2005年6月29日

若いころの努力のストックで楽に生きていける時代の終わり

FPN-特権階級の没落を、他人事として捉えていて良いのだろうかを読んで。

 あらためて、自分で昨日の書き込みを振り返ってみると、なんだか何の整理にもなっていない気がして反省。
 自分の中の不安のようなものをちゃんと整理するために、梅田さんが書いていた「勉強」特権階級について改めて考えてみることにします。

 振り返って考えてみると、私が最初に入った会社は、ここでいう特権階級の人たちの代表のような面があったため、忘れられない思い出がいくつかあります。


 そもそも、20年ぐらい前は、「入社する前」に出身大学や成績をもとに、出世ルートが大体三段階に分けられてたそうで。
 一番上のエリートコースで入社した人は、何もしなくても課長ぐらいまではとんとん拍子に出世するという、特権階級の見本のような組織でした。

 まぁ、死ぬほど勉強して一流大学に入ったからこそ、エリート入社できるわけで、それはそれでそういう時代だったと思うのですが。

 個人的に、その会社が特徴的だったのは、一番下の平社員コースで入った人にも特権が存在したこと。
 例えば、最初理解できなかったのが、40代後半で「課長昇進」の話が来ると断る社員。
 何でかというと、課長になると管理職になってしまうので、退職が5年早まってしまうのだそうです。

 従業員でいれば、たいして仕事をしなくても雇用は組合に守ってもらえるし、もう5年確実に在籍できるので、当然選択肢は昇進拒否。そういう人は「部長代理」という課長より偉いんだか偉くないんだか良く分からない肩書きが名刺に刷ってあったりします。
 で、年功賃金で積みあがった1000万近い年収を退職まで、ほぼ確実にもらい続けられたわけです。
 
 まぁ、10年も昔の話なので、今はもう事情が変わっていることとは思いますし、このような話が他の一般的な企業で存在するのかどうかは良く分かりませんが、明らかに彼らも今の私たちからすれば特権階級。
 そう考えると、いわゆる「勉強」特権階級というのは、かなり幅広い人を対象と呼べるのではないかと思ってしまいます。


 もちろん、エリートレベルの「勉強」特権階級の没落と同様、こういう終身雇用に守られていた特権階級を維持できる企業も中長期的には減少していくでしょう。
(ただ、この辺は何となく終身雇用制度の終わりの話であって、今議論されているチープ革命の影響の話とどれだけ連動しているのか、正直良く分からないところもあります。)


 逆に、じゃあ能力給の会社で若いうちに高いサラリーを狙っていくのが幸せな時代が来たかというと、どうもそうでもなさそうなのが悩ましいところ。

 先日、人材系の会社の社長さんと話をする機会がありましたが、何でも今一番危機意識が高いのは年収2000万円とか3000万円とか、もらっている外資系の日本法人社長のような人々だそうです。
 こういう人は私たちからすると実にうらやましい高年収なわけですが、彼に言わせると「結局のところ所詮雇われ人」。業績が悪ければ本社の意向一つで簡単に首が飛ぶし、日本法人自体がたたまれることもある。そうなった時に、年収を維持できる次の仕事が見つけられるなんて限らないわけです。

 長期的に年収300万円時代なんていわれる中で、高サラリーの人間というのは実は生活水準も高くなってしまっていて、潜在的にリスクを抱えてしまっている。ということだそうです。
 
 つまり、
 「若いうちに死ぬほど勉強して大企業に入れば一生安心」
 という選択肢は終わりつつあり。
 「若いうちに高サラリーの会社に入ってアーリーリタイア」
 なんて人生もそれほど良くなさそうという八方塞のような話。

 人生のどこかの頑張りのストックで、会社での評価が一生維持されるという時代は、変化のスピードの圧倒的な高速化によって終わってしまいつつあるということなのでしょうか。
 
 まぁ冷静に考えれば、若いときだけ努力すれば後は努力しなくても報われるという昔が極端だっただけで、今は当然の時代になったということもできますし。
 もちろん、変化が好きな人にとっては面白い時代なわけですが。
 今の60代の人たちを見ていると、たまにちょっとうらやましくなったりもするのは私だけでしょうか?
 
