2006年8月 9日

次は「クラウドソーシング」という言葉が注目のようです

「クラウドソーシング」を体現するMycroft - CNET Japanを読んで。

 CNETにMycroftというサービスの記事が掲載されていました。

 「Mycroft」というサービス自体は、「ネットワークでつながった数多くの人々の力を借りて、データ処理やキーワードの付加といった比較的簡単な仕事をいっきに片づけてしまおう」というサービスのようなのですが、気になったのはタイトルに使われていたクラウドソーシングという言葉。
 「群衆にアウトソースするからクラウドソーシング」ということだそうです。

 実は、クラウドソーシングという言葉を始めて聞いたのですが、今年の6月にWiredで提唱された言葉のようで、すでにいくつかの記事にもまとまっていました。(ちょうど、今日梅田さんのブログでも紹介されていました。)

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2006年8月 1日

日本にも「プロブロガー」という職業は生まれるか

Gizmodo Japan(ギズモード・ジャパン)って何? : Gizmodo Japan(ギズモード・ジャパン)を読んで。

 アメリカの超人気ブログ、ギズモードの日本語版がオープンしましたね。

 先週、インフォバーンの小林さんのブログでも紹介されていたので、楽しみにしていたのですが、サイト横のチーム欄を見ていてびっくり。

「ゲスト編集長 :いちる(小鳥ピヨピヨ)」

 退職してしばらくニートしてるなんて言ってましたが、こんなプランがあったんですね。
 

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2006年7月25日

はてなの近藤さんは、日本ネット業界のイチローやヒデになれるか

ITmedia News:はてな、アメリカへ (1/3)を読んで。

 もう古い話題になりますが、はてなの近藤さんがアメリカに行ってしまうそうですね。
 この話題で盛り上がったころにタイトルだけ見て、最近はてなはサービス以外の話題が多いなーぐらいに思っていたのですが、今更ながらにITmediaの岡田さんの記事をちゃんと読んで、ちょっと反省です。


「日本のソフトウェアやネットサービスの技術の高さを世界に認めてもらいたい。」
「日本発で世界に通用するソフトウェアやサービスを生み出したい。」

 このフレーズ自体は、多くの日本のソフトウェアベンチャー、ネットベンチャーがビジョンや夢として掲げています。
 ただ、実際にビジネスにおいては「まず日本市場」となるのが普通。

 正直、自分の会社もそうなんですが、日本でいきなり英語版を作るのは大変ですし、様子がわかる日本市場に比較すると、海外市場は不透明でリスクばかりが目につくので、冷静にビジネスとして金勘定すると日本市場に注力してしまうのが普通でしょう。

 その結果、気がつくと、日本の顧客の要望に対応するのに精一杯で、海外展開や多言語展開はどんどん後回しにされていくというのは良くある話です。
 語学力の問題ももちろんありますが、「日本市場が十分大きい」というのも大きいでしょう。最初の思いはどうあれ、日本市場でトップを目指してやっていると、なかなか海外展開まで手が回らなくなるような気がします。


 じゃあ、日本市場で成功すれば、その後海外でも成功できるかというと、これも今の結果だけみると微妙。
 特にインターネット業界で見ると、日本のインターネット業界の中心であるヤフーはそもそも米国のブランドですから海外への逆進出は難しいですし、楽天やライブドア、価格コムなどの日本のインターネット企業が知られているのは基本的に国内のみ。
 まぁ、日本語のサービスだから当たり前といえば当たり前なんですが、日本のネットサービスが海外でブレイクしたという話はほとんど聞きません。

 日本の成功パターンが海外では通用しないというのもあるでしょうし、日本で成功すれば、逆にその成功を維持するためにますます日本市場が重要になって海外が魅力的ではなくなるということもあるような気がします。


 そういう意味でも近藤さんの「これから10年、50年、100年――日本の企業がネット産業の中でどういう位置づけになるかを決めるのは、ぼくたちがどこまでの視野を持てるかにかかっている」という発言は実に重みがあります。

 もちろん、もう少し日本で事業を確立してから行くべきという声もあるでしょうが、日本で注目されはじめている今だからこそアメリカに行き、世界を見据えた視野を持つというのは、非常に深い発言だと思います。


