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2005年3月31日

日記系ブログとmixi日記の力関係はどうなるか?

spring_special: データで見るブログこの1年を読んで。

 先日紹介したテクノラティジャパンの面々が、Blogzineの一周年特別企画マガジンに登場しています。

 詳細はインタビュー記事をごらん頂くとして、興味深いのが、日米のブログ動向に関する数字の比較。
 もともと日本のインターネットユーザーの数は米国のおよそ半分なのですが、ブログ閲覧経験者は米国の4分の1。
 まだ社会認知度は米国の現状に比較すると半分というところで、この辺が日本のブログブームの現状と言うところでしょうか。

 もちろん、そうはいってもブログのアクティブユーザーが既に70万人を超えているそうで、このまま行けば2005年末には270万にも届くのでは?という大胆予想もされています。
 

(テクノラティの佐藤さんが作成した日本のブログに関するデータがこちら)


 ちなみに70万人と聞いて思い出したのが、SNSのトップをひた走るmixiのユーザー数。
 4月には50万人突破も視野に入ってきているそうで、こちらも綺麗な指数関数のグラフを描いて成長を続けています。
 おまけに、mixiの3日以内のログイン率は相変わらず70%をキープしているそうで、高いアクティブ率を誇ります。


 ここで個人的に気になっているのが、インタビュアーの方が「日本のブログを見ると、今は大きな影響を持つブログというより、日記系のものが目立ちますね」と表現している現在の日本のブログ事情と、mixi日記のような限定公開ができるSNS上の日記の関係です。 

 個人的にも、今後は「大きな影響をもつブログ」と「日記系のブログ」というのが、二つの大きなブログの流れになると思うのですが、気になるのははたして日記系のブログをネット上に公開する行為がどれだけ続くのか。

 
 あくまでアフィリエイトなどの副収入狙いであれば、日記系のブログでも人気ブログを狙うという手はもちろんありますが、もし数人の知り合いに対して公開したいだけなのであれば、mixi日記と言うのは結構現実的な選択肢です。
 実際、私の周りの知り合いも、ブログからmixi日記に流れた人が何人もいます。

 記事では、テクノラティの金井さんが「アメリカでは実名をブログに出すのが主流ですが、日本のネットでは元々匿名文化が育っています」と指摘していますが、最近mixi日記がネットで実名を公開する世界への扉を開いている印象も強く受けます。

 丁度米国では、「米AOL、10代の若者向けにプライバシー制御機能付きブログサービス」を開始するというニュースもありましたが、今後は「大きな影響をもつブログ」を目指したい人は公開のブログ、「日記系のブログ」で一部の人とコミュニケーションしたい人はmixi日記やAOLのような公開制限のできるブログ、という流れができてくるのかなぁと感じたりします。


 そういう意味では、一部のブログ事業者にとって、mixiのような閲覧者もログインして実名状態で利用するサービスは、かなり潜在的な脅威になってくるようにも思いますが、どうなんでしょう?
 まぁ、もちろんmixi日記も、結局利用者が増えてくるとオープンなネットと変わらない状況になってしまうのですが・・・

2005年3月28日

テクノラティのRSS検索が可視化するSMOの世界

β.: Emerging Technology研究会 3月例会を読んで。

 ET研究会でテクノラティジャパンの佐藤さんのプレゼンを聞く機会がありました。(当日の詳細は上記の伊藤さんのブログを読んでください。)

 実は、これまで、Googleのような検索サービスとテクノラティのようなRSS検索の違いをいまいち理解できていませんでした。
 ひとこと「検索」と言ってしまえば、RSSで配信されているブログのコンテンツも、結局はウェブサイトのページになっていたりするわけで、Googleに任せればいいような気がします。

 なんでテクノラティのようなRSSサーチが注目されているんだろう?というのが正直な感覚でした。

 しかし、いろいろ話を聞いていると、どうやらRSSサーチには様々な可能性がありそうだというのが分かってきました。
 しかも、まさに自分が興味の合った分野にピンポイントで。


 まず、個人的に受けた印象から言うと、RSSサーチの最大のメリットは、ブログを中心としたネット上の個人の意見をリアルタイムに検索できるところにあるようです。

 Googleのようなサイト検索では、基本的に検索の対象となるデータはクローラーなりスパイダーと呼ばれる自動ロボットにより集められます。
 データが集められるタイミングは巡回の時間次第なわけで、そのページがいつ作られたのかは判断の使用がありません。

 これがテクノラティのようなRSS検索においては、更新Pingをもとに新規に作成されたページを数分でインデックス化することができるそうです。
 そのため、終わったばかりのサッカーの試合の結果だとか、ライブドア・フジテレビ問題の、最新情報をブログ経由で入手することができます。


 さらに驚いたのは、この更新情報がちゃんと時系列でテクノラティに保持されていること。
 個別のテーマの記事が、どういう順番で掲載されていったのかを時系列で見ることができるわけです。
 しかも、テクノラティでは時系列だけでなく記事のリンク情報まで分析を行っているらしく、各ブログが誰の記事を読んでその記事を書いたのかという口コミの流れを可視化することができるのです。


 ここで、あらためて思い出したのが絵文録ことのはで松永さんが翻訳されていた「これからのオンラインビジネスのキーワードは、ブログとRSSを使ったSMO(社会的マーケティング最適化)」という記事です。
 
 SMOとは「Social Marketing Optimization」の略で、誤解を避けずに言ってしまえば、いかに口コミを誘発するかという従来の手法を、ブログ時代に向けて言い直した感じでしょうか。

 これまでの口コミと言うのは、基本的に地域のコミュニティや会社のオフィスなど、リアルな小さな単位の積み重ねでの口コミをイメージすることが多かったですが。
 個人がネット上で情報発信できるブログ時代においては、個人の口コミを誘発することで、いわゆる祭り的な爆発的な盛り上がりを作ることができるというイメージでしょうか。 


 テクノラティのデータを適切に用いれば、一つ一つのニュース単位で口コミの広がりを補足でき、個別のニュースにおけるハブとなる人のリストを抽出できるわけです。

 おそらく、ニッチな分野においては大手ニュースサイトよりもコミュニティへの伝播力の強いブログなり個人ウェブサイトというのが存在するはずで、そういった個人ウェブサイトに企業が広告の出向依頼を直接行う、という時代が来るのかも・・・

 そんな未来を感じてしまったテクノラティのプレゼンテーションでした。
 当日の資料の一部は、プレゼンターの佐藤さんのブログに掲載されていますので、是非参考にしてください。