 
 ちなみに、その社長さん曰く、一つだけ今でも若いうちにストックする生き方があるそうで。

 それは、若いうちにとにかくリスクを取って起業して、ある程度の資産をストックしてしまうという生き方。
 いわゆる金持ち父さんと言えばいいのでしょうか。

 まぁ、それができれば苦労はしないんですが・・・

2005年6月28日

特権階級の没落を、他人事として捉えていて良いのだろうか

My Life Between Silicon Valley and Japan - 「勉強」特権階級の没落を読んで。

 梅田さんの「勉強能力」周りの記事が、話題を呼んでいるようですね。

 相変わらず自分の中で、ブログ経由の情報収集能力がオーバーヒートしている状態だったので、関連する記事を全て読めているわけではないのですが、改めて自分のことに置き換えて読むと非常に考えさせられるところがあります。

 何と言っても、主なテーマとなっているのは「これからの十年」で重要なのはどのような能力なのか?という人生論に近いテーマですから、人によって意見が異なるのも当然。
 関連する記事を並べてみると、実に様々な議論が行われているのがわかります。


 もともとの話の始まりとなっているのは梅田さんの下記のエントリ群。

 梅田さん:「これからの10年飲み会」で話したこと、考えたこと
 梅田さん: 「勉強能力」と「村の中での対人能力」
 梅田さん:「知の創出」のコモディティ化への戸惑い
 梅田さん:同世代の企業人を見つめて悩んでしまうこと
 
 最後の記事では「「勉強能力」という言葉の定義も含めて、このテーマについては、いただいたご意見を発酵させた上でいずれまた書きたいと思います。」と、いったん区切るように発言されたのですが、その後、徳保さんや、楠さんの下記記事などが触媒となり、議論が更に深まっています。

 徳保さん:梅田望夫さんが見ている、どこか遠い世界
 徳保さん:勉強のできない人から職を奪う生き方の提案
 梅田さん:「ブログは面白いな」と改めて思った
 楠さん: わたしのチープ革命
 梅田さん:「勉強」特権階級の没落 
 加野瀬さん:「頭のいい秀才くん」と「村の中での対人能力だけが高い人」という存在
 essaさん:チャレンジする生き方とチャレンジしない生き方
 R30さん:マスコミ人の行く末は「没落」しかないのか?

 まだまだ、濃いブログがあるので、興味がある方はトラックバックから辿っていただくとして。


 あらためて思うのは、上記で議論されているのは、別に一部の業界とか、一部の特権を得た人の話ではなく、私たち自身の話なんだよなぁということ。
 つい議論の一部の流れだけを見ていると、他人事のようにも思えてしまいますが、ここで議論されているのは、自分たちはどうあるべきかという話。
 俺には関係ないな、と見過ごせないのが、議論が盛り上がっている理由のようにも感じてしまいます。

 
 個人的に最近強く感じるのは、結局インターネットだとかチープ革命だとかが影響を与えるのは、私たち自身の未来なので、おそらく自分でこうやって日々、必死に自分の未来を考え続けるしか対応策はないのだろうな、ということ。

 先週末に、この辺りの不安を濃い人々に相談する機会があったのですが、そこでも話題になったのは「変化にいかに対応するか」という趣旨の話でした。
 

 これまでの日本の多くの産業は終身雇用を前提に出来るほど、それほど極端な変化に見舞われること無く皆で成長できたわけで。
 そういう世界の中では、「若いころに死ぬほど努力していれば後で楽ができる」というストック型の人生が歩めたわけです。

 例えば、東大に入って一流企業に入り、そのまま幹部コースを歩むとか、会計士の資格を取って事務所を開くとか。
 別にこれはエリートだけの話だけではなく、普通のサラリーマンも、若いころの努力の結果として、ある一定の企業に入ってしまえば、それで一生食わせてもらえる人生があったわけです。
 

 ただ、最近は変化のスピードがどんどん早くなり、事前に積み上げた努力の成果が、あっという間に流されてしまうリスクが高くなっている気がします。

 今、業界の頂点に存在するIT企業が、10年後にもその地位にいると誰が信じられるでしょうか?
 もし、その企業が10年後にその地位にいないのであれば、その会社でリストラや賃下げが発生しないと、誰が言い切れるでしょうか?
 そのとき、自分のその対象にならないと、自信を持って言い切れるのでしょうか?