 ほとんどの日本人が国内市場を中心にものを考えている中で、一人視点を変えて世界に打って出る。。
 無理矢理スポーツに例えて言うなら、サッカーの中田英寿や野球の野茂やイチローというところでしょうか。
 
 考えてみれば、日本人が海外で通用しないと言われていた当時のプロサッカーやプロ野球と、同じことが今の日本のインターネット企業でも当てはまる気がします。

 日本のインターネット企業は世界で通用するのかしないのか。

 結局、この質問には、今までほとんどの企業が挑戦していないわけで。
 挑戦する前に、選択肢自体を放棄してしまっていたという意味では、当時のプロサッカー選手やプロ野球選手と同じ状況なのかもしれません。


 まぁ、もちろんヒデやイチローの前には、カズや江夏という残念な例もありますから、はてながどちらになるかは、まだまだ分かりませんが。
 後に続く人が増えるかどうかという意味でも、はてなの、近藤さんの、今後の活躍には、いろんなものが乗っかっている気がします。

 日本のネット業界の片隅にいる人間としても、心から応援したいです。
(いや、本当は応援じゃなくって、後に続くぐらいの気概じゃないといけないのかな・・・)

2006年7月21日

YouTubeの骨をiTunesが拾う形になってしまうのか

TechCrunch Japanese アーカイブ » iTunesビデオレンタル発表の予感を読んで。

 TechCrunchによると、iTunesが映画レンタルサービスを来月にでも発表するのではないかという噂があるようです。
 日本ではそれほど話題にならないiTunesの動画配信サービスですが、米国ではドラマを中心に結構利益率のよいサービスとして認知度が高まっているようですから、ここに来てのビデオレンタルサービス開始はその流れに一段と勢いをつけそうです。


 個人的には、時を同じくして、YouTubeがついに訴訟されたというニュースが流れているのも気になるところ。

 CNETのスタッフブログの「動画共有サイトはP2Pの轍を踏むのか」という記事でも書かれているように、不正な音楽ファイル交換で世界的に有名になったナップスターが訴訟で失速し、その後iTunesが大成功を収めたというのが、どうしても今回のYouTube訴訟とだぶって見えてきてしまいます。


 もちろん、iTunesのようにコンテンツを所有して視聴するというステップを踏む動画配信と、YouTubeのようにリンクから飛んでくればすぐに動画を閲覧できるブログ的な動画共有サイトは、視聴行動が本質的に違いますから役割分担は当然あると思います。
 ただ、やはり大きいのはiTunesには、すでに確立したDRMや購買プロセスを持っていて、収入を生み出すことができる仕組みがあるという点。

 このあたりの詳細は、早速CNETの渡辺さんが今後のオンラインビデオの流れについての分析をしてますが、やはり「ポータブルデバイスであるiPodと、徐々にテレビ領域にも手をかけようとしているアップル」の存在感というのは大きいですね。
 

 このまま結果をシンプルに想像すると、YouTubeにはアニメの第一回だけとか、比較的質の悪いサンプル動画が掲載されていて、そのコンテンツをちゃんと全部見たければiTunesのような合法サイトに行って買うという流れになってきそうな印象。
 この流れだと、お金はほとんどiTunes側に落ちる形になりそうな印象です。

 まぁ、類似サービスも雨後のたけのこのように出てきてますし、CNETで紹介されていたVeohなんかは、サイトとP2Pソフトを組み合わせることで自社でウェブサイトでのプロモーションと高画質動画の販売のプロセスを完結させようとしていたりとしていて、今後もいろんなサービスが出てくるでしょうから、必ずしもiTunesが動画配信の分野でも圧勝するという保証はないんですが。


 最初はグレーゾーンを突っ切って利用者を一気に集めておいて、あとから合法ラインやビジネスモデルを組んでいくというやり方は、その企業自身が成功するのは意外に難しいのかなー、と思わずにはいられません。
(そうは言ってもグレーゾーンで突破してくれる企業が出てこないと、合法的なサービスもなかなか出てこないという現実もあるんですが)

 はたして、YouTubeはNapsterの轍を踏まずに生き残ることができるのか、生き残ったとしても業界の中心に居座ることができるのか。
 ここ半年~1年が勝負でしょうか、非常に興味深いところです。


