「なぜステマがネットで騒動になるのか」の講演資料を公開しました。

 先日、JAROさんとJIAAさんの共同セミナーで「なぜステマがネットで騒動になるのか」というテーマで講演をさせて頂いたのですが。
 意外にその資料を社内勉強会等で使いたいというニーズがあるようなので、一部のスライドを数枚外したバージョンを公開させて頂きます。

 
 スライドにも書きましたが、ネタとしての宣伝行為を「ステマ」と呼ぶものではなく、本当の意味での「ステルスマーケティング」は視聴者や読者を騙すという意味で卑怯な行為というだけでなく、ソーシャルメディア時代においてはステマがばれた際の炎上リスクを考えると非常にリスクが高い行為だと考えていますが。

 昨年の商業メディアによるステマ騒動で業界全体が健全化の方向に舵を切ったにもかかわらず、まだ各所でたまにステマのプチ炎上騒動がおこっているのは非常に残念なことだと感じています。

 たいした資料ではありませんが、社内の理解啓発や、誤解の解消などに使って頂ければ幸いです。

 
 なお、セミナーの当日の様子は広報会議さんが記事にしてくれてますので、ご参考まで。
ステマ騒動、起こさないためには?JARO・JIAAがセミナー開催
160631

「誰でも発信時代」の功罪 報道への視線厳しく を日経MJに寄稿しました。

先日、日経MJ「奔流eビジネス」に寄稿しているコラムが掲載されましたのでお知らせします。
今回は、熊本地震の際におこった報道機関への批判についてご紹介させて頂きました。

是非メディアの方々には、他社の失敗から学んで頂いて、今後は一致団結した被災地支援に集中できると良いなと強く思います。


「誰でも発信時代」の功罪 報道への視線厳しく

 熊本で発生した一連の地震から1カ月が経過しようとしている。
 5年前の東日本大震災においては、偶発的にツイッターを中心としたソーシャルメディアの災害時の利用手法が注目され、実験的な試みがなされていた印象が強い。
 一方で、今回の熊本地震では、5年前に比べるとツイッターだけでなくLINEやフェイスブックなども、より多くの人々に普及している。ある程度、災害時におけるソーシャルメディア活用のメリットとデメリットが明確になってきた。
 崩れた住宅の下敷きになった家族がLINEで助けを求め命を救われた逸話や、ツイッターやフェイスブックをうまく活用した地域が多数の支援を直接得られることができたなどの話にも事欠かない。

 学生たちが立ち上げた「Youth Action for Kumamoto」は、フェイスブックなどで集めた情報を、グーグルの地図サービスに集約。給水所や避難所、炊き出しの場所を分かりやすく示して貴重な情報源となった。
 一方で、ソーシャルメディア上でのデマの拡散や、必要以上の物資が集まっても発言が広がり続けることなど、デメリットも再確認された。

続きは日経新聞のサイトでご覧ください。
160610nikkeimj

LINEモバイルの衝撃 「メッセンジャー」が主役に? を日経MJに寄稿しました。

 先週の金曜日に日経MJ「奔流eビジネス」に寄稿しているコラムが掲載されましたのでお知らせします。
 今回は、LINEやFacebookのメッセンジャー機能の台頭についてご紹介させて頂きました。

 このコラム自体は、日経MJという新聞紙面の読者向けにもともと書いているものなのですが、今回のコラムについてはネット側で記事を読んだ人と、紙面でコラムを読んでいる人の反応が、これまで以上に大きく乖離していると感じる回でした。
 LINEとかFacebookを使いこなしているような層からすると、電話やメールよりメッセンジャーの方が身近なコミュニケーション手段になっているのは誰も否定しないと思うんですが。
 使ってない人からすると、そもそもメッセンジャーがなんのことだか分からないという反応もまだまだあるようです。

 実際にLINEが名実共に日本で誰もが使っているインフラとして認識されるかどうかは、後者の人達を今後どれぐらい取り込めるかにかかっているのかもしれません。
 結局スマホの普及率次第という話はありそうですが。

 ということで、メッセンジャーに慣れてる方からするとあまり目新しい話はないかもしれませんが、ご興味のある方は是非ご覧下さい。


LINEモバイルの衝撃 「メッセンジャー」が主役に?

