2006年7月14日

ブログを書いていれば「好きなもの」がもらえる時代?

i d e a * i d e a - 【ブロガー応援企画】 SONYさんとのブロガーダブルチャンスキャンペーンは今日が締め切りっすを読んで。

 田口さんがアカデメディアがらみで興味深い企画をやっています。
 その名も「ブロガーダブルチャンスキャンペーン」

 クイズに答えると賞品がもらえる、というところまでは一見普通のキャンペーンなんですが。
 ブログでそのキャンペーンを紹介して自分のブログ経由で応募した人が当選すると、なんとそのキャンペーンを紹介したブロガーも賞品がもらえる可能性がアップするというブロガー応援型キャンペーン。

 残念ながら、ブロガーの申し込みは昨日まで。
 自分はボーっとしているうちに申し込み忘れて、いまさらこんな記事を書いていたりするんですが。


 この、自分が欲しいものを紹介すれば、その欲しいもの自体がもらえるという仕組みは非常に好感できます。
 
 通常のアフィリエイトだともらえるものはお金。
 もちろん、お金があればそれで欲しいもの買えば良いじゃないかという話であるんですが、それだとその商品に興味の無い人も集まってしまいがち。
 
 ブロガーダブルチャンスキャンペーンのような形だと、自分が「好きなもの」を紹介すれば、その好きなもの自体がもらえるわけで、こういうキャンペーンでは純粋にその商品が欲しい人が集まってくれそうな印象があります。


 個人的にも、ONEDARI BOYSという、おためしブロガー集団の末席に入れてもらってますが、この欲しいものを企業におねだりしてブログで紹介するという仕組みは、意外に面白い仕組みです。
 おかげで私も、Yahooラーメンに始まり、スカイプのウェブカムや、ポストイットから、睡眠を改善する健康食品グリナまで、実にいろんなものを頂きました。
 
 一見、炎上しやすそうなこの取り組みが意外に炎上せずにこれまで来れているのは、やはりブロガーが欲しいものを「おねだりして」書いているからというところにあるような気がします。
 これが企業主導で、企業から宣伝したい物がブロガーにこっそり送られてきて、興味も無いのに宣伝していたらどうなったことか・・・


 まぁ、企業の側からすると、リサーチ会社に大金を払って人を集めてもらってグループインタビューとかサンプル調査するぐらいなら、ブログ書いている人にタダで商品を試してもらった方が、ネット上の口コミも狙えてコストパフォーマンスも良いのかもしれませんから、今後もこういう取り組みはいろいろ増えそうです。

 最近は、田口さんのブロガーダブルチャンスキャンペーンをはじめ、企業が一般のブロガーを集めてサンプル商品を配るサービスをビジネス化しようとしていたり、ブログで商品について書くとお小遣いがもらえるサービスがあったりしますから、ブログを書くとお得な思いをすることというのがますます増えていくんでしょうか。

 ブログを始めた当時は、インターネットに文字を書いていることで、「物」をもらえるようになるとは夢にも思いませんでしたが。
 実に今後が楽しみです・・・

2006年4月12日

ブログでテキストコミュニケーションを練習する

 先日「ブログは居酒屋コミュニケーションみたいなもの」という記事で、ブログを書くのに、おおげさな「文章力」なんて必要ないんじゃないかと思う。という話を書いたが、もちろんこれは「文章力は重要じゃない」という話じゃない。

 実は、そもそも自分がブログを一生懸命書くようになったのも、文章を書く練習をするためだったりする。
 もともと自分は、どちらかというと口から先に生まれたような人間なので、文章で説明するよりも、相手に会って直接説明する方が得意なタイプだった。

 何しろ、相手にあって話せば相手の反応も分かるし、それに応じて会話の内容を変えられるが、文章ではそうもいかない。
 メールもメッセンジャーも実は苦手というのが正直なところだった。 


 ただ、現在のところやっぱりインターネットの最大のメリットを得られるのは何と言ってもテキストコミュニケーションだと思う。

 ブログにしろ、メールにしろ、テキストのコミュニケーションであれば非同期で、しかも不特定多数の相手とやり取りをすることが可能だ。
 これが直接会っての会話となると、数人から数十人がせいぜいだし、セミナーで喋っても数百人が限度だろう。

 それに何と言っても現在のところは検索エンジンで探してもらえる唯一のコンテンツだし。

 もちろん、今後ポッドキャスティングとかビデオチャットとかが手軽になればまた状況は変わってくるのかもしれないけれど、とりあえずここ数年のインターネットコミュニケーションの主流はやっぱりテキストコミュニケーションだと思う。