 それにしても、こういった動画配信ビジネスの最先端の話を、どうしても海の向こうの他人事の話として聞くしかないというのが悲しいところです。
(先日、白田先生の出版記念パーティーで、音楽配信メモの津田さんに日本では無理なんですかねーと言ったら「無理でしょう」とばっさり言われてしまったのが印象的でしたが・・・)

2006年6月30日

ピラニアエフェクトとブログの炎上は似てる気がする

革命メディア ブログの正体 (伊藤 穣一 他)を読んで。

 Wikipediaにおいて「誰もいじっていない記事を誰かがいじると、それに関心のある人がワーッと集まってきてすぐさま直していく」ことをピラニアエフェクトと言うそうです。

 同じような話をテレビとネットの近未来カンファレンスで神田さんがしていたのですが、なんでもWikipediaに興味のある人のチャットルームか何かがあるそうで、Wikipediaが編集されるとそこに通知があって、編集チームが間違いが無いかすぐにチェックされるような仕組みになっているとかで。

 ピラニアの池に牛が放り込まれたら、一瞬のうちに骨だけになってしまうのをイメージすると、見事な例えだなと思ったりします。
 当然、彼らは無報酬なはずですが、Wikipediaの正しさを維持したいという、正義感に似たモチベーションが突き動かすピラニア集団というところでしょうか。

 
 ちなみに、個人的にそれを聞いていてイメージしたのがブログの炎上の話。

 「革命メディア ブログの正体」において伊藤譲一さんが「ブログでは自分の意見を主張する。ウィキペディアは逆で、ほとんど匿名、表には誰も名前は出ない。そしてとにかく中立を保つ。」とブログとWikipediaの特徴の比較をしていますが、この「ブログでは自分の意見を主張する」というところの日米文化の微妙な違いが、最近気になっていたりします。


 ガ島通信の藤代さんの紹介で参加させてもらっているデジタルジャーナリズム研究会でも、日米のジャーナリズムに対する意識の違いの議論がありましたが、日本では意見表明に対する中立性や専門職意識の期待のようなものがあるような気がします。

 日本においては、ネット上で「誤った」発言がなされると、大量の正義感に燃えた人たちがブログのコメント欄に殺到し、その過ちを「正そう」とする。
 これってWikipediaのピラニアエフェクトと凄い似たエネルギーのような気がします。


 特に、この話を改めて実感した象徴的な出来事となったのが、先週書いたワールドカップについてのブログ記事
 この記事は、ただ単にブラジル戦で完敗していいところなく終わってしまったワールドカップの日本代表に対する嘆きのようなものを、自分に言い聞かせるようにして愚痴の延長でひとりごととして書いたわけなんですが(そこで寝ると寝過ごしてしまいそうだったのもあり)。
 
 ニフティのワールドカップコーナーで取り上げていただいた結果、多くの批判をいただいてしまいました。
 まぁ、そこまでは良くある話なので今後の反省とすれば良いんですが、非常に印象に残ったのが自分のブログ記事にもらったこのコメント。

 「http://watchers.nifty.com/cs/kuchikomi/sapostacom_news/list/aid_060623000656/1.htm
あまりサッカーに詳しくないあなたのような方がいい加減な文章を書くと、こういう所で批判されますよ。」

 ブログ自体は書いている側からすると、ひとりごとのようなものなので、文章のクオリティとかそんなに深く考えていないのですが、ニフティのコーナーで取り上げられた結果、ブログではなく記事として扱われたということでしょう。
 で、更にそういうのはやめた方がいいですよ、と教えてくれる人まで登場してしまったわけです。


 伊藤譲一さんがいう「自分の意見を主張」する場であるブログにおいても、意見を主張すると「専門家で無いのに意見を主張するな」となるのは、やはり日本ならではの現象のように思います。
 日本にはディベート文化が無いからなのかもしれませんし、ジャーナリズムや意見を主張する職業に対する高い道徳的な期待感のようなものがあるのかもしれません。

 ブログの炎上というと、なんとなく放火的なイメージから悪意のある人々による現象のような印象がありますが、実際には悪意で炎上しているものは少なくて、Wikipediaのピラニアエフェクト同様、正義感のエネルギーで結果として炎上しているものがほとんどのような気がしてきました。

 多くの炎上したブログが、ブログ自体を削除してしまっているので、実際に炎上したブログのコメント欄でどういうエネルギーがうずまいていたのか、分析は難しいのですが・・・

