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4798130265 「インテンション・エコノミー」は、米国でブロガーやLinux Journalのエディターとしても著名なドク・サールズが書いた書籍です。

 献本を頂いていたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 インテンション・エコノミーのインテンションとは「意思」。
 ネット業界でよく使われた「アテンション・エコノミー」というフレーズのアテンションが「認知」であるのに対して、アテンションを獲得することは本質ではなく、インテンションに価値がある、というのがこの書籍のテーマです。

 TechCrunchでも、この本の出版自体が記事になっていますから、その注目度の高さが分かりますよね。
あのDoc Searlsが「注意の経済」から「意思の経済」への大転換を説く | TechCrunch Japan

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 アテンション・エコノミーというフレーズについては私自身も2006年に「アテンション・エコノミーというキーワードで見る2006年。」という記事を書いており、かなり影響されたのを良く覚えています。

 ただ、アテンション・エコノミーという概念だけで考えると、とにかく大勢の人に大量のメッセージを表示して何とか振り向いてもらおうというプッシュ型のコミュニケーションになりがちなんですが、実は「認知」してもらったところで顧客の「意思」自体が変化しなければ何の価値も無いのではないか、
 これからは「認知」させようとする企業では無く、「意思」を持つ顧客の側が主導権を握っていくのだというのが、著者であるドク・サールズの主張です。
 アウトバウンド・マーケティングに対するインバウンド・マーケティングや、パーミッションマーケティングなどの考え方と、論点は近いかもしれませんね。

 
 ちなみに、ドク・サールズは先日ご紹介したブライアン・ソリスの書籍「エフェクト」の逸話で紹介した「クルートレインマニフェスト」邦題「これまでのビジネスのやり方は終わりだ」という本の共著者としても有名なオピニオン・リーダー。
 そういう意味では、この本で語られていることは現在進行形と言うよりは、将来の話でありある意味過激派の意見であると考えておいた方が良いと思いますが、クルートレインマニフェストの予言がかなり大筋であたっていたことを考えると、今回の予言も一読の価値はあると思います。

※高広さんに教えてもらいましたが、インテンションエコノミーというコンセプトは、アテンションエコノミーが話題になっていた2006年の時にもう提示してますから凄いです。
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 実際には日本で短期間に、この本で描かれているような未来がすぐにやってくるとは全く思いませんが、少なくとも認知獲得の価値がどのように下がっていくかという未来は想像できるようになるのでは無いかと思います。


 個人的には、AMNで企業のマーケティングに携わる過程で、どうしてもアテンション・エコノミー側のプレイヤーとして期待されてしまうのに何とも言えない複雑な違和感を感じていたのですが、この本を読んで自分が注力したい世界感がこの「インテンション・エコノミー」側のプレイヤーであることが明確に腹に落ちました。

 ソーシャルメディアによって変化した企業と顧客の関係の、その先について一歩引いた視点で考えてみたい方には参考になる点が多々ある本だと思います。
 
 なお、「エフェクト」や「インバウンドマーケティング」を合わせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■インテンション・エコノミーは売り手ではなく買い手を中心に発展する。
 買い手こそが価値の源泉であり、その価値はすぐに利用できるという単純な事実に基づいている。顧客に何かをさせるために宣伝する必要はない。

■買い手が市場に対して買う意思を伝え、売り手が買い手の購買を求めて争うことになる。単純なことだ。
 インテンション・エコノミーの本質は買い手が売り手を探すことにあり、売り手が買い手を探す(そして、囲い込む)ことにはない。

■フォースパーティー(第四者)
 顧客の代理人として機能する点で、第三者とは異なる。
 フォースパーティーのビジネスの目的は、顧客の多くのリレーションを管理し、その意思を市場で実行することだ。
 MyDex、Agigo、Personal.com、Connect.me、Singly

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 書籍「エフェクト」は、先日の「ソーシャルメディアの使い分けのあるべき姿」というブログでも紹介したブライアン・ソリスさんが書いた本です。

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 イベントに参加した際に献本を頂いたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 ブライアン・ソリスさんは、先日のブログ記事でも紹介したとおり、米国でソーシャルメディアやデジタルPRとかに携わっている人であれば知らない人はいないと言っても過言ではない有名人。
 個人的にも非常に参考にさせてもらっているブロガーでもあるのですが、この本が日本で出版されないので一時出版社に自分でかけあおうかと思ったことがあるぐらいです。

 実はこの本は「エフェクト(EFFECT)」といういかにも洋書っぽいタイトルがついていますが、元々の書籍のタイトルは全然違います。
 それがこちら。

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 「The End of Business As Usual」、直訳するなら「これまでのビジネスのやり方の終わり」という感じでしょうか。
 実はこのタイトルでピンと来る人はかなりのネットの歴史通なんですが、実は日本では「これまでのビジネスのやり方は終わりだ」という本が、2001年に出版されているんですよね。
 この2001年の本の原題は「クルートレイン・マニフェスト(The Cluetrain Manifesto)」、ドク・サールズやデビッド・ワインバーガーという米国で非常に有名なブロガーというか論客が執筆した本で、今で言うソーシャルメディア的なインターネットの可能性を予見していた書籍。その副題が「The End of Business As Usual」なんですよね。

 この10年ぐらい、日米のネット事情を比較しながら、いろんなことをウォッチしていた人間からすると、いろんな議論が一周して整理された、そんなシンボルになっている書籍がこのブライアン・ソリスさんの「The End of Business As Usual」こと「エフェクト」なのではないかという感じを受けていたわけです。

 詳細は本を読んで頂く方が良いと思いますが、この書籍でブライアン・ソリスさんはわざわざ日本企業向けに一章特別に書き起こしてくれています。
 そこで提案されているのが「日本企業がもう一度、"未来の企業"になるためには、商品をデザインする時代から、顧客の体験をデザインする時代に適応していかなければならない。」というメッセージです。

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 インターネットの普及やテクノロジーの進化により、ビジネスにおける競争のポイントが、「良い商品を作る」というモノ自体を中心にしていれば良かった時代から、顧客の体験自体をデザインしなければいけない時代に変わっている。だからこそ、企業は戦略から顧客とのコミュニケーションの取り方まで根本的な見直しをしなければいけない時代に来ているわけです。
 一昔前に無敵を誇っていた日本企業が次々に経営不振に陥っているのは、別に経営者の能力の問題だけでは無く、過去の成功体験自体を捨て、文字通り「これまでのビジネスのやり方を終わり」にして、ゼロから自社の戦略やビジネスモデルを考え直さなければならない時代になっているからなんですよね。

 米国の事例が中心になっているため、日本企業の参考にならないと思われる方もいるかもしれませんが、本質的なメッセージは日本企業にこそ参考になる点が多々あると思いますので、ソーシャルメディアの技術的な変化にまどわされずに、顧客の本質的な変化とこれからのあるべき姿を根本から考えたい方には参考になる点が多々ある本だと思います。
 日本企業の経営者の方々にも是非読んでほしい一冊です。
 
 なお、「経験経済」や「ネットプロモーター経営」を合わせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■日本企業がもう一度、"未来の企業"になるためには、商品をデザインする時代から、顧客の体験をデザインする時代に適応していかなければならない。

■私たちはフルタイムのブランドマネージャー
 ネット上の自分自身の存在がブランドであって、ほかの人に自分がどう語られているのかについて、つねに注意を払っていなければならない。

■大切なのは、フェイスブック、グーグル+、ツイッターに注力することではない。ネットワーク上にいるさまざまな顧客グループを特定し、知恵をしぼり、望ましい反応や結果を得るための逆行分析を行うことだ。