 でも、テキストコミュニケーションは、電話や対面の会話に比べてどうしてもトーンとか、雰囲気みたいなものを伝えるのが苦手。
 相手の顔色を見ながら文章を綴るわけにもいかないし、丁寧な文章と、ぶっきらぼうな文章だと相手の受け取る印象も大きく変わってきてしまうし、それによって相手を傷つけたり、勘違いがおこって喧嘩になったりなんてことになりやすい。
 
 リテラシーという言葉で書いてしまうと、なんだか小難しげな感じだけど。
 そういう意味では、やっぱり今の時代はある程度テキストでコミュニケーションする能力ってのを鍛えるべきなんじゃないかと思う。

 
 そう思ってこの2年ブログを毎週のように書いてきたが、そういう文章力の練習としては、ブログは間違いなく良いツールだと思う。
 メールを同じ数送り続けていたら、多くの人にはスパムメール扱いされるだろうし、かといってテキストファイルで自分のPCにだけ保存していたら、誰の反応も見ることは出来ないし。

 ブログなら、コメントやトラックバック、アクセス数にブックマーク数とさまざまな形でフィードバックを見たり、共感や反感を感ることができるわけで、仮にブログが炎上してしまったり、燃え尽き症候群になってブログに飽きてしまっても、何かしら得られるものはあると思う。
 
 そんな練習ぐらいのつもりでブログを始めてみるのも良いんじゃないかなーと思う今日この頃です。

 もちろん、だからといって2年間ブログを書いてみて、自分の文章力が向上したのかと言われると怪しいところではあるんですが。

2006年3月30日

ブログは居酒屋コミュニケーションみたいなもの

 良くブログを書いたことが無い人と話をすると、「私は文章力が無いからブログなんて書けない」とかって話になることがある。

 多分、ブログに書くのを、ニュースサイトの記事とか本を書くとかいうのと同じと思うとそういう話になりやすいのかもしれない。
 でも、個人的には、実は普通のブログ書くのに、いわゆるおおげさな「文章力」なんて必要ないんじゃないかと思う。


 ちなみに、最初に断わっておくと、私はブログは「コミュニケーションのツール」だと思っている。
 
 もちろん、昔書いたみたいに、あくまでブログ自体は自分のメモぐらいの感覚で書いているわけだけど、その書き方のスタイルは実はメールとか、雑談に近い。

 要は自分の興味のあるニュースや出来事に対する感想を、書いて自分の考えを整理したり、記録したりする目的で書いているわけで、そもそも、独り言みたいなもの。
 でも、ひょっとしたら誰かが読んでくれるかもしれないわけだから、どちらかというと独り言だけど誰かに話しかけてる感じに近い。

 例えば、会社の同僚と居酒屋に飲みに行って、今日の日経新聞やYahooトピックに出ていた話題について話をする。そんな感じのノリだ。

 
 確かに、ニュースサイトや雑誌に記事を書いたり、本を書いたりって言う経験は、それほど多くの人がするわけじゃないから、「文章力」とかっていうと何だかおおげさな感じがするんだと思うけど。

 別に誰でもメールは毎日書いてるだろうし、飲みに行ったら会話もするはず。
 文字のコミュニケーションと思えば、誰でもが自分なりのスタイルでやっているはずで、全然特殊技能じゃない。

 ブログに書くのなんて、そんな感じで肩の力を抜いて書けば良いんだと思う。 


 なにしろ、同僚と居酒屋に飲みに行ったところで、自分の話自体を聞いてもらえるのなんて長くても正味1~2時間ぐらいだし、話を聞いてくれる人も数人が良いところ。

 それがブログなら時間は無制限だし、ひょっとしたら多くの人が話を聞いてくれるかもしれないし。
 もちろん誰も読んでくれないかもしれないけれど、メールのようにスパム扱いされることも無いわけで。
 結構お得なコミュニケーションツールだと思ったりするわけです。


 まぁ、そう思うと自分がブログを一生懸命書いているのは、転職して同期との飲み会とかがめっきり少なくなって、会話ができないストレスが溜まっているからかもと思ってしまったり。

2006年3月24日

匿名ブログも実名ブログも、リスクはそれほど変わらない

 前回の「今からブログを始める人には当然匿名ブログを進めます」という記事で、最初は匿名ブログで始めるべきだと書いたが、勘違いして欲しくないのは「匿名ブログなら何でもあり」だというわけではないという点だ。