2006年6月23日

サッカーワールドカップの日本代表をバッシングする前に。

スコア速報 <日本-ブラジル>- 2006年ドイツW杯 : nikkansports.comを読んで。

 先ほど、日本代表のワールドカップ予選が終わりました。
 昨日の帰りの電車の中吊り広告で、早くも日本代表を批判するタイトルの記事が踊っているのを見ましたが、はたして今朝のマスコミはこの結果をどのように報じるのでしょうか。

 なんだか事前に予選突破は確実みたいな報じ方をされていたことの逆流が、一気にバッシングとしてあふれてきそうで個人的には心配です。


 あらためて予選3試合を振り返ってみれば、もちろんいろいろ思うところはあります。
 オーストラリア戦の逆転負け、クロアチア戦の引き分け、そしてブラジル戦の完敗。

 ただ、多くのメディアはオーストラリア戦は悪夢の逆転負け、クロアチア戦は無念の引き分けと報じていましたが、はたしてそうだったんだろうか、と改めて思ったりします。

 小鳥さんが、サッカーマニアのお父さんの「ヨーロッパのリーグで立派に活躍している選手が、オーストラリアは17人、クロアチアは10人、日本は4人。しかも日本でコンスタントにレギュラーを持ってるのは中村俊介のみ。だから実力的には、日本は勝てなくても仕方がない。」という言葉を紹介してましたが、うちの会社のサッカー通のTさんも同じように、ワールドカップ予選前から「実力から考えたら日本代表が一試合勝てたら良い方だ。」という話を昼飯時に良くしてました。


 結果を振り返れば、今回の3試合はその実力どおりの結果になったと言えます。
 オーストラリア戦も残り10分で3失点とはいえ、試合全体を通して内容的には完敗でした。
 クロアチア戦も柳沢が外したシュートの印象は強いですが、そもそもPKを決められていたら負けてたわけで、それ以外も相当押されていたのを良く守ったと言って良いと思います。
 ブラジル戦も、いわずもがな。まぁ、これまで無失点だったブラジルからよく先取点を取ってくれたというぐらいでしょうか。

 これまでのワールドカップの歴史の中で最も波乱が少なかった大会と記憶されるだろう、このドイツ大会で。
 日本代表もまた波乱を起こせなかったというぐらいじゃないでしょうか。


 確かに、4年前の日韓ワールドカップでは、日本代表は2勝1分けという最高の結果で予選突破を果たしたわけですが、あれはあくまで本国開催という特殊環境。 
 アウェーの、つまり普通のワールドカップには日本はまだようやく2回目の出場にしか過ぎず、最初の一回は3連敗という厳しい現実があります。

 そう考えたら、実は今回のクロアチア戦の引き分けが日本代表のアウェーの(真の)ワールドカップにおける初の勝ち点獲得だったんですよね。


 そもそも、今回のワールドカップは、1次予選からギリギリの戦い。
 なにしろホームでオマーンに引き分けそうになったのを始め、余裕と見られていたシンガポール戦でも藤田がいなければあわや引き分け。
 2次予選でも、大黒がいなければ北朝鮮に引き分けるところでしたし、バーレーン戦に至っては相手選手の綺麗なオウンゴールに助けられる始末。
 アジアカップにしたって優勝したとはいえ、ヨルダンやバーレーン相手に負けてても全くおかしくない試合でした。

 冷静に考えれば、日本はまだまだそのレベルのチームだったということだと思います。
 ワールドカップに出られたこと自体を改めて喜ぶべきなんでしょう。

 そう論理的に理解しようとしたところで、もちろんやっぱり負けたら悔しいし、ふがいない結果には寂しさすら感じてしまうわけですが。
 マスコミやサッカー関係者の方には、日本代表をバッシングするよりも、まずは、ワールドカップの地で日本の試合が見られた喜びを噛み締めて、4年後またこのドキドキを味わえるように、またアウェーの(真の)ワールドカップで1勝するためには何が必要かということをしっかり前向きに議論していって欲しいところです。


