていない気がするし。
 着信もセールスの電話以外ほとんどない。

 そんな時代になったというのに、今回の値下げでどれだけの顧客が回線移行を検討するのだろう?

 はたして固定通信業界はまた数年前のマイライン獲得競争と同じ無駄な値下げによる顧客獲得競争を繰り返すのだろうか?
 たしかあの時に儲かったのはマイライン特需に沸いた広告代理店だけだったように記憶しているのだが・・・

P2P ソリューション:P2P でも著作権を守る NetLeader(2)


2004/09/15にjapan.internet.comに掲載されたコラムです。


(前回からの続き)



■ビデオクリップの無料ダウンロードサービス



NetLeader の最も有名な取り組みが、 2003年10月に NTT コミュニケーションズと松竹株式会社の共同で開始された、「わざアリ」というグラビアアイドルのビデオクリップ無料ダウンロードサービスです。



わざアリでは、松竹で売り出し中の女性タレントの動画コンテンツを用意することで、 NetLeader の実験を開始しました。



メディアや口コミの効果もあり、わざアリのコンテンツはサービス開始後の12月には約20万件のアクセスがあったようで、当初の実験期間を延長して現在もコンテンツ配信を継続しています。



松竹側としても、ストリームサーバーと比較してコストが大幅に安くすんだため、高く評価しているようです。



特に NetLeader の Web サイトでは、 NetLeader の広告のクリックスルーレート(広告をクリックする率)は平均10%であるとアピールされており、広告手段としても、動画と NetLeader の組み合わせが有効であることが実証されているようです。



■合法なコンテンツ配信は広がりを見せるのか?



もちろん、上記のような取り組みは、インターネット上のコンテンツ配信に閉める割合で考えれば、非常に小さなものと言えます。



特に日本においては、デジタル配信を行うための著作権整備の遅れが指摘されており、現状では、問題なのは著作権保護技術ではなく、配信できるコンテンツが不足していることだ、と指摘する人も増えてきているようです。



ただ、P2P 配信技術を適切に活用することで、これまで「インターネットのコンテンツ配信は金がかかりすぎて儲からない」と言われてきた配信コストの部分については、恐らく早期に解消することができるものと考えられています。



そういう意味で今後重要となってくるのは、大容量コンテンツの低コスト配信という「手段」を得た時にどういうビジネスを展開できるか、ということです。 (執筆:徳力 基彦)

2004年9月13日

MSNがソーシャルネットワーキング「GREE」に学んだこと を読んで

MSNがソーシャルネットワーキング「GREE」に学んだこと - CNET Japanを読んで。

 GREE Night 2.0に参加してみて、やはり目立ったのはMicrosoftの力の入ったバックアップぶりだった。(古川さんもゲストで来ていたし)


 正直なところを言うと、GREEの中立性が薄れるのと、うちはYahoo!メッセンジャー利用者なため、個人的にはあまり喜ばしい出来事ではない。

 ただ、メッセンジャーとSNSの相性の良さについては個人的にも注目していたため、この展開は理解できるしおそらく便利になるのだろう。
 (いよいよ、私にもMSNメッセンジャーに乗り換える時が来たらしい)

 
 このCNETの記事で丸岩さんが発言しているポイントには賛同できる点が多い。

 「コミュニケーション」というのはオフライン・オンライン含め様々な手段があり、メールやメッセンジャーはそのうちの一つの手段でしかない。
 そして、友達とのつながりであるSNSサービスは、その時点ですでにコミュニケーションを取りたい相手のリストになっている。

 逆に、現在のGREEには友達のログイン状態が分かる機能があるが、これはまさにメッセンジャーの得意な機能だ。

 この二つが連携すれば、GREEは知り合いとの関係をつくり、維持する部分に集中することができ、MSNメッセンジャーはその知り合いとのコミュニケーションする機能自体に集中することができるわけだ。
 この二つが一緒になるのはある意味必然だったのだろう。

 
 さらにどちらのサービスも、利用者数が多い方がサービスとしての魅力が増すという性質を持っている。
 登録者数で遂にmixiに捉えられたとも言われるGREEだが、国内1位のMSNメッセンジャーと提携して磐石の土台固めという所だろうか。
 
