2010年6月 7日

富の未来 (アルビン・トフラー)

4062134527 「富の未来」は、「第三の波」や「パワーシフト」などの書籍でも有名なアルビン・トフラー氏の書籍です。

 かなり以前に買って読んでいたのですが、読書メモを書いてなかったので遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 「富の未来」というタイトルだけを見ると、いわゆる資本主義にある金銭的な「富」の未来について書かれている書籍を想像されると思いますが、この本で中心的に語られているのは非金銭経済という、いわゆる金銭的な価値や指標にあらわれてこない経済についての考察。

 個人的に「クラウドソーシング」や「ウィキノミクス」のような集団の活動が価値になったり、相互に助け合ったりと言う世界観がネットの可能性として非常に気になっているのですが。
 この富の未来では、そういった狭義の非金銭経済だけでなく、産業全体のトレンドとして経済活動の重心がシフトしている点が詳細に考察されています。

 個人的に読んでいて辛かったのが、日本は第二の波である工業社会においては大成功をおさめることができたのに対し、その結果として、「工業時代の硬直的な規則によって、柔軟性をもつことがほぼ不可能になっている。工業時代の残滓である硬直的な規則が緩められるか置き換えられないかぎり、日本は明日への競争で遅れ続けるだろう。」と指摘されていた点。
 思い当たる節が多々あり、この問題の根の深さを痛感させられます。

 将来の日本を考える上で、価値観の本質的な変化が求められていることを理解したいという方に是非お勧めしたい本です。


【読書メモ】
■富の未来を予想するには、金銭を得るために行っている仕事だけでなく、「生産消費者」として誰でも行っている無報酬の仕事にも注目する必要がある

■三つの富の体制
・第一の富の波:農業文明。限られた範囲内ではあるが、求めるものを自然が生産するようにすることが可能になった
・第二の富の波:工業社会。あらゆるものが大規模化し、大量生産、大衆教育、マス・メディア、大衆文化が生まれた。
・第三の富の波:知識経済。生産、市場、社会の脱大規模化、細分化をもたらしている。

■急成長する新しい経済の要求と、古い社会制度の構造の惰性との間に大きなズレがあるという問題にぶつかっている

■一日24時間週七日の未来
 時間の高速化と不規則化に関連して、時間に関するもうひとつの変化が起こっている。定時型の活動から連続型の活動への変化である。

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2010年6月 7日

インターネットはいかに知の秩序を変えるか?(デビッド・ワインバーガー)

4990334531 「インターネットはいかに知の秩序を変えるか?」は、米国で有名なマーケティングコンサルタントとして知られるデビッド・ワインバーガー氏の書籍です。

 「グーグル的思考」で言及されていた関係で、買って読んでみたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 この本では、タイトル通り、インターネットがいかに「知」のルールを変えたかと言う話が論理的に展開されます。
 ネットにより情報の地位や扱いが大きく変わったという話は一般的によく言いますが、この本に書かれているように体系的に整理されている本は、これまでほとんど無かったように思います。

 この本の原題は「Everything Is Miscellaneous」。
 本文中の訳でいくなら「全ては種々雑多」であり、完璧な体系的な分類はありえないというところでしょうか。
 
 インターネットによって何故既存の産業はその地位を根本から揺さぶられているのか、現在おきているパラダイムシフトの本質的な部分を理解したい方には、是非お勧めしたい本です。
 

【読書メモ】

■ブラウジングにはウィンドウショッピング以上の意味がある。
 ブラウジングでは、店が念入りに検討して配列した商品構成を意図的に無視するのだ。

■何が欲しいかということを発見することは、欲しいと思っている本を見つけ出すのと同じぐらい、時としてそれ以上に重要なことである。

■整理の三段階
・第一段階:我々は物質それ自体を整理する
・第二段階:情報を対象物そのものから切り離し、カード等で分類する
・第三段階:内容はビットへとデジタル化され、内容に関する情報もまたビットで保持される