■インフォメーションコマースの3C
・クリエーション:情報コンテンツの想像
・キュレーション:情報コンテンツの分類・整理・共有
・コンサンプション:情報コンテンツの消費

■つながる消費者は、以前よりもずっと自己規制ができるようになり、ソーシャルグラフの数ではなく、質を重視するようになっている。
 インバウンド情報への要求が増え、パーソナライズ化と適合性が求められるようになり、コンテンツが重視される時代は終わった。

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4833420333 「ネット・プロモーター経営」は、「究極の質問」の著者として知られるベイン・アンド・カンパニーのフレッド・ライクヘルド氏が書いた書籍です。

 ちょっと前に買って読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 前著の「究極の質問」を読んでから、すっかりNPSに興味をもつようになり、AMN自体にも導入してみたり、AMNがお手伝いしている企業のソーシャルメディア活用の効果測定に活用してみたり、様々なNPSの勉強会にお邪魔したりしてみているのですが、知れば知るほど奥が深い指標だなとつくづく思います。
 そんなこんなで私自身もNPSを活用している事例としてインタビューをして頂いたりもしましたが。

ソーシャルメディアバブルの「悪しき利益」体験から、NPSの探求を通じて原点に回帰するまで

 今回の「ネット・プロモーター経営」では、NPSを単なる「ネットプロモータースコア」という点数ではなく「ネットプロモーターシステム」という経営のための仕組みとして活用することが明確に提案されているのが非常に印象的です。
 実際、NPSをいろんなシーンで使ってみていますが、NPSを重視できるかどうかと言うのは実は経営理念と直結している点が非常に大きいと感じています。

 いわゆるマスマーケティング的に、とにかく認知やリーチを重視している場合、正直個々の顧客のNPSを測定している暇があったら、もっとリーチを稼ぐ方に集中した方が良いという結論が出るでしょう。
 一方で意識をNPSに集中するようになると、一人一人の顧客が本当に満足しているかどうかの方がはるかに重要になり、満足しない顧客にリーチする行為自体がリスクに見えてきます。

 実際には物事はそんなにシンプルではなく、B2Cの大企業が売上を上げていくには両方の活動が不可欠だと思いますが、B2Bの企業の中にはNPSにフォーカスする過程で新規顧客への飛び込み営業をやめ、既存顧客への営業活動のみに注力するという英断をしている企業もいるようで、ネットの普及により口コミのパワーが増した結果、既存顧客の満足度に集中することが結果的に新規顧客獲得に繋がるというサイクルがより明確にまわる可能性が見えてきているように思います。

 NPSに興味があるという方は、「究極の質問」と合わせて読むのがお勧めです。


【読書メモ】

■なぜロイヤルティの高い顧客を追求すべきか?
 ロイヤルティの高い顧客は何度も自社に戻ってきて製品やサービスを購入し続け、友人に紹介し、貴重なフィードバックを提供し、サービスにかかる費用が抑えられ、価格にそれほど敏感ではないからだ

■リーダー自ら顧客志向を標榜しているにもかかわらず、日々追いかけて、議論し、管理しているのは、やはり財務指標なのだ。

■批判者に対する推奨者の比率が業界内で最も高い企業は、一般的に高い利益と健全な成長を享受している。

■推奨者と批判者を分かつ要因
・顧客維持率
・価格
・年間購入額
・費用対効果
・クチコミ

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415208944X 「貧困のない世界を創る ソーシャルビジネスと新しい資本主義」は、マイクロクレジットの創始者とも言えるムハマド・ユヌスが書かれた書籍です。

 かなり前に買って読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 ムハマド・ユヌスについては、2010年頃に「グラミンフォンという奇跡」や「チェンジメーカー」を読んだ頃から気になっていたものの、何となく他の本の後回しにしてしまっていたのですが、この本を読んだ今では、いわゆるソーシャルメディアの「ソーシャル」ではなく、もともとの意味である社会起業としての「ソーシャルビジネス」に興味がある方は、まず彼について知るべきだと明確に言えます。

 グラミン銀行は世界でも有数のソーシャルビジネスの成功事例であり、単なるボランティア的な活動の枠を遙かに超えて、国家や国民のあり方自体に影響を与えている仕組みだということができます。
 この書籍では、ソーシャルビジネスという観点から、従来の株主や投資家に金銭的利益を還元する企業の次の形として、社会的な利益を追求する企業や、貧しい人々によって所有されている企業の形の可能性、そしてダノンとグラミンが実際に設立したグラミン・ダノンという「毎日必要な栄養を貧しい人々にもたらすユニークな近接ビジネスモデルによって、貧困を減少させる」というビジョンを持った企業の実績などが紹介されています。

 日本では一般的に、NPOやボランティアのできることというのは国や企業ではできないニッチなエリアを無償奉仕で対応するというイメージがまだまだ強い気がしますが、この本を読むと実はソーシャルビジネスというものは、営利追求と並列して存在することでより強いパワーを持つことが出来る新しい企業形態の一つであると考えることが出来るように思えてきます。

 そもそも戦後に発展した日本企業には、松下幸之助の水道哲学のように、社会や地域への貢献と企業の成長がセットになっていたケースが多々あるはずで、実はソーシャルビジネスという発想は、日本企業に向いているような気がしてきます。
 ソーシャルビジネスやNPOに興味が無い日本のビジネスマンにゃ経営者にこそ読んで欲しい一冊だと思います。

 「マイクロソフトでは出会えなかった天職」や「マーケティング3.0」をあわせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■ソーシャルビジネス
 社会的な目標を達成するために考えられた企業
 会社が自己持続できる価格で製品を販売する

■政府はものを作ることは上手いことが多いのだが、それがもはや必要なくなったり、あるいは負担にすらなってきたときに、作るのを止めるのはあまり上手くない。

■グラミンと世界銀行、この二つの組織には報奨金の制度にも大きな違いがある。
 グラミン銀行には、五つ星の評価と報奨金のシステムがある。
 ・担当する全ての借り手について100%の返済実績を維持
 ・仕事で利益
 ・未返済のローンより多い額の預金を運用
 ・担当する借り手のすべての子供が確実に学校に入る
 ・担当するすべての借り手が貧困から脱却
 世界銀行では、職員の成功は彼の仕事が与えた影響ではなく、首尾良く取り決めたローンの額に関係づけられる

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4478022216 「統計学が最強の学問である」は、タイトル通り統計学の価値について紹介されている書籍です。

 Cakesの加藤さんに教えてもらったので買ってみたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 正直、統計とか分析とかっていう単語を聞くと、一瞬で耳をふさぎたくなる理数科出身なのに文系受験して法学部に逃げた自分がここにいるわけですが。
 実はネットの進化やスマホの普及により、いわゆるビッグデータと言われる、利用者の動向が何でも分析できる時代がすぐそこに見えていることが明らかになっており、統計学の重要性は明らかに増していると感じます。

 実はビジネスにおいて、統計学のような数値を元に適切な判断を行うことは、インターネット以前から重要だったわけですが、最大の問題はデータが取れない、もしくは取るのに膨大なコストがかかること、でした。
 それが最近はデータ取得コストがあきらかに低下し、逆にデータが手元にありすぎて分析できていない時代に入っています。

 そういう意味で、この書籍のタイトルである「統計学が最強の学問である」というのは実に真実だなと感じます。
 昨日「CMO+CIO Leadership Forumで考える日本企業におけるマーケティングとテクノロジーの融合の難しさ」」というブログでも書いたように、マーケティングとテクノロジーの融合をするためには、テクノロジー側の人にマーケティングを理解してもらうのも重要ですが、マーケティングサイドの人間もテクノロジーやこういう統計や解析の世界の基本を抑えていく必要がましていると痛感します。

 この本ではそんな統計学の価値や可能性を分かりやすく解説してくれていますので、私のような統計学に苦手意識のある方でも取っつきやすいのではないかと思います。


【読書メモ】

■標準誤差を算出する
 標準誤差というのがどういったものかというと、サンプルから得られた割合に対して標準誤差の2倍を引いた値から標準誤差の2倍を足した値までの範囲に真の値が含まれている信頼性が95%という値

■データをビジネスに使うための「3つの問い」
・何かの要因が変化すれば利益は向上するのか?
・そうした変化を起こすような行動は実際に可能なのか?
・変化を起こす行動が可能だとしてそのコストは利益を上回るのか?