  今の若者はスマートフォン(スマホ)で何でもできるから、逆にパソコン(PC)が使えない人が増えているそうだ。今後はそれどころではなく、LINEのようなスマホのメッセンジャーアプリが中心になって、メールや電話すら使えない世代が増えてくるかもしれない。

 皆さんは笑い話と思うだろうか。実は今年に入って、そんな未来があり得ることを予感させるニュースが次々に話題になっている。

 日本で象徴的なニュースは、先月LINE(東京・渋谷)が発表した月額500円からの格安スマホサービス参入だろう。この「LINEモバイル」では、LINEによるチャットや通話は使い放題と明言され、大いに話題になった。

続きは日経新聞のサイトでご覧ください。
160401nikkeimj

LINEが上場する前に絶対やっておいた方が良いと思うこと

この記事は4月11日にYahooニュースに寄稿した記事です。


LINEの拡張路線が止まりません。

3月に開催されたLINEのカンファレンスでは、LINEモバイルという格安スマホ事業の開始はもちろん、LINEのプラットフォームの一部オープン化、運用型広告の開始宣言、LINE Payカードの発行など、矢継ぎ早に発表が行われました。

オープン化、広告拡大、ポイント導入にカード発行 LINEが発表した新戦略

もちろん、フリマアプリなど一部上手く行かなかったサービスを閉鎖してますし、全ての事業が上手くいっているわけではないようですが、早くチャレンジしてダメなら早めに諦めるというサイクルが良い感じで回り続けている印象です。

以前から噂されていた上場も、いよいよ今年実施されるのではないかという観測も強まっており、今年はあらためてLINEを中心に業界がまわる年になる可能性が高そう、というのが先週の4月5日までの印象でした。

ただ、その一方でそんなLINEの盛り上がりに冷や水をぶっかける展開になったのが、こちらのニュース。

■4月6日LINE:関東財務局が立ち入り検査

画像

毎日新聞がLINEに対する関東財務局の立ち入り検査を報じるのです。

LINE側はこちらの記事に即座に反論。

■4月6日一部報道内容に関する当社の見解について(追記・更新あり)

毎日新聞の報道内容について「規制の適用を意図的に免れ、同法に基づいて必要とされる供託を逃れようとしたかのような報道がなされましたが、そのような事実は一切ございません。」と完全否定。

すると今度は毎日新聞から、提出資料の記述削除が意図的だったのではないかという趣旨の記事を公開。

■4月7日LINE:財務局提出の資料、通貨例削除 スマホゲーム

すぐにLINEが前述のプレスリリースに追記をすることで、資料の修正は検査対応のためではないと、これまた完全否定するという展開になりました。

これをうけて各メディアも様々な形で報道をしていますが、早くも日刊ゲンダイは、またもやLINEの上場は白紙になってしまうのではないかという趣旨の記事を公開しています。

スマホゲーム巡り立ち入り検査 LINE上場またまた絶望的

私自身は、ソーシャルゲームやゲーム内課金の専門家ではありませんので、この話題の実際のところがどうなのか良く分からないというのが正直なところで、その辺の議論は専門家にお任せしたいと思いますが。

個人的に気になったのは、今回の騒動が内部告発を起点にしている印象が強い点です。

毎日新聞の記事では「複数の関係者によると」と、内部の関係者が情報提供元であることをほのめかしていますし、「同社の担当者が昨年5月に社員らに送ったメールには」とか「昨年7月1日付で法務室が社内向けに作成した」とか内部の関係者しか知り得ない情報を入手しているらしき文章がそこかしこに登場します。

LINE側のプレスリリースを見る限り、今回の関東財務局の立ち入り検査は抜き打ちではなく定期検査のようですが、毎日新聞の記事を読む限りは抜き打ち検査にしか見えないという、ある意味ではかなり意図的な記事なわけで、毎日新聞側としては内部告発の情報をもとにスクープとしての記事化を決断したということなのではないかと推測されます。

今回騒動で取りざたされている問題点は、LINE側のリリースを見る限りは業界においてもあくまでグレーゾーンであって、関係者の方々の発言を見る限りソーシャルゲーム業界全体が抱えている課題の一つということのようですし、LINE側からすると、なぜ自社だけがこういう形で刺されるのか納得できない点は多いでしょう。

さぞかしLINEの経営陣や中の人達からすると、内部告発者に対して憤懣やるかたない展開なのは容易に想像されます。

ただ個人的に、LINEの中の方々がここで意識された方が良いのではないかなと思うのは、今後同様のグレーゾーンでの問題摘発がLINEを中心に指摘されるのが普通になっていくのではないかという点です。

丁度今回の騒動と入れ違いで、先週日経MJに下記のような記事を寄稿したのですが。

LINEモバイルの衝撃 「メッセンジャー」が主役に?