 これまでは、会社が従業員を守ってくれたかもしれませんが、これからは、明らかにそれができるのは明らかに一部の企業だけ。
 結局のところ、自分の未来を自分でどのように守るのか、それを自分で考えるしかないのでしょうね。


 だからといって自分がどうすればいいのかは、何だか書いてても、まだ考えが上手くまとまらないのですが・・・

2005年6月27日

インターネット企業は、GoogleやYahoo!に買収されてなんぼ?

メディア・パブ: 米Google,次はどの会社を買収するの?を読んで。

 米国の人気ブログで、「米Googleが次に買収する会社はどこか」というテーマが議論されているそうです。

 候補のリストには、日本でも一部でおなじみのTechnoratiやdel.icio.us、日本上陸が噂されるTivoから聞いたことも無いサービスまで数多くの名前が挙がっています。

 逆に言うと、他に何があったっけ?という印象があるようなリストになっていますね。


 最近は、ちょっと話題になったネット上の注目サービスは、結構早い時期に大手に買収されてしまう印象があります。
 例えばRSSリーダーのBloglinesは、アスクジーブスに買収されたと思ったら、そのアスクジーブスごとIACに買収されました
 写真共有サービスのFlickrがYahoo!に買収されたのも記憶に新しいところです。

 いよいよネット上のサービスは、いくつかの大手に収斂されようとしているようにも見えてしまいます。


 先週、「ヤフーのモノマネ戦略こそが、ヤフーの強さとなるのか」と書きましたが、結局のところ、高い集客力を誇るサービスを持っている企業のほうが、既存顧客に新サービスを紹介しやすい分、どうしても優位になるというのは至極当たり前です。

 さらにGoogleやYahoo!のように、広告事業など別のサービスで資金を回収できる企業に買収されれば、単独での黒字化を無理に目指す必要もなくなります。

 例えばGoogleに買収された企業に良く見られるのが、買収によるサービスの無料提供や値下げです。
 写真管理サービスのPicasaはそれまで有料で販売していたソフトウェアを、Google買収後ネット上で無料配布するようになりましたし、衛星地図のKeyholeは7日間の無料試用期間を設けて使用料を大幅値下げしました。
 競合事業者からしてみれば、ライバルが急に無料で製品を配ったり、格安キャンペーンを始めるわけですから、たまらないでしょう。


 下手に単独で頑張っている間に、競合が買収されてそういう事態に陥るぐらいなら、自社をGoogleやYahoo!に早期に売却して楽になる、というのは明らかに良い選択肢に思えます。
 
 結局のところ、インターネット事業においては、利用者から収入を得るよりも、大量の利用者を確保してその視聴率や利用時間をもとにした広告事業を収入の柱にしたほうが、事業を構築しやすいということなのでしょうか?


 そう考えていくと、今からGoogleやYahoo!を越える企業を作るのは不可能に近いようにも思えてしまうのが残念ですが・・・
(まぁ、一昔前にはMicsoftと戦える企業が出てくるとは想像もできなかったですから、そういう時にこそ次のチャンスがあるのかもしれませんね)

2005年6月24日

ヤフーのモノマネ戦略こそが、ヤフーの強さとなるのか

ヤフー、シンプルながら機能強化した新検索「Yahoo! SEARCH」ベータ版を公開 - CNET Japanを読んで。

 遅ればせながらYahoo! SEARCHを使ってみましたが、本当にGoogleをほうふつとさせるデザインですね。
 モノマネと批判される向きもあるようですが、さすがにここまで同じだとちょっと笑ってしまいます。

 ちなみに、今週頭にCNET Japan Innovation Conferenceに参加してきましたが、その場で印象に残っているのがヤフーの人が講演で「Googleの検索エンジンとの違いは何か?」と質問されたときの対応。

 細かくは覚えていませんが、とにかく「大きな違いはない」との趣旨の発言をしていたのが印象に残っています。
 

 要は、現在開発しているYahoo!の検索エンジンは、Googleの検索システムに追いつこうとはしているけれども、追い抜こうとはしていないと暗に表現していると言ってもいいぐらいです。

