2008年5月12日

自分探しが止まらない (速水 健朗)

自分探しが止まらない (ソフトバンク新書 64) 「自分探しが止まらない」は犬にかぶらせろ!というブログでも有名な速水 健朗さんの本です。
 光栄にも献本いただいたので、遅ればせながら読書メモを書いておきます。

 この本を読んで思ったのですが、私自身、典型的な自分探しにはまるタイプの人間だと思います。
 就職活動の頃から自分が何をしたいのかイメージが湧かず留学でもしようかなーと適当に考えていたタイプでしたし。 
 運良くNTTにいれてもらったものの、日々やっている仕事とは他の何かができるのではないかと思って、Niftyの起業フォーラムとかに出没してみたり、ビジネススクールのグロービスに行ってみたり、転職をしてみたり。
 今こうやってブログを書いているのも、自分探しの一環なのかもしれないなーと思ったりします。

 そういう視点でこの本を読んでいると、なんだか当てはまる点が恐ろしく多く、読んでいる間に、いろんなことを考えてしまった一冊でした。


 速水さんがあとがきに書いていたように、おそらく自分探しをすること自体は必ずしも悪いことではないのでしょうが、それに対する社会の仕組みに「自分探しホイホイ」的なものがあると理解しているかどうか、というのは大きな違いになりそうです。

 私と同世代の皆さんには、是非読んでおくことをお勧めしたいと思います。

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サーチアーキテクチャ (吉川日出行)

サーチアーキテクチャ 「さがす」の情報科学 サーチアーキテクチャは、ITmediaオルタナティブブログでもブログを書かれている吉川 日出行さんが書かれた、検索をテーマにした本です。
 イベントの時に(確か日経BPのセミナー?)献本いただいたので、いまさらながら読書メモを書いてみました。

 検索サービスというと、すぐにGoogleやYahooを想像してしまうのが、現在のネット系の人のパターンだと思いますが、この本を読むと実は検索という行為にはいろんなパターンがあることに気づかされます。
 実際には、それらの行為に応じて最適な情報の提供手段があるわけですから、このあたりにいろいろとビジネスのネタになる要素もありそうな気がします。
 
 ちなみに、個人的に気になっているのは、能動的に検索をしないでも、こちらの行為に応じて検索すべき情報を表示してくれるような、検索を先回りしてくれる仕組み。
 ブログの記事を書いているときに関連記事を表示しているサービスとか最近出てきたりしていましたが、そのあたりの仕組みがいろいろ出てくると、また違った世界が見えてきそうな気がします。

 今の検索の先を考えるために、まずは「検索」を俯瞰して考えてみたい人にお薦めの本です。

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2008年5月11日

大学2年で社長になるということ (星野 希)

大学2年で社長になるということ 「大学2年で社長になるということ」は、タイトル通り大学在学中に会社を設立して社長を経験した星野 希さんの本です。イベント(たしか動画人)でお会いしたときに献本を頂きましたので、遅ればせながら読んでみました。

 星野さんが設立したのは、マルシェビスという有限会社なのですが、非常に面白いのがいわゆる学生起業とは異なり、学生中のみ起業として期間限定での会社設立になっている点。
 なかなか、社会人になってしまうと生活もかかっているので、最初から会社の終わりを決めて会社を設立するという発想は生まれてきませんが、期間を決めて会社を運営するという意味ではプロジェクト的な会社経営と言うことができると思います。

 会社の事業自体も、あえて他の普通の企業と対等な土俵で勝負しようとするのではなく、学生ならではの事業スタイルに集中しているのが非常に興味深いところ。
 このあたりのスタイルは、他の会社にも参考になる点がいろいろありそうです。

 実際、星野さんは公約通り今年の4月から別の会社に就職、マルシェビスは別のチームに引き継がれているようです。
 ちょっと残念なのは、就職した会社の方針か個人ブログを閉鎖されてしまったことですが、彼女のようなキャラクターがもっともっと増えてくると、日本ももっと面白くなってきそうだな、と思わせてくれる一冊です。

 起業を考えている学生さんだけでなく、会社に対する固定観念をゼロから考えてみたいという方にもヒントになる本だと思います。
 

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2008年4月30日

Webコミュニティでいちばん大切なこと (伊藤 将雄、古川 健介 他)

Webコミュニティでいちばん大切なこと。 CGMビジネス“成功請負人”たちの考え方 「Webコミュニティでいちばん大切なこと」は、コミュニティサービスの最前線で活躍するメンバーが共著で執筆されている本です。
 (誰からか失念してしまったのですが(汗))献本をいただいたので、読書メモを公開しておきます。

