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2006年2月28日

mixiニュースを見る限りバナー広告はやっぱり儲かる?

mixiに各種ニュースが読める新サービス--記事を見てそのまま日記を書く - CNET Japanを読んで。

 すっかり時期を逸してしまった話題ですが、mixiニュースが開始されてはや3週間が経過しようとしています。

 
 実は、個人的にはmixiはほとんど携帯で使っているので、今回の新機能追加については詳細をチェックしていなかったのですが、久しぶりにPCでログインしてみると、たしかに横幅拡大はちょっと微妙ですね。

 mixiのサイドバー問題については、akiyan.comの「mixiに現れたサイドバーの不快感の本質とは」などで深い考察がされているので、是非読んでもらえればと思いますが、私も普段800px程度でブラウザを表示しているのでやはり横が切れてるのは違和感があります。

 このあたりはmixiの社内でも相当議論があったことでしょう。
 ブログ的に単純に横幅を維持して2カラムから3カラムに変更することもできたでしょうけど、それだとこれまでのメイン画面が狭くなってしまいますから、悩ましいところです。


 まぁ、ビジネス的な視点で見ると、今回のサイドバー追加の最大の目的は、一番上の広告枠追加にあるんだと思いますから、広告のサイズの関係もあったのかもしれません。
 mixiのトップバナーは結構いい感じで売れてるみたいですが、バナー広告モデルでは表示回数には限りがありますから、収入を増やそうと思ったら広告枠を増やすしかないわけで、まぁ無料で利用させてもらってることを考えると仕方が無いというところでしょうか。
 今後、デザインが見直されるのかどうかはちょっと注目ですが。


 ちなみに、個人的に今回のmixiニュースの機能追加で一番気になったのが、mixiがわざわざニュースサイトからニュースを購入してサイト内に表示している点。

 本来ならニュースのクリップ機能はmixiで提供するにしても、ニュースのソース自体をわざわざmixiのサイトの中に取り込む必要はないはずですが、Yahoo!ニュースよろしくサイト内にニュースを表示させたのは興味深いところです。

 もちろんニュースの引用時に自社サービスとしてニュースを表示しておいた方が、簡単のいうのは理解できます。
 はてなブックマークのようなブックマークレット方式は、敷居が高いですからmixiのような一般コミュニティ向けには現在の形式の方が妥当でしょう。


 ただ、それにしてもニュースを各ニュースサイトからわざわざ買い付けてきたというのは凄いですよね。

 Yahoo!のようなページビューの多いサイトは、バナー広告の単価が高いのでニュースを購入してでもページビューを増やした方が結果的に利益が出るという話を聞いたことがありますが、mixiもその域に達したということでしょうか。

  
 我々のような個人サイトは、Google Adsenseのようなコンテンツマッチ広告で収入を上げるのが最も効率が良いと言われますが。
 ある程度の域を突き抜けると、バナー広告の方がまとまったお金を確実に得られるという状況はいまも変わってないようです。

 コンバージョンレイトだけを考えるとコンテンツマッチ広告の方が効果は高いと思いますが、コンテンツマッチの出稿量も結局キーワード依存で限りがありますから、潜在顧客への認知を増やそうと思ったらバナー広告が有効ということらしいです。

 先日も、バナー広告が意外に売れ出しているという話を聞きましたが、やっぱり人に何かを売りたいとか知ってもらいたいという人がいる限り、こういった広告モデルは強いということでしょうか・・・?

2006年2月26日

ゲリラ・マーケティング (ジェイ・C. レビンソン)

ゲリラ・マーケティングEX(エクセレンス)―起業家のためのゴールデンルール50 ゲリラマーケティングは、かなり昔に買った本なんですが、最近最新刊が出ていたのもあり、改めて読み返してみました。
 
 ここ数年、この本に刺激を受けていろんなことを試してはきたものの、まだまだ本質を理解できていないなーと反省するところですが。
 会社にマーケティング用の費用がありあまっていない方にはお勧めの本です。

 特に、繰り返し自分に言い聞かせたいのはこの言葉。
「見込み客が買っているものは、製品特性ではなく、ベネフィットである。」
 
 同じ製品や産業に携わっているとついつい忘れてしまうことかもしれません。


【読書メモ】

■市場を厳密に特定せよ
1.彼らは何を読んでいるか。
2.どんなショーに参加しているか。
3.どんなグループに所属しているか。
4.何に反応するか
5.どのようにしてあなたの会社を最初に知ったか。
6.なぜあなたの会社から引き続き商品を買っているのか。
7.彼らの問題は何か。

■見込み客は本当は何を買うのか
・製品特性ではなく、ベネフィットである。

■LLビーン社のリスト
・顧客は、本人であろうが、手紙であろうが、このオフィスで一番大切な人物である。
・顧客はわれわれに頼っていない。われわれのほうが頼っているのである。
・顧客はわれわれの仕事の邪魔にはならない。顧客はわれわれの仕事の目的なのだ。われわれは顧客の相手をすることによって恩を売っているわけではない。逆にそうした機会を与えられることによって恩を受けているのだ。
・顧客は言い争ったり機智を競い合ったりする相手ではない。顧客との言い争いで勝ったためしはない。
・顧客はわれわれに自身の必要とするものを教えてくれる。顧客とわれわれの双方にとって利益になるようにするのが、われわれの仕事である。


■顧客重視の十五の施策
・販売してから四十八時間以内に礼状を送る
・顧客の買った品物に関連したアイテムを、購入から約三十日間後に提案する。
・最初の接触から約三ヵ月後に質問表を郵送する。
・誕生日のカードを送る。
・テレマーケティングで提案を行う。(顧客にとって最も都合がよい頃合いに行うこと)
・一ヶ月、二ヶ月、あるいは三ヶ月ごとにニューズレターを送る。
・顧客コンテストを実施する。(あなたの顧客が必ず勝つようにすること)
・紹介を求める。
・新しいモデルやスタイルを内覧できる得意客用のショーを開く。
・顧客だけの特別優待セールスを行う。
・時期を区切った特別販売を行う。(まず顧客に伝え、その一ヵ月後に一般の人に知らせる)
・興味深い事実を伝えるはがきを郵送する。
・収益の規模に応じてオーディオあるいはビデオのカセットを作成する。
・商品カタログを送る。
・顧客が最初に買ってくれた重要な日の記念日に特別提供品を案内する。


■顧客に質問する項目の例(飲食店)
・ご家族は何人ですか
・その年齢は。
・お宅では普段どなたが食事の支度をなさいますか。
・どのくらいの頻度で外食をなさいますか。
・食事の宅配サービスの利点を三つ挙げてください。
・このサービスに五ドル配達料を支払うお気持ちはございますか。
・性別
・ご家庭の収入
・ご購読新聞
・お聞きになっているラジオ局。
・ご覧になっているテレビ番組。
・ケーブルTVはお持ちですか。
・衛星放送装置はお持ちですか。
・ご購読雑誌。
・ご職業
・お宅で職業をもっていらっしゃる大人の数。
・お好きな料理
・われわれのサービスを利用したくないと思われる理由
・どこに広告を出せばよいとお考えですか
・その他ご意見ご希望


■新製品説明時の十箇条
・マーケティングとメッセージの目標を、新しいものが嫌いでない層に絞り、新し物好きと新し物嫌いの層は無視する。
・製品とサービスに絶大の自信を持っていることがはっきりとわかるような市場導入を行う。
・マーケティング材料では、新しい、発表する、紹介する、この種のものでは初、遂に、といった言葉を使う。(誇張はしない)
・欠陥をすべて解決し、流通が確立した後、大砲を発射せよ。
・広告、パンフレット、販売プレゼンテーション、手紙、はがき、ロゴ等のすべてについて、一体感を損なわないように注意する。
・できるだけ早くパイオニア・ユーザーの推奨の言葉を活用する。
・なるべく早く、地域社会や業界での売れ行きについて語る。
・パブリシティを他のマーケティングと時期的に一致させる。
・コピーに、販売員に、マーケティングに、わくわくする気持ちをにじませる。
・蜜月時代が終わった後、マーケティングをどうするかをあらかじめ考えておく。