 ちなみに、前回の記事には、Danさん、たつをさん、JDさん、たださんと、錚々たるメンバーからトラックバック(突っ込み?)を頂いてしまった。
 匿名・実名論ってのは議論し尽くされているようでも、やっぱり話題になりやすいのかなーと思う。
 とはいえ、一応このブログのススメコーナー(?)は、あくまでブログ初心者のビジネスパーソンの方をターゲットにしているので、もう一度その前提で会社員にとっての実名ブログと匿名ブログについてまとめると。


 そもそも、実名ブログのリスクとは、実名をさらすだけで発生するものではない。
 例えばブログのプロフィール欄に自分の実名を書いたところで、その名前と本人が読み手の中で結びつかなければ、プロフィール欄の名前はただのペンネームに過ぎないわけで。

 ただ、その「名前」が、例えば「会社名」と結びつくと話は大きく変わってくる。
 例えば「田中さん」がブログでNTT批判を展開するのと、「NTTドコモの田中さん」がブログでNTT批判を展開するのでは、受け取る人の印象は全く変わる。(例が適切かどうかは分かりませんが) 

 個人で発言している限りは、発言についても自己責任のはずだが、会社員の場合はどうしてもすべてがそれでは収まらない。
 特に大企業の場合、例えばその批判記事を取引先が読んだ場合、広報担当が読んだ場合、上司が読んだ場合、いずれにしたって何らかのリアクションが発生してしまうはずだ。
 企業や組織の肩書きを明示してネット上に意見を公開している以上、本人が個人的意見だと主張しても、誰かが組織や企業の意見として受け取ってしまったり、受け取られる可能性があると判断した場合、その発言が企業や組織の問題に変わってしまう。

 だから当然そのリスクを許容できない企業は、ブログ禁止を打ち出すだろうし、まだ態度を決めていない企業においても、自社の従業員の非公認の発言という行為自体を禁止しようという方向になってしまうのは、ある程度仕方が無いと思う。


 もちろん、企業や組織公認でブログを書けるなら、それに越したことはないんだけど、まだまだそういう会社は少ないと思うので、だから、とりあえずブログを始めるときにはできるだけ自分を企業や組織とひもづける情報については隠しておいた方が安全。
 なので、当然初めてブログを始める人に薦めるのは匿名ブログになる。


 ただ、勘違いしないで欲しいのは、匿名ブログとはいっても、その「ペンネームは誰か」ということを特定されてしまったら、結局実名ブログと同じになるという点だ。
 いや、もし、ばれないと思って書いていたとしたら、そのリスクは実名ブログよりも下手をしたら大きいかもしれない。

 ブログ自体を匿名で書いていたとしても、例えば友達だけにブログを教えていたりとか、異業種交流会で会った相手にはブログを見せていたりとかすると、自分で会社の人に黙っていたところで、どこかしらで話が伝わっていくものだ。
 何だかんだいって狭い日本。
 匿名ブログのあなたを知っている人と、会社員のあなたを知っている人がいつかどこかであなたの話題になる、なんてのは実はそれほど珍しい話じゃない。

 だから、匿名ブログを書いていたとしても、ある程度「いつかばれるのが前提」ぐらいの感覚で書く方が安全だと思う。
 (この辺の話は、たださんの「匿名は、維持されなければ意味がない」が参考になります)


 そういう意味では、前回の結論と矛盾しているように思えるかもしれないが、実は実名ブログと匿名ブログのリスクはそれほど変わらないのでは、というのが個人的な結論だったりする。

 なので、もしあなたが自分の上司を説得できて、広報担当が特に目くじらをたてない職場にいるのであれば、上手く根回ししてブログを書くことを公認にしてもらえるようにするのがやっぱりベスト。
 それが難しいなら、とりあえずは実名を公開している感覚をもちつつ、匿名でブログを書くというのが、普通の会社員にはお勧めかなーと思います。


 なんだかちょっとネガティブな話が中心になってきて、「そこまでしてブログを書く意味なんて本当にあるの?」とかいわれそうな感じになってしまったので、そろそろ次回はポジティブな話にしたいと思います、ハイ。

2006年3月18日

今からブログを始める人には当然匿名ブログを薦めます

 先日、自分が人気ブログ至上主義者だと思われて悲しいという話を書いたが、もう一つ良く勘違いされるのが自分のブログの匿名・実名論に対するスタンスだ。

 先に結論から書いておくと、もし今から初めてブログを始める人には、私は間違いなく匿名でブログを始めることを進める。


 まぁ、自分自身はFPNをはじめ、自分のブログやら、AllAboutやらで名前も写真も露出狂ばりに出しまくっているので、こう書いても説得力は薄いんだろうけど。
 自分が実名でブログを書いているのは、AllAboutでネット上に顔写真を出してしまってから吹っ切れたとか、それが自分の仕事の役にも立つと思っているとか、U30世代の無邪気な露出ぶりに理解できない焦りとか恐怖のようなものを感じたからとか、そういう小さい理由の積み重ねでしかない。