2005年3月25日

ロングテール論とマスメディア存亡論の関係

CNET Japan Blog - 渡辺聡・情報化社会の航海図:Long Tailとインターネットビジネスの基本則を読んで。

 一時期話題になっていたLongTail(ロングテール)論ですが、最近また改めて深い議論が進んでいるようですね。

 LongTail論についての詳細は、上記の渡辺さんの記事や、HPOのひできさんが「ロングテイルの指数 long tail and power low」という記事や、デジモノに埋もれる日々の記事で詳細にまとめておられるので、そこを参考にしていただくとして。
 個人的に最近非常に興味があるのは、このLongTail論とマスメディアやブログの関係です。

 これまでの既存のマスメディアに対して、ブログなどの個人メディアがニッチであるLongTailにあたると考えれば良いでしょうか。
 マスメディアは当然マスに対する情報発信を対象としているので、一般的に興味をひきにくいニッチなテーマまでカバーできませんが、個人メディアは自分の興味のあるテーマを対象にするわけで、それこそ書き手の数だけコンテンツの種類が存在しえます。

 結果、これまで既存メディアでは難しかったニッチな話題も、ネット上を探せば結構深いレベルのものを見つけることができるようになっているわけです。

 ただ、梅田さんが「ロングテール論について」にも書かれているようにLongTail論は、LongTailであるニッチがマスを越えるほど大きな市場になると言う議論ではなく、これまでターゲットにできなかった市場がネットという、限りなく配信コストがゼロに近いインフラを手に入れたことで出現したというのが基本的な考えのはずです。

 HPOにおいてもべき乗法則の観点から、LongTailがいくら伸びてもやはりマスの市場が全体の中心になる事実は変わらないのでは?という趣旨の分析がされています。

 つまり、別にLongTailが出現したからと言って、個人メディアがマスメディアを取って食うと言う議論には直接つながらないはずなのです。
 個人的にはLongTailとメディアの関係は、利用者にとってはより幅広い情報が入手しやすくなったという程度の話で、Googleやアフィリエイト事業者などのニッチの集積をビジネスにできる事業者にとってのビジネスチャンスという程度の話かなぁと理解していました。


 ただ、LongTailの先にある未来に対して、メディア業界でも先端にいる人の危機意識は非常に強いものがあります。
 先日のGlocomのカンファレンスでも、思い切ってマスメディアの優位性は確実にあるのでは?という疑問をぶつけてみましたが、そのときガ島通信さんにきっぱりと答えてもらった返事が、既存のメディアの優位性は紙や電波と言う媒体配布手段とそのリーチにしかないと言う視点。

 R30::マーケティング社会時評では、その点を更にローエンド破壊的イノベーションとひもづけて解説されています。
 
 この辺りを読んで、ようやく自分にもメディアの方々の危機意識の源泉が理解できてきたような気がしています。


 これまで情報発信というのは、既存のメディア事業者の既得権益に近いものがあったため、多くの人が情報は受け取るものと思っていたはずです。
 情報発信自体を行うためには、メディアと言う限られた権限をもった産業に入るか、企業なり大学なりで実績を積んで認められて発言権を与えられるしかありませんでした。
 もちろん、自分で雑誌や新聞を発行する手もありますが、ある程度の資金や流通ルートがが無ければ実現できず、非常に参入障壁が高い事業だったと言えるでしょう。

 それが、ネット上の掲示板やブログという手軽な情報発信の手段に触れた人たちは、その思い込みから徐々に開放されつつあります。
 ネットのツールを使えば自分で簡単に個人メディアを作れてしまうわけで、情報発信がプロだけの仕事ではないことに気づいてしまうわけですね。


 そうなると、情報発信という行為が、工場のラインのような設備や資格が必要な事業ではないだけに、いつのまにか圧倒的に参入障壁が低い事業になってしまっていたということに逆転してしまう可能性があるわけで。

 もし、個人メディアの集積でマスメディアと同程度の内容の情報を手軽に得られるのであれば、イノベーションである個人メディアがマスメディアをのみこんでしまう、というシナリオが、たしかに現実味を帯びてきますね。

 そういう意味では、LongTailというものの存在自体が脅威なんではなく、LongTailが破壊的イノベーションの広い温床になってしまうのが問題だというべきなのでしょうか。


 ただ、そうはいっても素人の私にとっては、本当にそれだけ個人メディアが信頼される時代が来るのか?というのには一抹の疑問が残ります。

 趣味で無料で情報発信ができる個人の集合体の方が結果的に質が高い内容が多いと言う議論もありますが、その辺りを読む側はどう消化するかと言う問題もありますし、現状まとまった広告収入を得ることができているマスメディアの方が質の高い情報発信を維持しやすいはずです。

 たしかに米国では大手メディアのネットメディア買収の流れが出てきていますが、日本ではライブドアのニッポン放送買収が話題になる程度で、実際のネットとメディアの融合の姿が見えてきていないのも事実だと思います。

 鉄道が主流の時代が、自動車の登場によって役割分担になったのと同じように、マスメディアのみの時代から、役割分担の時代になると考えるのが正しいのかなぁと思いますが・・・はたしてどうなるのでしょうか?

2005年3月24日

N+I NETWORK Guide 5月号特集記事を書きました。

N+I NETWORK Guide 5月号に、岩田さんと共同で執筆したスカイプの特集記事が掲載されました。
20ページを超える特集で、なかなか大変でした。

特集1:Skypeは企業IP電話を変えるか
ビジネス利用の可能性を探る

2005年3月22日

Yahoo!のFlcikr買収に見る、つながりによる顧客囲い込み

ヤフー、写真共有サービスサイトのフリッカーを買収 - CNET Japanを読んで。

 かなり前からヤフーが写真共有サービスのFlickrを買収するのでは、という噂がありましたが、本当だったようですね。

 ヤフーといえば先週、Yahoo!360°というブログとSNSを組み合わせたようなサービスのβテスト参加者募集を始めたばかりですから、なんとも矢継ぎ早の打ち手です。

 以前FPNでも、ブログやSNSのような利用者が情報を作成するCGM的なサービスが増えてくると、現在のポータルのようなトップページにバナー張っていくらというビジネスモデルは破綻するのでは?と言う議論がありましたが、結果的にはCGM的な新しいサービスを次々とポータルが買収して取り込んでいくという流れになりつつあります。

 はたしてこれにより、ヤフーのビジネスモデルがどのような変化を見せるのか、という点についてはLog the Endless Worldの御手洗さんが「遍在型サービスとポータルの融合と今後の道」という記事で考察されており、興味深いです。