■注意をひく十のテクニック
・ヘッドラインこそ広告の心臓部であると知るべし。
・一度に一人の人に語りかけるようにしなさい。
・何か新しいことを約束する言葉、話題性を感じさせる言葉を使う。
・売り物の買いやすさについて話し、支払いの便宜、長期節約、値引き、優れた特質を強調する
・見込み客の役に立つ貴重なアドバイスを与え、専門知識のあるところを見せる。
・できるだけ具体的に。名前や数字をふんだんに使うこと。
・メッセージは聡明な人に向ける。
・短いパラグラフ、短いセンテンス、短い言葉を使うこと
・あなたの言葉に説得力を持たせるためにビジュアルを使う。

■マーケティングの十四の方法
・多くの小さな広告がほんの少しの大きな広告よりもよいことを理解すること。
・社内広告代理店やメディア購買サービスを通して広告を出す。
・業界出版物や、自分で顧客質問票を作ったりして、金のかからない調査を行う。
・マーケティングを実験しテストする。(一度に一つのことに的を絞った簡単な実験に留めておく)
・一つのマーケティング・キャンペーンに固執する。
・時間を超えた広告やパンフレットを作る。
・マーケティング材料を何回も使う。
・カラー印刷をするつもりなら印刷機の同時操業に乗るよう待つ。
・会社に関するパブリシティ・ストーリーを何回も印刷して、郵便やパンフレットに再利用する。
・DMをやるなら、なるべく葉書にする。
・効果はアイデアから生まれるのであって、制作費から生まれるのではない。


■ヘッドラインを書く20のヒント
・ヘッドラインはアイデアを伝えるものか、または先を読みたいと読者に思わせるものでなければならないことを理解する。
・たた一人の読者に直接話しかける。
・ニュースのスタイルでヘッドラインを書く。
・アナウンスメントの性質を持った言葉を使う。
・「~を発表します」という出だしのヘッドラインを試してみる。
・「新しい」という言葉で始まるヘッドラインを試してみる。
・ヘッドラインに日付を入れる。
・自信を持っているなら、ヘッドラインで価格を強調する。
・楽な返済計画を強調する。
・試供品の提供をする。
・価値のある情報を提供する。
・ストーリを作る。
・「~する法」で始まるヘッドラインを作る。
・「どのように」「なぜ」「どの」「あなた」「これ」という言葉でヘッドラインを始める。
・「助言する」でヘッドラインを始める。
・証言スタイルのヘッドラインを使う。
・読者にテストをしてみる。
・一語のヘッドラインを使う。
・購買を先に延ばさないよう読者に警告する。
・ヘッドラインの対象を特定の人に絞る


■ライバルと自分自身をスパイする5つの方法
・発注する
 自分のところや強力な競争相手から何かを購入して、プロセス全体の中ですんなりいくところと引っ掛かるところをしっかり見分けなさい。
・訪問する
 あなた自身か指名スパイが時間を割いて、一番の競争相手だけでなく、自分のところにも顧客のような顔をして訪れてみるとよい。
・電話する
 パンフレットや値段票を請求したり、質問をするだけでもよい。
・比較する
 見込み顧客の目で、あなた自身の会社と競争相手のサービスの全てを比較しよう。
・自分で使う。
 競争相手の製品やサービスを使うことは、常に役に立つものだ。


■二番手になるための効果的な武器
・コミュニティへの参加
・紹介プログラム
・販売訓練
・広告
・電話の応対
・無料の相談、試供品、セミナー、プレゼント
・フュージョン・マーケティング
・サービス
・ニューズレター
・スパイすること
・ブランド・ネームの自覚
・指名ゲリラ
・競争意識
・フォローアップ


■顧客への心づかいの証明
・顧客サービスの原則を説明した文書を作成する。(社長名で)
・サービスの優位性を維持する上で明確な指示を与えるサポート・システムを確立する
・立派な顧客サービスを計る物差しを開発し、実践した従業員に報償を与える。
・上層部だけでなく、会社全体に顧客サービスへの情熱を行き渡らせる。
・サービスの価値を本当にわからせるためにあらゆる努力を払う
・業界の誰よりも素晴らしい顧客サービスを提供すべく誠実に努力する
・顧客と接する者全員に、顧客に細心の注意を払うようにさせる。
・顧客に質問し、その答えに注意深く耳を傾ける。
・顧客と接触を保つ。
・顧客との間にビジネスのつながりだけでなく、人間的なつながりを育む。
・顧客にはニーズと期待があることを認識する。
・なぜ3Mのような大企業がサービスの質を「顧客のニーズへの合致」と定義しているのかを理解する。
・トレンドをキャッチするためにアンテナを張り巡らし、トレンドに反応する。
・前線にいる人と情報を分かち合う。
・顧客は生身の人間であるから、誕生日や記念日のお祝いをする。
・顧客とあなたの会社の従業員がよく知り合うために、親睦会の開催を考えてみる。
・電話装置に投資し、あなたの会社をプロフェッショナルな雰囲気を持つようにする。
・能率、サインの見やすさ、証明、分かりやすさに重点を置いて、物理的なレイアウトをデザインする
・顧客が最も重視するものは、注意、信頼性、機敏さ、能力であるという知識に基づいて行動する。
・「あらゆる状況においてあなたの良識を使え。他にルールはない。」(ノードストロム・デパートのマニュアル)


【目次】

第1章 ゲリラの思考方法に徹しよう(長期的な視野に立って一点を撃て市場を厳密に特定せよ ほか)
第2章 ムリ、ムダのない攻め方をしよう(まずマインド・ジェアを勝ち取れ皿じゃない、料理で勝負! ほか)
第3章 これが顧客をつかむ表現方法だ(差別化、差別化!差別化!!ヘッドラインと出だしがすべて ほか)
第4章 これが成功する行動の鉄則だ!(ライバルと自分自身をスパイしろ「メタ・メッセージ」で信用を獲得せよ ほか)


ゲリラ・マーケティングEX(エクセレンス)―起業家のためのゴールデンルール50ゲリラ・マーケティングEX(エクセレンス)―起業家のためのゴールデンルール50
ジェイ・C. レビンソン Jay Conrad Levinson 伊藤 とし子


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2006年2月25日

荒川静香のイナバウアーへのこだわりの価値

asahi.com:荒川、極めた美 「見せたいから」イナバウアー - スポーツを読んで。

 凄かったですね、荒川静香選手。
 正直、あまりの演技の迫力に感動して、ちょっとウルウルきてしまいました。


 さらに驚いた金が決まった当の本人の満面の笑顔。
 てっきり、涙ぐむのかと思いきや、金メダル確定の瞬間も表彰台でも当然といわんばかりの満面の笑み。

 いや、本当にすごいです。

 伊藤みどりが銀メダルをとったころは、「日本人は体格で劣るから芸術点では勝てない、だからジャンプで点を取るしかない」みたいな話が常識でしたが、荒川選手の演技は芸術的にも完璧な演技。

 おまけにオリンピックに至る前の逸話としても、オリンピック2ヶ月前にコーチも変え、曲も急遽「トゥーランドット」に変更。しかもその曲が、トリノ五輪の開会式でルチアーノ・パバロッティによって歌われ、「運命を感じた。」と発言するなど、今振り返ってみると実に話題満点の金メダルロードですね。

 
 個人的に特に感動したのは、荒川選手のトレードマークであるイナバウアーをめぐる葛藤。
 
 なんでもイナバウアーは、メダルを取るためのポイントにはほとんどメリットのない技で、荒川自身が過去に「(ポイントを考えるなら)イナバウアーは無駄」と発言して一度封印した経緯があるそうです。
 が、それをあえて今回のトリノ五輪では復活。