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4478023492 「ソーシャル時代のブランドコミュニティ戦略」は、電通ブランドクリエーション・センターの小西圭介さんが書かれた書籍です。

 献本を頂いたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 この「ソーシャル時代のブランドコミュニティ戦略」は、そんな小西さんが15年以上にわたるマーケティングコンサルのキャリアを元に、ソーシャルメディア時代のブランドの位置づけについて考察されている本です。
 ブランディング、というとどちらかというと製品や広告のイメージで印象をつくるという静的なイメージがあると思いますが、小西さんはそれを「形容詞のブランディング」と呼び、これからは「動詞のブランディング」というユーザーと企業が一緒に価値を生み出していくアクションとダイナミックなプロセスを軸にしたブランディングが重要になってくると提示されており、その実践に向けたやり方を具体的に紹介されています。

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 日本語の本なのに、あのデビッド・アーカーが推薦文を寄せてるって凄いですよね。
 何でもデビッド・アーカーが電通グループのアドバイザー的なことをされてるそうなので、それも影響してるのかもしれませんが。、それにしても二人で対談できるなんて羨ましすぎます。

【デービッド・A・アーカー氏×小西圭介氏対談】(前編) 企業が一方的にブランド価値を提供し、 メッセージやイメージを管理する時代は終わった

 私が小西さんに初めてお会いしたのは2009年までさかのぼることになると思います。
 まだ当時はツイッターの黎明期で、ソーシャルメディア自体の価値に多くの広告業界の人たちが疑問を持っていた時期だと思いますが、その頃から私の妄想のような話を真剣に聞いて頂いたのがとても印象に残っています。
(その関係で巻末の謝辞に私の名前も記載して頂いたようで本当に感激です。)

 ブランドコミュニティというタイトルから、いわゆる掲示板とかグループ的なネット上のコミュニティサービスをイメージされる方も多いかもしれませんが、この本はそういう本ではなく、ブランディング自体がコミュニティを意識して行わなければならないというブランド論の本です。
 ネットやソーシャルメディアの普及によりブランドの位置づけがどのように変化しているのか俯瞰的に考察してみたい方には参考になる点が多々ある本だと思います。

 「グランズウェル」や「マーケティング3.0」、「次世代コミュニケーションプランニング 」等を、あわせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■人がブランドについて他者に伝えようとする動機(アーネスト・ディヒター)
・製品を購入し使用する経験が非常に目新しく、有用で愉快なため、人に伝えずにはいられない(33%)
・知識や見解を伝えることで、自分の判断への同意を求めたり、自分の優越を見せつけたりする(24%)
・つきあいがよく思いやりがあり、友好的であることを表現するために情報を伝える(20%)
・メッセージそのものの内容がおもしろかったり、有益であったりするために伝える価値がある(20%)

■ソーシャルメディア関与層の分類
・クリエイター層:独自のコンテンツを創造・発信したり、自らコミュニティの運営者となる 5%前後
・エディター層:ブログや写真投稿、情報の編集・加工などを行う層 10%前後 
・バリュアー層:主に情報に関してコメントをしたり、レビューを行う層 20%前後
・ブラウザー層:閲覧や視聴のみの利用を行っているユーザー層 65%前後

■マーケティングの定義の変化
・従来のマーケティング「顧客を創造する活動」
・今日のマーケティング「顧客と共に創造する」

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4822249433 「アップル 驚異のエクスペリエンス 顧客を大ファンに変える「アップルストア」の法則」は、「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」や「スティーブ・ジョブズ驚異のイノベーション 」等の著書で知られるカーマイン・ガロ氏の書かれた書籍です。

 献本を頂いたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 カーマイン・ガロさんとは、「スティーブ・ジョブズ驚異のイノベーション 」の出版記念イベントでお会いしたことがあり、その際に三冊目を出すならどういうテーマかという議論はしていたのですが、アップルストアを持ってくるとは思いませんでしたね。
 
 ただ、この本を読んで、実はアップルストアは始めた当初は小売を敵に回すとか専門店が上手くいくわけないとかバッシングされてたのを思い出しましたが、この本を読むと実はアップルストアの存在が今のアップルの成功の下地になっていることが良くわかります。
 従来はアップルのような「メーカー」は、商品を開発するのに専念し、売るのは家電量販店とか小売に任せるのが一般的だったわけですが、実はアップルはその構造もアップルストアという自らの世界感の象徴をつくることにより、他のメーカーと全く違う存在になることに成功しているわけですよね。
 個人的には、最近力をいれはじめているNPSを、実はアップルは昔から使っていたというのを今更知ったというのも収穫でした。
  
 アップルについて興味がないという人こそ、この本を読んでみると新しい発見が多いのではないかと思います。
 「顧客ロイヤルティを知る究極の質問」や、「ザッポス伝説」をあわせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■ビジョンは一文で表現すべきです。語数は少なければ少ないほどいい。

■すばらしい職場をつくりたければ、人物で採用し、研修でスキルを身に付けさせるのが一番だ

■スティーブ・ジョブズが面接で必ず尋ねていた質問
 「なにか夢中になっているものはありますか」

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4904336534 「ロイヤルティリーダーに学ぶソーシャルメディア戦略」は、IMJの高見 俊介氏が書かれた書籍です。

 記者の方から薦められて読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 タイトルに入っていないので分かりづらいですが、この書籍でテーマとなっているのはネットプロモータースコア(NPS)です。
 NPSの教科書と言えば、提唱者であるベインの「究極の質問」があげられるわけですが、NPS自体は最近のソーシャルメディアのトレンドもあって日本でも注目されているものの、書籍の中ではソーシャルメディアとの関連性が明記されていません。

 それに対し、この「ロイヤルティリーダーに学ぶソーシャルメディア戦略」においては、ソーシャルメディアにおける活用を前提に「グランズウェル」などのトピックも踏まえNPSを考察しているため、日本でNPSを今から検討する方向けの本と言えます。
 ソーシャルメディアの効果測定にNPSの導入を検討されている方には参考になる点がある本だと思います。

【読書メモ】

■ソーシャルメディアが口コミにレバレッジ効果を与える、というのは事実だ。そして、そのときのレバレッジは、プラスの方向にも、マイナスの方向にもかかる。

■離脱した顧客を調査対象とした従来の顧客満足度調査から明らかになったことだが、従来の顧客満足度調査では離脱顧客の8割が調査に対して「満足している」と回答している。一見すると、何かの間違いのようだが、決してそうではない。

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4903212386 「リーダーの使命とは何か」は、タイトル通りリーダーのあり方について考察されている書籍です。

 献本を頂いたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 どうしても日本においては、リーダーとマネージャー、経営者や管理者など、言葉の定義が曖昧になっている印象がありますが、この本で主に語られているのは企業におけるリーダーシップです。
 著者のフランシス・ヘッセルバイン氏は、ドラッカー財団の初代プレジデント兼CEOを10年間務め、「米国最高のマネジャー」としてビジネスウィーク誌の表紙を飾るなど、世界で最も著名な女性リーダーの一人なんだそうで、そんな経歴を感じさせるシンプルだけど重みのあるメッセージがある本です。