画像

今後LINEのメッセンジャー機能が、少なくとも日本においては、従来の固定電話や携帯電話、そしてメールなどの代わりに、コミュニケーション手段の中心になっていく可能性は非常に高くなっていますし、既に若者の間においては明確にそうなっていると感じます。

で、ポイントとなるのは、そうしたコミュニケーションのインフラ企業は、社会からの倫理規範が人一倍高い基準で求められやすいと言うことです。

LINEのような急成長中のベンチャー企業においては、ある意味「性善説」での社内の仕組みが構築されることにより、素早い経営判断や柔軟なビジネスモデル転換を可能にすることが中心になると思います。当然新しいことへのチャレンジを次々に行うことが必須であり、法律や規制が確立していない中でも積極的にグレーゾーンもある程度は攻めて追及する姿勢がなければイノベーションが起こせなくなりいます。

昨今日本でも話題になることが多い、AirBnBやUberなどの新しいシェア型のサービスが象徴でしょう。

一方で、確立されたインフラ企業において確実に求められるのは99.99%インフラが安定的に稼働することであり、内部の人間による不正やミスがインフラの根幹を揺るがさないように「性悪説」的にリスクや過大を徹底的に消し去ることです。

今年の3月におこったLINEの接続障害がNHKも含めて大々的に報じられたのが象徴的な出来事と言えるでしょう。

サービス開始当初のツイッターのようなサービスであれば、システムが落ちても猫の写真や鯨の画像でユーザーも許してくれたかもしれませんが、インフラとなったサービスが落ちたら猫や鯨では済まなくなるわけです。

当然、インフラ企業が社会一般に常識と考えられていることを破れば、通常のベンチャー企業がルールを破っている場合よりもはるかに大きい注目を集めます。

私自身が通信会社出身ですから、考えすぎだろ、といわれたらそれまでなんですが。

■ソーシャルゲーム会社から個人情報が流出

■通信会社から個人情報が流出

どちらの記事の方が深刻に見えますか?という例え話の方が分かりやすいでしょうか。

こうしたベンチャー企業が上場やインフラ化によって、急に手の平を返したように社会全般からバッシングを受ける傾向に陥る、というケースは、今に始まったことではありません。

象徴的なのはGoogleでしょう。

インターネットのシンボル的企業として急成長を遂げたGoogleが、上場後様々な批判に晒されるようになって苦悩していたという逸話は「グーグル ネット覇者の真実」という本にも詳しく綴られています。

また、日本においても、mixiが上場後にユーザーの情報流出騒動等でネガティブな話題に注目が集まってしまい、対策として登録時の携帯電話認証を必須にしたことによって、海外やスマホのユーザーを逃してしまう結果になったケースがあります。

もちろん、LINEはまだ上場はしていないので関係ない話、とも言えるのですが。

上場していなくても、既にこれだけネガティブな話題が簡単に注目されてしまうインフラ企業になっているわけで。

上場後は今回のようなグレーゾーンについては、さらに厳しくメディアに追及されるようになるのは間違いありません。

今回のように内部告発を元にした恣意的な問題提起も、さらにリスクが増えるでしょう。

特に個人的に注意しなければいけないのではないかと感じるのは、LINEがコミュニケーションサービス企業であると同時に、ソーシャルゲームによる収益が3分の1を占めるソーシャルゲーム企業でもあると言う点です。

今回の騒動に見られるように、ソーシャルゲーム業界はその収益性の高さに対して、業界の自主ルールや倫理規範が他の業界に比べると一段二段低いように見えると言うのが正直な印象です。

最近も、やまもといちろうさんがサイバーエージェントグループとグラブルの高額課金問題を議論していましたが、同様の問題がLINEで発生すれば、より一層強い批判を受けることになるのは間違いないでしょう。

「グラブル」高額課金をサイバー副社長に問う

今回のような高額課金騒動が、「ソーシャルゲーム業界全体の問題だ」と社会から糾弾された場合、LINEもソーシャルゲーム業界でトップクラスの売上を誇る業界をリードする企業として、批判の矢面に立たされるリスクもあります。

今回のようなソーシャルゲーム業界への批判騒動は、えてしてソーシャルゲームのユーザーには届いていなかったり、届いていても意に介していなかったりするものですが、LINEをコミュニケーションサービスとして利用しているユーザーの一部にはおおいに影響するかもしれないわけです。

せっかくインフラとしての地位を確立しつつあるLINEのメッセンジャーサービスが、ソーシャルゲーム側の批判でイメージを悪くしてしまうとしたら実にもったいない話です。

そういう意味で、今回の騒動をきっかけに、LINE全体のコンプライアンスや社内ルールを、性善説ではなくある程度性悪説の視点に立って一旦全て見直してみる、というのがLINEが上場前にしておくべき重要なポイントになるのではないかと感じています。

もちろん、それによっていわゆる典型的な大企業病になってしまっては、上場する意味すら無くなってしまうかもしれないので、イノベーティブでスピーディーな決断ができる現在のLINEの文化を維持したままでそれをどうやって実現するか、というのを中の方々も日々頭を悩ませておられることと思いますが。