 ちなみに個人的に印象に残っているのは日本と韓国の視聴率の違い。
 日本のオーストラリア戦の視聴率が関東で49%だったのに対し、韓国のトーゴ戦の視聴率は驚異の74%
 今回のワールドカップでも、韓国代表はその実力をいかんなく発揮していますが、その歴史や国民の代表チームに対する注目の違いがこの数字に如実に現れています。

 さらに注目なのは、オーストラリア戦の「韓国での」視聴率が52.9%と、なんと日本の視聴率を上回っている点
 自分の国の試合を、自分たちより隣の国の人の方が注目しているというのは、なんとも微妙です。


 まぁ、実際、うちの会社のエンジニアのほとんどは興味を持ってくれてませんし、日本のサッカーに対する注目度はその程度だということでしょう。
 日韓ワールドカップでも、日本と韓国の盛り上がりの違いを痛感しましたが、またあらためてその歴史や注目度の違いを感じます。

 さらに惜しむらくは、2連敗しても素晴らしい敗者と称えられたコートジボワールなどの他の予選敗退国に比べると、今回の日本のプレーは世界のほとんどの人の記憶に残っていないだろうという点ですが。
 まぁ、日本のサッカーはまだまだこれからです。

 はてさて、日本代表は4年後にまたこのドキドキ感を味あわせてくれるのか。
 そもそも、次のワールドカップに出るためには、今回負けたオーストラリアと予選を戦わなければならなくなるわけで、不安はつきませんが。
 まぁ、とりあえずはのんびりとまだまだ続く世界レベルの戦いを楽しみたいです。


 それにしても、本当に良かったのは、やっぱり玉田の見事なゴール。

 なにしろ日本は、これまでアウェーのワールドカップでは、ちゃんとした足のゴールは一つも無かったわけで。
 フランス大会の時は、ジャマイカ戦の中山がなんとか体に当てて押し込んだ不恰好なゴール(実際にはロペスのシュート(本人談)が中山に当たって入ったに近い)一本のみ。
 今回も、下手したらオーストラリア戦のキーパーチャージもどきの1点だけに終わるところでした。

 少なくとも今回のワールドカップでは、何度もリプレイで流すことができる美しいシュートがあったことは、素直に喜びたいと思います。

2006年6月16日

迷惑メールに反撃したくなるのは私だけですか?

メールマガジンの6割が誤って迷惑メール扱いに、エイケア調査 - @ITを読んで。

 エイケア・システムズの調査によると、ショッピングサイトなどのメールマガジンの約6割が、ISPやメールソフトの迷惑メールフィルタリングで誤って迷惑メールに判定されているそうです。


 個人的にも、最近日本語の迷惑メールが日に日に増えている印象があります。
 古い友人のふりをしたり、SNSの招待メールを装ったり、手口が狡猾になるにつれて、ついつい似たようなタイトルの本当の知り合いからのメールも削除してしまっている今日この頃。

 そういう意味では迷惑メールフィルタに頼りたいところではあるんですが、仕事柄、大事なメールがフィルタに誤判定されると困るので、結局すべてのメールをチェックする日々が続いています。

 そんな中、こんなメールマガジンの誤判定が6割とかいう記事を見てしまうと、ますます迷惑メールフィルタに頼る気がうせてしまいますね。
 本当に何とかならないものなんでしょうか?


 歴史を振り返ってみると、コミュニケーション手段がスパムの餌食になって機能しなくなるのは今に始まったことではありません。
 郵便受けはダイレクトメールやチラシ投函の攻撃を受けていますし、家の電話は最近セールスの電話しかかかってきません。
 携帯電話のメールは簡単なアドレスだとすぐにスパムメールの餌食になりますし、ブログのコメント欄やトラックバックも最近はすごいことになっています。

 アメリカや中国でインスタントメッセンジャーが人気があるのは、スパムメールがあまりにひどくてメールが使い物にならないからだという話を聞いたことがありますが、そういう意味では日本も数年遅れでメッセンジャーの時代がくるのでしょうか。

 まぁ、結局、便利なコミュニケーション手段は必ずそういうスパム業者のターゲットになるわけで、今後はIMやスカイプのようなIP電話も当然ターゲットになるんでしょうから(SPAMをもじってSPIMやSPITと言うそうです)、私達はこうやってコミュニケーション手段をずらしていくしか無いような気もしますが。