 ある意味ビジョンが無いと批判しやすい部分ではあるのですが、このあたりに同じサービスを提供していれば負けないというヤフーの自負を感じないでもありません。


 以前にR30::マーケティング社会時評の「ネット時代の「マネ下デンキ」戦略の成否」という記事がありましたが、まさにヤフーのスタンスはネット業界の松下電器。
 R30さんが書かれているように、「「後からかならず、無難な、合格点の」商品を出してくる」という印象があります。


 新製品への挑戦はネット業界のソニーたるGoogle等のほかの企業に任せておき、これが来そうだと思ったらしっかりと類似のサービスを自社のポータルで立ち上げる。
 特に、日本においてはヤフーのポジションは圧倒的ですから、その特徴が上手く機能している感じはします。
 過去に紹介したようにサービスラインアップをとにかく揃えてくる印象がありますし、最後発に近いブログサービスもしっかりキャッチアップしましたし、海外ではGoogleがリードする検索ポータルとしての地位も、日本では依然ヤフーのほうが圧倒的に強いと聞きます。

 
 ただ、CNETのConferenceのプレゼンテーションでは、あまりYahoo!のプレゼンが目立たなかったのに対し、GoogleのGoogle Earthのデモが歓声を呼ぶほど注目を集めたのもこれまた事実。
 ASCII24の記事にあるように、「会社がどれだけ大きくなっても「“ユーザーエキスペリエンスを向上させる”というGoogleの目標は変わらない」と説明」するなど、Googleには一貫したビジョンや、先頭を走っていくという自負が感じられます。


 果たして、モノマネという批判を受けつつも、なんだかんだ全てを吸収していこうとするヤフーが強いのか、ビジョンを持って先頭を走るグーグルが強いのか、個人的にはどうも良く分からなくなってきました。(まぁ、そもそも両方強いし、もちろん国による違いとかいろいろあるんでしょうけど) 

 結局はネット上のサービスは、IDや利用時間の奪い合いになっている感じもするので、各事業者とも同じようなサービスラインアップをそろえる様になってくるのかもしれませんが・・・

2005年6月23日

Microsoftの広報ブログ責任者が、スカイプの盛り上がりをリードする?

スカイプ・テクノロジーズ,日本市場開拓に向けパートナ・プログラムを公開 : IT Pro ニュースを読んで。

 Skype Nightなるイベントに参加してきました。
 要はスカイプのパートナープログラムお披露目会だったわけですが、驚いたのは何と言ってもその盛況ぶり。
 
 100人ぐらいのイベントじゃないかと聞いていたんですが、蓋を開けたら300人を優に超えそうな混雑具合。
 しかもこれまでの技術に興味を持って集まっていた人々だけでなく、明らかに無いスーツ組の増加が目立ち、いよいよ日本市場においても、Skypeはビジネスの対象として認知されつつあるという印象も受けます。

 ちなみに記事ではほとんど紹介されていませんが、個人的に注目したのはイベントでプレゼンテーションを行ったLenn Pryor氏。
 この人、実はHK's Pageに書かれているように4月にMicrosoftからSkypeに移ることが明らかになって話題になった有名人です。


 Microsoftのブロガーといえば有名なRobert Scoble氏がいますが、もともと彼らを公認ブロガーとして企業広報に活用しようと動いていたのがこのLenn Pryor氏だそうで(詳細はネットは新聞を殺すのかblogの記事を参照のこと)。

 そういう意味ではブログなどのツールを使ってユーザーや開発者を巻き込んだPR活動においては、プロ中のプロと言っても良いはずです。
 そんなPryor氏がSkypeで開発パートナー開拓をリードするわけですから、注目しないわけには行きません。


 今回のプレゼンテーションでは、それほど目新しい話はありませんでしたが、ITProのインタビュー記事を見る限りかなり日本市場に対するプランも練ってきているように見えます。

 ちなみに、ITProの記事では、日本市場における課題を(1)アフィリエートプログラムなどを使った、Skypeのプロモーション、(2)フュージョンとの提携を含めた、一般電話網との接続機能の強化、(3)ユーロ建てだけだったSkypeOutなどの販売を円で行うといった、販売方法の改善 (4)開発パートナーとの改善強化 の4つ挙げていますが、今回発表したバリューコマースとのアフィリエイト連携といい、開発パートナー向けプログラムの発表といい、着実にプランを進めてきている印象があります。
 