 ん、ちょっと待てよ。
 そうするとmixiはYahoo!メッセンジャーと提携するということになるのだろうか?
 いや、Yahoo!は独自にSNSをやるのではないかという憶測も呼んでいるし・・・
 SNS自体も複数のサービスが目的別に生き残るのではないかという説もある。
 
 どちらにしても、まだ、しばらくしないと先行きはなかなか見えてこなさそうだ。

2004年9月12日

[通信業界]米ホームエンタテインメント市場のトレンドセッター を読んで

CNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド:米ホームエンタテインメント市場のトレンドセッターを読んで

 なるほどそう来たかと言う感じのニュースだった。


 正直なところ私は今回提携することになったNetflixとTivoという企業のことを良く知らないが、更に良く知らない人のために解説するとNetflixは日本の「ぽすれん」のような郵送DVDレンタルサービス。Tivoはすご録やDIGAのようなHDDレコーダーと言えば良いのだろうか。

 Netflixが郵送DVDレンタルサービスなので、最初は「何で?」と思ったのだがNetflixのコアはDVDを郵送で送る流通ビジネスの部分ではなく、コンテンツをレンタルと言う形で一時的に利用者に渡す権利ビジネスの部分にあるようだ。

 そのため、郵送ではなくオンライン経由でNetflixのDVDコンテンツをTivoの端末にダウンロードさせることができれば、はい「映画ダウンロード」サービスの始まりとなる。

 以前に「ハリウッドを救う三つの指針を読んで」のときにも書いたように、ちょっと国粋主義者なところがある私には衝撃のニュースだ。
 音楽だけでなく、映画ダウンロードもアメリカの企業にやられてしまうのだろうか?


 ただ、梅田さんの記事に寄せられたちょっと辛らつなコメントを見ていて、少し冷静になった。
 良く考えれば、日本では既にソフトバンクBBのBBケーブルTVなど複数のダウンロード型サービスがスタートしているし、もしこの提携が日本のベンチャー企業間だったとしても、日本ではあまり取り上げられなかったかもしれない。

 梅田さんが記事の最後で触れているように、やはりこの分野は米国は遅れをとって、だからこそこういったニュースが期待を集めるということなのだろう。
 
 もちろん、そうは言っても日本が世界をリードしているかと言うとそうではない。この分野は、米国だけでなく韓国や中国からも目が話せない。
 しばらくは、こういった提携話から未来を想像するしか無さそうだ。

2004年9月 8日

[Blog]Googleニュース日本語版、直リンク問題を抱えてスタート を読んで

Googleニュース日本語版、直リンク問題を抱えてスタートを読んで

 今回のGoogleニュースは、やはりメディアにとって踏絵のような出来事になったようだ。


 前回Googleニュースについて書いたときは知らなかったのだが、Googleニュースに記事を提供しないと言う選択肢を取ったのは読売と産経だったらしい。

 まぁ理由としては推測するしかないが、読売新聞は以前から直リンクに対して反対の姿勢をとってきたようで、その理由としてトップページの価値低下(特に広告価値)や記事配信会社への地位低下の懸念、著作権問題など様々なものがあげられている。

 じゃあ、実際にGoogleニュースが始まっている米国でメディアのトラフィックがどうなっているかと言うことについて、磯崎さんがブログでAlexaのトラフィックを元に解説している。
 結論としては「新聞社の方には大変残念なお知らせですが、やはり、「既存メディア」が相対的に力を失って「分散化」が進んでいるという傾向は、世界的には当たってそうです。」ということのようだ。
 (この後、そもそもこれは当たり前の傾向かもという投稿もされています)

 Googleニュースに記事を投稿すればGoogle経由でトラフィックが増えるかというと、大手メディアにとってはどうもそうでもなさそうだ。
(読売と産経が提供を見送った背景に、このデータが影響しているかどうかは分からないが)

 ただ、残念ながらインターネットの世界は目をつぶっていれば脅威が無視して通り過ぎてくれると言う世界ではない。Google台風がメディアを直撃する可能性は非常に高いだろう。

