LINEモバイルの衝撃 「メッセンジャー」が主役に? を日経MJに寄稿しました。

 先週の金曜日に日経MJ「奔流eビジネス」に寄稿しているコラムが掲載されましたのでお知らせします。
 今回は、LINEやFacebookのメッセンジャー機能の台頭についてご紹介させて頂きました。

 このコラム自体は、日経MJという新聞紙面の読者向けにもともと書いているものなのですが、今回のコラムについてはネット側で記事を読んだ人と、紙面でコラムを読んでいる人の反応が、これまで以上に大きく乖離していると感じる回でした。
 LINEとかFacebookを使いこなしているような層からすると、電話やメールよりメッセンジャーの方が身近なコミュニケーション手段になっているのは誰も否定しないと思うんですが。
 使ってない人からすると、そもそもメッセンジャーがなんのことだか分からないという反応もまだまだあるようです。

 実際にLINEが名実共に日本で誰もが使っているインフラとして認識されるかどうかは、後者の人達を今後どれぐらい取り込めるかにかかっているのかもしれません。
 結局スマホの普及率次第という話はありそうですが。

 ということで、メッセンジャーに慣れてる方からするとあまり目新しい話はないかもしれませんが、ご興味のある方は是非ご覧下さい。


LINEモバイルの衝撃 「メッセンジャー」が主役に?

  今の若者はスマートフォン(スマホ)で何でもできるから、逆にパソコン(PC)が使えない人が増えているそうだ。今後はそれどころではなく、LINEのようなスマホのメッセンジャーアプリが中心になって、メールや電話すら使えない世代が増えてくるかもしれない。

 皆さんは笑い話と思うだろうか。実は今年に入って、そんな未来があり得ることを予感させるニュースが次々に話題になっている。

 日本で象徴的なニュースは、先月LINE(東京・渋谷)が発表した月額500円からの格安スマホサービス参入だろう。この「LINEモバイル」では、LINEによるチャットや通話は使い放題と明言され、大いに話題になった。

続きは日経新聞のサイトでご覧ください。
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LINEが上場する前に絶対やっておいた方が良いと思うこと

この記事は4月11日にYahooニュースに寄稿した記事です。


LINEの拡張路線が止まりません。

3月に開催されたLINEのカンファレンスでは、LINEモバイルという格安スマホ事業の開始はもちろん、LINEのプラットフォームの一部オープン化、運用型広告の開始宣言、LINE Payカードの発行など、矢継ぎ早に発表が行われました。

オープン化、広告拡大、ポイント導入にカード発行 LINEが発表した新戦略

もちろん、フリマアプリなど一部上手く行かなかったサービスを閉鎖してますし、全ての事業が上手くいっているわけではないようですが、早くチャレンジしてダメなら早めに諦めるというサイクルが良い感じで回り続けている印象です。

以前から噂されていた上場も、いよいよ今年実施されるのではないかという観測も強まっており、今年はあらためてLINEを中心に業界がまわる年になる可能性が高そう、というのが先週の4月5日までの印象でした。

ただ、その一方でそんなLINEの盛り上がりに冷や水をぶっかける展開になったのが、こちらのニュース。

■4月6日LINE:関東財務局が立ち入り検査

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毎日新聞がLINEに対する関東財務局の立ち入り検査を報じるのです。

LINE側はこちらの記事に即座に反論。

■4月6日一部報道内容に関する当社の見解について(追記・更新あり)

毎日新聞の報道内容について「規制の適用を意図的に免れ、同法に基づいて必要とされる供託を逃れようとしたかのような報道がなされましたが、そのような事実は一切ございません。」と完全否定。

すると今度は毎日新聞から、提出資料の記述削除が意図的だったのではないかという趣旨の記事を公開。

■4月7日LINE:財務局提出の資料、通貨例削除 スマホゲーム

すぐにLINEが前述のプレスリリースに追記をすることで、資料の修正は検査対応のためではないと、これまた完全否定するという展開になりました。

これをうけて各メディアも様々な形で報道をしていますが、早くも日刊ゲンダイは、またもやLINEの上場は白紙になってしまうのではないかという趣旨の記事を公開しています。