 また、御手洗さんのブログでも紹介されているヤフーの井上さんの「エッセンシャル・サーチエンジン」では、Ajax的な手法の広がりによってPVの概念が壊れて広告ビジネスの手法が変わるのでは?という点が指摘されており、ポータルビジネスが転換点に差し掛かりつつあることを感じます。


 その関係で、個人的に、Yahoo!360°の記事で印象的だったのはヤフーのバイスプレジデントの、当面は広告を追加する予定が無く「まずユーザーをくぎ付けにすることに注力している」という発言。
 
 無料で利用者に提供する上に広告も追加しないのであれば、収入に対してポジティブな影響は何も無いわけですが、これらのサービスはとにかく顧客囲い込み効果に注力ということでしょうか。
 おそらく今回買収したFlickrに対する期待も(Flickrには有料サービスもありますが)同様の点があることが想像されます。

 もちろん、日本のヤフーのYahoo!メールやカレンダー、フォトにブリーフケースのようなサービスに見られるように、利用者に無料で様々なサービスを提供して、それを梃子に自社のポータルに囲い込むと言う手法自体は別に新しいものではありません。


 ただ、それらと比較しても「他の利用者とのつながり」が発生するサービスの囲い込み効果は抜群です。 
 例えばYahoo!フォトやブリーフケースのような、基本的に自分だけで使うサービスは比較的簡単に移動することができます。
 Yahoo!メールやオークションのような他の利用者とのつながりがあるサービスが他に移りづらいのとは対照的です。

 これがSNSのような登録者同士のつながりが目的であるサービスにおいては、さらに影響が大きく、登録者の数がそのままその場の価値につながります。
 逆に、急成長するmixiやGREEの後に、雨後のたけのこのように登場したSNSが苦しむのも当たり前。
 登録者が増えないと言うことは、即そのサービスの価値が低いことを意味してしまうわけで、後発のサービスは自然と苦労する仕組みになり間す。(もちろん業界特化などニッチに生きる手はいくらでもありますが)

 これはFlickrやdel.icio.usのようなフォークソノミー系のサービスも同様。利用者が少なければ、結局他の利用者と画像やブックマークでつながったりする価値や面白さも少なくなってしまうわけで、現段階でYahoo!が現在最も人気がある写真共有サービスであるFlickrに目をつけるのは当然といえるでしょう。


 写真共有サービスと言う軸だけで言えばYahoo!フォトという自前の写真共有サービスがあるにも関わらず、Yahoo!フォトの機能拡張ではなくきっちりFlickr買収という選択肢を取った背景には、そういった「つながり」を重視した利用者の囲い込みと開発能力の確保を同時に実現できるという点があっただろうと感じます。

 まぁヤフーの企業体力を考えれば、無料サービスで確固とした地位を確保してから、ゆっくりと広告ビジネスの展開を始めれば良いわけで、この手の企業と競合することを考えればその参加に入ることができたFlickrの選択もこれまた正しいといえるでしょう。


 個人的にはネット上に登場する面白いサービスが、結局次々と大手ポータルに吸収されてしまうのにちょっと寂しいものを感じてしまいますが、これも当然の流れなんでしょうね。
 はたして次の買収劇は、どことどこなのか・・・

2005年3月17日

日本の参加型ジャーナリズムは、遅れているのか種類が違うのか

Proving grounds of the mad over logs: 参加型ジャーナリズムの時代を読んで。

 先日、GLOCOMで開催された湯川さんの参加型ジャーナリズムに関するセミナーを聞いてきました。
 当日の概要は上記のmakiさんの議事録と、H-Yamaguchi.netの山口さんの記事で丁寧にまとめられているので是非ごらんいただくとして。

 個人的に気になっているのは、makiさんがキーポイントとしてあげられている3点目、「参加型ジャーナリズムはいかにして信用を得るのか」という点。


 ことこの点に関しては、参加型ジャーナリズムを巡る状況は、日本と、米国や韓国などの海外で、非常に大きな違いがあるような気がします。

 米国の大統領選挙でブロガーが重要な役割を果たしたのは有名な話ですが、なんでも米国ではブロガーにプレスパスが発行されるほどになっているそうで(しかもリンク先の記事は2004年6月のもの)、日本では考えられない状態だと言えるでしょう。
 丁度、Ad Innovatorには「MediaPostが選ぶ100人の注目すべきメディア関係の人たちの中に7人のブロガーが入った」という記事が紹介されていますし、メディアパブで紹介されているBlogadsのアンケートでは多くの人がテレビなどの既存メディアよりも「ブログの情報の方が信頼できる」と回答しています。
 もちろん、ブロガーに対するアンケートなので偏りは明らかですが、それにしても高い結果です。
 
 日本で同様のアンケート結果がないので、比較の仕様は無いのですが、肌感覚としては明らかにブログに対する信用度には大きな差があるように感じます。

 まぁ、良く日本は米国に数年遅れると言われてきましたが、ことこの問題に関しては単純な時間の問題ではないような気がしますが、どうなんでしょう?


 もちろん、先日裏編集後記のAsainaさんが書かれていたように、日本でも確実に既存メディアの「マスコミ特権」の領域が縮小しているのは間違いないとは思うのですが、はたしてこの境界線が米国や韓国ほどネット側有利に進むのか、どうも良く分かりません。

 そういう意味で、やはり個人的に重要だと思っているのは、makiさんがかかれている「単体のブログの確からしさ」をいかに表現できるかなぁと感じます。

 毎日星の数ほど生まれつつあるブログの記事ですが、結局数が増えれば増えるほどゴミ情報も増えるわけで、たまたま検索やリンク経由で良質なブログに遭遇したとしても、そのブログを信じられるかどうかは結局運次第。
 タダでも日本はリアルとネットの間の溝が深い気がするので、そのブログの評価を第三者がしてくれる何かがあると良いような気もするのですが・・・こればっかりは、結局は自分で判断するしかないんでしょうね。
 まぁ、山口さんが書いているように結局は「利害の配分」の問題なので、影響力のあるブログは、信用も自然とあがるのかもしれませんけど・・・どうも良く分からないです。

 はたして、時間とともに日本も米国と同じようになるのか、技術の進化が解決してくれるのか、それとも日本はこのままなのか。
 どうなんでしょう?