上場した後に次々とグレーゾーンを指摘されて、せっかくインフラ化しつつあるサービスのイメージが悪化するよりははるかにマシだと思ったりします。

まぁ、LINEが原因でないトラブルも記事タイトルにLINEが入ってるケースは珍しくありませんし、こんな話はLINEの中では散々議論され尽くしていると思いますし。

クラス分け案、LINEで拡散 置き忘れ? 大分の高校

山口組vs神戸山口組 仁義なき「LINE抗争」勃発

だからこそLINE側では利用者向けの啓蒙活動にも力を入れているんだと思いますし、ソーシャルゲーム側についても同様に対応をされていることと思いますが。

画像

いずれにしても、今回の騒動が上場前の最後の騒動だったと振り返れることを期待したいと思います。

ちなみに、個人的にはベッキーの不倫騒動におけるLINEの画面キャプチャの報道利用自体も、ある意味利用者の通信の秘密が侵害された行為としてLINE自らが週刊文春に抗議するぐらいのことをポーズでやってもいいんじゃないかと勝手なことを思ったりもするわけですが。

長くなりましたので今日の所はこの辺で。

クチコミやオウンドメディアに、広告と全く同じ役割を期待するのはやめるべき を宣伝会議AdverTimesに寄稿しました。

前回に続いてご紹介が遅くてすいませんが、先月、宣伝会議「AdverTimes(アドタイ)」の「アンバサダーの視点」に寄稿したコラムのご紹介をしたいと思います。

150901tokuriki

今回のコラムでは、「アンバサダープログラム」の役割を考える前段階として、トリプルメディアでファンやアンバサダーのクチコミの位置づけを整理してみました。

at03220013

もちろん、クチコミが結果的に広告効果をもたらしてくれることはありますし、我々もその可能性を信じてアンバサダープログラムを推進しているわけですが。
まずは、コントロールの可否とか、そもそも情報発信の主体が第三者であり広告とクチコミは全く違うものであるという点がずれていると、後で後悔することが多いと思うので、ここから整理して頂くのが最初の第一歩かなと感じています。


クチコミやオウンドメディアに、広告と全く同じ役割を期待するのはやめるべき

前回のコラムでは、アンバサダープログラムのようなクチコミを意識した施策を実施する際に、よく陥りやすい議論のループについて紹介しました。

従来の広告でKPIにされてきた「認知」を軸に考えると、広告はお金を払っただけほぼ確実にKPIを達成できるのに対し、ファンやアンバサダーのクチコミは予測が難しいため、事前の判断がしにくいというのがポイントです。

この点は、トリプルメディアで考えれば少し分かりやすくなるかもしれません。

続きは、宣伝会議 AdverTimesのサイトでご覧下さい。

アンバサダープログラムとは何か?検討する際に必ず議論のループが起きてしまう訳 を宣伝会議AdverTimesに寄稿しました。

毎度紹介が遅くて申し訳ありませんが、先月、宣伝会議「AdverTimes(アドタイ)」の「アンバサダーの視点」に寄稿したコラムのご紹介を忘れていたので軽く紹介したいと思います。

150901tokuriki

今回のコラムからは、マーケティング全体に関する問題提起は一旦一段落とし、私の本業であるところの「アンバサダープログラム」の話を中心に書いていこうと思っています。
1回目の今回は(既に2本目もアップされていますが(汗))、アンバサダープログラムの実施を検討する際に、良く陥る議論のループについてご紹介してみました。

この10年間ぐらい、ファン重視・アンバサダー重視のアプローチに取り組んできて、よくはまっていた議論のループの話なので、少し愚痴っぽい内容なのはご容赦頂ければ幸いです(苦笑)。


アンバサダープログラムとは何か?検討する際に必ず議論のループが起きてしまう訳

前回のコラムまでは、日本企業のデジタルマーケティング人材の構造や、日本企業の組織構造など、デジタルマーケティングを取り巻く日本企業の構造的な課題について紹介させてもらいました。

そろそろ各所からこのコラムのタイトルになっているアンバサダーの話はいつ書くんだという突っ込みをもらいましたので、今回からは少し視点を下げてデジタルマーケティング全体の話ではなく、「アンバサダープログラム」を軸に書いてみたいと思います。

今回ご紹介するのはタイトルに書いたとおり、「アンバサダープログラム」を検討する際に必ずと言っていいほど発生する「議論のループ」です。そこで、まずこの「アンバサダープログラム」という言葉を定義しておきましょう。

続きは、宣伝会議 AdverTimesのサイトでご覧下さい。
160309advertimes