2006年9月11日

フラット化する世界(下) (トーマス・フリードマン)

フラット化する世界(下) フラット化する世界(上)からの続き
 ちなみに個人的に印象に残ったのは「アルカイダは、インフォシスがグローバルな共同作業に使っているのと同じツールを、製品や利益を生み出すのではなく、暴力や殺人を生み出すために使用している。」というくだり。

 アルカイダがインターネットを効果的に活用して、その勢力を維持しているという話は良くされますが、たしかにこうやって比較すると、アルカイダのアプローチというのはベンチャー企業が大企業に対してゲリラ戦を展開するアプローチと似ています。

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フラット化する世界(上) (トーマス・フリードマン)

フラット化する世界(上) フラット化する世界は、レクサスとオリーブの木で有名なジャーナリスト、トーマス・フリードマンの新刊です。
 上下刊に分かれていてちょっと敷居が高い印象もあるのですが、フラットというキーワードが気になったので読んで見ました。

 結論から言うと、この本は現在世界で起こっている変化を理解するのに最適であり必須の本だと思います。
 日々ネットで起こっている変化を身近に感じている人であれば、この書籍で書かれているような変化の現象のいくつかは実感し、体験しているとは思うのですが、インターネット関連企業を中心に世界を見ていると見えていない部分が多数あることに気づかされます。
 

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2006年9月 5日

ウェブ2.0は夢か現実か? (佐々木 俊尚)

ウェブ2.0は夢か現実か?―テレビ・新聞を呑み込むネットの破壊力 ウェブ2.0は夢か現実か?は「グーグル」の著者としても有名な佐々木さんの新著です。
 光栄にも献本をいただきましたので、早速読んでみました。

 ちなみに、この本はHotwiredに連載されていた「佐々木俊尚のITジャーナル」を加筆・修正した本になります。白田先生のインターネットの法と慣習につづきHotwiredブロガーの書籍化ラッシュと言うところでしょうか。
 ブログのほうは、もちろんリアルタイムで読んでいたのですが、改めて今になって一つ一つの記事を読んでみると当時とはまた違った印象を受けるのが不思議なところです。

 Danさんが、この本は「ウェブ2.0は夢か現実か?」ではなく「佐々木俊尚のネット事件簿」がいいのではと書いていましたが、私も同意見です。

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2006年8月31日

イノベーションのジレンマ (クレイトン・クリステンセン)

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき イノベーションのジレンマは、今更紹介するまでも無いクレイトン・クリステンセンの名著です。
 最近、イノベーション勉強会を開催するようになったこともあり、改めて読んでみました。

 「顧客の意見に熱心に耳を傾け、新技術への投資を積極的に行い、常に高品質の製品やサービスを提供している業界トップの優良企業。ところが、その優れた経営のために失敗を招き、トップの地位を失ってしまう」
 当時、トップ企業が落ちぶれるのは大企業病のせいだと思っていた自分にとって、この視点は非常に刺激的なものでした。

 始めてこの本を読んだときは、まだNTTでIR担当をやっている頃だったのですが、今改めて読むと、自分が分かったような気分になっていたもののちゃんと身についていなかったことを思い知らされます。

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2006年8月27日

ひとつ上のアイディア (眞木 準)

ひとつ上のアイディア。 ひとつ上のアイディアは、20人のトップクリエイターのアイディア作りのポイントをまとめた本です。CMクリエイターの方がほとんどなので、あまり自分には関係ないと思っていたのですが、急に気になったので買ってみました。

 最近、テレビCM崩壊なんて本も話題になっていますが、正直なところ個人的にはあまりテレビ広告には良いイメージを持っていませんでした。
 なんとなくテレビ広告を作るための広告作りになっている印象があり、最終的な成果との連動性が見えづらい印象があったためです。

 ただ、この書籍の中に登場するようなトップクリエイターの方々のアイディアというのは、いわゆる奇想天外なCMで話題をさらうという目立つ広告を作るためのアイディアではなく、きちんと最終的な販売等の成果まで踏まえたものであるのが印象的でした。
 素人がこんなことを言うのは正直失礼な話ですが、さすがトップレベルの方は心構えも違うようです。

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2006年8月23日

第1感 最初の2秒のなんとなくが正しい (マルコム・グラッドウェル)

第1感  「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい 第1感は、ティッピングポイントで有名なマルコム・グラッドウェルの新刊です。
 
 原題は「Blink」。
 まばたきするような間に、人間は論理的な思考よりも正しい結論を直感で導き出すことができるという理論を展開しています。
 
 おそらく誰でもそういった直感、この本でいうところの「第1感」のようなものの正しさをなんとなく信じているところがあると思いますが、この本は様々な事例からそれが何故正しいのか、どういうときに正しくなくなるのかということを解説しています。
 もちろん、何でもかんでも勘を信じろという話ではなく、経験があるからこその第1感ではあるんですが、あらためて脳の凄さを感じる一冊です。

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2006年8月16日

アスピレーション経営の時代 (江幡 哲也)