2005年3月16日

実はモバイルの大本命?ウィルコム音声定額サービス発表

月額2900円で5月から--ウィルコム、音声定額サービスを正式発表 - CNET Japanを読んで。

 先日、NTTドコモがPHS事業からの撤退を発表したばかりですが、同じPHS事業者であるウィルコムは、逆に積極的な攻めに出てきました。
 
 まぁ、音声通話定額制の導入自体は2月にリーク記事が出ていましたから、家族内通話無料ぐらいはやってくるだろうなぁと思っていましたが、どうもいきなり全端末を対象とする音声定額サービスを開始するようです。
 何でもバックボーンのNTTのISDNから光ファイバへの切り替えの目処がついたのが大きく影響しているそうですが、ドコモの撤退でイメージが悪化しかねないPHSサービスのブランドを好転させるには十分過ぎる打ち手という印象です。


 個人的に驚いたのは、基地局展開も2006年3月に人口カバー率99%を超えると言う点。
 いつのまにか着々とエリアを広げていたんですね。知りませんでした。

 まぁ人口カバー率というのはあくまで「人口」であって「日本の土地」ではないので、当然山奥などでは電波は入らないのですが。都市を中心に生活している人なら十分なレベル。
 長電話をすることが多い人にとっては、実に魅力的なサービスと言えるでしょう。

 最近特にメディアの方や通信業界の方と話をすると、実はモバイルの本命はウィルコムじゃないか、なんて話をすることが多かったのですが、ますます目が離せない存在になりましたね。 

 
 ちなみに、現時点ではウィルコムの利用者は所詮300万程度。
 自分が電話をする相手もウィルコムに変更してもらわないといけませんから、いきなり顧客が携帯電話からウィルコムに大量に流出することは少ないかもしれません。

 ただ、中国では携帯電話の市場を、低コストを武器にしたPHSが、徐々に侵食し始めているという話もありますし、日本で同じ事がおこらないとは言い切れません。


 先日、モトローラのSkype搭載で、携帯電話業界も三途の川を渡るか、という記事を書きましたが。どうもSkypeの無線対応を待つまでも無く、今回のウィルコムの音声定額サービスが、携帯電話事業者にとってのパンドラの箱になりそうな雰囲気です。

 もちろん他の携帯電話事業者は、間違いなくしばらく静観の構えを見せるでしょうが、顧客の流出が止まらないボーダフォン辺りがたまらず追随したりすると、歯止めが利かなくなりそうな予感がします。


 これで、ウィルコムをソフトバンクが買収して、BBフォンとの相互無料通話を実現してしまったりすると、更にえらいことになってしまいそうですが・・・

 番号ポータビリティの導入を控えて、携帯電話業界は当分目が離せそうにありません。

2005年3月15日

ZDNet復活と、アイティメディアの3部門化にみるニュースサイトの変化

アイティメディア、9月よりビジネスとコンシューマを分けた3部門体制へを読んで。

 CNET Japanが4月にオープンする「ZDNet Japan」のオープニングキャンペーンを始めたと思ったら、今度はもともとZDNetで、先日@ITと合併したITmediaが、9月からビジネス向けとコンシューマ向けにサイトを分けると発表しました。
 まぁ、おそらくはソフトバンクとZDNetの契約期間が影響しているんだと思いますが、なんとも最近のIT系オンラインメディアの動向は、ややこしいですね。

 IT系オンラインメディアの読者が、ここ数年で急増しているとはとても思えないのですが、サイトの種類が増えているように見えるのは気のせいでしょうか。

 どうもこの辺りは「企業向け」という点にキーワードがありそうです。


 過去にソフトバンクが運営していたZDNetは比較的コンシューマー向けの印象が強かったですが、CNETが始める新しい「ZDNet Japan」は「エンタープライズコンピューティングの総合情報サービスサイト」とのことですから、企業エンジニア向けのようです。
 また、ITmediaのサイト分離も、現在のコンテンツにコンシューマ色が強いことを考えると、明らかに企業向けのサイトを独立させることに目的がありそうです。
 
 と思っていたら、この辺の事情が裏編集後記の「なぜ客が1/10しか来ないところに力を入れるのか」という記事で推測されていました。 
 ポイントを引用すると下記の通り。
「広告がきっかけで導入検討がされ、販売され、最終的にどれだけ収益につながるなるか、つまり費用対効果を考えると、エンタープライズの方が上だからだろう。」

 つまり、10倍のページビューがあるコンシューマ向けサイトよりも、エンタープライズ向けサイトのほうが広告価値が高いということ。
 確かにわざわざエンタープライズ向けサイトの記事を読んでいる人と言うのは顧客属性としても既にかなり絞られていますから、購入につながる可能性も高いのかもしれません。


 この辺りには、もう一つ全体の情報量に締めるニュースサイトの割合と言うのも大きく影響してそうです。

 以前AllAboutのガイドの方とも話題になったのが、コンシューマ向け最新製品のレビューを追いかけることの大変さ。
 流行り廃りはあるし、日々新製品は登場するし、全部レビューするひまなんて当然ありません。

 おまけに、これらの製品はコンシューマー自体が購入して利用するわけですから、利用者自身がまた情報発信を行えます。
 そうすると、どうしても口コミを利用したカカクコムのような評価サイトや、アフィリエイト目的でレビューを書くブログの集団のほうが圧倒的な情報量を誇ってしまうわけです。
 いくらニュースサイトが質を追求しても差別化を図っても限度があるというものでしょう。


 それに比べてエンタープライズ向け製品は、個人レベルではなかなか評価もできないし、専門の方で無い限り複数の製品の比較なんてほぼ無理。
 広告主である企業も、個人サイトにはあまり広告を出しても意味がありませんから、自然とニュースサイトに頼ることになりそうです。 
 そう考えると、現在の流れは当然のようにも思えてきます。

 ただ、気になるのは果たしてそんなに複数の「企業向け」サイトが並存できるのかどうか。
 企業向けサイトの読者候補は日本にそれほどいないでしょうから、よほど差別化しないとどれも中途半端に終わってしまうような気もしますが・・・どうなるんでしょう?