 なんといってもこの、「Webコミュニティでいちばん大切なこと」は執筆陣が豪華。
 みんなの就職の伊藤 将雄さんや、ブログウォッチャーの古川 健介さん、ソーシャルネットワーキング.jpの原田 和英さんなど、その道のプロがそれぞれのパートで自らのノウハウやテクニックを公開されており、コミュニティ運営やコミュニティをベースにしたビジネスを考える上で、気づきとなることがちりばめられています。


 個人的に刺激になったのは、ソーシャルコマースのパート。
 ソーシャルコマース的なものは、なんとなく日本ではAmazon、価格.comあたりが突出していて、それ以外の発想があまりでてこない気もするのですが、実はまだまだやれることや可能性もいろいろあるようで。
 楽天やYahoo!ショッピングに単純に並んでいるショップとかを、有機的につなぐポータル的なサイトとか、分野ごとに特化したソーシャルコマースサイトというのはまだまだいろいろ開発の余地がありそうです。
 

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恋する天才科学者 (内田 麻理香)

恋する天才科学者恋する天才科学者 「恋する天才科学者」は、東京大学工学部広報室特任教員をされていて、カソウケンというサイトを運営されている
内田 麻理香さんが書かれた本です。
 OBIIのイベントの際に光栄にも献本頂きました。

 本人のプロフィールも非常に興味深いのですが、なんでも「工学へロマンを取り戻す」というのが個人的なテーマだそうで。
 この「恋する天才科学者」でも、有名な天才科学者たちの裏話や恋愛話に焦点をあてることで、なんとなく無機質になりがちな科学者を非常にコミカルに紹介されています。

 特に科学者が教科書なんかで紹介される際は、晩年の写真が紹介されることが多いので、科学者=年老いた人というイメージが強いのですが、たしかに誰にでも若い時期はあるわけで。
 アインシュタインが実は浮気性だったりとかいう話がわかると、彼らもなんとなく身近に感じられる気がします。

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2008年4月18日

キーストーン戦略 (マルコ・イアンシティ/ロイ・レビーン)

キーストーン戦略 イノベーションを持続させるビジネス・エコシステム (Harvard Business School Press) キーストーン戦略は、ビジネスの産業構造を企業のエコシステムと捉え、実際の生物の生態系と比較することで、「キーストーン」と呼ばれるリーダー企業の重要性や戦略について分析した本です。
 翻訳に携わったOutlogicの杉本さんに献本していただいたので、遅ればせながら読書メモを公開しておきます。

 ある分野において、非常に影響力の強い企業がいると、その企業が業界の利益を独占しているというように表現されるのは良くある話です。
 この本においては、マイクロソフトやイーベイ、最近ではGoogleなんかが典型例でしょうか。
 
 ただ、この本ではこれらの企業は必ずしも一社で業界の利益を独占しているわけでなく、他の企業と共存するエコシステムを構築しているからこそ、強い影響力をもっているという面が明らかにされています。
 実際、マイクロソフトやイーベイが多額の利益を上げている横で、それに関連したビジネスで収益を上げている企業は星の数ほどいるわけで、彼らの利益まで独占しようとするかどうかが、単なる支配者なのか、キーストーン企業となれるのかというポイントになるということのようです。

 そういう意味でも非常に印象深かったのは、「成功への鍵は、自分たちの組織よりも大きな人々のコミュニティに対して訴えかけるということ」というくだり。

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そんなんじゃクチコミしないよ。 (河野 武)

4774134317 「そんなんじゃクチコミしないよ。」は、smashmediaというブログを書いている河野 武さんがクチコミマーケティングまわりについて冷静に持論を展開している本です。
 セミナーに参加したときに頂いたので読書メモを書いておきます。

 広告トゥナイトの小笠原さんも「この本は読む人を選ぶ本だなと思いました」と書いてましたが、この本はクチコミマーケティングとかネットマーケティングの可能性に気がついた後に、そのままその可能性を過大評価するような方向に行ってしまった人に向いている本と言えそうです。
 河野さんがブログで普段から展開されているスタンスそのままに、誇張されすぎたクチコミやインターネットの力について、冷静に実際の力がどの程度かという分析をされているので、興奮しすぎて熱くなっているのを冷やすのにちょうど良いという感じでしょうか。

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2008年4月14日

iPhoneショック (林 信行)

iPhoneショック ケータイビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり 「iPhoneショック」は、Apple関連に非常に強いITジャーナリストとして知られる林 信行さんがiPhoneが業界に与える影響についてまとめた本です。
 献本をいただいていたので、遅ればせながら読書メモを書いてみました。

 iPhoneについては、日本ではまだサービスが開始されていないこともあり、その端末側の機能やデザインに主な注目が集まっていますが、やはりこの本で語られているように通信業界や携帯電話メーカーに対して与えるインパクトの大きさも忘れてはいけない重要な要素だと思います。