 競技の評価基準だとか、ポイントとかにこだわりすぎてしまっていたら、おそらくこの技を使うことは無かったはずです。
 でも、そんなイナバウアーを「自分らしさを表現できる手段」としてあえて使ってきたところに、自然体にこだわった荒川選手の勝因の一つがあるように思います。

 ポイントを気にするあまり、自分の愛着があり、自分らしさの象徴である技を使わなければ、結果自分らしさを忘れてしまって、これほどの成果には結びつかなかったかもしれない、そんな感じさえしてきてしまいます。


 実際、もう私たちは荒川選手=イナバウアーとして記憶することになりそうですし、イナバウアー(ドイツの選手の名前だそうですが)は、今年の流行語大賞になりそうな勢いです(そんなわけないか)
 
 自分も、ついつい普段、周りの視線や評価基準を気にして自分らしさを忘れてしまいがちですが、他人と自分を比較して違いを意識しすぎるよりも、自分らしさをしっかり考えて、自分のできることというのをしっかり見つめる。
 そんなことが大事だということを、改めて考えさせられた感動の演技でした。

2006年2月24日

ブログを多くの人に読んでもらえる方が良いとは限らない

 昨日は、「ブログは自分のために書くべきだ」と書いたけど、それはもちろん紙のノートに日記を書くとか、ワードかなんかで自分のパソコンの中で日記を書けば同じことだって言う話ではなくて。
 当然、わざわざネット上に自分の文章を晒すという行為には、自分ひとりで日記を書いているのと大きな違いがある。

 最も強調したかったのは、大勢の人に読まれるのを前提にしたり、目標にしてブログを始めるのはどうなんだろうという話で、言い換えるなら、多くの人に読まれることが必ずしも良いことではないのでは?という点だ。


 人によって違うとは思うが、個人的にブログの最大の魅力と感じているのは、ブログのコミュニケーションのツールとしての側面だ。

 自分が感じた疑問や、出来事に対する考えなんかを人に聞いて欲しいとき、皆さんはどうするだろうか?
 隣の席の人に話しかけるかもしれないし、飲み会であった人に話すかもしれないし、友達にメールを送るかもしれない。

 ブログに書くということは、結構そういう感覚に近い行為だと個人的には思っている。
 話しかけたり、電話をしたり、自分から相手に「聞いてくれ!」と相手の邪魔をするコミュニケーションだ。メールは一応受け取り手は返事のタイミングを自分で決めることができるから、電話ほど相手の邪魔をするわけじゃないが、それでも相手の注意をこちらから引くことになる。

 ブログの面白いのは、読み手からこっちの書いた文章を読みに来てくれるという受身のコミュニケーションになっているところだと思う。
 読む側は、読みたいときにブログにくればいいわけだし、興味が無ければ読みに来なければ良い。
 新しい形の緩いコミュニケーションだ。

 もちろん、誰にも読まれないかもしれないけれど、誰かに読んでもらえればその人がコメントなり、トラックバックなりでコミュニケーションが取れるかもしれないし、飲み会なんかであったときにその文章を前提に会話を始めることができたりする。
 自分が最近ブログのおかげで、そういったコミュニケーションが凄い効率的にできているのは実感するし、これまでのメーリングリストでは以外に難しかったことだと改めて思う。


 で、昨日の「ブログは誰かのためでなく、自分のために書けばいいと思う。」の話に戻ると。

 実は、私はいつも「ですます」調でブログを書くようにしている。
 それが、昨日の記事(今日も)は実験もかねてあえて「である」調にしてみた。
 (気づいてくれた人が、どれだけいるか分かりませんが・・・カイさんは気づいてくれたみたい)
 

 ターゲットは、ブログをどう書けばいいか迷っている初心者の人、それも最近渡しに相談してきた何人かの人、そう割り切ってその人に説明するつもりであえて言い切りで断定調に書いてみた。
 当然、かなり横柄に見えたと思うし、「何だこいつはエラソーに」と感じた人も多かったと思う。

 実際、昨日の記事に対するはてなブックマークのコメントでは「ベストオブ読む気がしない」文章なる不名誉な章ももらってしまった。
 正直、さすがにこれは大ショックだったけど、ある意味当然の反応だとも思う。
 

 私の昨日の記事は、ブログを悩んでいる初心者の人をターゲットにコミュニケーションを取ろうとした記事だ。
 なのに、それをFPNのようなそれ以外の読者もいるサイトに投稿すれば、当然ターゲット以外の人の目にも入る形になるわけで、ターゲットじゃない人にとっては時間の無駄になってしまうということだと思う。

 いくらブログがゆるやかなコミュニケーションだと私が言っても、多くの人に届いてしまうと、結果的にスパムメールに近い扱いになってしまうこともあるということだと思う。
(もちろん、自分の文章の質がもっと高ければ問題はないんでしょうが、まぁそれは仕方が無いとして)


 たしか、梅田さんがブログの来訪者が一日3000人ぐらいを越えると、ブログのターゲットとしては想定外の人が増えてきて場が荒れやすくなるというような趣旨の記事を昔書いていたと思うが、やっぱり大勢の人に読まれているということはそれなりに期待されるレベルも高くなってしまうし、いろんな人のいろんな反応を受けるようになるということだと思う。

 そういう意味では、大勢の人に読まれるのを目指して肩肘張ってブログを書くよりも、最初はあくまである程度顔の見える人を相手に話しかけている感覚で、気軽にブログを始めるほうがいいんじゃないかなーと思ったりするわけです。

パーソナルブランディング (ピーター・モントヤ)

パーソナルブランディング 最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す 昨年、ブログをパーソナルブランディングのツールと使っているという発言をよく耳にしたので、ちょっと気になって買ってみました。
 
 書籍自体は完全に独立して事業を行っている個人事業主向けの本ですが、その姿勢自体はこれからの企業人にも参考になる部分が多々あると思います。

 ちなみに気になったのは書籍の中盤に出てくる「認知度が能力より重要」という発言。
 著者自身「これはプロの人たちの怒りを買うだろうが、真実なのである」と念押しをしていますが、確かに、実は実力があるのに以外に知られていない人と、知られているために実力以上に大きく扱われている人というのはよくある話です。

 当然、実力以上の下駄をはいていると、いつか足元をすくわれることになるなるんだと思いますが、実力があっても認知されなければ意味がないわけで。
 ただ、自分をどれぐらいの実力の人間と位置づけて認知してもらうかというのは、なかなか難しい問題だと思います。

【読書メモ】

■今すぐ実行できる8つの重要項目
1.同業者、顧客、会社のスタッフのあなたに対する見方を彼らと話し合う。
2.あなたの専門分野における強みとなっている特色やスキルをリストアップする。
3.あなたのリストを他人が言うことと比較する。どれほどの相違があるだろうか。
4.主な競争相手のリストを作成し、彼らのパーソナルイメージをリストアップする。
5.あなたが競争相手に対して差別化しているものをリストアップする。
6.あなたが顧客と共有している価値、利益あるいはその特色を書き出す。
7.紹介を受けた顧客に彼らを紹介した人間があなたについてどう言っていたかを尋ねる。
8.あなたの分野に属する専門家で素晴らしいパーソナルブランドを持っている人々のブランディングにおける素材を収集する。

■認知度が能力より重要
 人々があなたの名前や顔を繰り返し見れば、あなたが成功を収めており、したがって、まだ見たこともないサービスプロバイダよりはマシに違いないと思う。こういった企業では電話が鳴り響き、仕事の依頼がくる。認知度が自己達成の力となるのである。
 他方、認知度が低下すると信用も低下する。今日のようにマーケティング情報があふれている時代において、知る価値のある人間はすでに彼らのレーダースクリーンを横切っているものだと人々は思い込んでいる。もし彼らがあなたのことを聞いたこともなければ、うまくいくわけがない。これも不公平であるが、真実である。


■自分を差別化するうえで最善の方法
1.自分の職業分野で新しいカテゴリーを創造する。
 例えば、ウェブデザイナーが自分を双方向テレビ広告のデザイナーとして新しく位置づけるのも一例である。そのためには、あなたの商品あるいはサービスが真に他のものと違わなければならない。単なるオモテヅラをいじっても通用しない。