 正直、最初にブログを始めるときには、いかに徳力という名前にひもづかないニックネームのIDやタイトルをつけるべきかに苦心したし、実は今でもネット上に実名を晒しまくっていることに対する漠然として恐怖感のようなものがある。
 なにしろ苗字が珍しいだけに、一度出してしまったら後にはひけないし。
 何か悪いことをしてしまったり、ネット上で問題が発生してしまったら、一生その出来事と自分の名前がリンクして記憶されるかと思うと恐ろしいものがある。

 多分、他のブロガーに比べると、自分がブログに、やれどこに行ったとか、どこで食事したとか、誰とあったとか、カジュアルなことをほとんど書いてないのは、自分がビジネス系の話題にしかあまり興味が無いという性分が影響しているだけでなく、その辺のいまいちWeb1.0的(?)な本性のせいもあるんだと思う。

 今振り返ると、臆病者の自分がよくぞここまで実名で突っ走ってこれたもんだと、自分でしみじみ思ってしまうぐらいだ。


 ちょっと話がそれてしまったので、ブログの匿名実名論に話を戻すと。

 もちろん、実名でブログを書くことによるメリットというのはいろいろと存在すると思う。
 実際、自分がもやもやを振り切ってこの2年感実名でブログを書き続けてきた経験から言うと、実名でブログを書くことによるメリットというのは、非常に大きいと感じているのは事実だ。
 
 ただ、そのメリットは必ずしも実名でブログを書かなくても得られる可能性は十分ある。

 1年ぐらい前に「ブログは実名で書くべきか、匿名で書くべきか」という記事を書いたときに、ブログを書くことによるメリットをこんな風にまとめてみたことがある。

1・日々書くことで文章力が上達する(かもしれない)
2・書くことによって自分の思考を整理できる(かもしれない)
3・他のブロガーとディスカッションできる(かもしれない)
4・広告とかで若干のお金儲けができる(かもしれない)
5・他のブロガーと実際に会うことができる(かもしれない)
6・メディアでの執筆や本の出版のチャンスがもらえる(かもしれない)
7・本業に役立てることができる(かもしれない)

 その記事を書いたときにも同じ事を書いたが、これらのメリットは、実は匿名でブログを書いていても同じように得ることができるのが、ブログの面白いところだ。

 いわゆる2ちゃんねるの掲示板のようなところに匿名でコメントするという場合の「特定不可能な誰か」とは異なり、匿名でブログを書くという行為は少なくともそのブログを書いている人はある程度特定されうる。
(こういったペンネーム的な位置づけにある匿名は、正確には顕名と呼ぶらしい)

 だから、ブログにコンタクト用のメールアドレスでも書いておけば、少なくともブログに興味を持った人はコンタクトすることができる(匿名よりも実名ブログの方がコンタクトしやすいのは事実だが)し、実際にR30さんやcatfrogさんなど、匿名でブログを書いているのにイベントや講演に参加しているような人は多く存在する。

 まぁ、そもそも今の日本の大企業の中にいて、職業が特定されうる実名を晒してブログを書くという行為はリスクこそあれ、メリットはそれほど無い。
 もちろん、私のような小規模なベンチャー会社に勤めている人間は、会社の理解も得やすいし、仕事への好影響も出やすいわけなので、ブログを実名で書くのもメリットの方に目が行きやすい。

 でも、大企業の場合は、実名で書くデメリットの大きさを考えると、実名と匿名のメリットの差なんて誤差の範囲のはずだ。(自分がもしNTTをやめていなかったら、少なくとも実名ブログなんてありえなかったのは火を見るより明らかだし、ブログ自体を書いていない可能性も高いし。)

 
 まぁ、こんなもったいぶった書き方をしなくても、匿名ブログから始めるべきというのは、もう一つ一番分かりやすい理由がある。
 
 それは、匿名で書いていたブログをあるタイミングで実名ブログに変更するのは簡単だが、実名ブログで始めてしまうと、それを匿名ブログに変更するのは結構難しいということ。
 名前を晒してから、何か問題が起こって慌てて消したとしても、その問題の過程ですべての人が忘れてくれる保証はないし、なにしろGoogleなりネットのアーカイブサービスなりにデータがキャッシュされてしまったり、他のブログに引用されて消しようがなくなる可能性は十分ある。
 