■整理の第三段階の実践は、我々が皆これに慣れるに従い、世界や世界に関する知識について我々に深く浸透している考え方のいくつかを弱体化させる

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2010年6月 7日

神のごとく創造し、奴隷のごとく働け!(ガイ・カワサキ)

4478330832 「神のごとく創造し、奴隷のごとく働け!」は、米国で有名なマーケッターとして知られるガイ・カワサキの書籍です。

 数年前にガイ・カワサキのインタビューをポッドキャスティングで聞いてから彼のファンなのですが、古本を買って読んでいたのを読書メモを書いてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 タイトルだけ見ると、なんだか3K職場にありがちな社長の発言とかに見えてしまうかもしれませんが、原題は「Rules For Revolutionaries」つまり特にビジネスの世界で革命的な変化を引き起こしたい人のための手ほどき書です。

 米国では非常に売れた本らしいのですが、個人的にはそんな本の中で日本のPDCA的な企画のサイクルが良い例として取り上げられているのが妙に印象的でした。

 1999年に出版された古い本なのですが、起業家に対するメッセージとしては今も古びていない非常に刺激的な本ですから、起業を志している人や世の中に革命的な新しいものを生み出したいと考えている人には参考になる点が多々ある本だと思います。


【読書メモ】

■合気道マーケティング
 敵の強さを窮屈な弱点に変えた

■ルールを変えない者は、革命家になれない。
 概念を変えない者は、ルールを変えることができない。

■革命的思考に至るプロセス
1.粛正:あなたの思考を限定し、曇らせている偏見、予断、古い手続きを排除する
2.刺激:新しい解決策と新しい行動形態を模索するための挑戦的かつ攻撃的な方法
3.沈殿:異質な思考を導入したときに起こりうる、突然にどこからともなく固体が現出する

■間違った人々を避けることは、正しい人々を惹きつけるのと同じぐらい重要だ。
 間違った人々は、正しい人々をいびり出してしまう。

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2010年5月31日

大企業のウェブはなぜつまらないのか (本荘修二)

4478000220 「大企業のウェブはなぜつまらないのか」は、エコシステム・マーケティングの共著者でもある本荘修二さんが書かれた書籍です。

 先日AMNのソーシャルメディアマーケティング勉強会に本荘さんに参加いただいた関係で、改めて読んで読書メモを書いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 この本は2007年に出版された本なのですが、今改めて読むと2007年の段階で本荘さんがソーシャルメディア時代のマーケティングの視点を明確に予測されていたのに驚かされます。

 また、一方で日本においても先端的な取り組みをしていた企業が多数いたことにも勇気づけられますので、ソーシャルメディアの登場で日々戸惑を感じているマーケティングの担当者の方には是非読んでいただきたい本です。

 「グランズウェル」や「ブログスフィア」、「ビジネス・ツイッター」と合わせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■大企業の経営課題
・成長:日本企業は売上の成長をおさえても利益を追求すると言う苦しい戦いをしてきた。
・人口:日本の人口の減少は消費者対象の事業を営む企業に取って深刻な問題である
・顧客ニーズ:顧客ニーズの多様化が言われて久しい。しかも顧客の要求は厳しくなる一方だ。
・チャネル:大きなパワーを持つチャネルが顧客を握っており、メーカーは苦境に立たされている
・メディア:現在のメディア戦略の延長線上に未来はない

■大企業に求められる二つの能力
・自社メディア:ネット化社会では自らのメディアの重要性が高まる
・顧客との対話:もともとは顧客との対話が得手だったはずだ。しかし今では顧客は遠くなったのではなかろうか。

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2010年5月31日

売れるデザインのしくみ (ウジトモコ)

4861006325 「売れるデザインのしくみ」は、視覚マーケティングを提唱されているウジトモコさんの書籍です。

 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 ウジさんの本は以前に、「視覚マーケティングのススメ」や「視覚マーケティング実践講座」を読ませていただいていますが、デザインをいかに実際のビジネスやマーケティングに生かすべきかというところを具体的にアドバイスしてくれるのが印象的です。