2.あなたのブランドに競争相手が気づいていないとするような第一属性を選択する。
 例えば、もしあなたのマーケットで時間の節約、納期厳守といったことに関するブランドを持っている会社が一つもなければ、そのあたりの特性をあなたのブランドに取り入れる。

3.誰も提供していない商品やサービスを提供する。


■パーソナルブランドにおける四つの要素
1.パーソナリティ
 そのパーソナリティがターゲットとするマーケットにふさわしいかどうかを確かめる必要がある。不適切な行動ほど急速に顧客を遠ざけてしまうものはない。

2.バックグラウンド
 どの部分を公表し、どの部分を取り下げるかを理解している必要がある。
 
3.興味
 興味は差別化を行う上で強力な手段となる。というのも、興味というものは理解しやすく、人の記憶に刻み込むことがたやすいからである。

4.ライフスタイル
 この部分を伝えることは、通常マーケティングには及ばなくとも、ブランドに命を吹き込むうえで効果がある。


■特化とポジショニングの違い
1・あなたは、自分がターゲットとするマーケットのニーズのみを考えて、競争相手とは無関係に特化している。しかし、あなたは競争相手との関係で自分のポジショニングを行う。つまり、彼らがカバーしていない空間を占領しようとするのである。

2.特化とはあなたが提供するサービスや価値に関係する。一方、ポジショニングはあなたのパーソナルブランドが人々の心の中で喚起する観念に関わるのである。

3.特化とは競争相手と違った部分に注目し、他と違う自分を作り上げるといったことである。一方、ポジショニングはターゲットとするマーケットに対して、他を差し置き、特定の商品やサービスが「あなたのもの」であることを認識させることによって、マーケットのあるセグメントを「所有」することなのである。


■より強力なポジションに向けた戦略
1.一貫性
 一度ポジションを選択したら、そこに執着し、自分のメッセージに一貫性を持たせる。あなたのポジショニングが自分のターゲットとするマーケットに知れ渡るまでには時間を要するだろうが、その時間を待つことである。

2.可能であれば、何か目新しいことを選択する。
 いつでも可能であるとは言えないが、自分のマーケットでいまだ誰も挑戦したことのないようなポジションで、あなたが満たせるような部分があれば、そこに一撃をくらわすのである。成功には結びつかないように見えるものが、実はとてつもない成功をもたらすかもしれない。

3.自分のポジションをスローガンに含めよ
 スローガンどおりに行動せよ。それをなす時には、自分のポジショニング宣言のエッセンスを取り込んだスローガンを書き出しておく。

4.自分のポジションを語る
 人々があなたの仕事に関して尋ねた時、自分のポジションを反映した答えができるように文句を準備しておく。

5.さまざまな手段を通じて自分のポジションを強調する
 得意先や見込み客に自分のポジショニングを納得させる方法を見出す。例えばDM、ノベルティ、スポーツのチケットのようなお礼用のギフトでも何でもいい。

6.侵入者から自分のポジションを守る
 もしあなたが成功していれば、競争相手はそのポジションをコピーしようとする。その対抗措置は、まずターゲットとしているマーケットはあなたが最初にポジションを押さえたと認識していることを確認する。第二に、競争相手のメッセージを見た後に、ポジショニングの強化をさらに促進すること。


■年間プラン
パート1 パーソナルブランドの決定
 1.ブランド評価  今日のあなたのパーソナルアイデンティティは何か
 2.目標設定    あなたのパーソナルな面での目標および仕事上の目標は何か
 3.ブランドの目的 あなたのパーソナルブランドにどのような効果を求めるのか

パート2 パーソナルブランドの洗練
 1.ターゲットとするマーケットを選定する。
 2.特化することを決定する。
 3.あなたのポジショニングおよびパーソナルブランディングを文章で表現する。
 4.あなたの第一特性を決定する。

パート3 パーソナルブランドの展開
 1.ブランディング戦略
 2.予算
 3.アクションプラン・マーケティングのスケジュール表


【目次】

1 パーソナルブランドとは何か(パーソナルブランドをなぜ作り上げるのか
販売とは、マーケティングとは、そしてブランディングとは何か ほか)
2 あなたのブランドは何か?(ビジネスニーズに合ったブランディング個人的な要素をパーソナルブランドに取り入れる)
3 ブランディング戦略(特化か、それとも衰退かポジショニング―自分の場所を確保する ほか)
4 パーソナルブランドのための最強ツール(パーソナルパンフレットパーソナルロゴ―名刺、スローガン、アイコン ほか)
5 自分のパーソナルブランドを一二カ月で構築する(自分のブランディングとマーケティングの年間プランを書き上げるブランドを維持し、防御する ほか)

パーソナルブランディング 最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出すパーソナルブランディング 最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す
ピーター・モントヤ 本田 直之


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2006年2月23日

ブログは誰かのためでなく、自分のために書けばいいと思う。

 最近、会社でも個人でもブログ漬けの活動をしていることもあり、「どうやれば多くの人に読んでもらえるブログを作れますか?」という質問をされることが多い。

 まなめさんの304 Not Modifiedなどで、ブログ文章術にからんだ話が盛り上がっているのを見つけて良い機会なので、便乗して自分の意見もまとめて書いておきたいと思う。

 
 個人的な結論から先に書いてしまうと、私は「多くの人に読んでもらうのを目的に」ブログを始めるべきじゃないと思っている。

 もちろん、多くの人に読んでもらえる価値を否定するつもりは毛頭ないが、少なくとも、普通のビジネスパーソンが仕事の片手間にブログを書くのであれば、最初から大勢の人に読んでもらう前提でブログを始めるのは勧めない。

 
 ブログというのは、実に多様な可能性を拓いてくれるツールだ。
 ある人は単純に日記として使っているし、ある人はアフィリエイトで収入を得るのに使っているし、ある人はパーソナルブランディングのツールに使っている。

 鬼嫁日記や生協の白石さんのように大いに注目されて書籍化やドラマ化がされたりするブログもあるし、眞鍋かをりのように大量のコメントやトラックバックがつく有名人ブログもあるし、ブログがきっかけでメディアに露出することになったり、執筆の依頼が来たりするブログもある。
 

 ブログを書いたことの無い人は、どうしても普段そういったブログを読む側にいるので、ブログは読まれるものだと思いがちなのかもしれないが、実はほとんどのブログはそんなに大勢の人に読まれることはない。
 そもそも、総務省の発表が正しければ日本には400万とか500万のブログが開設され、さらに日々開設され続けているわけで、その中で今既に有名になっているブログに追いつき追い抜くほどの有名ブログを素人が始めるというのは並大抵の話ではない。


 ブログのようなCGMが既存のメディアの事業を脅かすという話が盛り上がったりしているので、人によっては素人のコンテンツが現在のプロのコンテンツを置き換えると勘違いしている人もいるみたいだが、あくまで素人にセミプロやプロになるための効率の良い道が拓けただけで、誰もがプロ並みの扱いを得られるわけではない。
 個人的には、今後も主流を占めるテキストコンテンツはプロの手によるものが中心だろうと思う。

 
 もちろん、上手くやれば、素人でもブログを使ってアフィリエイトやGoogle Adsenseで月に数万円稼いだり、その道の専門家としてメディアに注目されるようになる可能性は十分あるし、それに挑戦するのは良いと思う。
 ただ、最初からそれをゴールにブログを始めるのは、相当大変なことだと覚悟して始めた方が良い。
 なにしろ、誰もが同じ事をやれるわけで、競争は相当厳しい。
 別に仕事を持っている人が、ブログを本業にしているような人や主婦層に太刀打ちするのはかなり大変なことだ。


 じゃあ、ビジネスパーソンはブログを書くのが無意味かというと、もちろんそんなことを言いたいわけではなく、「人に読んでもらうために」ブログを書くのはやめた方が良いと言いたいだけだ。