 仮に実名ブログをやるつもりでブログを始めるにしても、ある程度は匿名ブログで初めて様子を見ながら、自信がついたら実名ブログにすれば良い。

 武士道よろしく「やあやあ我こそは!」と名乗らないと気がすまないから、実名ブログで始めたいという人もいるかもしれないが、まずは無名の足軽から始めてみるのが無難なのでは?と思う次第です。

2006年3月10日

読者の少ないブログの方が価値があるかもしれない

 先日、「ブログを多くの人に読んでもらえる方が良いとは限らない」という記事を書いたが、1月にそれに関連してちょっとショックな出来事があった。

 ブロガーカンファレンスの打上のときに、小鳥さんに「徳力さんはアルファブロガー投票企画とかやってますけど、僕らみたいなブロガーはどういう位置づけなんですか?」と聞かれてしまったのだ。

 どうも、投票企画を率先的にやってたために、「徳力は人気ブログ至上主義者」だと思われてしまっていた模様。(きっと多くの人がそう思っているんだろうけど、正直、結構悲しかった)


 この場を借りて、改めて釈明させていただくと、実は個人的には人気ブログ自体にはそれほど興味はなかったりする。

 こんな書き方をすると、逆に人気ブログに選ばれた方々に失礼かもしれないが、そもそもアルファブロガー投票企画を実施したのは、いわゆる人気ブログランキングとかアクセス数ランキングの視点だと、芸能人ブログとか、鬼嫁日記のような面白い読み物系のブログに注目が集まってしまうので、そうじゃないビジネス系のブログで多くの人に読まれているのは誰か知りたかったから。

 で、アルファブロガーとの座談会とかインタビュー本とかを企画したのは、もっと多くの日本のビジネスパーソンが、こういうブログを書くようになったらブログも、もっと日本も面白くなるんじゃないか、と思っていたからだ。

 その辺の感覚は、梅田さんのBlog論がらみの記事で「大組織に属する超一流の技術者や経営者が本気でBlogを書くということも、どうも日本では起こりそうもない。」という問題提起がされていたのをご存知の方であれば、理解していただけるのではないかと思う。


 だから、当然個人的には、アルファブロガーに選ばれるようなブログがもっともっと増えて欲しいと思っている。

 ただ、今からブログを始めて、すぐに有名ブログになることは不可能だとは言わないが、相当難しいと思う。
 既に各分野ごとにある程度有名ブログの中心というのはできているし、これだけブログが増えてくると自分のブログに気づいてもらうのも一苦労だ。

 なので、最初はアクセス数や広告収入を増やすことを目的にブログを始めない方が良いんじゃないか、と口説く書いているわけだ。

 
 じゃあ、ブログを書くのは自分のためにしか役立たないかというと、もちろんそんなことはない。 
 仮に多くの人に読まれることが無かったとしても、それでも、多くのアルファブロガーのようなビジネス系、論考系のブログを書くことは、かならず自分のためだけでなく、他の人の役にも立つと思う。

 その点で、個人的に大きな影響を受けたのが、昨年ダン・ギルモアさんが来日した際にイベントで発言されていたこと

たとえば、15人の読者しかいないブログでも、その人たちにとってものすごく切実で、非常に熱心に読まれているとすれば、人気があって(読者の数が多い)ブログよりも、情報の価値が高いと思う。(当日の詳細は小林恭子さんのブログをご覧下さい)

 ブログを既存のマスメディアと同じ価値感で捉えてしまうと、アクセス数や購読者数が多いこと=良いことと、考えてしまいがちだ。

 でも、インターネットやブログによって、既存のメディアではカバーしきれなかった膨大な情報が、私たち一般人によって発信可能になったことが、実は一番面白いところだと思う。

 実際、最近ブログを読んでいるおかげで、ニュースサイトでは取り上げられないけれども自分のビジネスにとっては重要なニュースに気づくことが出来たり、検索した結果、ニッチなサービスに関する他の利用者の感想なんかを読むことが出来るようになった実感がある。


 実際、アルファブロガー本企画でインタビューをした際にも、それぞれのアルファブロガーの方は、皆さん自分のためや趣味でブログを書いていたのが、いつのまにか多くの人に読まれるようになったという話をされていたのが印象的でした。

 そういう意味では、アクセス数や読者数を気にしながらブログを書くぐらいなら、多くの人は気にも止めないようなニッチで深い自分が興味のある話題を、自分なりの自然体の文章でブログに綴っているほうが、本当の意味で価値が出せるのかもしれない。

 そんなことを思ったりするわけです。
 (そうは言ってもやっぱり読者数とか、アクセス数は気になるんですけどね)