 テクニック論では無く、リーダーのあり方について、一歩引いた視点から考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。


【読書メモ】

■CEOは、リーダーシップ、従業員、そして人間同士の関係の三点を向上させることに注力しなければなりません。

■私のカゴは4つある。
・「イノベーション」
・「融合」
・「機会」
・「価値観」
 私はこの四つのカゴをいっぱいにしては家へ持ち帰る。あとはミッションに専念するだけだ。

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4484122324 「中国を変えた最強メディア ウェイボーの衝撃」は、タイトル通り中国版ツイッターと呼ばれることの多いウェイボーについて考察されている書籍です。

 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 日本にいるとウェイボーの話というのは滅多に話題になることがありませんが、中国では知らない人はいないソーシャルメディアです。
 非常に興味深いのは、一見政府の規制が厳しくて利用者が困ってそうな中国のウェイボー方が、日本のソーシャルメディアよりも社会的インパクトが大きいという点。

 本書の中では、日本の人は世論はマスメディアに出てると考えるから中国の人民日報の社説に注目するが、中国の人はメディアは政府の影響がありすぎるのでネットの方を信じており、日本の2ちゃんねるの発言を日本の世論だと思っているというくだりが出てきますが、日本と中国のネットやソーシャルメディアの位置づけが対極にあることを感じます。

 中国進出を考えている企業の方だけでなく、国毎のソーシャルメディアの位置づけを俯瞰して考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。


【読書メモ】

■世界がウェイボーを知った日
 2011年7月23日午後8時34分 中国浙江省の温州市郊外での列車衝突事故

■中国のテレビやニュースサイトが事故についての速報を出したのは、2時間以上経ってからのこと。しかし、このときすでにウェイボー上には、事故に関する詳細な情報や現場写真までが数多く掲載されていた。

■ウェイボー(微博)とは、ブログを意味する中国語の「ボーカー(博客)」マイクロの意味を持つ「ウェイ(微)」をあわせて作られた言葉であり、つまりはマイクロブログのことである。

■ウェイボーは「中国版ツイッター」ではない
 自分のアカウントページに音楽や動画、写真などをアップロードでき、それらを共有することができる。そのため、写真や動画、音楽の投稿から写真キャプションや音楽レビューの書き込みまで、すべてほかのサイトに飛ぶこと無くウェイボー上で完結する仕組みとなっている。

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490321236X 「USP ユニーク・セリング・ポジション」は、タイトル通りUSPの概念について考察されている書籍です。

 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 「USP(ユニーク・セリング・ポジション)」という概念は50年以上前から使われ続けている概念だそうですが、実はこの書籍がその教科書にあたる本だそうです。
 実際、この本に推薦者として名を連ねているのは、『ある広告人の告白』で有名なデイヴィッド・オグルヴィなど、そうそうたる面々ですから、広告業界勃興時の中核にあった本と言えるのだと思います。

 実際、この本を読んでみると50年以上前の本とは思えないほど、現在の広告においても同じことが当てはめられるのに驚きます。
 本質というのは実はインターネットの普及とかメディアの変化にはあまり影響されないんだな、というのが正直な感想です。

 広告のあるべき役割を根本から見つめ直したい方には参考になる点がある本だと思います。


【読書メモ】

■私はなにも、広告が大きな要因ではない、と言いたいわけではない。広告キャンペーンの善し悪しをつねに売上で判断しようとすれば、大きな過ちを犯しかねないことをはっきりさせておきたいだけだ。

■広告における真実の三大基本原則
・ストーリーの頻繁な変更は、浸透度に関するかぎり、広告自体をやめるのと同じ結果しか生まない。
・毎年見事なキャンペーンを実施しても、それが毎年変わっていれば、さほど見事でないキャンペーンを継続して展開する競争相手に追い抜かれる可能性がある。
・商品が流行遅れにならないかぎり、素晴らしいキャンペーンが古びることはない。

■何百ものキャンペーンの特性を長期にわたって調べていると、アメリカできわめて評価の高い広告キャンペーンの多くは、単なるショーウインドウだと分かる。

■USPの三つの定義
・広告はすべて、消費者に対して提案をしなければならない。
 「この製品を買えば、この便益が手に入ります。」と。
・その提案は、競争相手が示せない、もしくは示さないものでなければならない。
 それは独自でなければならない。
・その提案は、数百万人の人々を動かせるほど強力でなければならない。
 すなわち、製品に新規顧客を引き寄せられるものでなければならない。

■実際に商品が比較的画一化している場合に広告会社が進むことのできる道
・商品のUSPを見つけること
・クライアントに商品を変えるよう、つまり商品を改善するよう誘導すること
・商品を変えることができず、特徴がないままだとしても、その商品について以前は明かされていなかった情報を世間に伝えること

■商品とキャンペーンの原則(アルフレッド・ポリッツ)
・広告はよい商品の売り上げ向上を促し、悪い商品の駆逐を加速する
 商品にない要素をあると主張すれば、その不在に消費者が気づく頻度を増すだけだ
・消費者にはわからないような些細な違いを強調するキャンペーンもまた、実際にはその商品の駆逐を加速する。 
 そのようなキャンペーンも、主張した要素の不在に消費者が気づく頻度を増す。

■USPとは広告に埋め込むものではない
 それは、消費者が広告から受け取るものだ

■バンパイア的映像
 バンパイア的映像は、テレビCMを台無しにする。USPをほとんど消し去り、隠し、曖昧にする。芸術的には輝かしくとも、売上の役には立たない。

■広告とは商品についてのニュースではなく、印刷された販売術です。

■広告とは、USPを、最大多数の人々の頭に、可能な限り低コストで届ける技術である。

■もし商品が消費者のもっている欲望やニーズを満たさないなら、その広告は結局、失敗する
 広告は欲望を作り出さない。
 欲望が広告を作り出すのだ。

■広告の真の役割とは、新商品を売り出すべく企業に雇われた最初のセールスマンの役割にほかならない。その目的は競争相手から仕事を奪うことだ。

490321236XUSP ユニーク・セリング・プロポジション 売上に直結させる絶対不変の法則
ロッサー・リーブス Rosser Reeves 近藤隆文
海と月社 2012-06-26

by G-Tools

4484121069 「ブレーンステアリング」は、ブレーンストーミングに変わるアイデアの出し方について考察された書籍です。

 献本を頂いたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 ブレーンストーミングという行為自体は、我々はあまり深く理解しないまま使うことが増えている気がしますが、この書籍では単純なブレーンストーミングの実施に警鐘を鳴らし、正しい質問をすることによって効率的に画期的なアイデアを生み出すブレーンステアリングという手法を提示しています。

 単純にブレーンストーミングをやってはみたものの、あまりに使えないアイデアばかり出てきて意味が無かったという経験をしたことがある人には、参考になる点がある本だと思います。
 

【読書メモ】

■ブレーンステアリングの秘密
・正しい質問をすれば、やがて答えといいアイデアが出てくる
・画期的なアイデアをつねに生み出すための正しいプロセスは、一般に今まで教えられてきたものとはかなり違って見える

■ベストアイデアを出すコンテスト
・3~5人のチーム二分ける
・全員の前でアイデアを発表するチャンスを与えられるのは4チームだけ
・コンテストに参加を希望するチームは発表の権利を入札形式で競い合う
・入札額が高かったチームは、徴収箱にその金額を入れることを条件に1分間の発表
・全員の投票でベストアイデアを決め、勝ったチームが全部もらえる