 「Webビジネスコンサルタントのネタ帳」に特徴的なコメントがある。
・産経や読売のように既得権を守ることにしか考えがおよばないままネットの世界で直リンク禁止を叫ぶという無理をしつつ悶々とすごす者
・朝日新聞のように自ら記事のRSS配信をするくらいに直リンクWelcomeな態度で貪欲に進化を続けようとする者。(RSS配信というのは要するに記事の見出しとURLのリストのバラマキなわけだから)

もちろん最終的に生き残るのは、前進することをやめない方だろう。そうであってほしい。

 本当にそうであってほしいです。
 (このあたりの裏事情は、きまぐれ偏拾帖のGoogleNews雑感に細かく書いてあります、面白いです)


 ちなみに以前CNETの御手洗さんもブログでトラックバック開始に対する議論の過程をつづっていました。
 やはりメディアにとっては現在のネット上の変化に対する対応策は難しい選択なのでしょうが、選択が無ければ前進も無いように思います。

P2P ソリューション:P2P でも著作権を守る NetLeader(1)


2004/9/8にjapan.internet.comに掲載されたコラムです。


前回までは Kontiki、 BitTorrent と、 P2P 技術を活用してコンテンツを配信する仕組みを紹介しました。



ただ、この2つのサービスは、いわゆる「著作権」の問題を回避できてはいません。



前回のコラムで、 BitTorrent が「著作権のないものをターゲット」としていると書いたため、「著作権のないコンテンツはないのでは?」というご意見をいただきました。



正確には「著作権を元に収益をあげようとしていないコンテンツ」と表現すべきものでした。



そういう意味でも、 P2P 技術がその負荷分散性を生かして動画や大容量コンテンツ配信の分野で活躍するためには、著作権の保護は必須の機能になります。



今回紹介するのは、 P2P ネットワークのような分散環境においても著作権を保護できる技術として注目されている「NetLeader」です。



■NetLeader の概要



NetLeader は Microsoft のWindows DRM をベースに、 NTT コミュニケーションズの先端 IP アーキテクチャセンターによって開発された、著作権保護の仕組みです。 P2P ファイル交換ソフトによる違法コピーが話題になる中で、その P2P ファイル交換ソフトの普及を逆手に取った仕組みとして注目を浴びました。



それまでの動画コンテンツの著作権保護の仕組みの常識は、動画コンテンツの配信を「ストリーミング配信」だけに限るというものでした。ストリーミング配信では、映像をサーバーから利用者のパソコンに向けて少しずつ流すため、ファイル単位で手軽にコピーできないと考えられていたためです。



ただ、現実的には、ストリーミング配信でもキャプチャを行うソフトウェアが普及したことで簡単にコピーができるようになった上、ビデオや DVD 自体をコピーしたコンテンツが P2P ファイル交換ソフトのネットワーク上に出回るようになってしまったため、根本的な対策が必要と考えられています。



そこで NTT コミュニケーションズが考え出したのが、 P2P ファイル交換ソフトの中に著作権を保護した状態でコンテンツを流出させ、「合法な」ファイル交換手段として使ってもらうことで、プロモーションに役立ててしまおうという仕組みです。



その特徴を見てみましょう。



■NetLeader の特徴



NetLeader の細かいセキュリティの仕組みはここでは紹介しませんが、 NetLeader を利用することで、コンテンツ事業者はダウンロード配信するコンテンツに、利用回数や広告表示義務などの利用制限をつけることができるようになります。



通常のストリーミングによる動画コンテンツと異なり、ダウンロード配信と NetLeader を使うことで、コンテンツの配信事業者は3つのメリットを享受することができます。



1.高品質な動画の低コスト配信



ストリーミング配信においては、利用者のアクセスのピーク時を計算した非常にシビアなシステム構築が必要になります。例えば同時に50人しか接続できない設備に100人の利用者がアクセスしてくると、回線の混雑により画像が乱れたりアクセスできなくなったりしてしまうからです。