2006年3月 2日

mixi日記に慣れたら、ブログにも挑戦してみて欲しいと思う

 先日から、自分なりの「ブログのススメ」をまとめ始めていますが、「ブログを多くの人に読んでもらえる方が良いとは限らない」という記事に対して、鋭い指摘を頂いたので、ちょっと寄り道をしようと思います。

 まず、ekkenさんには「多くの人が読むことも、頭に入れておこう」というトラックバック、Doraさんには「コミュニケーションを主とするなら、ブログよりまずSNSをやってみるのがいいのかも」というコメントを頂きました。


 お二人の言うことは至極ごもっとも。
 これから書こうと思っていたことを先に書かれてしまったので、話をはしょると。

 ekkenさんの言うように、「ブログに書く」ということは、ターゲットを絞って書いたとしてもそれ以外の人に読まれるリスクがあります。
 それを意識せずにネット上に本音やプライバシーをさらしてしまって、炎上したり痛い目にあった事例は後を絶ちませんし、最近はテレビや雑誌でも「ブログの危うさ」みたいな話が増えつつあります。


 そういう意味では、Doraさんの言うようにmixi日記のようなアクセス制限のかけられるSNSで始めた方が安全ですし、なにより、知り合いとのコミュニケーションを目的にネット日記をやるなら、そもそもmixi日記の方が向いてます。

 以前、みたいもん!のいしたにさんがmixi日記を道場と表現していましたが、そういうことで良いんだと思います。
 普通の人はmixi日記から始める方が無難だと思いますし、私もそちらを勧めます。


 ただ、個人的には、それでもやっぱり一度ブログに挑戦してみて欲しいなーと思います。

 「ブログは自分のために書くべきだ」とか「ブログを多くの人に読んでもらえる方が良いとは限らない」とか、ちょっとブログに否定的な感じで書き始めてしまったので、勘違いされた人もいるかもしれませんが。

 私が強調したかったのは、むやみに多くの読者に読まれるブログを目指したり、アクセス数を増やしたりする必要はないんじゃないかという点です。


 当然、新しいブログの書き始めは読んでくれる人も少ないでしょうし、コメントやトラックバックのような目に見えるリアクションも少ないですから、テンションを維持するのも結構大変です。

 ブログを書けばすぐに多くの人が読みにくるもんだと思っていると、思いのほか誰にも読んでもらえないという事実とのギャップに落胆して、すぐにブログをやめてしまう人も多いみたいです。(くどいようですが、実際、私も2回挫折しました(汗))
 また、読者数を増やすことが目的化して、やたらとスパムトラックバックとかに走る誘惑に駆られてしまうのも寂しいですから、やっぱり最初は読者も増えないことを前提に、自分のためにブログは始めるべきじゃないかと思うわけです。


 でも、その分、ブログを続けていると、いろんなことが楽になったり、良いことがあったりします。
 

 昨日、ちょうどブログブームの火付け役でもあるシックスアパートさんのイベントに参加させてもらって改めて思いましたが。
 ブログは人によって書いている目的も違えば、それによって得られる結果も実に多様です。

 例えば、ブログを書いている目的が、知的生産のツールだったり、コミュニケーションのツールだったり、パーソナルメディアのツールだったり、仕事だったり、趣味だったりと、人によって多彩なら。

 それによって得られる結果も、自分が少し賢くなることだったり、友達との会話が楽になることだったり、アフィリエイトの収入だったり、他のブロガーとの出会いだったり、執筆依頼だったり、ヘッドハンティングだったり、炎上だったりと、実に多彩。

 でも、これってある程度ブログを継続して書かないと、実感できないことでもあるのが難しいところです。
 なかなか、言葉だけでは説明できないわけで。


 まぁ、とにかく、せっかくこんな面白いツールが無料で利用できるわけですから、是非もっと多くの人に試してみてもらいたいと思うわけです。

2006年3月 1日

注:「ブログのススメ」カテゴリについて

 もう、お気づきの方も多いと思いますが、「ブログのススメ」カテゴリは、これからブログを始める人向け及び自分のブログ論まとめエントリです。
(最近、知り合いにブログの始め方を聞かれることが多いので、「ここ読んどいて」で済ませられればと画策中(汗))

 今更な話も多いので、私のブログを読んでいただいているような濃いブロガーの方には必要ないと思われます。

 いつもの「ですます」調の文章と違う「である」調の文体で書いてありますので遠慮なくスルーしてください。

2006年2月24日

ブログを多くの人に読んでもらえる方が良いとは限らない

 昨日は、「ブログは自分のために書くべきだ」と書いたけど、それはもちろん紙のノートに日記を書くとか、ワードかなんかで自分のパソコンの中で日記を書けば同じことだって言う話ではなくて。
 当然、わざわざネット上に自分の文章を晒すという行為には、自分ひとりで日記を書いているのと大きな違いがある。