スマホゲーム巡り立ち入り検査 LINE上場またまた絶望的

私自身は、ソーシャルゲームやゲーム内課金の専門家ではありませんので、この話題の実際のところがどうなのか良く分からないというのが正直なところで、その辺の議論は専門家にお任せしたいと思いますが。

個人的に気になったのは、今回の騒動が内部告発を起点にしている印象が強い点です。

毎日新聞の記事では「複数の関係者によると」と、内部の関係者が情報提供元であることをほのめかしていますし、「同社の担当者が昨年5月に社員らに送ったメールには」とか「昨年7月1日付で法務室が社内向けに作成した」とか内部の関係者しか知り得ない情報を入手しているらしき文章がそこかしこに登場します。

LINE側のプレスリリースを見る限り、今回の関東財務局の立ち入り検査は抜き打ちではなく定期検査のようですが、毎日新聞の記事を読む限りは抜き打ち検査にしか見えないという、ある意味ではかなり意図的な記事なわけで、毎日新聞側としては内部告発の情報をもとにスクープとしての記事化を決断したということなのではないかと推測されます。

今回騒動で取りざたされている問題点は、LINE側のリリースを見る限りは業界においてもあくまでグレーゾーンであって、関係者の方々の発言を見る限りソーシャルゲーム業界全体が抱えている課題の一つということのようですし、LINE側からすると、なぜ自社だけがこういう形で刺されるのか納得できない点は多いでしょう。

さぞかしLINEの経営陣や中の人達からすると、内部告発者に対して憤懣やるかたない展開なのは容易に想像されます。

ただ個人的に、LINEの中の方々がここで意識された方が良いのではないかなと思うのは、今後同様のグレーゾーンでの問題摘発がLINEを中心に指摘されるのが普通になっていくのではないかという点です。

丁度今回の騒動と入れ違いで、先週日経MJに下記のような記事を寄稿したのですが。

LINEモバイルの衝撃 「メッセンジャー」が主役に?

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今後LINEのメッセンジャー機能が、少なくとも日本においては、従来の固定電話や携帯電話、そしてメールなどの代わりに、コミュニケーション手段の中心になっていく可能性は非常に高くなっていますし、既に若者の間においては明確にそうなっていると感じます。

で、ポイントとなるのは、そうしたコミュニケーションのインフラ企業は、社会からの倫理規範が人一倍高い基準で求められやすいと言うことです。

LINEのような急成長中のベンチャー企業においては、ある意味「性善説」での社内の仕組みが構築されることにより、素早い経営判断や柔軟なビジネスモデル転換を可能にすることが中心になると思います。当然新しいことへのチャレンジを次々に行うことが必須であり、法律や規制が確立していない中でも積極的にグレーゾーンもある程度は攻めて追及する姿勢がなければイノベーションが起こせなくなりいます。

昨今日本でも話題になることが多い、AirBnBやUberなどの新しいシェア型のサービスが象徴でしょう。

一方で、確立されたインフラ企業において確実に求められるのは99.99%インフラが安定的に稼働することであり、内部の人間による不正やミスがインフラの根幹を揺るがさないように「性悪説」的にリスクや過大を徹底的に消し去ることです。

今年の3月におこったLINEの接続障害がNHKも含めて大々的に報じられたのが象徴的な出来事と言えるでしょう。

サービス開始当初のツイッターのようなサービスであれば、システムが落ちても猫の写真や鯨の画像でユーザーも許してくれたかもしれませんが、インフラとなったサービスが落ちたら猫や鯨では済まなくなるわけです。

当然、インフラ企業が社会一般に常識と考えられていることを破れば、通常のベンチャー企業がルールを破っている場合よりもはるかに大きい注目を集めます。

私自身が通信会社出身ですから、考えすぎだろ、といわれたらそれまでなんですが。

■ソーシャルゲーム会社から個人情報が流出

■通信会社から個人情報が流出

どちらの記事の方が深刻に見えますか?という例え話の方が分かりやすいでしょうか。

こうしたベンチャー企業が上場やインフラ化によって、急に手の平を返したように社会全般からバッシングを受ける傾向に陥る、というケースは、今に始まったことではありません。