2005年3月13日

SkypeInでP2P電話が普通の電話になる日

P2P電話「Skype」の最新ベータ版、SkypeInやVoicemailなど新機能搭載を読んで。

 P2P電話のSkypeに、いよいよ待望のSkypeInサービスが開始です。

 SkypeInとはSkypeに固定電話の電話番号を付与することがサービスで、SkypeInを契約すると利用者は普通の電話からの電話を受けることができるようになります。

 つまり、これでSkypeは普通の電話と同様、他の電話にかけることも、他の電話からの電話を受けることもできるわけで、機能的には一般の電話と変わらないレベルに来たと言えます。

 さらに特徴的なのが、SkypeInには留守番電話サービスが標準でセットになっていること。


 SkypeはPCで利用するのが一般的なソフトフォンなので、当然PCの電源を落としているときには電話を受けることができません。
 それじゃあ実用としては使い物にならないと思う人も多いことでしょう。
 ところがSkypeIn契約者の場合は、留守番電話サービスがあるので、PCの電源が落ちているときには留守番電話にメッセージを入れることができます。

 技術に詳しい人はP2Pなのに何でそんなことが?と逆に驚かれるかもしれませんが、種明かしをすれば簡単。
 この手の新サービスは全てSkype社のサーバーが提供しているサービスなわけです。
 単純に考えれば、携帯電話にも携帯電話自体の留守番電話機能と携帯電話事業者が提供する留守番電話サービスがあるのと同じ事ですね。


 サービス開始当初のSkypeは、設備投資がほとんどいらないP2P技術の特徴を生かして、完全無料のソフトウェアを展開することで大勢の利用者を確保していましたが。
 いよいよ、リスクを取ってサーバー投資にも力を入れ、幅の広いサービス展開を進めるようになったというのが現在のSkypeの状況でしょうか。

 SkypeOut,SkypeIn,Voicemailなどは全てSkype社のサーバーで展開されるサービス。
 そのほかにも今回のバージョンアップでは、Central Contacts Listという家と会社のPCでSkypeのフレンドリストを同期できるようになっており、おそらくこれもサーバーで同期を取っていると推測されます。

 当初は無料で利用者を増やし、その利用者数を梃子に細かい付加サービスで収入を確保すると言う手法は、実は昔のYahoo!やGoogleの広告モデルもそうですし、最近のブログ事業者やmixiなども同じ。
 そういう意味では極端に珍しい手法ではないのですが、SkypeはP2P技術を上手く活用し、その手法を電話サービスという有料が当然の世界に持ち込んだのが、コロンブスの卵だったと言えるかもしれません。
 
 
 ちなみに利用者の立場からすると、PCの電源が落ちている≒どうせ席にいないので電話に出れない、ということなので、SkypeInを契約すれば個人専用電話番号+ボイスメール環境が整うわけで、いわゆる企業向けのダイヤルインとボイスメール並みの効果を得ることができます。
 しかも料金はたったの年30ユーロ。

 当然、これまでどおりSkypeの利用者同士は完全無料通話をエンジョイすることができますから、いよいよSkypeが既存の電話サービスに本格的に牙を剥いたと言ってもいいかもしれません。

 
 まぁ、しかし残念なのは固定電話の番号が現在許可されているのはアメリカ、イギリス、フランス、香港のみという事実。
 BBフォンなどのIP電話では日米間の電話料金は格安ですから、アメリカの番号でも使えないわけでもないですが、やはりちょっと実用には難しいですね。
 当面は、海外とのやり取りが多い人向けのサービスと言えるでしょう。
(ちなみにGoing My Wayのkengoさんは早速San Joseの番号を取ったようですし、私もとりあえず申し込んでみましたが。)

 総務省がSkypeに050番号を許可するかどうかは以前グレーですから、iTunesと同様、日本はしばらくネット鎖国状態が続きそうですね。(iTunesはそろそろサービス開始のはずですが・・・)
 ブロードバンド大国と言いつつも、こうやって最先端のサービスから毎回置いていかれるのは、ちょっと悲しい気がします。

2005年3月12日

GrooveのトップがMicrosoftのCTOになるということの意味

ロータスノーツの生みの親、マイクロソフトCTOに就任へ - CNET Japanを読んで。

 MicrosoftがGrooveに出資して以降、いつかGrooveがMicrosoftに取り込まれていくだろうと言うのは多くの人の見方でしたが、思ったよりも早く買収される形になりましたね。

 ビル・ゲイツがロータス・ノーツの生みの親であるRay Ozzieを高く買っていると言うのは昔からの噂でしたが、記事にも「長年、Rayと、彼が率いるチームを迎え入れたいと考えてきた。今回、その願いが実現することになり、とても嬉しく思っている」とビル・ゲイツの発言が紹介されており、三顧の礼で迎え入れたとでも言うべきところでしょうか。

 ちなみに「マイクロソフトCTOの就任」という見出しが躍っているため、おどろきのコメントをされている方が多いようですが、ちょっと細かく見ると事情は複雑です。


 まず、マイクロソフトのテクノロジーのトップは実質ビル・ゲイツですから、マイクロソフトのCTOがいわゆる普通の会社のCTOとは格が違うのは明らか。
 おまけにマイクロソフトにはすでにCTOがいます。
 しかも二人も。(Craig MundieDavid Vaskevitch

 まぁ巨大な会社だから役員が多いのは当然なのですが、要はCTOというのは「最高」技術責任者ではなく、技術執行役員の一人ぐらいの位置付けということになります。
 記事にも書いてあるように、「Ozzieは以前CNET News.comとのインタビューのなかで、独立を保ち株式公開にこぎ着けることが同社の当初からの意向だ」と述べており、今回の買収は明らかに当初のプランからは外れています。
 まぁ、いろいろな取引があったことは想像されますが、過去にMicrosoftが追加出資を決めた後にLotus1-2-3の生みの親にあたるMitchell Kaporが退任したなんて事もありましたから、今回Ray Ozzieがマイクロソフトの政治の中でどういう地位を占められるのかも注目したいところです。

 
 ちなみに、これでますます数が少なくなってしまったP2P業界の企業に生きる人間としての最大の興味は、今後GrooveのP2Pならではのコラボレーション機能がMicrosoftのOffice製品やOSとどのように生かされていくのか。
 
 Ray OzzieがMicrosoftの社内政治に直面するのと同様に、Grooveの技術も今後既存のMicrosoftの技術やロードマップとのすり合わせの苦しみに直面するであろうことは容易に想像がつきます。

 Forrester Researchアナリストのみたてでは、次期バージョンにはもう間に合わなさそうな雰囲気ですが・・・どうなるんでしょう?