 そろそろ、何か技術的なブレークスルーがあってもよさそうなもんです。

 ということで、個人的なアイデアをメモしてみます。


■mixiとかSNSでつながっている人のメールはフラグが付く機能
 mixiメールでやり取りすれば良いんだけど、過去のメールが消えてしまうと困るので、メールソフトとmixiがうまく連携してほしい
 メッセンジャーみたいにホワイトリストを登録できる機能があれば良いのかな。

■メールアドレス帳にある人のメールはフラグが付く機能
 なんかすでにありそうな気もするんですが、どこかの設定であったりするんでしょうか?
 というかこれって、上の機能とあんまり変わんないですね。

■メールを送るときにはお金がかかって相手がちゃんと読むとお金が戻る機能
 たとえば、メールを1,000通送ると1,000円かかるんだけど、相手が読んでくれたら1通1円帰ってくる機能。つまりスパムメールでない限りメールはタダだけど、スパム扱いされたらお金は帰ってこない仕組み。
 ISPレベルでやってもらわないとダメなんですが、発送にお金がかかるようになればスパムは確実に減るはず。
 これは結構マジにやってほしいです・・・無理かな・・・

■スパムメールを送ってきた相手に反撃できる機能
 今の仕組みだと発信元が偽造できるので無理なのはわかってるんですが、本当に反撃したい。スパムメールを送ってきた相手には自動的にスパムが10通返せるとか。
 ホッケーゲームみたいな感じで、はじき返せたら楽しそう・・・そんなわけないか。

■スパムメールを送ってきた相手のリンク先ウェブサイトを通じて相手を攻撃できる機能
 DOS攻撃かなんか知りませんが、そういうのでウェブサイトをアタックして落とすとか。
 
■スパムメールの相手にだまされたふりをして逆に相手をだます機能
 機能というかテクニックですか。

■スパムメール一通読む毎にお金をもらえる機能
 妄想です、はい。
 

 オーストラリア戦の影響でテンションが大きく下がっているのもあり、本当にスパムメールを何とかしてほしい今日この頃でした。
 良いサービスを知ってる人はぜひ教えてください。

2006年6月 9日

ニュースサイトの作り方を考えてみる

ブロガーと手を組む新聞社、その成果は複雑 - CNET Japanを読んで

 Forrester Researchの最近の調査によると、米国の18~24歳のインターネット利用者のなかでは、ブログと新聞ウェブサイトの読者数のシェアは両者とも同じで約17%を占めているそうです。

 シェアの数字にどういう意味があるかというのは議論があるところでしょうが、やはりブログと新聞ウェブサイトのシェアが並んだというのは非常に興味深いところです。

 先日、CNET読者ブログとオルタナティブブログを比較してみましたが、上記の記事を見て、そう言えばニュースサイト自体の作りにはどういうバリエーションがあるのか気になったので、自分なりに整理してみました。

■マスメディア型ニュースサイト
 基本的に自社でコストをかけて作成した記事を提供する
 ・編集者編集 NIKKEI NET、CNET
 ・投稿者編集 CNETブログ、All About

■マスメディアのアグリゲーション型ニュースサイト
 基本的にマスメディアの記事のみを収集して提供する
 ・編集者編集 Yahoo!ニュース
 ・ロボット編集 Googleニュース、ニューズウォッチ、ceek.jp news
 ・参加者編集 mixiニュース

■CGMのアグリゲーション型ニュースサイト
 個人のブログ等、消費者が作成した記事を中心に提供する
 ・編集者+投稿者編集 スラッシュドット、JAN JAN、ライブドアPJ
 ・ロボット編集 Exciteブログニュース、livedoorブログニュース、Voice Watch
 ・投稿者編集 CNET読者ブログ、オルタナティブブログ

■混在型のアグリゲーション型ニュースサイト
 マスメディアの記事、個人の記事まとめて収集して提供する
 ・編集者編集 いわゆる個人のテキストサイト
 ・ロボット編集 memeorandum、はてブニュース、Qooqle News
 ・参加者編集 はてなブックマーク、digg、del.icio.us

■パーソナライズ型ニュースサイト
 一人ひとりにカスタマイズした記事を提供する
 ・ロボット編集 Googleニュース
 ・利用者編集 RSSリーダー


 サイトに掲載する記事の対象範囲、編集の仕方で分類してみましたが、実にいろんなバリエーションがあるものですね。

 ただ、一般利用者(閲覧者)からすると、この違いって実はすごい軽微なような気がします。
 結局ニュースサイト側のコスト負担とか作り方の話で、見る側からするとデザインが一緒だったらあまり違いは分からないような。