象徴的なのはGoogleでしょう。

インターネットのシンボル的企業として急成長を遂げたGoogleが、上場後様々な批判に晒されるようになって苦悩していたという逸話は「グーグル ネット覇者の真実」という本にも詳しく綴られています。

また、日本においても、mixiが上場後にユーザーの情報流出騒動等でネガティブな話題に注目が集まってしまい、対策として登録時の携帯電話認証を必須にしたことによって、海外やスマホのユーザーを逃してしまう結果になったケースがあります。

もちろん、LINEはまだ上場はしていないので関係ない話、とも言えるのですが。

上場していなくても、既にこれだけネガティブな話題が簡単に注目されてしまうインフラ企業になっているわけで。

上場後は今回のようなグレーゾーンについては、さらに厳しくメディアに追及されるようになるのは間違いありません。

今回のように内部告発を元にした恣意的な問題提起も、さらにリスクが増えるでしょう。

特に個人的に注意しなければいけないのではないかと感じるのは、LINEがコミュニケーションサービス企業であると同時に、ソーシャルゲームによる収益が3分の1を占めるソーシャルゲーム企業でもあると言う点です。

今回の騒動に見られるように、ソーシャルゲーム業界はその収益性の高さに対して、業界の自主ルールや倫理規範が他の業界に比べると一段二段低いように見えると言うのが正直な印象です。

最近も、やまもといちろうさんがサイバーエージェントグループとグラブルの高額課金問題を議論していましたが、同様の問題がLINEで発生すれば、より一層強い批判を受けることになるのは間違いないでしょう。

「グラブル」高額課金をサイバー副社長に問う

今回のような高額課金騒動が、「ソーシャルゲーム業界全体の問題だ」と社会から糾弾された場合、LINEもソーシャルゲーム業界でトップクラスの売上を誇る業界をリードする企業として、批判の矢面に立たされるリスクもあります。

今回のようなソーシャルゲーム業界への批判騒動は、えてしてソーシャルゲームのユーザーには届いていなかったり、届いていても意に介していなかったりするものですが、LINEをコミュニケーションサービスとして利用しているユーザーの一部にはおおいに影響するかもしれないわけです。

せっかくインフラとしての地位を確立しつつあるLINEのメッセンジャーサービスが、ソーシャルゲーム側の批判でイメージを悪くしてしまうとしたら実にもったいない話です。

そういう意味で、今回の騒動をきっかけに、LINE全体のコンプライアンスや社内ルールを、性善説ではなくある程度性悪説の視点に立って一旦全て見直してみる、というのがLINEが上場前にしておくべき重要なポイントになるのではないかと感じています。

もちろん、それによっていわゆる典型的な大企業病になってしまっては、上場する意味すら無くなってしまうかもしれないので、イノベーティブでスピーディーな決断ができる現在のLINEの文化を維持したままでそれをどうやって実現するか、というのを中の方々も日々頭を悩ませておられることと思いますが。

上場した後に次々とグレーゾーンを指摘されて、せっかくインフラ化しつつあるサービスのイメージが悪化するよりははるかにマシだと思ったりします。

まぁ、LINEが原因でないトラブルも記事タイトルにLINEが入ってるケースは珍しくありませんし、こんな話はLINEの中では散々議論され尽くしていると思いますし。

クラス分け案、LINEで拡散 置き忘れ? 大分の高校

山口組vs神戸山口組 仁義なき「LINE抗争」勃発

だからこそLINE側では利用者向けの啓蒙活動にも力を入れているんだと思いますし、ソーシャルゲーム側についても同様に対応をされていることと思いますが。

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いずれにしても、今回の騒動が上場前の最後の騒動だったと振り返れることを期待したいと思います。

ちなみに、個人的にはベッキーの不倫騒動におけるLINEの画面キャプチャの報道利用自体も、ある意味利用者の通信の秘密が侵害された行為としてLINE自らが週刊文春に抗議するぐらいのことをポーズでやってもいいんじゃないかと勝手なことを思ったりもするわけですが。