2005年3月11日

アラートとカスタマイズ化で、Googleニュースいよいよ本領発揮

もう1つの日本語新サービス「Googleアラート」--検索結果をメールでお知らせ - CNET Japanを読んで。

 ここのところ、Googleの新サービス発表が相次ぎましたね。
 一番分かりやすく話題を呼んでいるのは、検索キーワードを入力中に表示してくれるGoogleサジェストでしょうが、個人的に非常に注目しているのはGoogleアラートと、昨日発表されたGoogleニュースのカスタマイズ機能

 Googleアラートは事前に登録しておいたキーワードに関するニュースや検索結果の変動をメールで通知してくれるサービスで、Googleニュースのカスタマイズ機能は、Googleニュースの配置自体を自分の好きなように変更することができるサービス。
 特にカスタマイズ機能は、分野の位置を変更出来るだけでなく登録したキーワードに関する記事も表示できるきめ細かさ。しかもドラッグで設定できるから簡単。

 まぁ、百聞は一見にしかず、Going My Wayのkengoさんが分かりやすい動画を掲載されているので見てください。


 Googleニュースは、登場後かなり話題になったものの、多くの人が「面白いけど飽きた」と言っていましたね。
 これまでのGoogleニュースは、多くのニュースを寄せ集めて表示しているだけで、結局のところ自動化されているだけのニュースポータルでしたから、利用者からすれば編集者が編集しているかコンピュータが編集しているかの違いだけ。
 興味分野が合わない人からすれば、ただ記事が多いだけのサイトにしか過ぎなかったわけですから、まぁ当然と言えるでしょう。

 それがGoogleアラートとカスタマイズ機能によって、Googleニュースは「企業から提供されるニュースサイト」から「自分で作れる自分のためのニュースサイト」に変貌します。
 Googleが自分のためだけに、自分専用のニュースポータルとメールマガジンを毎日どころか24時間作りつづけてくれるわけです。

 つまり、ニュースポータルの主導権が、提供する企業から個人に変わります。
 こんなこと、人間の手作業でできるわけはありませんから、このサービスはまさにGoogleならでは。
 いよいよというかようやくというか、Googleニュースの本領発揮と言うところでしょう。
 

 これまで私はGoogleニュースでP2Pとか特定のキーワードをブックマークして、検索結果ページを毎日見に行っていましたが、その必要も無くなりそうです。
(個人的には、その結果をRSSで配信してもらえるとなお良いのですが、まぁRSSリーダーの普及率の低さを考えると、メールでやるのが現実的なんでしょうね。)

 
 さて、これで気になるのが既存のメディアとGoogleニュースの力関係。
 最近、一時Googleニュース掲載を拒んでいたメディアが、Googleニュースに登場するようになっているそうです。
(噂によると、何でも自社サイトにAdsenseの広告を特別料金で掲載できるという条件と、バーターでOKになったとかならないとか・・・)

 そういう意味ではGoogleニュースを見ていれば、ほとんどのサイトの記事を読めると言う下地は整っていると言えます。
 はたして、これでどれだけの人がGoogleニュースを利用するようになるのか・・・?
 注目したいです。

2005年3月10日

ブログ事業は、まったく儲からない?

ヒット中の「ブログ」、いかにお金を生むビジネスに結びつけるかが最大の課題 / デジタルARENAを読んで。

 日経パソコンに、現在のブログの事業環境がわかりやすくまとめてありました。

 1月末にYahoo!ブログが無料で2GBを売り物にして参入したことによって、それに対抗したgooブログの無料3GB、有料1TB(!)化など、いよいよブログ事業も体力勝負に入ってきたようです。

 まぁ、普通にテキストで書いていてGBを超えられる人なんていないので明らかに行き過ぎとは思うんですが。
 やはりユーザーが大きい数字が好きなのはデジカメも、ADSLも、ブログも一緒のようで、事業者の間ではどこまで追従するべきか、かなり議論を呼んでいるようです。

 
 以前、ブログ戦国時代という記事で、「最近のブログ事業者の乱立を見ていると、個人的にはISP事業の黎明期とだぶってしまいます。」と書いたことがありますが、無料サービスがメインという意味では明らかにISP事業よりも厳しい事業環境になりつつある気がします。 

 結局、通信事業者やポータル事業者のような体力のある事業者のうち誰かが、自社サービスの利用者向けの「囲い込み」という名目で、無料で質の高いサービスを提供しつづければ、その他の事業者に収入が入る見込みはかなり低くなります。
 ヤフーやgooブログを提供するNTTレゾナントからすれば、ブログへの設備投資はたいしたこと無いわけで、ブログ専業の事業者はきめ細かいサービスやニッチなサービスで対抗しない限り、無料サービスの体力勝負に挑む意味は無いでしょう。

 最終的には、ブログサービスは過去に流行った無料ホームページサービスやホスティングサービスと同様、結局あんまり儲からない事業だったね。という結論になりそうです。


 もちろん誰も儲からないわけではなく、儲かる事業者は存在します。
 その代表格がシックス・アパートやドリコムのようなブログサービスを事業者に売っている会社。

 まぁ、オフィスの2003年問題みたいに、オフィスビルをたてまくればオフィスビルのオーナーは賃料が値下がりして困るけれども、建設業者はとりあえず建ててくれれば儲かる、というのと同じ構造といえるかもしれませんね。
 そういう意味では無料でブログを利用できる私たちこそが最大の受益者ということでしょう。
 

 ちなみに、そんな中、気になったのはYahoo!有料会員が500万IDを突破したという記事です。
 年3500円程度のサービスですが、500万IDということはそれだけで年150億円以上の収入になり、さらにこの人たちはYahoo!オークションなどネットサービスのヘビーユーザーと見ることができます。

 つまり、ヤフーは有料会員限定で質の高いブログサービスを提供する素地があるわけで、収入がまわるブログサービスと言う意味では、やっぱりブログもヤフーの一人がちになるのかも?と思ってしまったりします。

 まぁ、そうはいってもブログブーム自体が、実質どれほど書き手が増えているのかも個人的には疑問がありますし、もう主な書き手はサービス移動が面倒なレベルにあるかもしれませんから、そう簡単にはいかないかもしれませんが・・・

2005年3月 9日

NTT西日本のパケットゼロで、固定と携帯の境界が消える?