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4048864432 「ソーシャルインフルエンス」は、「戦略PR」で有名な本田さんと、「キズナのマーケティング」の池田さんが共著で書かれた書籍です。

 献本を頂いたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 米国においては、ソーシャルインフルエンスとかデジタルインフルエンスというキーワードは、インフルエンサーの影響力分析の文脈で使われることも多いようですが、この書籍のタイトルになっている「ソーシャルインフルエンス」は、そちらの文脈ではなくソーシャルメディア全体の影響力についてが対象となっています。

 この本では戦略PRとキズナのマーケティングのポイントが一冊にまとまったような作りになっていますので、二冊のポイントをまとめて一冊で読みたい方には参考になる点がある本だと思います。

【読書メモ】

■影響力の3つの変化
・影響力のベクトルが変わった
・影響力の範囲が変わった
・影響力のスピードが変わった

■知っていることは無視するが、知らないことはもはや無視でもない。
 その情報を知っているからできる「意識的なスルー」
 知らない無関心情報は「無関心のスルー」

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4140815760 「メイカーズ 21世紀の産業革命が始まる」は、「ロングテール」や「フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略」などの書籍で有名なクリス・アンダーソン氏が書かれた書籍です。

 献本を頂いたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 メイカーズという言葉については、最近も3Dプリンタに代表されるメイカーズムーブメントなどの現象が、NHKやワールドビジネスサテライトなどでも頻繁に取り上げられるようになってきているので認識し始めている人も多いでしょう。
 「フリー」や「シェア」、「パブリック」など、NHK出版さんの分厚い来年のキーワード書籍とも言うべきシリーズは毎年恒例になりつつありますが、今回のメイカーズは過去の三冊とは異なり、明確にオフラインの世界の話になっているのが非常に大きな特徴です。

 私もこの本を読んですっかり3Dプリンタが欲しくなってしまいましたが、実はこのメイカーズのトレンドは、メディアにおけるブログや、ソフトウェア開発におけるオープンソースなどと同様、インターネットで人々の頭脳がつながったことによる民主化や分散化の進展と根っこは同じ流れにあります。
 ハードウェアの開発というのは、従来は一般人には足を踏み入れることのできない聖域だったわけですが、ついにその分野においてもボトムアップの革命が可能になり始めているわけです。

 ブログの黎明期にも同じような議論があったように、メイカーズを巡っても様々な議論が繰り返されることになると思いますが、長い目で見れば現在の大企業に寡占されているモノ作りの世界が、ゆるやかに中小企業にも分散していくことは間違いないでしょう。
 今こそ改めて「フラット化する世界」や「ヒトデはクモよりなぜ強い」を合わせて読むのをお勧めしたいと思います。


【読書メモ】

■メイカーズムーブメントの三つの特徴
・デジタルDIY(デスクトップのデジタル工作機械を使って、モノをデザインし、試作すること
・それらのデザインをオンラインのコミュニティで当たり前に共有し、仲間と協力すること
・デザインファイルが標準化されたこと。これが、発案から起業への道のりを劇的に縮めた。

■今の3Dプリンタは、25年前にジョブズのマッキントッシュとレーザーライターがいた場所にいる。

■「製造手段を所有しているかどうかは、問題ではない。製造手段の借り手であることが重要なのだ」(エリック・リース)

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4839944881 「LINE なぜ若者たちは無料通話&メールに飛びついたのか?」は、タイトル通りLINEのブームについて考察されている書籍です。

 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 この「LINE なぜ若者たちは無料通話&メールに飛びついたのか?」では、コグレさんとまつもとさんの共著という形で考察が展開されています。
 過去のTwitterやFacebookのブームは、アーリーアダプターから、週刊ダイヤモンドやNHKの特集という形でブームが展開しましたが、LINEで興味深いのはメディアが報じる前にすでに普通の人たちにムーブメントが届いてしまっていたという点。

 この書籍ではその背景について、著者の考察に加えて様々な有識者や関係者にインタビューを行うことで立体的な分析がされています。
 先日の北朝鮮のロケット発射の通知をいち早くLINEで行った内閣広報室のLINEアカウントの立役者であるいしたにまさきさんのインタビューや、iモードとLINEを比較した形での夏野さんのインタビューなど、なかなか興味深いところです。
 私自身も、「mixiのプライベートグラフ戦略が正しかったということが、LINEによって証明されたという仮説」や「LINEにユーザーを奪われるのを今心配すべきなのは、FacebookやTwitterのようなSNSではなく、携帯メールを提供する携帯電話事業者ではないか。」などのブログ記事を書く過程でいろいろLINEについては調べてきたつもりでしたが、それでも知らない話がたくさん含まれていました。

 未だにLINEブームの本質がピンとこないという方は、是非この本を読んでおくことをオススメします。


【読書メモ】

■月間のアクティブユーザーは、86.1%

■私の友だちリストはIT系の友人が多いのですが、実はタイムラインの活用しているのは、どちらかというと非IT系の友人です。

■最初にLINEに飛びついたのは、アーリーアダプターではなく、ブームを中盤以降にキャッチするような、いわゆる"普通"の友人たちでした。

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4845621568 「ソーシャル時代に音楽を"売る"7つの戦略」は、タイトル通りソーシャルメディア時代の音楽産業の今後を考察された書籍です。

 献本を頂いたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 日本と米国におけるソーシャルメディアの普及度やツールの使われ方の違いは良く指摘されますが、音楽産業においてはiTunes Storeの普及度はガラケー向けサービスなど、さらに大きな違いがあります。
 この本ではそうした日本の独自性や、米国の先進事例など幅広くカバーされていますので、今後の音楽産業のあり方を考えたい方には参考になる点がある本だと思います。 
 
 ちなみに、個人的にはケイティ・ペリーの「Carifornia Gurls」の事例を知らなかったので非常に興味深かったです。

 
【読書メモ】

■日本だけで仕事をしているとなかなか気付きにくいのですが、従来型の日本の音楽業界のシステムは非常に洗練されていて、きめ細やかなものでした。

・若いバンドが地元の小さな地方都市のライブハウスを毎月一杯にしている
 ↓
・3ヶ月~半年以内には確実に東京からレコード会社やプロダクションがそのライブハウスを訪れる
 ↓
・ポピュラリティがあると判断されれば、メジャーデビューに繋がる

 しかし今や、そのエコシステムの右の部分がやせ細ってしまい、機能不全に陥っているのです。

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4844332783 「あたらしい書斎」は、「ツイッター 140文字が世界を変える」や「クチコミの技術」等の著書で有名な、いしたにまさきさんが書かれた書籍です。

 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 この本は、タイトルに「書斎」の文字が躍っているため、いわゆる大きな家に住んでいるお金持ちな人向けの書斎作りの本に見えてしまうかもしれませんが、副題に「忙しい人のための"自分空間"の作り方」と書かれているように、実はインターネット時代ならではの新しいワークスタイルや仕事術を考察している本です。

 そもそも書斎と聞いた瞬間にお金持ちを想像してしまう私が古い世代の人間なのかもしれませんが、この本にも一畳敷という1畳で書斎を作るケースが出てくるように、あくまで書斎とは「本を読んで学んだり、書き物をしたりするための場所」で、PCの普及により自宅でも勉強や仕事がしやすくなっている今だからこそ、自宅においてどのように自分の場所を作るかというのは、実は多くのビジネスマンにとって非常に重要なテーマだと思います。

 私自身は、リビングのテーブルや、食卓で土日は仕事をすることが多いのですが、そういうときにスイッチを入れられるように心構えや空間作りをするのは非常に大事だな、と改めてこの本を読んで思いました。
 特にブログを自宅で書いている人は書斎的空間は必須ですよね。