これがダウンロード配信であれば、高品質な動画であってもダウンロードに時間がかかるだけで、ダウンロードした人は何度でも動画を視聴することができるようになります。



コンテンツの配信事業者は、高品質と低コストの両立を実現することができるようになるわけです。



2.強固な著作権保護が可能



ただ、せっかく高品質な動画を配信しても、配信されたファイルを利用者が不正にコピーできてしまうようでは、結局ビジネスになりません。



そこで、NetLeader はコンテンツを暗号化して配信し、利用する際に利用権限を確認する仕組みを設けています。コンテンツの配信事業者はコンテンツに対して利用回数や期限、広告表示義務などをつけることができ、不正利用を回避できるようになっています。



3.バイラルマーケティングが可能に



もちろん、著作権を保護できる仕組み自体は NetLeader 以外にも存在します。 NetLeader が最も特徴的なのは、 P2P ファイル交換のような、人から人へ経由していくことを前提に作られている点です。



NetLeader のファイルをダウンロードすると、ダウンロードされたコンテンツには IP アドレスなどの情報が自動的に埋め込まれるようになっているのです。



そのため、コンテンツ流通状況の追跡と検出が可能になっており、コンテンツを人から人にウィルスのように広げる「バイラルマーケティング」の実施、効果確認ができるようになっているのです。

(次回に続く)

2004年9月 7日

[通信業界]総務省の情報通信政策の最近の動向 を読んで

「総務省の情報通信政策の最近の動向」総務省・今川拓郎氏 - CNET Japanを読んで。

 はじめてCNETの「e-Japan戦略の本音を探る」という特集を見たときはちょっと驚いた。


 オンラインメディアがここまで真面目に霞ヶ関の人たちを取り上げるのはあまり見たことが無かったからだ。

 個人的には政府関連のサイトや情報は読みづらいものが多いため、実はほとんど読んでいない。
 そういう意味ではCNETのこの特集は意外に面白く勉強になるし、国の方針と言うのが産業に与える影響の大きさを感じてしまう。


 今回のインタビューであらためて浮き彫りになったのは、都市部と地方のブロードバンド普及の格差だ。
 現在東京や大阪などの都市部では、ブロードバンド回線の選択肢は無数にある。ADSLはもちろんのことFTTHにしても複数の事業者から選択できるケースも増えてきている。
 ただ、それに対して地方都市というのは意外にブロードバンドの普及が進んでいないようだ。CNETの記事では具体的な数字が掲載されている。
 DSLでも市部で75%、町村分で49%、FTTHでは市部で75%、町村部で14.9%というのが実態のようだ。

 もちろんサービスと言う視点で見れば、東京の方がデパートや小売店のバリエーションが多いのと同様で、民間企業からすれば投資が都市部に集中するのはごく当たり前の現象と言える。

 ただ、ブロードバンドサービスは、利用できる人に場所を問わずにインターネットに参加できる権利を与えるという性質があるから難しいところだ。田舎だからルイ・ヴィトンの店が無くて当たり前という話とは質が違う。

 こういう民間の競争原理だけでは問題が発生するところにこそ、国がリーダーシップを取って仕組みを作る必要があるはずだ。
 総務省としてはまさに腕の見せ所と言うことだろう。


 もちろん記事の中で触れられているような「ユニバーサル基金」構想が日本においては各通信事業者の思惑もありなかなか上手く行っていないのもまた事実。
 昨日触れた孫社長の会見のように総務省の手法に対して斜めに見ている人が多いのもまた事実だ。

 米国や韓国に負けないように、是非頑張って欲しいところだが・・・

2004年9月 6日

[通信業界]ソフトバンク孫社長、「800MHz帯を利用して携帯電話事業に参入する」 を読んで

ソフトバンク孫社長、「800MHz帯を利用して携帯電話事業に参入する」 - CNET Japanを読んで。

 先日ある勉強会で、独占通信事業者の現状についての話になった。


 NTTグループが日本で未だに強固な基盤を維持しているため、日本にいるとあまり気にならないことだが、実は世界的には過去の独占通信事業者というのは結構負けているケースの方が多い。

 NTTが国際展開をようやく許された90年代に、世界をまたにかけて活躍していたのは米国のAT&Tと英国のBTだったが、AT&Tの存在感は急速に薄らいでいるし、英国の通信キャリアの代名詞はいまやBTではなくボーダフォンだ。
 