ブロードバンド回線と赤外線通信で携帯電話のパケット通信料が無料に - CNET Japanを読んで。

 NTT西日本がやってくれましたね。

 このニュースはちょっと通信に詳しくない人からすると分かりづらいニュースかもしれません。
 簡単に説明すると、今回のこの「パケットゼロ」というサービスは、移動通信事業者の専用端末であった携帯電話を、PCやPDAと同じように通信回線を選択できる端末にしてしまうものです。
 
 現在、家やホットスポットで無線LAN経由で定額ブロードバンドが利用できるように、携帯電話も赤外線経由でブロードバンド回線を利用できるようにするサービスですから、定義としてはあくまで携帯電話という端末が固定通信を利用しているだけ。
 だからNTT西日本という地域通信会社がサービスをできるわけですが、利用者の視点から見ると単純にパケット代が安くなる可能性があるサービスになるわけで、固定通信と移動通信の境界を更にあいまいにする大きな一歩と言えると思います。


 個人的に注目したのは、サービス提供事業者の中に「ビー・ユー・ジー」の名前があったこと。
 ビー・ユー・ジーには、過去にNTTがISDNの普及に苦心する中、NTTと組んで低価格ISDNルータのMN128を開発し、ISDNの急速な普及に貢献した歴史があります。

 今回のパケットゼロステーション開発にあたっても、その頃のヒューマンネットワークが貢献しているのは創造に難くありませんね。


 ちなみに、このパケットゼロは当然NTTドコモの収益を下げてしまう可能性のあるサービスの開始ですから、NTTグループ全体で見るとビジネスの価値は微妙。
 今回のNTT西日本のサービス開始までには相当な激しい議論があったことが容易に想像できます。 
 
 ただ、固定通信事業者からすると、自宅に電話回線を引かずに携帯電話で済ませてしまう人が増加していることが増加していることや、自宅のインターネット回線を定額PHSで代用している人がいることを考えれば、固定通信と移動通信の戦いは既に始まっている戦い。
 規制にしばられて攻められっぱなしの中、ようやく見つけた突破口という感じもあります。

 もちろん、赤外線と言う指向性の強い形態で、このサービスがブレイクするのかどうかは実際の利用シーンとの組み合わせ如何でしょう。注目したいところです。
 

 それにしてもNTT西日本は、先日も定額制のビデオ・オンデマンドサービスを開始するなど、最近かなり前向きなチャレンジをしている印象が強いですね。
 NTT西日本は、東日本に比べると経営的に難しい位置にあると言われ続けていますが、その難局こそがこのチャレンジのエネルギーになっているということなのでしょうか。

2005年3月 8日

ハワード・ストリンガーCEOはソニーの新たな時代を作れるか?

ソニー出井氏、「ちょっと寂しい気もする」--代表交代の会見にて - CNET Japanを読んで。

 会社ですからいつか経営陣交代するものですが、さすがに今回の人事には驚きましたね。

 このタイミングというのもそうですが、なんといっても誰もが驚きなのは、ソニーのトップにいよいよ日本人以外の人間がつくことでしょう。
 アメリカ人がソニーをアメリカの会社と思っている、というのが良く聞く笑い話でしたが、これでソニーも名実ともに真のグローバル企業の仲間入りと言う感じでしょうか。

 日本人としては少し寂しい気もしますが、まぁグローバルカンパニーという視点で考えると、逆に遅かったぐらいの人事なのかもしれません。

 今回の人事が自発的なものなのか、委員会の圧力によるものなのかは良く分かりませんが。
 出井さんが14人抜きで社長に選ばれたときも、海外のメディアで「Idei Who?」という見出しがあったという逸話があったように、このタイミングでこういう人事を発表してくるところがいかにもソニーらしいと言えるのかもしれません。
livedoorコンピュータの記事によると、なんとハワード・ストリンガー氏はナイトの爵位も持ってるそうですが・・・)


 ちなみに個人的に注目したのは、プレステ成功の立役者だった久夛良木さんが、社長になるどころかソニーの取締役からも外されたこと。

 一部では次期社長の呼び声も高かった久夛良木氏ですが、いくら今回社長になれなかったといってもまだ50代。
 本来なら退任させられる年ではありませんよね。

 今後は、「ゲームビジネスグループ担当COOとしてゲームビジネスを統括し、新たにグループ役員に就任する予定」だそうですが、その前はセミコンダクタからホームエレクトロニクスまで中核事業を幅広く担当していたことを考えると、印象としては完全に「久夛良木外し」。なんとなく出井、安藤両氏に道連れで退任させられた感じを受けます。

 まぁPSXも中途半端でしたし、PSPでもいろいろありましたから、久夛良木さんにとっては人事のタイミングが悪かったと言うのもあるのかもしれませんが、これで久夛良木さんも元のゲームの世界に逆戻り。
 プレステシリーズ自体も、今後はゲームを中心にしたフィールドに回帰するのでしょうか?


 もちろん、果たして今回の人事でソニーが復活を遂げることができるのかどうかは、これまた未知数。
 CEOのハワード・ストリンガー氏がコンテンツ畑で、社長の中鉢良治氏がエレクトロニクス事業の生え抜きと、見た目のバランスは良さそうに見えますが、はたしてそのバランスに意味があるのかどうかは微妙です。
 
 出井さんいわく「久夛良木氏と中鉢氏を比較することはできないが、中鉢氏はよく周囲の声を聞いたうえで適切な時期に適切な決断ができる人物だ。」とのことだそうですが、R30::マーケティング社会時評では中鉢氏の社長就任は「エレキ出身の人を誰か上に置かなければならないという政治的妥協の産物ではないのか?だとすると今後も厳しいなあ。」と厳しい指摘がされています。

 ハワード・ストリンガーCEOにしても、経営陣のほとんどはいまだ日本人なわけで、いくらグローバル企業のソニーとはいえ、いろいろと障害もあることでしょう。
 コンテンツ事業の中心は現在は米国ですから、活動拠点の問題なんかもでてきそうです。
 
 今回の人事が後から振り返って、さすがソニーの人事は違うと言われる出来事の一つとなるのかどうか、注目したいと思います。

2005年3月 6日

検索会議2005に垣間見るヤフーのオープン戦略の行方

Passion For The Future: 検索会議2005:YAHOO!をいじりまわすのが今年のトレンドに?を読んで。

 土曜日に開催された検索会議2005に参加してきました。

 今回は前回の音楽会議に続いての、アカデメディア第二回にあたるのですが、一日に三部構成でしかも参加無料。
 スポンサーのヤフーさんの力の入れようが伝わってきます。

 私は営業系の人間にもかかわらず、第三部のエンジニア編に参加させてもらいました。
 何でかと言うと、最近のヤフーの戦略が気になってるから。
 何しろ講演されたのはYahoo!本社のJeremy Zawodny氏とyongdong wang氏。こんな機会めったにあるもんじゃありません。
 

 とりあえず、検索会議の当日の様子はたつをの ChangeLogや、見事に個人賞を獲得したtryingを見ていただくとして。

 個人的に特に印象に残ったのは、ヤフーの方々の意外なほどオープンな雰囲気。


 これまでのヤフーはどちらかというと、GoogleやAmazon、ブログ系のサービスなどに比較すると開発者にオープンではなかったような印象があるんですが、今回の検索会議では逆の印象。