 書斎を持っている人はもちろんですが、「書斎」と聞いた瞬間に、自分はそんな部屋持てませんよ・・・と反応してしまう人こそ、参考になる点がある本だと思います。
 ブログを自宅で書くことが多い人は、「ストレスフリーの整理術」や、「必ず結果が出るブログ運営テクニック100」などもあわせて読むのがお勧めです。


【読書メモ】

■「書斎」とは「本を読んで学んだり、書き物をしたりするための部屋」

■時間が細切れになることの本当の大きな問題は、こうした時間が考える時間が失われ、考える力が伸ばせないことです。

■一畳敷
 1畳という限られたスペースでも書斎としての機能を持った空間を作ることは可能。

■集中して学びや施策をするために、まず「こもる」ための空間と、その中で集中の「スイッチを入れる」ための仕掛けが必要で、これが書斎の基本的な機能

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4484121174 「社会を動かす、世界を変える 社会貢献したい人のためのツイッターの上手な活用法」は、ツイッター社のクレア・ディアス=オーティス氏が書かれた書籍です。

 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 この本は、副題に「社会貢献したい人のためのツイッターの上手な活用法」と書かれているように、ツイッターで「ソーシャルイノベーション&フィランソロピー部門」の責任者を務める著者が啓蒙している「T.W.E.E.Tモデル」の啓蒙本になっています。
 まぁ、誤解を恐れずに書くとツイッター社の宣伝本的な位置づけの書籍ではあるのですが、実際ツイッターが様々なNPOや社会貢献活動、そして革命的な活動のインフラになってきているのは事実ですので、その活動をツイッター社の中から見ている著者の視点には興味深い点がいろいろあります。
 
 NPOや社会貢献団体の方はもちろんですが、ツイッターなどのソーシャルメディアの力を、ボトムアップの組織活動に活用したいと考えている方には参考になる点がある本だと思います。
 「ドラゴンフライエフェクト」や「エンパワード 」、「逆パノプティコン社会の到来 」とあわせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■新興企業には新興企業ならではの強みがある。それは"社会貢献をとおして業績を伸ばす"という企業理念を創業当初から徹底させられることだ。(ビズ・ストーン)

■TWEETモデル
Target=設定
Write=投稿
Engage=交流
Explore=開拓
Track=検証

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4798128120 「ソーシャルエコノミー」は、日本ならではのソーシャルメディア活用のあり方について考察されている書籍です。

 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 ソーシャルメディアが日本でも話題になるようになり、様々な書籍が出版されるようになりましたが、その多くは海外事例を元にしているケースが多い中、このソーシャルエコノミーでは、副題に「和をしかける経済」と入っているように、日本ならではのソーシャルのあり方について考察されています。
 実際、米国と日本のソーシャルメディアの成功事例を比較すると、ソーシャルメディアの利用比率が違うこともありますが、TwitterやFacebookなどのグローバルに普及しているサービスの使われ方も、実は国によって明確に異なっています。昨日紹介した「オープン・サービス・イノベーション」と似たようなコンセプトも本書では出てくるのですが、あえて共創と漢字をあてているあたりは特に興味深いです。
 
 そういう意味で、米国の成功事例をそのまま真似するのではなく、日本ならではの活用方法を模索したいと思っている方には参考になる点がある本だと思います。
 「明日のコミュニケーション」や「使ってもらえる広告」と合わせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■和のソーシャルと洋のソーシャル
・和のソーシャル
 日常コミュニティの閉鎖性やしがらみにうんざりしながらも、ムラ的な絆を求め、コミュニティ内に和が醸成されるほど高まりあえる関係を好む。
 しがらみにもなりやすいものを、逆に共同体としてのエネルギーに変えていく。
・洋のソーシャル
 「個」のサバイバルゲームに近い。自分を強くし、生き残りやすくするために人間関係を活用する。目的直下型の構造を好む。

■「企画やプランニングで一番重要なのは、真っ先に自分がおもしろがれること」(秋元康)

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4484121131 「オープン・サービス・イノベーション」は、「オープン・イノベーション」の第一人者であるヘンリー・チェスブロウが書いた書籍です。

 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 「オープン・イノベーション」という言葉は日本でも最近徐々に耳にする機会が増えてきましたが、自社だけで新しい技術やアイデアを生み出そうとするクローズド・イノベーションに対して、他社や外部が持つ技術やアイデアを組み合わせてイノベーションを生み出そうとする、文字通りオープンなイノベーションを目指す取り組みです。

 この書籍ではそのオープン・イノベーションの視点に加え、ビジネスを製品ではなくサービスの視点で考えるというコンセプトを組み合わせ、「オープン・サービス・イノベーション」というコンセプトが提唱されています。

 技術の進化やインターネットの普及により、実は自社内だけで閉じてイノベーションを起こそうと取り組むよりも、オープンに外部と連携した方が効率が良くなっているというのはこれまでにも良く言われてきた話ではありますが、いざ自社でそれに取り組もうと考えると、成功している企業であればあるほど、さまざまなイノベーションのジレンマに直面することになります。
 ただ、もし自社だけで引き起こすイノベーションでは時代についていけないのであれば、早急にモデルを変えなければいけないのも事実。

 そんなイノベーションについての課題を強く感じている方には参考になる点が多々ある本だと思います。
 「イノベーションのジレンマ」や「「経験経済」、「メディチ・インパクト (フランス・ヨハンソン)」とあわせて読むのもお勧めです。

【読書メモ】

■コモディティ・トラップ
・製品やビジネスのプロセスに関する知識や知見が普及した
・製造が低賃金の地域に移っている
・新製品への引き継ぎ前に製品寿命が尽きてしまう

■オープン・サービス・イノベーションのフレームワーク
・コモディティ・トラップが進行する世界で差別化を維持するため、ビジネスをオープン・サービスのビジネスと位置づける
・顧客の価値ある体験を創出するために、顧客をイノベーションの共創に引き入れる。
・オープン・イノベーションを利用し、イノベーションのコスト、リスク、時間を減らす。
・オープン・サービス・イノベーションを伴うビジネスモデルに変換し、イノベーションによって利益が得られるようにする。

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4022734779 「ウェブで政治を動かす!」は、「Twitter社会論」や「動員の革命」などの著書でもおなじみの津田大介さんが書かれた書籍です。

 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 津田さんは、前著の「Twitter社会論」や「動員の革命」においても、ツイッターなどのソーシャルメディアが政治に与える影響について考察されていましたが、この書籍ではまさにその政治をウェブで動かすこと自体を真正面から捉え、様々な視点や出来事から考察を展開されています。

 メディアでも話題になった事業仕分けや改正薬事法、首相官邸のデモなど、実際に参加された方々や政治家の方にインタビューもされており、現時点での日本のウェブと政治を考察した書籍としてはベストと言える本になっていると思います。
 個人的にも先日「政治家のソーシャルメディア活用度ランキングにみる、日本は政権の中枢にいる人ほどソーシャルメディアを使ってないという現実。」という記事を書いているぐらい、この辺の話はウォッチし続けているつもりですが、そんな私でも知らない話や新しい発見が多々ありました。

 当然、この本に登場する政治家は、ウェブやソーシャルメディア活用に積極的な政治家なわけですが、そんな方々の発言の集合体を見るにつけ、逆に、なるほど既存の政治家がウェブやソーシャルメディアと距離を取る人が多いわけだ、となんとなく諦めにも似た感覚を感じてしまったりします。
 
 「津田大介、都知事選に出馬!?「都知事選までに新刊が300万部超えたら出ます」」なんていう話題もありましたが、個人的には、津田さんには是非このタイミングで衆議院議員選挙に立候補して、自らウェブで政治を動かす実践をしてもらいたいなぁと思ったりします。 