 実際、懇親会ではPryor氏の周りから人が切れることはありませんでしたし、11月には日経コミュニケーションズが主催でSkype Dayなるイベントも開催されるなど、着々と日本でもスカイプを担ぐビジネスを盛り上げる仕組みづくりができているようにも見えます。


 はたして比較的ソフトフォン等に対して保守的といわれる日本市場でも、スカイプはパートナーを増やし、IP電話サービスの主流として成功することが出来るのか。
 今後のPryor氏の活動に注目したいと思います。


 ちなみにITmediaに清成さんの「Skypeと無線ブロードバンドが及ぼす通信業界への影響 」という非常に濃い記事が掲載されています。

 ネット記事には珍しく7ページにも渡って、Skypeだけでなく今後の通信業界を考察した内容で、こちらも必読です。

2005年6月22日

韓国生まれのSNS、サイワールドとCURURUは日本でどうなのか

 先週やたらとサイワールドとかCyworldとかで検索してくる人が多かったのですが、週末にHDDレコーダーに録画していたワールドビジネスサテライトを見て理由が分かりました。
 結構長いサイワールド特集が組まれてたんですね。

 サイワールドを知らない人は昔書いたこの記事とか、PCWEBのこの記事とかを参考にしていただくとして。
 まぁ、ブログとSNSが一緒になった韓国の国民的サービスと表現すれば良いんでしょうか。

 そういえば記事には今年の3月にも日本参入と書いてありましたが遅れていたんですね。
 今回、7月にも参入時期が決まったとかで、満を持してWBSでも取り上げられたということなのでしょうか。


 個人的には、日本でそのままサイワールドが韓国と同じブームを迎えることは無いだろうと思っていましたが。
 全く流行らないだろうかというとそうでもないかも、と思わせるのが先日始まったNHN Japanの「CURURU」という類似サービスの健闘ぶり。

 このCURURUも韓国の会社のサービスだけあって、サイワールドそっくりなサービスなんですが、何でもサービス開始からたったの11日で10万人もの会員登録を実現したそうです。

 もちろん、実際には既存サービスのNAVERブログからの移行者も多いと思いますから、あまりこの数字自体には意味はないとも思います。
 ただ、いわゆるSNSという意味では、利用者70万人も突破したといわれるmixiが独走態勢にある印象がありましたが、この手のアバター系のサービスに10万人利用者がいるというのは、それはそれでまた違う利用者層にアピールしているのかもしれないなぁ、と最近思ったりもします。
 SNSのユーザー層の分析とかしている人がいたら是非教えてほしいです。


 ちなみに、利用者を集められるのかどうかという話とは別に、興味深いのがSNSとしてのビジネスモデル。
 ITmediaの記事にもあるように、CURURUやサイワールドは、広告収入を中心とするmixiやGREEと異なり、アバターの関連オプションを優良にすることで収入を得るというビジネスモデルを取るようです。


 韓国のサイワールドでは実際にこのビジネスが非常に上手くまわっているように聞いていますが、はたして日本でもバーチャルなオプションに対してお金を払うというビジネスが上手くいくのかどうか。
(そういえば、日本にも他にもアバターサービスっていろいろありますけど、それぞれ盛り上がってるんでしょうか・・・・?どうもその辺の知識は弱いです)

 ITmediaの記事によると、CURURUは、Naverブログが「成功して」利用者が集められたのに収入が思ったように得られなかったので、SNSモデルに移行したのだとか。
 固定インターネットのデジタルコンテンツにはなかなかお金が落ちないといわれる日本で、新しい事例を作れるのか。やっぱり日本ではだめだったと振り返られてしまうのか。 
 両者の今後に注目したいと思います。

2005年6月21日

ネットに書かれるよりマスメディアに取り上げられる方が怖い?