 要は、「自分のために」ブログを書けば良い。
 
 これは、アルファブロガー本のインタビューの過程で、多くのブロガーの人たちの話を聞いていても感じたことだが、アルファブロガーに選ばれた人の多くが、ブログを自分のメモ帳であったり、自分の興味を引いたことを書き残しておくとか、面白い話だから皆にも知ってもらいたいというぐらいの感覚で書いている。
 
 もちろん、今は多くの読者がいるから、多かれ少なかれ読者を意識して書いているとは思うし、自分のメディアと位置づけて日々ブログを書いている人もいると思うが、想像以上に肩の力が抜けている人が多いのが印象的だった。
 梅田さんはブログを「知的生産のための道具」と呼んでいたが、そういう位置づけの人が多いんだと思う。

 
 自分のための道具として、ブログを書くのであれば読者の目を意識して文章の書き方や言葉遣いを気にする必要はないし、ページビューが多いとか少ないとか、コメントやトラックバックがあるとか無いとかで一喜一憂する必要はない。

 多分、書いているうちに自分なりのブログの価値というのが見つかると思うし、ひょっとしたら他のブログを書いている人との出会いやコミュニケーションが広がるかもしれないし、多くの読者に愛されるブログになるかもしれない。

 でも、仮にそうならなくても、仮に全く誰にも自分のブログを読んでもらえなかったとしても、自分のためにブログを書いている限り、少なくとも自分の考えが整理できたり、文章を書く練習にはなるはずだし。
 自分には向いていないと思えば、すっぱりブログを書くのはやめて、読者に戻ればいい。


 まなめさんもブログで書いているように、難しいことを考えてやめるぐらいなら、とにかくやってみることが大事なんじゃないかと思う。

(※実際、私自身が過去に2回、ブログを初めて途中で挫折した経験があったり)

2006年2月22日

スカイプインは日本の通信業界にどういう影響を与えるのか

Going My Way: いよいよSkypeInサービスが正式に開始を読んで。

 日本でも、ついにスカイプに電話番号を割り振ることができる「スカイプイン」が正式に開始されましたので、早速電話番号をとってみました。


 日本では、規制の関係から、スカイプインが認可されるのはもう少し先になるかと思っていましたが、予想よりは早いスタートになりました。フュージョンコミュニケーションズさんやスカイプ日本事務所の人たちの苦労がうかがい知れるというものです。


 実際サービスを契約してみて、普通の電話からスカイプインの番号に電話をかけると、PCのソフトウェアが反応するというのは、何度見ても不思議な光景ですが、個人的に更に印象的だったのは、番号を取得するまでのプロセスの簡単さ。

 スカイプのウェブサイトにログインしてから、クレジットカードで支払い処理をするまでわずか5分程度。あっという間に050番号を取得することができてしまいます。

 おまけに取得した番号に対して実際に電話をかけることができるようになるまでも、30分もかかりませんでした。

 1時間も見ておけば、スカイプをダウンロードして登録、050番号を取得していわゆる「電話回線」を取得した状態になってしまうわけで、窓口で電話回線を申し込みして、工事日を調整するという通常の電話と比較すると恐ろしいほどの変化です。


 さらに、電話番号を自分で選べるというのも日本では画期的でしょう。
 ウェブサイト上で空いている番号(現状は050-5532の8900番台から9900番台が対象の模様)を自分で検索して取得することができ、自分の好きな番号を選ぶことができます。

 住所申請も、本人確認も全く無しに電話番号が取得できるわけで、おまけにサービス料金は12ヶ月で30ユーロ(4300円ぐらい?)。
 普通の電話に電話番号を追加するダイヤルインサービスが月額800円ぐらいだったと思いますから、それよりも安いわけで、実にインターネット的なサービス。

 はたして電話サービスと言うのは何なのか、というのを改めて考えさせられるサービスです。


 さて、注目すべきは、果たしてこのサービスが今後の日本の通信業界にどういうインパクトを与えるかという点です。

 スカイプ同士での無料通話を第1ステージ、スカイプアウトでの一般電話への通話を第2ステージ、スカイプインでの一般電話からの着信を第3ステージとすると、今までの日本のスカイプは第2ステージに長いこととどまっていました。
 
 今回のスカイプイン開始によって、ようやく日本人はスカイプの基本サービスがすべて使えるようになったわけで、比較的欧米に比べると低いと想像される日本におけるスカイプ普及率が、これをきっかけに上がってくるのかどうかがまず注目です。


 当然、現状のスカイプインは既存の電話サービスをそのまま置き換えられる性質のものではありません。
 取得できる電話番号はあくまで050番号ですから、PHSで070番号が恥ずかしいという話があったような番号のイメージの問題もあり、家や会社の電話を置き換えられるかというとしばらくは微妙なところもあります。

 また現状は、PCとヘッドフォンやイヤフォンをメインとした電話環境というのも、使い勝手の面でまだまだ改善の余地があります。(このあたりはスカイプ内蔵端末なんかが増えてくると大きく変わってくると思いますが)


 ただ、ネットを活用して個人で事業をされている人にとっては、十分に電話の代わりになる可能性もあります。
 例えば、自宅を事務所にしていて、やっぱり仕事用にネットで公開できる電話番号が一つ欲しいという人。

 そんな人はスカイプインを契約してしまえば、年5000円もかけずに電話回線の費用と、留守番電話機を買うお金、ついでに電話機のコストまで不要になってしまうわけです。
 メールを中心に仕事をしている人にとっては、それほど高機能な電話システムは不要ですから、スカイプで十分という人は案外いるかもしれません。

 
 さらに、スカイプインの開始をきっかけとして、最近ベータが公開されたMicrosoftのWindows Live Messengerや、ボイスメールをつけてくるという噂のあるGoogle Talkをはじめ、競合するソフトフォンも日本で類似のサービスを出してくることでしょう。
 そうすると、ソフトフォンを巡る周辺サービスや関連機器が一気に充実してくる可能性もあります。

 はたして1年後、2年後の「電話サービス」というのは、どういう競争軸で展開されているのか。
 既存の通信事業者は、ソフトフォンの分野でも中心の役割を担うことができるのか、インフラ提供が中心の会社になっているのか。
 ますます良く分からなくなってきた今日この頃です。
 (丁度、P2PTodayの横田さんがHotwiredでスカイプの競合環境に関する詳しい記事を書かれていますので参考にしてください。)


※ちなみに、ブログのプロフィール欄に早速スカイプインの電話番号を掲載してみました
 どんな感じで050番号の電話がスカイプに転送されるのか、体験してみたい方は是非どうぞ。
 (ボイスメールに自動的に転送されます)

2006年2月21日

ネット企業を守るべきか通信事業者を守るべきか

メディア・パブ: インターネットの危機説,中立性が崩壊するかもを読んで。

 ブロードバンドによる急激なトラフィック増加で設備投資に追われる米国のテレコム事業者が、優先接続サービスの導入を画策しているという話があるようです。


 最近、自分が話をする日本の通信事業者においても同じような悩みを良く聞くので、あまり他人事の話ではありません。

 そもそも、インターネットの定額料金制というのは、ADSLの普及と共に今や当たり前の料金システムになりましたが、ISPサービスを提供する通信事業者からすると結構困った制度です。
 
 なにしろ、足回りが昔のISDNの128kbpsから8Mbpsとか45Mbpsとか100Mbpsとかに激増しているにもかかわらず、いわゆるNiftyやBiglobeのようなISP事業者に利用者が支払っている料金というのはほとんど増えていません。
 もちろんバックボーンの設備コストというのも下がってはいるものの、アクセス回線の速度増加を考えると設備投資をし続けざるをえず、いつまでたっても投資の回収期に入れないという話を良く聞きます。

 おまけに、Winnyのようなバックボーンに大きな負荷をかけるファイル交換サービスが出てきてしまったり、最近はGyaoを筆頭に動画配信サービスが普及のきざしを見せるなど、状況は一向に落ち着く様子がありません。