 最も強調したかったのは、大勢の人に読まれるのを前提にしたり、目標にしてブログを始めるのはどうなんだろうという話で、言い換えるなら、多くの人に読まれることが必ずしも良いことではないのでは?という点だ。


 人によって違うとは思うが、個人的にブログの最大の魅力と感じているのは、ブログのコミュニケーションのツールとしての側面だ。

 自分が感じた疑問や、出来事に対する考えなんかを人に聞いて欲しいとき、皆さんはどうするだろうか?
 隣の席の人に話しかけるかもしれないし、飲み会であった人に話すかもしれないし、友達にメールを送るかもしれない。

 ブログに書くということは、結構そういう感覚に近い行為だと個人的には思っている。
 話しかけたり、電話をしたり、自分から相手に「聞いてくれ!」と相手の邪魔をするコミュニケーションだ。メールは一応受け取り手は返事のタイミングを自分で決めることができるから、電話ほど相手の邪魔をするわけじゃないが、それでも相手の注意をこちらから引くことになる。

 ブログの面白いのは、読み手からこっちの書いた文章を読みに来てくれるという受身のコミュニケーションになっているところだと思う。
 読む側は、読みたいときにブログにくればいいわけだし、興味が無ければ読みに来なければ良い。
 新しい形の緩いコミュニケーションだ。

 もちろん、誰にも読まれないかもしれないけれど、誰かに読んでもらえればその人がコメントなり、トラックバックなりでコミュニケーションが取れるかもしれないし、飲み会なんかであったときにその文章を前提に会話を始めることができたりする。
 自分が最近ブログのおかげで、そういったコミュニケーションが凄い効率的にできているのは実感するし、これまでのメーリングリストでは以外に難しかったことだと改めて思う。


 で、昨日の「ブログは誰かのためでなく、自分のために書けばいいと思う。」の話に戻ると。

 実は、私はいつも「ですます」調でブログを書くようにしている。
 それが、昨日の記事(今日も)は実験もかねてあえて「である」調にしてみた。
 (気づいてくれた人が、どれだけいるか分かりませんが・・・カイさんは気づいてくれたみたい)
 

 ターゲットは、ブログをどう書けばいいか迷っている初心者の人、それも最近渡しに相談してきた何人かの人、そう割り切ってその人に説明するつもりであえて言い切りで断定調に書いてみた。
 当然、かなり横柄に見えたと思うし、「何だこいつはエラソーに」と感じた人も多かったと思う。

 実際、昨日の記事に対するはてなブックマークのコメントでは「ベストオブ読む気がしない」文章なる不名誉な章ももらってしまった。
 正直、さすがにこれは大ショックだったけど、ある意味当然の反応だとも思う。
 

 私の昨日の記事は、ブログを悩んでいる初心者の人をターゲットにコミュニケーションを取ろうとした記事だ。
 なのに、それをFPNのようなそれ以外の読者もいるサイトに投稿すれば、当然ターゲット以外の人の目にも入る形になるわけで、ターゲットじゃない人にとっては時間の無駄になってしまうということだと思う。

 いくらブログがゆるやかなコミュニケーションだと私が言っても、多くの人に届いてしまうと、結果的にスパムメールに近い扱いになってしまうこともあるということだと思う。
(もちろん、自分の文章の質がもっと高ければ問題はないんでしょうが、まぁそれは仕方が無いとして)


 たしか、梅田さんがブログの来訪者が一日3000人ぐらいを越えると、ブログのターゲットとしては想定外の人が増えてきて場が荒れやすくなるというような趣旨の記事を昔書いていたと思うが、やっぱり大勢の人に読まれているということはそれなりに期待されるレベルも高くなってしまうし、いろんな人のいろんな反応を受けるようになるということだと思う。

 そういう意味では、大勢の人に読まれるのを目指して肩肘張ってブログを書くよりも、最初はあくまである程度顔の見える人を相手に話しかけている感覚で、気軽にブログを始めるほうがいいんじゃないかなーと思ったりするわけです。

2006年2月23日

ブログは誰かのためでなく、自分のために書けばいいと思う。

 最近、会社でも個人でもブログ漬けの活動をしていることもあり、「どうやれば多くの人に読んでもらえるブログを作れますか?」という質問をされることが多い。

 まなめさんの304 Not Modifiedなどで、ブログ文章術にからんだ話が盛り上がっているのを見つけて良い機会なので、便乗して自分の意見もまとめて書いておきたいと思う。