 ちなみに、One Voiceキャンペーンが、ネット選挙解禁運動についての署名募集をChange.orgで開始してますので、現状の選挙や公職選挙法に疑問を持っている方はこちらで署名を是非どうぞ



【読書メモ】

■国会議員を決める選挙には70歳を超える人々の80%近くが投票に行っているにもかかわらず、20代で選挙に参加しているのはここ10年近く40%を切っている

■第45回選挙における有権者の平均年齢は51歳。実際の投票者数ベースの中央値は53歳前後だ。

■われわれは「政治的無関心になっている」のではなく、メディアによって「無関心にさせられてきた」のだ。

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4833417197 「ハイ・フライヤー 次世代リーダーの育成法」は、サブタイトル通りリーダーの育成法について考察された書籍です。

 かなり前に読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 一般的に組織のリーダーというのは、最適な人が自然と出世競争に生き残っていく者だと考えられがちですが、この書籍ではリーダーを開発していく必要があるという視点で、リーダーの育成について考察されています。
 リーダーの育成方法に悩んでいる方には参考になる点がある本だと思います。


【読書メモ】

■経営者は、リーダーシップ開発に関して二つの不合理な仮定をもっている
・リーダーシップ・スキルは人に本来備わっているという仮定
・企業内における試練は組織内での競争者の情熱を試すものであり、その適者は競争を生き残るだけでなく、たいていはトップに上り詰めるという仮定

■リーダーシップ開発の第一ステップ
 「適者生存」という概念から「適者開発」という概念へ移行する
 ・短期的に「着任させて、やっていけるかどうかを見極める
 ・プログラムを与える

■脱線してしまう経営幹部は脱線する前、実は脱線する理由と同じような理由で成功していた事例が多いように見受けられた

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4103329513 「中の人などいない @NHK広報のツイートはなぜユルい?」は、NHKのツイッターアカウントを運営されているNHK_PR1号さんが書かれた書籍です。

 献本を頂いていたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 NHK_PRは、間違いなく日本を代表するツイッターアカウントの一つと言えます。
 3年前のツイッターブームの頃には、軟式アカウントの代表の一つとして捉えられることが多かったように思いますが、震災の際のNHKのUstream中継公認に代表されるような、さまざまな話題を巻き起こしつつも、ブームの後もそのスタンスを愚直に貫き続け今日も日々つぶやき続けられています。

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 この本では、そんなNHK_PRの誕生の裏話や現在のスタンスが確定されるまでの様々な試行錯誤が、実に赤裸々に描かれています。
 実はこうした紆余曲折というのは、企業のツイッター担当者の方々も多かれ少なかれ抱えられていると思いますが、現在50万フォロワーを擁するNHK_PRにも、実は本当に右も左も分からず試行錯誤されていたという事実はかなり勇気づけられる事なのではないでしょうか
 「NHKだからどうせプロが運営してるんだよね。」とスルーせず、この本を手に取ってみると、ちょっと自分のやり方に自身が持ててくるのでは無いかと思います。

 そういう意味でこの本は、企業のツイッター担当者はもちろん、ソーシャルメディア活用の方向性に悩んでいる方々には、刺激になる点が多々ある本だと思います。
 「ツイッター部長のおそれいりこだし」や「ビジネス・ツイッター」を合わせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■NHK+白石さん+のだめ+バカリズム+お前
「設定した性格なんて、しょせんは作り物。お前は、作り物と友達になりたいか?映画やドラマのキャラクターとはちがうんだよ。やっぱり最後にキーバードをたたくお前自身が、アカウントそのものなんだ。」
 ゲーム会社で開発の仕事をしているGさん

■「これからNHKにはたくさんのアカウントが出来ます。それらのアカウントは宣伝をします。番組の宣伝です。でも、あなたのアカウントは宣伝をしません。」
 「そして、あなたはそのアカウントでたくさん会話をしなさい。それはソーシャルメディアの一つの正しい使い方です。それが、あなたの役目です。」
 NHKのインターネットを管理するKさん

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483795426X 「勝利の本質」は、ハイテクマーケティングの権威として有名なレジス・マッケンナ氏が1980年代に書かれた書籍です。

 かなり前に読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 レジス・マッケンナ氏については、Marketing Voiceというポッドキャストで初めてインタビューを聞いて感動したことがあるのですが、意外に彼の本は日本語訳が出版されていないため、この本を買ったという経緯があります。
 なにしろ、80年代の本ですから、インターネットとかが形も見えない時代の書籍なわけですが、今読んでも実は「グランズウェル」や「マーケティング3.0」などの最近の書籍と根底で通じているように読めるので不思議です。

 ドラッカーやコトラーの本を読んでも同じような感覚を覚えることが多いですが、マーケティングにおける本質というのはネットやソーシャルメディアによってそれほど変わってないんだなと言うのが改めて分かります。
 最近のトレンドではなく、一歩引いてマーケティングを考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。


【読書メモ】

■この社会では、情報はもはや使い捨てになってしまっている。
 情報を与える代わりに、私は市場を把握し、市場とともに動き、良好な人間関係を確立させるという手段をとる。情報はあっという間に消えてしまうが、人間関係には永続性があり、この変わり身の速い社会では非常に強力な武器となる。

■「マーケティングを教育のプロセスとみなす」よう企業に直言している。

■新しいビジネス環境で成功するには、全部門の社員がマーケティングを念頭に置いておかねばならない。

■ダイナミックな地位確保戦略
・第一段階 製品の位置づけ
・第二段階 市場での製品イメージの定着
・第三段階 企業の評価確立

■売りつける商法と買わせる商法の決定的な差
・売りつける商法の基盤は、広告とプロモーションである
・買わせる商法では、優秀な製品を開発し、市場の構造を理解し、市場の主要人物や企業と手を組むことに焦点が合わせられる。

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4492556591 「ほんもの」は、「経験経済」などの書籍で知られるパイン氏とギルモア氏が書かれた書籍です。

 かなり前に読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 この二人の書いた前著の「経験経済」には個人的にもかなり影響を受けているのですが、その二人の新しい書籍が出ていたと言うことで、周回遅れながら読んでみました。

 この本でテーマとして取り上げられているのは、「Authenticity」。
 直訳すると、信頼できること、とか、確実性、ですが邦題ではあえて、ひらがなの「ほんもの」を当ててきています。

 先日ad:tech Tokyoで来日したFacebookのマークさんも、「Authentic」というフレーズを強調していましたが、日本語に翻訳しづらいこの「Authenticity」というのが、これからの時代のマーケティングを考える上で一つ重要なキーワードであることは間違いなさそうです。
 これからの時代のマーケティングを一歩引いた視点で考えてみたい方に、お勧めしたい本です。

 「グランズウェル」や「マーケティング3.0」。また、当然のことながら「経験経済」とあわせて読むのがお勧めです。


【読書メモ】

■消費者にコントロールされた生産、すなわち最終製品の提供ではなく、プロシューマーに生産の基盤を与えることにより、企業は、購入者が自ら決定するものを提供することに目を向けなければならなくなっている。
 これによって購入者は、巧みに買わされたとあまり感じなくなるからである。

■「これから人々は、自らを演技をしながら組み立てていくことになる。決して現在のままの自分ではあり続けることはない」(トーマス・ゼンゴディータ「メディエーティド」)

■ほんものについての公理
・自分がほんものなら、ほんものであると言う必要はない
・自分をほんものであると言うなら、ほんものであるべきである
・自分をほんものであると言わないなら、ほんものであることはよりやさしい

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4478501831 「アカウント・プランニングが広告を変える―消費者をめぐる嘘と真実」は、アカウント・プランニングについて考察されている書籍です。