 今回の書籍でも、「売れるデザインのしくみ」というタイトルに見られるように、企業が売上を上げていくためにどのようにデザインに取り組むべきかというアドバイスが多数の実例とともに展開されていますので、つい日頃はデザインを「デザイナー」に任せっぱなしにしてしまうという方には参考になる点が多々ある本だと思います。


【読書メモ】

■デザインを日常的に多くの人に使ってもらうための壁
・「アートディレクション」についての無関心
・「デザインの知識」のコレクション化

■視覚を積極的に使い、高スペック商品にみせる三つのポイント
・他に流通しているものと形状を変える
・異ジャンルの高品質のものと、同じトンマナを付ける
・デザインの品質(クラス)そのものを上げる

■デザインのタイプを決める二つの意味
・私はこんな人ですよ、と宣言する
・あなたに対して、私はジャストフィットしていますよ、と宣言する

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2010年5月31日

プレゼンテーションzen (ガー・レイノルズ)

4894713284 「プレゼンテーションzen」は、タイトル通りプレゼンテーションのあるべき姿について解説されている書籍です。

 先日ある企業の社内勉強会で講演した際に、著者のガー・レイノルズさんが講演をされていたそうで、社内向けに配られた本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 この本では冒頭で、日本のビジネスマンがパワーポイントに文字を詰め込みすぎた資料を作っていることを、悲しむくだりから始まるのが非常に印象的。
 私自身、ついついパワーポイントに情報を詰め込んでしまう傾向があるのですが、著者はプレゼンのスライドと配布資料は完全に別にするべきだという持論を明確に論じています。

 日本ではパワーポイントのプレゼン資料をそのまま配布資料として配るのが一般的になっていますが、これがそもそも間違っていると言うのは、正直言われてみるまで気がつかない点でした。

 自分はプレゼンテーションスライドの作成に自信をもっていると言う方も、かなり刺激を受ける本だと思います。


【読書メモ】

■一体いつから、聴衆は文字を読むことと話を聞くことを同時にこなせるようになったのか?

■なぜ日本の駅で売られているシンプルな駅弁の精神を、ビジネスに関するプレゼンテーションに取り入れることができないのだろうか?

■ハイコンセプトの6つの感性
・デザイン(機能だけでなく)
・物語(議論よりも)
・調和(焦点よりも)
・共感(論理ではなく)
・遊び心(真面目だけでなく)
・生きがい(蓄積よりも)

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2010年5月26日

企業のTwitter運営ポリシーを9つの視点から考える(その3) を日経NMに投稿しました。

nikkeinetmarketing_logo.png 日経ネットマーケティングで連載を行っているコラム「カンバセーショナルマーケティングの近未来」に新しいコラムを書きました。

 今回も、前回に引き続き、Twitterの具体的なマーケティング活用について考えてみています。
 不明点や不足点等ありましたら、記事の方でもこちらのブログでも遠慮無くご指摘下さい。

企業のTwitter運営ポリシーを9つの視点から考える(その3)

「前回のコラムでは、企業のTwitter運営ポリシーを9つの視点に分け、その中からほかのTwitterユーザーとコミュニケーションを取るタイプの運営ポリシーとして「パッシブサポート型」と「パッシブ雑談型」についご紹介しました。
 今回は、ほかのTwitterーユーザーとより積極的にコミュニケーションを取るタイプの運営ポリシーとして「アクティブサポート型」と「アクティブ雑談型」について考えてみたいと思います。」


※このコラムでは、先日公開したカンバセーショナルマーケティングの講演資料でまとめた話の掘り下げだとか、実際にソーシャルメディアを活用したマーケティングを実践する際のステップなどを書いていければと思っています。

nikkeinetmarketing_banner.png 

2010年5月25日

コカ・コーラの取り組みに学ぶ、企業のソーシャルメディア活用の4つの真実

 先日、コカ・コーラさん招待の上海ツアーについてご紹介してから、すっかり間が空いてしまいましたが、上海ツアーの過程でコカ・コーラさんのアトランタ本社のソーシャルメディアへの取り組みについてのプレゼンを聞ける機会があったので、ここでご紹介しておきたいと思います。