アスピレーション経営の時代 アスピレーション経営の時代は、オールアバウトCEOとして有名な江幡さんの著書です。ガイドをやっている関係で献本をいただきましたので、遅ればせながら読んでみました。

 CNETの記事なんかでも出ていましたが、オールアバウトはガイドという形でブログ的な執筆者を集めながらもバナー広告やタイアップ広告で比較的ページビュー単価を高く維持している「ヘッド・ミドル系で十分儲かる」ビジネスモデルの会社です。

 そのコンセプトやモデルが江幡さんのどういう思想から生まれてきたのか、なぜリクルートがこのビジネスにかかわり、ヤフーとの提携はどうやって成し得たのか、この書籍からうかがうことができます。

 ちなみに、アスピレーションとは「志」ということのようです。
 ビジネスのことだけでなく、志を持って事業をやらなければ儲かっても空しいだけというところでしょうか。(タイミング的に、ライブドアショックへのアンチテーゼ的な部分もあるのかもしれません)
 
 オールアバウトのビジネスモデルについて知りたい人はもちろん、起業や新規事業立ち上げに携わる人には参考になる本だと思います。

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2006年8月13日

シリコンバレー精神 -グーグルを生むビジネス風土 (梅田 望夫)

シリコンバレー精神 -グーグルを生むビジネス風土 シリコンバレー精神は、ウェブ進化論の大ヒットで、ネット企業だけでなく普通の企業にも有名人となった梅田望夫さんの新刊です。
 光栄にも献本を頂きましたので、早速読んでみました。
 
 新刊といっても、正確にはウェブ進化論の前に出版していた「シリコンバレーは私をどう変えたか―起業の聖地での知的格闘記」の文庫化ですから、そういう意味では、ウェブ進化論の前作というのが正しいでしょう。

 ウェブ進化論は40万部近く売れ続けているということで、梅田さんに対してウェブ進化論の人、Web2.0の人という印象を持っている人が多いようですが、実は梅田さんが私たちの世代に本当に伝えたいことというのは、やっぱりウェブ進化論ではなくこちらの書籍なんだろうなーというのを改めて感じます。
(あとがきの中で、「「Web2.0時代の到来に狂奔する人々が多い今、Web3.0時代を切り拓くであろう「いずれ次のグーグルになる若者たち」が必ずどこかに居て、他の人たちとは全く違うことを考えているに違いない、という想像力に結びつけるべきなのだ。」とWeb2.0ブームに警鐘をならしていたりというのも印象的です。)

 シリコンバレー精神では、梅田さんがアメリカでシリコンバレーの独特の空気や文化に触れ、独立・起業と言う過程を経ていく流れが時代の出来事や印象に残った出来事と共に描かれています。

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2006年8月10日

マーケティング2.0 「Web2.0に惑わされるな!」

マーケティング2.0 マーケティング2.0はCNETブログでお馴染みの渡辺聡さんが監修した、共著スタイルのWeb2.0時代のマーケティング本です。
 献本をいただきましたので、早速読んでみました。

 まず、目にとまるのは何と言っても多彩な執筆陣でしょう。
 関さんや神原さんのようなお馴染みの社長さんから、清田さんやいしたにさんのように肩書きが「ブロガー」の方まで、幅広い分野の方がマーケティング2.0と定義された分野についての考えを披露されてます。

 つい日本では、マーケティング≒広告みたいな捕らえ方をされてしまうわけですが、本書でもフィリップ・コトラーの言葉が引用されているように「マーケティングの役割とは、絶えず変化する人々のニーズを収益機会に転化すること」。
 ネットの進化によって、これまで一方通行だった企業と個人のコミュニケーションが、会話に変わってきていると言うのは、先日紹介したスコーブルのブログスフィアでも強調されていましたが、この本はそれを更に分野ごとの現象や事実から再度考えることができます。

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2006年8月 6日

ブログがジャーナリズムを変える (湯川 鶴章)

ブログがジャーナリズムを変える 「ブログがジャーナリズムを変える」は、「ネットは新聞を殺すのか」という刺激的なタイトルで有名な、時事通信の湯川さんの新作です。
 光栄にもデジタルジャーナリズム研究会で、献本をいただきましたので読んでみました。
 
 ブログと既存メディアの関係というのは、個人的にも非常に興味がある分野です。
 個人的にはブログのようなCGMは既存メディアを破壊するものではなく補完するものだと考えていますが、その過程で発生している変化が既存メディアのビジネスモデルを壊し始めているのは事実。
 その現実を直視し、警鐘を鳴らし続けてきた湯川さんの未来予測には賛同できるところが多々あります。

 特に印象に残ったのは情報ハブという視点。
 デイブ・ワイナーの発言の引用で「読者を巻き込んだ新しいタイプのジャーナリズム」というのがありますが、これまでの記者と読者という対立した区別ではなく、記者も読者も同じサイドに巻き込み、エディターがその交通整理をするというイメージは興味深いです。

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