 橋本さんが「最近のYAHOO!の動きで注目しているのは、YAHOO!検索をユーザが改造できるYAHOO!WebServiceの公開や、YAHOO!DevelopersNetwork運営など、技術コミュニティに積極的に”いじらせる”オープン戦略です」と書かれているように、戦略的にも最近のヤフーは少し雰囲気が変わってきたように感じていましたが、二人のプレゼンからも非常にオープン志向なのが伝わってきました。
(ただ単に私が知らなかっただけなのか、今回のプレゼンターのお二人のキャラクターなのかはわかりませんが)

 橋本さんが「ここにきてYAHOO!はまず検索技術をオープンに使えるようにしましたが、今後、他のY!サービスにも広げていくのではないかという予感が今日の講演にはありました」と書いているのもうなずけるほどです。


 エンジニアの視点で、やはりブランドイメージが良いのはGoogleだと思いますが、Googleに比較するとYahoo!の技術レベルや開発チームと言うのは、その市場での存在感と比較すると、これまで意外なほど扱いが少なかったということができるかもしれません。
 それを、3月1日に発表されたヤフーAPIの公開をきっかけにして、そんなエンジニアに対する存在感を増し、Googleに負けないヤフーを中心としたエンジニアコミュニティを形成しようとする意気込みが強くあるようにも感じました。

 上場後のGoogleはCNETで「グーグルのAutoLink機能ははたして「邪悪」なのか」なんて記事を書かれるぐらい、良すぎたブランドの反動がでつつあるみたいですから、タイミングとしても良いのかもしれません。

 インターネットの主導権争いは、これからますます激しさを増すのでしょうね。 
(それにしても、おみやげの豪華さにはほんとに驚き・・・)

2005年3月 3日

ウォークマン携帯でソニーはiPodに勝てるか?

Sony Ericsson、“ウォークマン携帯”発表を読んで。

 2月中旬に「今後、ソニーの“ウォークマン”ブランドを冠した携帯電話を投入する計画だ」と報道されていたので注目していましたが、いよいよ最初のモデルが発表されましたね。

 写真を見る限りは、なかなかお洒落でいい感じです。 
 Sony Ericssonのマイルス・フリント社長は、「2005年に注力するのは、エンタープライズとエンタテインメント、中でも音楽」と発言されていたようですし、独走を続けるiPodに、もし今からソニーが追いつく余地があるとしたら、間違いなく音楽携帯電話端末でしょうから、ソニーの力の入れようも分かります。

 
 ソニーと言えば先日PDAのCLIEの新機種投入の終了が発表されましたから、タイミング的には今回のプランもある程度影響したんだろうと想像してしまいますね。
(ただ、CNETの森さんのコラムではCLIE撤退の理由は、携帯電話の登場が直接の原因ではないと分析されています。)

 これにあわせて参考になるのがCNETの「ソニーはふたたびクールになれるのか」というインタビュー記事です。
 
 ソニーが、コンテンツ事業を自社に抱え込んでしまったことによる弊害は良く指摘されるところですが、なんでも「Apple Computerの携帯音楽プレイヤー、iPodの人気の高さが、コンテンツ部門とハードウェア部門が手を結べば大きな利益が手に入ることを、ソニーにまざまざと見せつけた」そうで、ソニー社内には変化のきざしが見られるようになったようです。
 ライバルの大成功で社内の改革が進むようになるというのも複雑なものがあるでしょうが、最近のソニーの展開にはちょっと将来を期待させるものがありますね。

 以前、「なぜソニーがiPodブームを作れなかったのか」という記事を書いたことがありますが、個人的にはソニーファンなので、是非頑張って欲しいものです。

 と書きながらも、どうしても納得いかないのがウォークマン携帯の発売が欧州限定発売の点。
 日経の記事によると日本での発売は「通信会社の需要をみて考えたい」とのことで、発売は未定。単純に実験的発売だからエリア限定販売なのか、それとも日本で売らない何か理由があるのか?
 しょせんエリクソン主導ということなんですかね。

 日本でも頑張って欲しいものですが・・・

2005年3月 1日

ヤフーもバリューコマースと提携でアフィリエイトに参入

ヤフーもTOB仕掛ける!--バリューコマースを子会社化しアフィリエイト参入 - CNET Japanを読んで。

 ヤフーの最近の活発な事業展開については、先日も取り上げたばかりですが、今度はアフィリエイトに参入です。
 しかも提携先は国内アフィリエイト大手のバリューコマース。

 投資金額も109億円だそうで、ライブドアのニッポン放送買収騒動の影にかくれつつも、実際のネット業界に与える影響はこちらの方が大きそうです。

 ウェブ販売におけるアフィリエイトの存在感が大きくなる中、ヤフーショッピングの最大のライバルにあたる楽天は独自のアフィリエイトを着々と展開していますから、手っ取り早く追いつくにはバリューコマースとの提携が得策と判断したのでしょうか。


 バリューコマースからしても、最近は大手企業に受けが良いリンクシェアと個人サイトに受けの良いA8.netに挟まれて苦戦が噂されていましたから、非常に良いタイミングでベストの提携と言えますね。

 ちなみに、CNETの別の記事にあるリンクシェアのインタビューでは、「テレビのように幅広いユーザーを抱えるポータルは、人集めの役割を果たす。ただし、ポータルはひとつひとつの製品情報を掲載しきれないので、そこをアフィリエイトサイトがカバーできるのではないか。ポータルは入り口となり、最終目的地がアフィリエイトサイトとなるわけだ」というCOOの発言が紹介されています。
 他にも、ポータル側からすると、アフィリエイトサイト経由のトラフィックの流入増も期待できますし、アフィリエイトによるリンクが増えることによるSEO効果も期待できます。 
(まぁ、自分のサイト自体が検索を持っているヤフーにはあまり関係ないかもしれませんが)

 さらにプレスリリースにはオークション事業との連携にも言及されていますから、かなり興味深い提携になりそうです。

 ちなみに、先ほどバリューコマースからお知らせのメールが来たのですが、発表記事にはバリューコマースの議決権総数の54.85%を取得と書いてあるのでいっせいに子会社化と書かれていますが、正式には現存の未行使の新株予約権等の議決権相当数を勘案すると45.46%だとのこと。
 あくまで「提携」だというのを強調したいようです。

 まぁ外野の印象からすると大筋に変わりは無いんですけど、経営陣からしたら重要なんでしょうね。
   

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