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(Photo by coolinsights)

 プレゼンをしてくれたのは、Digital Communications Managerのナタリー・ジョンソンさん(NatalieJohnson)。なんでも33歳ぐらいだそうですが、以前GMでもソーシャルメディアの担当をされていたとかで、コカ・コーラの今後のソーシャルメディア関連の活動の中心人物という印象でした。

 プレゼンの詳細は記事の最後につけた動画をご覧いただければと思いますが。
 個人的に特に印象に残ったのが、ソーシャルメディア活用の「4R」
 Review、Respond、Record、Redirectという四つのキーワードの頭文字を踏まえたメッセージです。

 順番に簡単にご紹介すると下記の通り。

【ソーシャルメディア戦略の4つの「R」 (4R Social Media Strategy)】

■Review
 まず、ソーシャルメディア上の発言をレビューする。
 コカ・コーラは英語だけでも一日に5000件以上言及されているので、Radian6やScoutlabsのようなサービスを活用してモニタリングの仕組みを構築するのが重要とのこと。
 米国のソーシャルメディア関連のプレゼンや講演では、まず最初にこうしたレビューとかListenがキーワードに並ぶことがかなり当たり前になってきた印象です。

■Respond
 次にポイントとなるのがソーシャルメディアへの反応の仕方。
 ソーシャルメディア上で実施されているのは、対話や会話であり、利用者に関係のある対応をすることが重要。
 コカ・コーラではOnline Social Media Principlesなるソーシャルメディアポリシーを設けたり、Blog Squadなる専門チームを構成することで、利用者との会話につとめているとのこと。

■Record
 個人的にちょっと新しいなと思ったのが、このレコード(記録と訳していいんでしょうか?)というキーワード。
 当日は事例としてコカ・コーラが過去に実施したHappiness Machineというビデオが紹介されましたが、企業のRespondのプロセスを、真面目な対話だけでなくエンターテイメント要素のあるビデオ等でも共有していくべき、という趣旨のようです。
 キーワード的には、何かしらの活動を実施したのであれば、それを必ず記録してソーシャルメディア上で共有しようという趣旨も含まれているように感じました。

■Redirect
 最後のRは、リダイレクト。直訳すると「向け直す」とかになってしまいますが、どちらかというと利用者にいかに上記のRespondやRecordで生成されたコンテンツを見せていくかと言うポイントのようです。
 YouTubeやFacebookなどソーシャルメディア上に散らばっているコンテンツを、いかにSEOやSEM、相互リンクなどで利用者の目に触れるようにするかに注力されているとのことでした。
 あまり細かくは言及されなかったのですが、ここはいろいろと工夫の方法がありそうな気がします。

youtube_coce.png

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2010年5月17日

グーグル的思考 (ジェフ・ジャービス)

4569708196 「グーグル的思考」は、米国でブロガーとしても有名なジェフ・ジャービス氏がグーグル的経営手法の可能性について考察した書籍です。

 かなり以前に買って読んでいたのですが、読書メモを書いてなかったので遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 タイトルだけ見ると、「ザ・サーチ」のようにグーグル自体の分析をしている本のように見えてしまうかもしれません。
 ただ実は、この本で考察されているのはもともとの英語での書籍のタイトル「What Would Google Do? (グーグルならどうする?)」にあるように、インターネット時代の経営やマーケティングをグーグルのように全く新しい視点で考えようと言うメッセージです。

 ジェフ・ジャービス自身が、米国で有名な炎上事例であるDELL HELLというネガティブキャンペーンのきっかけとなった人でもあり、自らの体験も踏まえての「客との関係をひっくり返してみよう」というメッセージを企業に提示しているわけです。