 先日、友人と話していて「良くネット上であんなにいろいろ書いてるよね。怖くないの?」といわれました。

 なんでもネット上に文章書いてしまうと、一生残るかもしれないしとか、実名で書いているとプライバシーがとか、そういうことを気にしていたようです。

 まぁ、確かにそういわれてみればそうなんですが、自分の場合は仕事柄もあるし、どっちにしろネット上に実名で文章を書かざるを得ない立場なので、あまり意識していなかったりもします。
かえってネット上で書くほうが、間違いがあれば修正できるし、自分でコントロールできる安心感のようなものがあったり。

逆に、最近痛感しているのは、新聞という媒体の影響力の大きさというか怖さのようなものです。


 話は先週の東京新聞のスカイプの記事にさかのぼります。
 P2Pに携わっている会社が日本ではうちの会社ぐらいしか無いこともあり、スカイプに関してコメントを求められるのは、今に始まったことではないのですが、今回ちょっとした行き違いがあったのが会社の業務内容について。

 記事の中ではうちの会社が「スカイプ用のソフト開発会社」となってしまってるんですよね。(知らない方に補足しておくと、うちの会社はPIMとかグループウェアのようなソフトを開発している会社です)
 実は、記者の方に確認されて「スカイプと同じようなP2Pという技術を使ってソフトを開発している会社です」と説明したんですが、どうも分かりづらかったらしく、まとめられてしまった模様。

 まぁ、知らない人にはどうでも良い話なんで、自分もたいして気にしていなかったんですが、どうやら一部では結構話題になっていたらしく。
 知り合いに聞いた話だと、前の会社でお世話になってた部長さんとかが、その記事を見て「いつのまに、あいつはうちの会社の敵になったのか?」と発言してたとかしてなかったとか。
(これだけ境界線がはっきりしないインターネット業界で、いまどき敵も味方も無いだろうという話もあるんですが。)

 やはり新聞に名前が出るということは、ネットとは全然違う層にリーチするんだなぁと言うのを改めて実感し、さらにその記事の書き方次第で読者に与えるイメージが大きく違うというインパクトの大きさを、改めて感じた出来事でした。


 そう思って振り返ってみると、同じような話は良く聞きます。
 ワーキングマザースタイルがNHKに取り上げられてかなりもめたのは記憶に新しいところですし、最近も板倉さんが日経ビジネスの特集にクレームをつけていたり小林さんが日経産業新聞の記事で被害を受けたりということがあったようです。

 おそらくメディア側としても、締め切りまでの限られた時間で取材をして記事をまとめなければいけなかったり、放送時間や文章量の制限があったりで、何かと細かい作業を省かなければならないという事情があるんだろうと思いますが。
 やっぱりメディアパワーを持っていない側からすると、マスメディアが生じさせる誤解のインパクトは、非常に怖いものがありますね。
 一般的には一度出てしまったら修正しようがないですし、仮に訂正記事を出してもらったところで、最初のものを見た人に届くという保障はありませんし。

 今でこそ、誤解された側はブログを通じて少しは反論できるものの、これまでは全く反論できずに誤解されたまま泣き寝入りケースというのも、きっと多かったんだろうなぁと思ったりもします。


 まぁ、とりあえず今回の自分のはたいした話でなくて良かったと、胸を撫で下ろしている今日この頃です。

2005年6月16日

ライブドアの無線LANサービスD-cubicはソフトバンクと同じ夢を見れるのか

ライブドア、月額525円で全国使い放題の公衆無線LANサービス--海外も視野に - CNET Japanを読んで。

 いよいよライブドアの公衆無線LANサービスの概要が明らかになりましたね。

 4月に無線LANサービスを開始すること自体は発表していたので、それほど目新しいニュースではないのですが、思ったよりも充実した内容だったので、正直ちょっと驚きました。

 現在の公衆無線LANサービスの最大の問題点は何と言ってもサービスエリアが「点」でしかなく、どこで使えるか良く分からないという点。
 それを今回のライブドアのD-Cubicでは、電柱を活用した2200のアクセスポイントで山の手線内80%カバーを実現し、「面」的な展開を実現するようです。


 実はちょうど一昨日、東京新聞の記者の方にスカイプがらみでインタビューを受けたときに、「電力系の通信会社などと組んで、コストと時間をかければ、スカイプ普及につながる無線LAN整備も可能になるが…(なかなか難しいのではないか)」と発言してしまってましたが、自分の読みの甘さを反省中です。
 

 裏編集後記でも書かれていますが、何と言っても「今回の事業はライブドア単独ではなく、最初からパワードコムやフジテレビ、日本IBMがバックについている。」というのが注目でしょう。