 冒頭の記事にもあるようにブログと新聞社サイトのシェアが並んでくるような感じになってくると、マスメディアの記事だけで揃えているかどうかというのも、あまり本質ではないような気がします。


 そう考えると、最近ニュースサイトとか以前よりも増えているような気がするんですが、はたしてビジネスとしてはどれぐらい成り立つのだろうというのがよく分からなくなってきます。
 特にターゲットを明確に人的に編集されているサイトはまだ特徴が出せるのは分かりますが、はてなブックマークとかdiggのように人気投票的に運営されるサイトは、サービス利用者のコミュニティが違えば他の類似サイトと差別化できるものなのでしょうか?


 まぁ、コストがほとんどかかってないから儲からなくても良いという話なのかもしれませんが、そもそも世の中の大多数の人はそれほどニュースを一生懸命読まないわけで、Yahooトピックでニュースは間に合ってしまったりするようですし。

 あとの個人ごとの細かいニーズに一部のGoogleニュースやdiggのようなサイトや、RSSリーダーが対応してしまうとしたら、はたしてこれだけ多くのニュースポータルが必要とされているのかどうなのか・・・


 そういう意味では、CNETで渡辺さんが書いていたように、「何を信頼するのか」という視点からメディア設計をするというのは納得です。
 どういう技術でニュースサイトを作るかというよりも、どういう人にどうやって信頼されるメディアになるかということが改めて重要になってきそうな感じがします。

2006年6月 2日

CNET読者ブログとオルタナティブブログを比較してみる

ガ島通信 - 「CNET Japan読者ブログ」メリットがいまいちよくわからないのですがを読んで。

最近は、すっかり見慣れてきた感じもあるCNET読者ブログですが、そういえばCNET読者ブログとITmediaオルタナティブブログってなにが違うのか気になったので調べてみました。

冒頭に紹介した藤代さんの記事を始め、CNET読者ブロガー募集の際にはいろんな反応がありましたが、蓋を開けてみたらいつのまにか100近いブログが開設されているようです。

CNET読者ブログとオルタナティブブログの項目ごとの比較はこんな感じ。

 CNET読者ブログ ITmediaオルタナティブブログ
開設ブログ数 87 77 
一日の記事数 10~20程度? 10~20程度? 
全体のフィード 無し? 有り 
採用審査 試験エントリ 略歴申請? 
条件 20歳以上
不明
露出方法ニックネーム 可
顔写真 無
実名
顔写真  必須?
記事の所有権 CNETにあり
ダブルポスト 可
不明 
記事の掲載審査 無し 無し? 
執筆料 無し 無し? 
アフィリエイト 不可 不可? 

 まぁ、半分推測なので、真偽のほどは微妙なんですが、パッと見て目立つのはやはりブロガーの扱いでしょう。

 オルタナティブブログが実名で写真付きのいわゆる個人を強調したブログなのに対し、CNET読者ブログはニックネームもありで顔写真は基本的に出さないパターン。
CNETにはもともと写真出しブロガーはメインコンテンツとして存在しますから、そことの差別化もあるのでしょうが、位置づけ的には個人を強調したブログというよりも、読者ブログという掲示板的な印象を受けます。

そのあたりの印象は、オルタナティブブログが「オルタナティブブログ全体」のRSSフィードを用意しているのに対し、CNETの方は「読者ブログ全体」のRSSフィードが無い点からも強くなります。

あくまでCNET読者ブログはCNET記事の代わりではなくオプション的な位置づけということでしょうか。
その分、CNET読者ブログは本体の記事やサイトとの連携が実に見事。

記事を読むとそれに関連する読者ブログの記事が表示されますし、注目の読者ブログ記事はサイトのサイドにしょっちゅう表示されていて目立つこと請け合いです。おそらくページビューは固定ファンのいない読者ブログでも結構いくんじゃないでしょうか。
それに対してオルタナティブブログは、どちらかというとITmediaに間借りしている個人ブログの感じなので、集客は各ブロガーの努力にかなり依存している印象があります。