 じゃあアクセス回線を提供する事業者が儲かっているかというとそういう話でもなく、既存の通信事業者はブロードバンドの普及と合わせて出てきたIP電話サービスの影響も有り、通話料金市場が徐々に無料化への道を歩みつつあり、通話料金の利益を光ファイバ投資に回すという現状のモデルをいつまで継続できるか怪しくなってきているとか。

 おまけに最近はスカイプやGoogle Talkのように、通信会社からすると自分たちのネットにただ乗りする形で収益基盤を脅かすサービスが出てきているわけで。
 儲かっているネット企業に応分の負担を求めるという意味でも、自らの収益基盤を守るという意味でも、優先接続サービスのような仕組みを作りたくなるのは当然でしょう。
 日本でも同様の議論が出てくるのは時間の問題のように思います。
(実際、メディア・パブの記事によるとGyaoのトラフィック増加によって、類似の動きが出てきている模様です)


 インターネットはベストエフォートとはいえ、一応みんなで使う公衆道路のようなものですから、Winnyのような社会的に暴走族扱いしやすいものは非合法として道路封鎖するのも可能でしょうが、それが企業が利用している暴走トラックとなると話が難しいところです。本来なら高速道路を走ってもらいたいところですが、暴走トラック側も生活がかかってますから、排ガス規制よろしく公衆道路でもお金を取ろうとできるのかがポイントというところでしょうか。 

 もちろん、この手の話は通信業界全体が足並みを揃えて共同戦線を張らないとならないので、米国と日本の通信業界の競合環境の違いを考えると、日本で同じ動きが出てくるかというと何とも言えないところです。
 おまけに、通信事業者自体が、動画配信のようなネット事業もやっているのがややこしいところでしょう。

 
 ちなみに、個人的に気になるのは、日本のインターネットで儲けているのはどこの企業なのかという点。

 米国の場合、通信業界とネット企業、どちらが有利な仕組みになろうが結局儲けている会社は米国本社の企業ですから、最終的には米国のためになりそうな気がしますが。

 日本の場合、ネット企業に有利な仕組みに落ち着いた場合、はたして誰が得をするのかというのを考えると、悩ましい感じがします。
 例えばソフトフォン的なサービスのプレイヤーを考えると、スカイプを筆頭にMicrosoft、Googleとほとんど米国企業ですで、唯一ヤフーが日本企業的な企業(?)というぐらい。
 
 動画配信はGyaoやソフトバンクなど日本企業の健闘も注目されていますが、ここもApple、Googleあたりが中心になる可能性があります。
 
 そういう意味で考えると、ネット企業有利な仕組みだと最終的に日本に落ちるお金が少なくなるかもしれないわけで、かといって通信事業者有利な仕組みにするとネット企業は海外に比べて不利になってしまう可能性があり、日本にとってどちらが良いのかというのは難しいところです。
 (まぁ、今の時代にこういう話を国単位で考えるべきかどうかという話もありますが)

 以前、御手洗さんが書いていた「競争のフェーズは完全にシフトした」という話を改めて考えさせられるところです。

2006年2月17日

ネットの進化の速度は速い方が良いか、遅い方が良いか

Tech Mom from Silicon Valley - Web2.0と対立する2つの世界(その1) Web2.0の世界は広がりうるのか?を読んで。

 先日の梅田さんの出版記念イベント以来、「進化の速度」というキーワードが、ずっと引っ掛かっているのですが、関連して興味深い連載が海部さんのブログで綴られていました。

 梅田さんのイベントで印象に残っているのが、メディア産業の進化の速度が遅いだろうという予測の例として上げていた音楽産業との比較。
 「レコードからCDへの推移が比較的短期間にスムーズに進んだのは、音楽産業に携わっていたミュージシャン、レコード会社など、全員にインセンティブがあったから」で、「今のメディア産業の中心がお金が儲からないネットに移ることは、メディア産業関係者は誰も望んでいない」という指摘は、個人的にも非常に良く分かります。

 冒頭で紹介した、海部さんのブログでもパート2の「Web2.0と対立する2つの世界(2)なぜネット企業がいつまでたっても異端視されるのか?」でも、ネット企業がてひどい扱いを受けやすいのは雇用への波及効果が低いために味方が少ないという分かりやすい指摘がされており、考えさせられる部分です。


 これまでは、新物好きな自分としても、進化の速度は何でも速い方が良いと思っていた節があるのですが、実は、昨年ぐらいからちょっと違うことを感じていました。

 ネット周りの出来事について改めて考えてみると、ブログを中心としたCGM的な話にしても、スカイプやGoogle Talkによる電話サービスの話にしても、Web2.0周りのソフトウェアのサービス化の話にしても、P2Pファイル交換ソフトによる音楽ファイル共有的な話にしても、たいがいのネット上のサービスというのは既存産業と類似のサービスを、格安とか無料とかで提供してしまうような代物なので、既存産業の視点で見ると良いことなんてほとんど無いわけで。
 
 仮に技術的には可能な話であっても、既存企業がこれ以上自ら進化の速度を速めようとしようとするとは思えないのが正直なところです。
 もし、進化の速度が非常に早ければ、単純には多くの人が雇用を失うことになってしまいますから。


 実際、自らもソフトウェア産業の片隅に身をおいているわけですが、この産業がこれからネットの無料サービスの洗礼を本格的に受けることになることを考えると、メディア産業や音楽産業が抱えている問題と本質は変わらないわけで、R30さんが書いているような右脳的、感情的な側面が少ない分、むしろ悪い可能性がある気もしたり。
 そう考えると、進化の速度はちょっと遅い方が良いなぁと思ってしまう自分がいたりします。


 もちろん、現在の既存産業のトップであったり、あと5年10年で引退する人たちは、この進化の大波が来るのを見ない振りをしてやり過ごせる可能性は十分あるでしょう。
 そういう意味では進化の速度は遅いに限るという話かもしれません。

 ただ、残念ながら、私たちの世代はほぼ間違いなく逃げ切れないのが難しいところ。
 今後、遅かれ早かれ変化の波はやってくるわけですから、この変化が何なのかウェブの進化が何をひきおこすのかを真剣に見極めるしかないわけです。


 そう思って、再度既存産業を見つめなおすと、改めて気になるのが既存産業の市場規模の意味。
 これまでの産業は、流通なり設備なりに膨大なコストが発生したために、そこがボトルネックとなってある程度の組織化が必要になり、それが結果的に巨大企業を生み巨大企業に大きな売上高や利益をもたらしていたわけです。

 それがインターネットやチープ革命によって、同様のことが超低コストで実現できるようになった今、果たして現在の市場規模というのはどれほどの意味を持つのでしょうか。
 音楽がCDという物理媒体でしか入手できなかった時代は、CDは流通コストを考えれば1枚3000円というのはある意味妥当だったでしょう。
 それが1曲100円でiTunesMusicStoreで入手できる時代になったら、音楽産業のサイズはどうなるのでしょうか。私たちはこれまでのCDにかけていたのと同じだけのお金を払い、より多くの音楽を入手するようになるのでしょうか?
 
 日々のニュースが新聞という紙媒体経由でしか入手できなかった時代は、新聞の流通コストを考えれば月3000円という価格はある意味妥当。
 それがネット経由で無料で入手できる時代になったら、ニュース産業のサイズはどうなるのでしょうか?

 ソフトウェアがパッケージ経由でしか入手できなかった時代は、一つのソフトウェアが9800円しようが妥当。
 それがネット経由で無料で入手できる時代になったら、ソフトウェア産業のサイズはどうなるのでしょうか?