 インターネットやソーシャルメディアの進化によって企業がつきつけられている本質的な課題や可能性について考えさせられる本ですので、ソーシャルメディアを活用したマーケティングに携わる方だけでなく、経営企画や顧客サービスを担当している方々にも是非読んで欲しい本です。
 「グランズウェル」や「ブログスフィア」、「ビジネス・ツイッター」と合わせて読むのもお勧めです。


【読書メモ】

■デルヘル(デル地獄)2005年6月
 ジェフ・ジャービスのデルに対する批判記事が、グーグルで「デル」を検索した際に、1ページ目に表示されるように
→2005年8月 ビジネスウィーク誌がこの一件を記事に

■ジェフ・ジャービスからのデルに対する助言(2005年8月)
・ブログを読むこと
 彼らを単なる「ブロガー」と侮ってはいけない。彼らこそ、消費者であり、市場であり、運が良ければあなたの顧客となる人々なのだ。
・消費者と対話する。
 ブログに対する御社の方針は「見るには見るが、介入しない」だそうだが、それは消費者に対する侮辱だ。
・ブログを開設する。
 ブログを書くことで、御社が消費者との対話を恐れていないことの証になるからだ。
・マスコミやブログ上の悪い評判に耳を傾け、自らに問題があることを認める。
 その上で、今後どのように向上していくかを示してくれれば、こちらも力になれる。

■その後のデルの対応
→2006年4月 不満や解決策を提示しているブロガーたち一人一人と接触するように。
→2006年7月 デルのブログ「ダイレクト・トゥ・デル」が開始
       ライオネル・メンチャカが登場してから事態は一変悪名高き炎上パソコンについても、真っ向から話しあった。
→2007年2月 マイケル・デルはアイデア・ストームの立ち上げを命じた
→2007年 1億5000万ドルを投じて、悪名高い顧客サポートセンターのテコ入れを図った。(処理時間を計測する代わりに、問題一つの解決にかかる時価を計測するようにし、電話たらい回しの問題を45%から18%にまで削減)
→デルに対する不満をブログに書いたら、デルから連絡が来て問題が解決したという記事が、様々なブログ上で見られるようになった。

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2010年5月17日

ザッポスの奇跡 (石塚しのぶ)

4862234054 「ザッポスの奇跡」は、非常に特徴的な経営手法で注目されているザッポスについて考察されている書籍です。

 河野さんが推薦されてたので、気になって買って読んでいたのですが、読書メモを公開できてなかったので書評抜き読書メモを公開させて頂きます。

 浅い理解でのMBA的な世界で一般的に言われている顧客サービスの常識や、経営の常識というのは、実は所詮ここ数十年で形成されたものにしか過ぎません。
 特にインターネットによって価値観や、コミュニケーションのコストが大幅に変化している中、一般的な正解というのを元に教科書的な経営手法を行うことが、いかに視野が狭いアプローチかと言うのを、この本を読むと思い知らされます。

 もちろん、ザッポスが実践しているような顧客第一主義を本当に実践した経営手法は、実はインターネット以前からも実践している企業はあり、個人的にはザッポスはネット時代版ノードストロームやフォーシーズンズホテルという印象も強いのですが。本荘さんのコラムによるとすでにザッポスはノードストロームも超えているという印象もあったりするようです。

 当然、だからといってザッポスの経営手法をコピーすれば、どんな会社でも成功すると言うわけではない、というのがまた難しいところなのですが。
 インターネットによる構造的な変化が、経営手法や顧客サービスにも新しい選択肢を提示してくれているわけで、そんな新しい可能性を真剣に考えてみたい方には、是非オススメしたい本だと思います。


【読書メモ】

■「幸せのデリバリー」
 人や状況によって、サービスの「行動」は違うが、結果として生まれるのは、社員にとっても、顧客にとっても、「忘れがたい体験」である。

■「サプライズ・アップグレード」
 リピート顧客に対しては、無条件で翌日配達サービスにアップグレードする

■「普通の会社ならTV広告などマス・メディア広告に大枚をはたくところを、ザッポスではそれを選ばず、代わりに、顧客サービスに投資しているのです」

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