 
 個人的な結論から先に書いてしまうと、私は「多くの人に読んでもらうのを目的に」ブログを始めるべきじゃないと思っている。

 もちろん、多くの人に読んでもらえる価値を否定するつもりは毛頭ないが、少なくとも、普通のビジネスパーソンが仕事の片手間にブログを書くのであれば、最初から大勢の人に読んでもらう前提でブログを始めるのは勧めない。

 
 ブログというのは、実に多様な可能性を拓いてくれるツールだ。
 ある人は単純に日記として使っているし、ある人はアフィリエイトで収入を得るのに使っているし、ある人はパーソナルブランディングのツールに使っている。

 鬼嫁日記や生協の白石さんのように大いに注目されて書籍化やドラマ化がされたりするブログもあるし、眞鍋かをりのように大量のコメントやトラックバックがつく有名人ブログもあるし、ブログがきっかけでメディアに露出することになったり、執筆の依頼が来たりするブログもある。
 

 ブログを書いたことの無い人は、どうしても普段そういったブログを読む側にいるので、ブログは読まれるものだと思いがちなのかもしれないが、実はほとんどのブログはそんなに大勢の人に読まれることはない。
 そもそも、総務省の発表が正しければ日本には400万とか500万のブログが開設され、さらに日々開設され続けているわけで、その中で今既に有名になっているブログに追いつき追い抜くほどの有名ブログを素人が始めるというのは並大抵の話ではない。


 ブログのようなCGMが既存のメディアの事業を脅かすという話が盛り上がったりしているので、人によっては素人のコンテンツが現在のプロのコンテンツを置き換えると勘違いしている人もいるみたいだが、あくまで素人にセミプロやプロになるための効率の良い道が拓けただけで、誰もがプロ並みの扱いを得られるわけではない。
 個人的には、今後も主流を占めるテキストコンテンツはプロの手によるものが中心だろうと思う。

 
 もちろん、上手くやれば、素人でもブログを使ってアフィリエイトやGoogle Adsenseで月に数万円稼いだり、その道の専門家としてメディアに注目されるようになる可能性は十分あるし、それに挑戦するのは良いと思う。
 ただ、最初からそれをゴールにブログを始めるのは、相当大変なことだと覚悟して始めた方が良い。
 なにしろ、誰もが同じ事をやれるわけで、競争は相当厳しい。
 別に仕事を持っている人が、ブログを本業にしているような人や主婦層に太刀打ちするのはかなり大変なことだ。


 じゃあ、ビジネスパーソンはブログを書くのが無意味かというと、もちろんそんなことを言いたいわけではなく、「人に読んでもらうために」ブログを書くのはやめた方が良いと言いたいだけだ。

 要は、「自分のために」ブログを書けば良い。
 
 これは、アルファブロガー本のインタビューの過程で、多くのブロガーの人たちの話を聞いていても感じたことだが、アルファブロガーに選ばれた人の多くが、ブログを自分のメモ帳であったり、自分の興味を引いたことを書き残しておくとか、面白い話だから皆にも知ってもらいたいというぐらいの感覚で書いている。
 
 もちろん、今は多くの読者がいるから、多かれ少なかれ読者を意識して書いているとは思うし、自分のメディアと位置づけて日々ブログを書いている人もいると思うが、想像以上に肩の力が抜けている人が多いのが印象的だった。
 梅田さんはブログを「知的生産のための道具」と呼んでいたが、そういう位置づけの人が多いんだと思う。

 
 自分のための道具として、ブログを書くのであれば読者の目を意識して文章の書き方や言葉遣いを気にする必要はないし、ページビューが多いとか少ないとか、コメントやトラックバックがあるとか無いとかで一喜一憂する必要はない。

 多分、書いているうちに自分なりのブログの価値というのが見つかると思うし、ひょっとしたら他のブログを書いている人との出会いやコミュニケーションが広がるかもしれないし、多くの読者に愛されるブログになるかもしれない。

 でも、仮にそうならなくても、仮に全く誰にも自分のブログを読んでもらえなかったとしても、自分のためにブログを書いている限り、少なくとも自分の考えが整理できたり、文章を書く練習にはなるはずだし。
 自分には向いていないと思えば、すっぱりブログを書くのはやめて、読者に戻ればいい。


 まなめさんもブログで書いているように、難しいことを考えてやめるぐらいなら、とにかくやってみることが大事なんじゃないかと思う。

(※実際、私自身が過去に2回、ブログを初めて途中で挫折した経験があったり)

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