 そもそも、今の産業規模なんてたいした意味はないんじゃないか?
 デジタル化できるすべての産業に関して、同じような疑問が頭をもたげます。
 

 当然、消費者側の視点で見れば、同じようなものの価格がどんどん下がっていくわけで喜ばしい話。
 ただ、供給者側、しかもその産業に雇用されている人間の視点から考えると、単純にその産業における総雇用人員が減る可能性があるわけで、正直恐ろしくなる所もあります。

 梅田さんも、イベントで「Googleの次は企業ではなくただのソフトウェアかもしれない」という話をしていましたが、案外笑い話ではないかもしれないと思ったりします。
 プログラムの利用者がお互いにお互いに便利になるツールを作成して、お互いに無料で公開して便利になるのであれば、それはそれで便利な世界かもしれないわけで。

 梅田さんが言うところのオープンソースやP2P、渡辺さんがいうところのリードユーザーイノベーションの集合みたいなものが、最終的にネットの中心になっている未来も考えられなくはありません。

 もちろん、今の資本主義の常識や価値観からしたら相当ありえない世界ですが。

 そんなことを考えると、進化の速度が速い方が良いのか遅い方が良いのか自分でも良く分からなくなってきます。


 ただ、イベントの2次会で山口さんとそんな話をしていたら、山口さんはまじめな顔で年収300万時代の可能性を指摘して、「でも、どっちが幸せかは分かりませんよね」と一言。

 そう、改めて考えれば確かにそうです。
 別に給料が少なくなっても、無料に近いコストで必要なものがほとんど手に入る世の中であれば、それはそれで幸せなわけで。
 産業規模が大きいほうが良いとか、会社の従業員数が多いほうが良いとか、そんなもの一つの価値観でしかないんですよね。

 結局、自分がやたらと未来とか変化の速度が心配で仕方がないのは、自分の中で自分の価値観がしっかりできていないからではないか、そんな風に痛感した言葉でした。


 相変わらず、考えがまとまらない日々ですが。

 海部さんが連載の最後で書いているように、時代の先端は常に変化を続けていくわけで、それと自分個人の立ち位置はまた別問題。

 時代の進化の速度が速いとか遅いとかを心配するよりも、ウェブの進化と共に変化を続ける二つの価値観の世界の間で、自分の価値観やポジションをどうするのか、それを自分でしっかりと考え続けないといけないということなのでしょうか。

2006年2月15日

RSSマーケティングガイド 動き始めたWeb2.0ビジネス

RSSマーケティング・ガイド 動き始めたWeb2.0ビジネス RSSに関連して広告やモバイルからWeb2.0まで多面的にカバーしているお得な本です。
 各章を分野別の専門企業の方が書かれているので、一冊でRSSについて知りたいという人にはとても良い本だと思います。

 個人的に興味深かったのはブログトラフィックのバリューチェーン。
 RSS購読者を増やすことが結果的に、それ以上のトラフィックを呼び込む余地を生むというのが改めて系統だって理解することができ興味深いです。

 これまでのウェブサイトに比べて、ブログの口コミ効果がより大きいような印象を受けるのは、やはりこのRSSの仕組みが外せないと改めて感じます。

 RSSというキーワードが、何となく分かっているようで良く分からないという方にお勧めの本です。

【読書メモ】

■「Consumer is in Control」
 RSSにおいては情報の受信決定権はあくまでユーザー側にあるため、企業が一方的に情報を配信することは不可能である。


■SEO(サーチエンジン最適化)とSMO(口コミ最適化)の対比
 SEOとSMOの両方の対策を施せば、トップダウンとボトムアップの両面のトラフィックを最大化できる
 SEO            SMO
 キーワード        コミュニティ
 コンテンツ        会話、対話
 コンテンツの消費者    コンテンツの作り手
 検索順位が高いコンテンツ ブログで評価が高いコンテンツ
 からのトラフィック誘導  からのトラフィック誘導


■ブログトラフィックのバリューチェーン
1.RSS購読者からのトラフィックが発生
2.RSS購読者がSBMに登録、SBM閲覧ユーザーによるトラフィックが発生
3.RSS購読者、SBM閲覧者がブログの記事として投稿、個別のブログ記事からトラフィックが発生
4.ブログリンクにより、被リンク数がアップし、検索エンジンの上位に表示。
  検索エンジン経由のトラフィックが発生する
(5.検索エンジン経由の来訪者がRSS購読を登録する)


■AIDMA,AISAS,AIDPA
PCインターネットはAISAS
Attention(注意)
Interest(興味、関心)
Search(検索)
Action(行動)
Share(情報共有)

モバイルインターネットはAIDPA
Attention(注意)
Interest(興味、関心)
Desire(欲求)
Push(働きかけ)
Action(行動)


■Web2.0で何が変わるのか「トラフィックの流れが変わる」
「コンテンツが大勢の人たちの手元で作られるようになれば、ウェブサイトあるいはインターネット全体の構造とユーザーの流れに変化が出てくる。」
「いわばインターネットは、デパートやスーパーに人が押し寄せる時代から、近くにあるコンビニを便利に使いこなす時代に突入したことになる。」


【目次】
1 ネットビジネスに何が起こっているのか
2 RSSマーケティングの誕生
3 RSS広告の特徴とその可能性
4 RSSがウェブ検索に革命を起こす
5 口コミはRSSから起こる
6 ウェブサイトはRSSで変わる、変える
7 RSSがメールを超えるとき
8 モバイルRSSマーケティング
9 What is RSS,What is Web 2.0
付録 主なRSSサービス


RSSマーケティング・ガイド 動き始めたWeb2.0ビジネス
塚田耕司 滝日伴則 田中 弦 楳田 隆 片岡俊行 渡辺 聡
インプレス (2006/02/02)

2006年2月14日

ドリコムが初値をつけ、ライブドアが起訴された日

ドリコムが3営業日目に初値347万円--公開価格比5倍の高値引け - CNET Japanを読んで。

 先週末に上場したドリコムですが、ようやく初値がつきましたね。
 引け値はなんと公開価格の5倍の397万円というから凄いです。
 

 CNETで超眼さんが「新興市場の回復を背負うドリコムのIPO」という記事を書かれていましたが、想像以上の人気ぶりというところでしょうか。


 それにしても、個人的には、ドリコムが初値をつけたのが、ライブドアが起訴された日というのが、いかにも象徴的な印象を受けてしまいます 

 先日テレビの何かのニュースで、ソフトバンクに代表される第一世代、楽天やライブドアに代表される第二世代に続いて、ドリコムやmixiのような若手企業のことを第三世代のIT企業と呼んでいたように記憶していますが、たしかにそう言われるとそうかもしれません。
 実際、歴史を振り返ってみると、不思議なほど共通するサイクルを感じてしまいます。

 
 まず、第一世代のIT企業であるソフトバンクが1994年に、光通信が1996年に上場。
 彼ら第一世代のIT企業が1999年のネットバブルの立役者となります。

 その後、2000年3月の光通信の寝かせ疑惑発覚がきっかけとなり、ネットバブルが崩壊。その後、一気にネット企業への風当たりが強くなりますが、そんな中2000年3月から4月にかけて次々に上場していたのがサイバーエージェント(2000年3月24日上場)、ライブドア(2000年4月6日上場)、楽天(2000年4月19日上場)という第二世代のIT企業でした。

 そんな第二世代のネット企業が2005年、球団買収をはじめ様々な話題を振りまいたわけですが。
 今年、そのライブドアが様々な疑惑をかけられ失速し、ネット企業への風当たりが強くなる中、ドリコムのような新しい世代の企業が上場を果たし、上場間近と噂されるmixiのような新しいサービスが脚光をあびているわけで。

 なんだか、こうやって並べてみると、5年サイクルで業界が新陳代謝を繰り返しているような印象を受けます。
 「歴史は繰り返す」 とは良く言ったものです。
 5年後には、今年ネットで注目を浴びた企業がマスコミを騒がしているのでしょうか。


 そう考えると、あいかわらずテレビや新聞では、ライブドアの過去を掘り返すニュースが溢れている今日この頃ですが。
 個人的には、今から5年後に、いったいどの企業が時代の中心にいるのだろうかという、未来のことを真剣に考えたい今日この頃です。
 (もちろん、5年後に光通信騒動やライブドアショックの二の舞は勘弁ですが)

2006年2月10日

ダイヤモンド社「経」にエッセイを書きました。

kei02.gif 書店で配付されているダイヤモンド社の冊子「経」2月号で、エッセイを書かせていただきました。(Kさん、ありがとうございました。)