 特に個人的に注目しているのは「上納金」と呼ばれる回線収入のレベニューシェアモデル。
 ソニーの出井さんが昔、ソニーがどれだけインターネット向けの端末を一生懸命作っても、結局最後はNTTが毎月の利用料という形で儲かることになる、という趣旨の発言をされていたことがあったと思いますが、インターネットの登場により、ソフトウェアがサービス化したのと同様、今後はハードウェアもサービス化することは十分あり得ると思っています。

 その課程で当然問題になるのがビジネスモデル。
 現在の売り切り型のビジネスモデルだと、メーカーは端末を頻繁に買い換えてもらう必要があり売った後の端末のサービスは全てコストになってしまいます。
 これが、回線収入のように毎月のサブスクリプションモデルであれば、顧客は長期的につきあう利用者となり、端末内のソフトウェアのアップデートや利便性の向上などもすべて利用を継続してもらうための積極的なサービス追加となり、これはメーカーと利用者の関係を大きく変える可能性があると思っています。

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2008年4月 7日

ウェブ時代をゆく (梅田望夫)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687) 「ウェブ時代をゆく」は、昨年11月に出版された梅田さんの本です。
 完全に周回遅れどころか、三周回遅れぐらいなのですが、読書メモを書いていたので公開しておきます。

 Amazonの本の紹介に『ウェブ進化論』完結篇と書かれているように、この本はウェブ進化論から始まった梅田さんのウェブ時代論において、では、私たちはどのようにこれからの日々を生きていくべきなのかという点にフォーカスした内容になっています。

 個人的に特に共感したのは、「もうひとつの地球の創造者はグーグルだけではない」というくだり。
 最近、仕事の関係でいろんな業界の人と話をすることが増えましたが、インターネットを作り上げていく自分に、自分も参加していると感じているかどうか、というのが価値観の一つの大きな分岐点になっていると感じています。
 
 個人的には、ブログとかmixiとかを使ってみることから初めて見てもらえば、新しい価値観の人が増えていくのではないかと期待していたりするのですが、大企業においてはそれらのツールがアクセスが禁止になっていたりするところも多く、なかなか難しいなーと感じるところもあります。

 
 ちなみに、最後の方に「皆が「この人から学びたい」と思う尊敬する知人を一人選び、「皆で学ぶ」ためにその人にブログの開設を促せば、それだけでも日本語のネット空間は知的な豊穣さが増してくるだろう。」という提言もありましたが、これは自分でも是非促進されるように何かで挑戦してみたいところです。
 
 梅田さんのブログを普段から読んでいた人であれば、復習本的な位置づけの本になると思いますが、ウェブ時代における行動スタイルを考える上で良いまとめになると思いますので、まだ読んでないという方は是非どうぞ。


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2008年4月 6日

次世代広告コミュニケーション (横山 隆治 他)

次世代広告コミュニケーション 「次世代広告コミュニケーション」は、CNETでコラムを書かれている横山 隆治さんや、インターネット広告のひみつの太駄 健司さんなどADKのメンバーが中心に執筆されている広告の未来を考察した本です。
 献本を頂いたにもかかわらず読書メモを公開し忘れていたので、遅ればせながら公開しておきます。

 個人的にもAMNで広告業界に関わるようになってようやく1年が経過したわけですが、これまでのマスマーケティング的な広告手法とインターネットを使った広告手法の間に大きなギャップを感じています。
 そのギャップを、大手広告代理店であるADKの視点から総合的に解説している本という意味で、この本は非常に勉強になります。

 特に、「広告コミュニケーション」と広告単体でなくコミュニケーションという双方向のキーワードで表現しているのは、興味深く、「プッシュ型からプル型のコミュニケーション開発へ」とこれまでのテレビCMとWebサイトではコミュニケーションの方向が反対であるというのは、あらためて考えさせられるポイントでした。
 
 ちなみに、面白かったのが、ブロガーに商品を送るときの5原則として紹介されていた要素の5番目の「書いてくれなかったとしたら何か事情があるはず。そっとしておこう」。
 ブロガー向けサンプル配布で、ブロガーが記事を書いてくれないと、何で書いてくれないのか?という話になるというのはありがちですが、ここをそっとしておくことができるかどうか、というのは一つ難しいポイントになりそうです。
 
 インターネットマーケティングに関わる方は、是非読むことをお勧めします。

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