おそらくどちらの媒体も執筆料は無料と思われます(オルタナティブブログも、最初に数回書いて幽霊ブロガー化している人が見受けられるので)し、アフィリエイトもダメっぽいので、どちらもメリットは「有名なニュースサイトで書ける」という点。

そういう意味では、自分自身の露出を増すようなパーソナルブランディング目的の人はオルタナティブブログ。とにかく自分の記事を多くの人に読んでほしい人はCNET読者ブログがお勧めというところでしょうか。

 

メディア側からすれば、今後メディアの看板をつけているブロガーの質の維持というのが課題になってくるとは思いますが、執筆料無料でページビューは増やすことができるし、おそらく検索エンジンからの流入増加にも貢献しているでしょうから、面白い取り組みですよね。
今後の動向も注目したいと思います。

2006年5月31日

映画「ダヴィンチコード」に学ぶ批判を味方にする技術

ダ・ヴィンチ・コード(上)Sankei Web ダ・ヴィンチ・コード 騒動も商機を読んで。

 映画「ダヴィンチコード」が好調なスタートを切っているようです。

 6000万部売れた本が原作だから、話題になって当然といえば当然なんですが、やはりそれ以上に大きかったのは事前の騒動でしょう。

 カトリック教徒によるボイコット運動をはじめ、上映を禁止する国や観賞に年齢制限をつける国が出てきたりと、これほど公開前に一般紙で記事になる映画というのはスターウォーズぐらいじゃないかという気もします。
 批判されればされるほど、それがきっかけで話題になり無料で世界に宣伝してもらえたことになります。

 もちろん批判された分、その批判が理解できる人には映画を見ない理由になるんでしょうが。
 それ以外の方には認知度をあげるための話題として作用したというところでしょうか。


 ちなみに、日経産業新聞によると、「ソニーは制作の早い段階で米国の危機管理会社やキリスト教市場に強いマーケティング会社と契約し注意深く作品を宣伝」してきたそうです。
 実際、宗教問題というのはちょっと取り扱い方を間違えれば非常に大きな問題になるナイーブな問題ですから、当然といえば当然。

 その努力の結果、興行収入も好調で、今となっては上手いことやったという感じですが、担当者の人たちの苦労は並大抵ではなかったことと容易に想像できます。

 まぁ、そういう意味では、興行収入がスターウォーズ エピソード3に次ぐ史上2位の売り上げを上げたというのも、担当者の人たちの長い期間の努力の結果で、当然といってもいいのかもしれません。


 あと、個人的に注目したのが、下記の部分
「専用ホームページを開設し、宗教学者の意見を載せたりキリスト教に関する自由な討論の場を提供したりして異見や批判を積極的に吸収した。」
 
 どのサイトのことなのか分からなかったので、詳細は確認できていないのですが、一般的にこういう炎上の元となるようなネタはこれまでであれば、燃えないようにふたをしていただろうところを、あえて自社でホームページを開設し、積極的に批判を吸収したというのは注目です。

 ソニーというと、ウォークマンブログの炎上が記憶に新しいところではあるのですが、少なくとも今回のダヴィンチコードにおいては、炎上の力を上手く活用したと言っても良いのではないでしょうか。

 あえて炎上をいとわずに問題提起をし、批判や反論を吸収して、ギリギリのところで話題づくりをするという手法は、これからのネット社会でも一つの技になりそうな気もします。


 ちなみに、私個人はダヴィンチコードは昨年の早い時期に読んで、それに影響されてフランス・イギリス旅行に行ってしまったぐらいのミーハーなんですが。
 本を読んだ人にもこの映画はお勧めできると思います。

 何と言っても、映画を見て改めて感じるのは映像の力。
 本を読んでいるときには絵の構図とかなかなか想像できないものが、映画だとパッと一瞬で理解できますし。
(自分が本を読んだときに勝手に勘違いしていたシーンがいくつもありました)

 ただ、映画だけだとさすがに2時間半に、あの分厚い2冊の本は納まりきっていない感じもしたので、本を読んでない方は速い展開についていくのが辛いかもしれません。

 ということで、本を読んでから映画を見るのがお勧めです。

ダ・ヴィンチ・コード(上)ダ・ヴィンチ・コード(上)
ダン・ブラウン 越前 敏弥


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