 ネットにあまり縁のない普通のビジネスマンの方にブログに興味を持ってもらえればと思って書いてます。

経 Kei 2月号
徳力基彦 「ビジネスツールとしてのブログの可能性」

ブログを書くことで自分は本当に成長できているのだろうか

ITmediaニュース:ブロガーと梅田望夫が語る「どうなる? マスとネットの力関係」 (1/3)を読んで。

 昨日も、書いた梅田さんの出版記念イベントですが、実は個人的には不思議な縁を感じてしまうイベントでした。


 そもそも、何度かブログを始めては飽きて始めては飽きてと、ろくにブログを続けられなかった自分が、論考系のブログを改めて書き始めたのは2004年5月。
 ようやく今度の5月に2年になろうかというのが現状です。

 当時はどちらかというとAllAboutのガイドを始めることになっていたのもあり、AllAboutの練習的な位置づけで始めたブログでした。

 そんな時に大きな刺激になったのが、当時CNET編集長だった山岸さんが企画した梅田さんのオフラインミーティングです。
 開催されたのは2004年5月29日。
 運良く抽選で選ばれて参加できたのですが、ブログ関係のイベントに参加するのはこのときが初めてでした。
 
 もちろん、その前から梅田さんがCNETで連載していたブログには影響を受けていたんですが、このイベントに参加した前後から、自分のブログだとかネットワークに対する考え方や姿勢が大きく変わったのを覚えています。 
 (今思えば、渡辺聡さんとか、goodpicの金子さんとかに初めて会ったのもこのときです)

 更に、このイベントのしばらく後にはネットイヤーの川崎さん(現はてな)にランチをさせてもらい、今まで自分が理解していなかったU30世代についていろいろ教えてもらったのも良く覚えてます。
 

 そんなこんなで、自分の価値観や考え方が、実はネット的でないことに気づかされ、あわてて田口さん橋本さんが主催する無敵会議をはじめ、そこら中のネット系イベントや異業種交流会に積極的に顔を出すようになり、U30世代を真似して自分のブログも実名で書くようになり、勉強会で知り合った飯田さんにFPNやOutlogicを運営している杉本さんを紹介してもらい、FPNニュースコミュニティを思考錯誤しながら始め、濃いブロガーの皆さんの話を聞きたくなり、投票企画とか座談会とかインタビューとかをやりながら今に至るわけです。
 
 それもこれも2年前の梅田さんイベントがきっかけだったわけで。
 2年前に一観客として参加していた梅田さんイベントに、今回は一般ブロガー代表としてパネラー側で参加させてもらっているなんて、議論に貢献できなかったことを置いておいても実に光栄な話です。


 ただ、あらためて2年間を振り返ってみて、改めて感じたのは、実は自分は相変わらず何も分かっていないということ。
 もちろん、書籍だとかイベントだとか、いろんなことを経験させてもらえた2年だったの後悔しているという話では無いのですが、自分が本当に成長したかどうかというのをブログを振り返ってみるとちょっと疑問になります。 

 なにしろ、昨日考えたいたような内容と、2年前に梅田さんのイベントに出た後に書いた記事の趣旨が、今読んでみるとほとんど変わってないんですよね。
 というか2年前の方が、怖いもの知らずで、である調で書いてあるから説得力があるような気も。

 何だか、この2年間の間に、あまりに凄い人に多く会いすぎてしまって、自分の思考力の限界を痛感してしまい、自らの結論をネット上にはっきり書けなくなっている自分がいるようです。


 以前誰かが、これまでは学校のクラスとか会社の職場とかで、ある程度井の中の蛙から徐々に外に出ながら成長していくというプロセスができたのに、今はネットでいきなり世界戦になってしまうので、実は議論の修行の場がなくなってるんじゃないかみたいな話をされてたと思いますが、自分もそうなっている模様。

 ある人にそんな話をしていたら、「まだ、自分が物事を分かってないことに気づいただけましなんじゃない?」とも言われてしまいましたが。
 なんだか今回の梅田さん出版記念イベントは、そんな2年間を振り返り、改めて今後をいろいろ考えさせられるきっかけになりそうです。

2006年2月 9日

梅田望夫がブロガーと語る『ウェブ進化論』に参加して

【梅田望夫がブロガーと語る「ウェブ進化論」】ネット社会で既存メディアはどう変化するのかを読んで。

 昨日、梅田さんの出版記念イベント「梅田望夫がブロガーと語る『ウェブ進化論』」に参加させてもらいました。

 当日の様子は、早速、上記のBroadBandWatchの記事や、詳細の議事録や、ポッドキャスティングが公開されています。
 
近況 梅田望夫がブロガーと語る「ウェブ進化論」ログ

梅田望夫がブロガーと語る「ウェブ進化論」ポッドキャスティング

 さらに、書籍の書評やイベントに参加された人の感想も下記のような感じで出てきているようです。

・ R30::マーケティング社会時評 「書評「ウェブ進化論―本当の大変化はこれから始まる」・上」
・ 404 Blog Not Found 「ウェブ善悪論」
・ H-Yamaguchi.net 「ウェブ進化論―本当の大変化はこれから始まる」
・ SW's memo 「梅田さんの出版イベントに参加してきました」
・ mediologic.com “本当の大変化はこれから始まる”

 私もパネルディスカッションに参加させていただいたのですが、メディア産業についてはそもそもの知識がR30さんと梅田さんの受け売りなので、ほとんど貢献できず。
(というか、本当は参加できなかったブロガーの皆さんの代わりに梅田さん、R30さんを質問攻めにしたかったところだったんですが、会場の雰囲気とポッドキャスティング録音ルールにすっかり呑まれてしまいました。)
 

 ただ、せっかく頂いた機会だったので、反省もこめて自分が何を表現したかったのか書いておきます。

 個人的には、我々利用者個人個人にとっては、既存のメディア産業がどうなろうと、実生活にあんまり関係ないのでは?と思っている節があって、ネットとメディア産業論には実はあまり興味がありません。

 ネットが普及してきたことによって、当然これまでのビジネスモデルの見直しは迫られるわけで。これはメディア産業だけの話ではないし、ビジネスをやっている限り、新しいイノベーションとの戦いなり対応っていうのは永遠のテーマでしょう。
(その辺りの議論に興味がある人は、昨年のR30さんの一連のメディアビジネスに関するエントリーを是非読んでください)


 ただ、一個人の視点から見ると、これまで既存のメディア産業でなければ難しかった不特定多数への情報発信とかコミュニケーションみたいなものが、個人のレベルでもできるというところに非常に興味があります。
 ソフトウェアベンチャーの一社員である自分が、FPNニュースコミュニティとかブログ本だとか本業と全く関係無さそうに見える活動にかなりの時間を突っ込んでいるのは、その辺が気になって仕方が無いからです。

 ブログ一つ立ち上げれば、数百や数千という人に自分のメッセージを届けることができる余地ができた時代に、個人と組織の位置づけって言うのはどうなっていくのか、とか、そういう時代の、組織の価値とか、評価軸とかってどういう風になっていくのか、とか、そういうことがどうも良く分からなくって、気になって気になって仕方が無いんです。


 そういう意味では、メディア産業論より、我々ブログを書いている一人ひとりにとって、今後のウェブやブログはどういう可能性があって、我々はどういうチャレンジをしていくべきなのか、新しい何かを引き起こすためにはどうするべきか、みたいな話を聞いてみたかったというのが正直なところでした。

 まぁ、でも改めてこうやって書いてみると、これは昨日の場でするには陳腐な質問かもしれないですね。
 結局、これは自分一人一人で考えるべきことなのかもしれませんが・・・相変わらず考えがまとまりません。

 なんにしても、そんな私のように基本的なところで悩んでいる方や疑問を感じている方には、梅田さんの本は今日時点での整理を行う本としてお勧めです。

4480062858ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
梅田 望夫
筑摩書房 2006-02-07

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