 電力系の通信会社であるパワードコムは、長らくNTTグループのライバルの大本命と言われながらも目立たなかった存在で、今回のサービスに期待するものも大きそうですし、日本IBMは数年前の第一次公衆無線LANサービスブームの一翼を担っていた記憶がありますから、今回は復讐戦としてかけるものがありそうです。

 他にもアセロス・コミュニケーションズの無線LAN長距離化技術を活用していたり、アイコムが専用のアクセスポイントをすでに開発していたり、トレンドマイクロがセキュリティの面倒を見たりと、役者は揃っているように見えますね。


 こうなると注目されるのは、INTERNET Watchの記事のタイトルになっているように、はたして「D-cubicは孫さんの低価格ADSLのモバイル版」になれるのか?という点でしょう。
 
 Yahoo!BBの際には、既存の競合サービスが「速度が遅い」「料金が高い」「従量課金」という状態に対して、「高速回線」「低料金」「定額制」という特徴が上手くはまりました。
 D-Cubicも、既存の携帯電話が「速度が遅い」「料金が高い」「従量課金」という状況は似ており、「高速回線」「低料金」「定額制」という特徴で、一見確かに同じに見えなくもありません。

 ただ、利用場所が一箇所で済む固定回線と異なり、携帯電話はやはり利用エリアのカバー率が大事、またPCでまったく同じコンテンツを利用したPCと異なり、携帯電話はすでにただの電話端末では無いインテリジェント端末に育っており、一筋縄では置き換えられるとも思えません。
 すでにウィルコムという低料金を売りにするライバルが旋風を巻き起こしていますし、同じような移動通信事業参入の絵を描いていたソフトバンクも黙ってはいないでしょう。


 まぁ、なんにしても利用者としては選択肢が増えるのは大歓迎。
 はたして、ライブドアは通信業界にも旋風を引起すことが出来るのか。注目したいと思います。

2005年6月15日

ブログによる情報氾濫の波をどのように乗りこなしていくべきか

 どうも、自分の情報処理能力があっさり限界を迎えてしまったようです。
 
 先週の週末にかけて短い海外旅行に行っていたのですが、帰ってきてみてRSSリーダーを開いてみると・・・当たり前とはいえ未読の山。
 私はRSSリーダーにはBloglinesを使って、カテゴリごとにフォルダわけしているのですが、各フォルダごとに未読が数十単位。
 多いところは数百たまっていて、想定はしていたもののこの未読の数には正直げんなりです。

 ほとんど読まずに既読処理にしたどころか、思わず最近あまりまじめに読んでいなかったブログの登録をかなり削除してしまいました。
 

 一昔前には、何か気になるサービスが始まると、決まってそれに関連した情報は無いものかと複数のネットニュースサイトをめぐり、会社の図書室でビジネス系の雑誌をむさぼるように読み、検索で引っかかったちょっとしたページを端から端まで探し、それでも足りない気分でいたものですが。

 それも今は昔。
 今ならブログをちょっとめぐれば、いろんな人のいろんな意見を読むことが出来ます。
 
 まぁ、実に便利な世の中になったものだ、と喜んでいましたが・・・


 どうも最近は調子が狂ってきています。
 昨年の今頃なら、主なブログの記事は一通り読みこなすことが出来ていました。それどころかトラックバックである程度議論に加われたものです。

 が、ここ数ヶ月は高速というか一部で光速で進んでいく議論を眺めるのがやっと。
 その間にも面白そうなブログがどんどん開設されて・・・まぁ、自分なりのペースで消化はしていたものの、ことここ最近の忙しさと小旅行をきっかけにして、完全にオーバーフローしてしまったようです。


 そんなもの、最初からついていくのが無理だと言われればその通りなのですが。
 ブログ上で何かが盛り上がっているのが傍目に感じられてしまうと、ついていきたくなってしまうのが自分の悲しい性。
 一部の人のはてなブックマークとか、はてなブックマークの人気エントリ欄に頼ったりしながら、何とかやりすごそうとしてはみたものの、それすら光速で過ぎ去ってしまう今日この頃です。

 おまけに、なんだか気がついたらCNETやZDnetでは新しい連載が始まっているし、ITmediaに至ってはオルタナティブ・ブログという名称で20人以上の新連載ブログが開始。
 面白そうなブログもあるんですが、もはやこれ以上の情報摂取は栄養過多。ここは黙って気づかなかったフリです。

 
 情報がほとんど無かった時代の悩みは多かったものですが、情報がありすぎる時代もなんだかんだ悩みはつきないなぁと、思ってしまったりする今日この頃です。

 今後もネット上の情報量は、有用なものもノイズも含めておそらくもっと多くの情報が増えてくるはずです。
 この情報氾濫時代を生き抜くためには、どのような術が必要になってくるのでしょうか?