 高広さんに薦められてかなり前に読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 アカウント・プランナーという言葉は、これまであまり深く考えずに使っていたのですが、この本を読むと実はアカウント・プランナーと言う言葉は広告業界の変化において非常に重要なキーワードであることが分かります。
 この本が出版されたのは2000年と、少し前の本にはなるのですが、インターネットの普及による広告業界のビジネスモデルの変化を考えるよりも前に、もっと根本的な広告業界が求められている変化の姿について考えてみたい方には参考になる点が多い本だと思います。


【読書メモ】

■最高の、と同時に最も効果的な広告は、コミュニケーションと広告メッセージ開発プロセスの両面に消費者を参加させようとする

■広告には、取り込まなくてはならない重要な観点が三つある
・クライアントのビジネスという観点
・広告代理店のクリエイティブという観点
・広告のターゲット、つまり消費者の意見と偏見

■「私の作るものは広告そのものではない。広告を見たり聞いたり、読んだりした人の頭の中で起きるちょっとした反応こそが私の作品なのだ」(ジェフ・グッピー)

■「アカウント・プランニングは、消費者を広告制作のプロセスに巻き込む手法だ。本当に効くためには、広告は独特かつ適切でなければならない。プランニングは、そのどちらにも寄与するのだ」(クリス・カウプ)

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4790713512 「フロー体験とグッドビジネス」は、「フロー」という概念とビジネスの関係についてチクセントミハイ氏が書いた書籍です。

 かなり前に読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 フロー体験という概念が、様々なビジネス書に出てくるので読んでみました。
 ビジネスの議論をすると、ついつい表層的な仕組みやビジネスモデルを議論してしまいがちですが、実はこのフロー体験にあるような根源的なチャレンジがあるかどうかが最も重要だということが、再確認できます。

 組織作りやチームの雰囲気作りを悩んでいるリーダーの方々にも参考になる点がある本だと思います。


【読書メモ】

■これまで私たちは、五分間マネージャーを、そればかりか一分間マネージャーをも育成する方法を学んできた。
 何よりも、企業の頂点に立つ100年間マネージャーが必要なのである

■フローの状態
・目標が明確
・迅速なフィードバック
・機会と能力のバランス
・集中の深化
・重要なのは現在
・コントロールには問題が無い
・時間感覚の変化
・自我の喪失

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4797369302 「ウェブはグループで進化する」は、Google+やフェイスブックの開発に携わっている開発者ポール・アダムスがウェブの変化の本質について考察している書籍です。

 献本を頂いていたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 いわゆるトリプルメディアの概念においては、オウンドメディアとペイドメディアが古い従来のもの、アーンドメディアがソーシャルメディアを中心とした新しい概念と語られることが多いように思いますが、実はソーシャルメディアの普及により最も重要性を増しているのはオウンドメディアだと感じています。
 アーンドメディアはあくまで利用者のクチコミや評判などコントロールができない部分になりますが、オウンドメディアこそが企業が自らを主語に構想を組み立てることができる本丸です。

 そういう意味で、この書籍はいわゆる自社サイトの位置づけ自体を根本から振り返りたい方には参考になる点がある本だと思います。
 「パーミッション・マーケティング」や「インバウンド・マーケティング」をあわせて読むのもお勧めです。

【読書メモ】

■ウェブが人を中心にした構造へと変化することは、もはや止めることのできない流れと言えるだろう。
 それは小さな軌道修正というレベルの話ではない。いまのウェブは根本から作り替えられようとしているのだ。

■従来のゲーム業界で一般的だった評価指標に照らしてみると、ジンガのゲームはあらゆる面で劣っていると言えるだろう。ただし他社のゲームにはない特徴が一つだけある。
 それはプレーヤーと、プレーヤーの人間関係を中心にゲームが構築されているという点だ。

■携帯電話のアドレス帳に何百という連絡先が登録されていたとしても、その中のたった4人を相手にした通話が、通話全体の80%を占めているのである。

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4532317185 「マーケティング戦略の未来」は、タイトル通りマーケティングの未来について考察している書籍です。

 献本を頂いていたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 この書籍では著者グループであるブーズ・アンド・カンパニーが、俯瞰的な視点からマーケティングの未来について分析されています。
 特に米国と日本の広告代理店の位置づけや変化の違いについての考察は、第三者ならではの視点から分析されていますので面白いです。

 マーケティングの未来を考えてみたいという方はもちろん、マーケティング業界の構造自体を学びたいという方にも参考になる点がある本だと思います。


【読書メモ】

■消費者は、買いたい時に情報を検索すればいいということに気づき、当分その商品は買わないという状態で広告に接しても、その内容を記憶にとどめようとしなくなった

■デジタル時代の新たなマーケティング環境には「常時接続(Always On)という特徴がある

■スーパーCMO
 従来のマーケティング担当役員たちよりもメディアに精通し、より広告の効果測定を重視している。単にマーケティング・キャンペーンを管理したり、広告業者を監督したりするだけでなく、会社の業績やイノベーション、成果を伸ばすことにこだわる

■ナイキのマーケティング戦術は、洒落たキャッチフレーズや印象的なロゴをちらつかせることから、消費者の体験を重視するものに変わったのである

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427000147X 「顧客ロイヤルティを知る究極の質問」は、ベイン・アンド・カンパニーのフレッド・ライクヘルド氏が書いたNPSの解説書籍です。

 かなり前に読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 この本は、最近ソーシャルメディア関連の効果測定の手法としても話題に出ることが増えてきたNPS(ネットプロモータースコア)のバイブルということができる本です。
 私個人がNPSについて興味をもったのは3年ぐらい前にツイッター関連のイベントでデルさんと無印良品さんとパネルディスカッションをご一緒した際に、NPSを指標としているという話を聞いたからなのですが、実は米国ではNPSはかなり多くの企業の経営指標として使われるようになっていて、人事評価と連動させている企業も少なくないようです。

 NPS自体の解説はこちらのページに出ていますが「ネットマーケティング・キーワード - NPS とは:ITpro」、要は「あなたはそれを友人や同僚に薦めたいと思うか?」という問いに対する答えを、0~10の11段階で調査。10~9をプロモーター(推奨者)、8~7をニュートラル(中立)、6以下をデトラクター(非難者)に分類する。プロモーターが占める%比率からデトラクターが占める%比率を差し引いた%数値をNPS指標とするもの。

 一件日本でもよくある5択の質問が11択になっているだけのようにも思われるかもしれませんが、明確にポイントでプロモーター、ニュートラル、デトラクターと分類して、それぞれの傾向を深掘りして対策をしようとPDCAを回す点が大きな特徴でしょう。
 実はAMNでも今年からNPSを導入してみているのですが、確かになかなか興味深い結果が出てきます。

 顧客のロイヤリティーや満足度の測り方に悩んでいる方はもちろん、ソーシャルメディアの効果測定に悩んでいる方にも参考になる点が多い本だと思います。
 「グランズウェル」や「エンパワード 」とあわせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■悪しき利益と良き利益
 顧客とのリレーションシップを犠牲にして得られる利益が悪しき利益なのである

■悪しき利益の悪影響は、そのほとんどが、悪しき利益が作り出す「批判者(デトラクター)」の手によってもたらされる。
 あまりのひどさに、こうした顧客は購入額を減らし、可能ならば競合他社に乗り換える。また、そんな思いをさせた企業を避けるよう周囲に警告を発する。

■推薦者(プロモーター)
 満足客たちは、実質的にその企業のマーケティング部門の一部となり、みずから購入額を増やすだけでなく、人にも熱心に推奨してくれる。

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