 そういう意味では、NTTグループは良く現在の地位を維持しているとも言うことができるのではないだろうか。

 
 だが、今回のような記事を目にするとこの健闘の影に、総務省との二人三脚があることが見て取れる。
 結局のところ競争のルールを自分達で作ったところが強いと言うのは、どこの世界でも同じだ。
 
 現在のところ規制により寡占状態が維持されているのは、実は一番競争が激しいように見える移動通信事業の世界だ。
 固定通信においては、NTTのメタルケーブル網を開放することによってYahoo!BBやイーアクセスのようなアクセスプロバイダが登場し、ブロードバンドの低価格化と普及が一気に進んだ。

 ところが移動通信においては電波が有限であるため、この開放がなかなか上手く進んでいない。
 総務省は固定通信の成功に味を占めたので、現在のTD-CDMA用の電波帯解放につながったという話を聞いたことがあるが、今回の800MHz帯のニュースを見る限り本気で移動通信の電波を開放する気はまだ無さそうだ。

 孫社長のここ最近の矢継ぎ早な発表には、NTTグループと総務省に時間を与えると、また都合の良いようにゲームのルールを決められてしまう、という焦りのようなものすら感じてしまう。
(ここ最近は総務省をヨイショすることが多かったようにも思っていたのだが。)

 総務省とNTTグループに明確に宣戦布告をし、国民の味方であるとアピールすることでゲームのルールを自分に優位にする、というのが当面の孫社長の戦略のようだが、果たして上手く行くのだろうか?

 ちなみに、なんだかライブドアの近鉄買収宣言と同じようなものを感じてしまうのは私の気のせいかな・・・?

2004年9月 1日

[Blog]Googleニュースの日本版と韓国版を提供開始 を読んで

グーグル、Googleニュースの日本版と韓国版を提供開始 - CNETを読んで。

 これは、今後のメディアとネットの関係を占う上で非常に重要なニュースだと思っている。


 多くのブログでもGoogleニュースについて取り上げられているが、個人的には
ネットは新聞を殺すのかblogの記事で良く理解することができた。

 メディアの価値は一般的には記事だと思われがちだが、新聞社の人などに聞くとその記事をいかに紙面という限られたスペースに配置するかがコアなんだと言う。
 Googleニュースの凄いのはそれを完全自動でやってしまうところだろう。

 手動と自動の違いという意味では、検索におけるYahoo!とGoogleの戦いと同じようなイメージになるのかもしれない。
 日本の新聞社からすると、来るべきときが来たというか、来て欲しくないものが来てしまったというところだろうか。

 自分の紙面作成の部分を飛び越され記事だけを持っていかれるのだから面白くはないだろう。ただ、湯川さんの下記の文章が全てをあらわしている。

「参加しない報道機関が多くなると、グーグルニュースの利用価値が下がる。報道機関が誘い合ってグーグルを拒否すると、確かに現状の秩序を維持できる。」

 ただ、グーグルに残った報道機関のアクセス数が増えるであろうことも容易に想像ができる。まさにゲーム理論の囚人のジレンマの世界だ。
 

 ニュース記事のRSS配信やブログによる個人の情報発信によって、メディアの未来は大きく変わることは間違いない。
 Googleニュースの登場によって、その変化は加速するのだろうか?

 はたして既存メディアはどのように対応していくのか非常に楽しみだ。


 ちなみに、日本発のニュースアグリゲーションサービスという意味で、個人的にはCEEK.JPに注目している。
 Ceekz Logzでは今後の方針変更は無いと発言しているが、Googleの力技に対してどのような対抗をしていくのか非常に興味がある。
   

PROFILE



アーカイブ

Creative Commons License
   
 
■過去に執筆した本

デジタル・ワークスタイル
デジタル・ワークスタイル―小さなことから革命を起こす仕事術


アルファブロガー
アルファブロガー 11人の人気ブロガーが語る成功するウェブログの秘訣とインターネットのこれから


図解P2Pビジネス
図解P2Pビジネス


www.flickr.com
tokuriki's photos More of tokuriki's photos
Notes移行に
アリエル・エンタープライズ

プロジェクト管理に
logo_proa.gif

スケジュール管理に
mulsche.gif

携帯電話で予定管理
airmobile.gif