 案外、情報を検索する技術よりも、無視する技術の方が重要になってきたりして・・・

2005年6月 8日

どうやらスカイプは日本ではまだ電話として認められないらしい

スカイプ、日本の通信市場に本格参入--フュージョンと提携 - CNET Japanを読んで。

 フュージョンとスカイプが提携して、050番号での一般電話からの着信サービスを実現するようですね。

 いよいよ日本でもスカイプインがサービス開始か?と、かなり話題になりましたが、Broadband Watch編集部ブログの甲斐さんのコメントを見る限り、どうも転送サービスとみるのが正しいようです。

 つまり「スカイプで050番号が使えるわけではないので、スカイプで発信する場合はスカイプアウトなどのサービスを使わなければいけません。」ということで、あくまでスカイプインが認可されないからこそ生まれた、ある意味妥協の組み合わせといえそうです。
 

 もちろん、スカイプ利用者の視点から言えば、まったく一般電話着信ができないよりも、フュージョンのサービスを使えば一般電話からの着信サービスが実現できるので、一歩前進とは言えるわけですが。
 発信者番号と着信用番号は異なるし、契約はスカイプとフュージョンの両方としなければいけないしで、どうもすっきりしない印象もあります。
 Hanover Cafeでは「あまり影響の無いSkype+Fusion連携」というタイトルで、今回のニュースはあまりインパクトがないだろうとばっさりです。


 個人的にも特に残念なのは、今回の発表はあくまで技術提携だけで、実際のサービス開始は今年の秋になりそうな点。
 うがった見方をすると、秋に始めるサービスをわざわざ今プレスリリースするということは、どうやらスカイプイン自体の認可は日本では難しそうなので今回の提携に至ったのでは?と思えてしまいますね。
 やっぱり当分総務省が、スカイプを電話として認めることはないのでしょうか。

 
 先日のスカイプイン開始によって、私たちは日本にいながら米国の電話番号を利用することができるようになっているわけですが、日本の電話番号、しかもIP電話の番号を手に入れるのに別の通信事業者の転送電話サービスを契約しなければいけないというのは、何とも規制の矛盾を感じてしまいます。

 ただ、まぁIP電話における規制を強化しようという流れは、日本に限った話ではなく。5月23日には米国FCCがVoIP業者による緊急電話サービスの提供を義務付ける指令を出したというニュースがありましたし、それを受けてCNETにはスカイプのNiklasCEOに厳しい突込みをしているインタビュー記事が掲載されています。
 
 結局のところ、どこの国でも技術の進歩による新サービスと、規制の整備のおっかけっこになっているということなのかもしれませんね。

 まぁ、やはり利用者としては、規制が無意味になるぐらい便利な新サービスがどんどん出てきてほしいものです。
 フュージョンといえば、あの電力系パワードコムの子会社ですから、ひょっとしたらこの先の展開もあるかもしれませんし・・・
前の10件 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 次の10件
   

PROFILE

Lijit Search



アーカイブ

このブログのフィードを取得



FPN MEMBER

RSS feed meter for http://blog.tokuriki.com/

Creative Commons License
このブログは、次のライセンスで保護されています。 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.
   
 
■過去に編集した動画
Loading...


■過去に執筆した本

デジタル・ワークスタイル
デジタル・ワークスタイル―小さなことから革命を起こす仕事術


アルファブロガー
アルファブロガー 11人の人気ブロガーが語る成功するウェブログの秘訣とインターネットのこれから


図解P2Pビジネス
図解P2Pビジネス


www.flickr.com
tokuriki's photos More of tokuriki's photos
Notes移行に
アリエル・エンタープライズ

プロジェクト管理に
logo_proa.gif

スケジュール管理に
mulsche.gif

携帯電話で予定管理
airmobile.gif