長くなりましたので今日の所はこの辺で。

クチコミやオウンドメディアに、広告と全く同じ役割を期待するのはやめるべき を宣伝会議AdverTimesに寄稿しました。

前回に続いてご紹介が遅くてすいませんが、先月、宣伝会議「AdverTimes(アドタイ)」の「アンバサダーの視点」に寄稿したコラムのご紹介をしたいと思います。

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今回のコラムでは、「アンバサダープログラム」の役割を考える前段階として、トリプルメディアでファンやアンバサダーのクチコミの位置づけを整理してみました。

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もちろん、クチコミが結果的に広告効果をもたらしてくれることはありますし、我々もその可能性を信じてアンバサダープログラムを推進しているわけですが。
まずは、コントロールの可否とか、そもそも情報発信の主体が第三者であり広告とクチコミは全く違うものであるという点がずれていると、後で後悔することが多いと思うので、ここから整理して頂くのが最初の第一歩かなと感じています。


クチコミやオウンドメディアに、広告と全く同じ役割を期待するのはやめるべき

前回のコラムでは、アンバサダープログラムのようなクチコミを意識した施策を実施する際に、よく陥りやすい議論のループについて紹介しました。

従来の広告でKPIにされてきた「認知」を軸に考えると、広告はお金を払っただけほぼ確実にKPIを達成できるのに対し、ファンやアンバサダーのクチコミは予測が難しいため、事前の判断がしにくいというのがポイントです。

この点は、トリプルメディアで考えれば少し分かりやすくなるかもしれません。

続きは、宣伝会議 AdverTimesのサイトでご覧下さい。

アンバサダープログラムとは何か?検討する際に必ず議論のループが起きてしまう訳 を宣伝会議AdverTimesに寄稿しました。

毎度紹介が遅くて申し訳ありませんが、先月、宣伝会議「AdverTimes(アドタイ)」の「アンバサダーの視点」に寄稿したコラムのご紹介を忘れていたので軽く紹介したいと思います。

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今回のコラムからは、マーケティング全体に関する問題提起は一旦一段落とし、私の本業であるところの「アンバサダープログラム」の話を中心に書いていこうと思っています。
1回目の今回は(既に2本目もアップされていますが(汗))、アンバサダープログラムの実施を検討する際に、良く陥る議論のループについてご紹介してみました。

この10年間ぐらい、ファン重視・アンバサダー重視のアプローチに取り組んできて、よくはまっていた議論のループの話なので、少し愚痴っぽい内容なのはご容赦頂ければ幸いです(苦笑)。


アンバサダープログラムとは何か?検討する際に必ず議論のループが起きてしまう訳

前回のコラムまでは、日本企業のデジタルマーケティング人材の構造や、日本企業の組織構造など、デジタルマーケティングを取り巻く日本企業の構造的な課題について紹介させてもらいました。

そろそろ各所からこのコラムのタイトルになっているアンバサダーの話はいつ書くんだという突っ込みをもらいましたので、今回からは少し視点を下げてデジタルマーケティング全体の話ではなく、「アンバサダープログラム」を軸に書いてみたいと思います。

今回ご紹介するのはタイトルに書いたとおり、「アンバサダープログラム」を検討する際に必ずと言っていいほど発生する「議論のループ」です。そこで、まずこの「アンバサダープログラム」という言葉を定義しておきましょう。

続きは、宣伝会議 AdverTimesのサイトでご覧下さい。
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「保育園落ちた日本死ね」を便所の落書き扱いする政治家自身が、炎上に油を注いでいるという皮肉

この記事は3月17日にYahooニュースに寄稿した記事です。


保育園落ちた騒動の波紋が続いているようです。

私自身は保育園問題についての専門家ではありませんので、この話題について言及するかどうかはかなり悩んだのですが。

どうにも今回の騒動に対する政治家の方々のリアクションが、あまりに本質から外れてる気がして気になるので、遅ればせながら問題提起してみることにしました。

直近で話題になっていたのは、こちらの杉並区議の炎上騒動。

「『保育園落ちた日本死ね』は便所の落書き」田中裕太郎・杉並区議のブログに批判続出

要はこちらの杉並区議の方からすると、「インターネット上に「日本死ね」などと書き込む」人は不心得者であって、「そんな便所の落書きをおだてる愚かなマスコミ、便所の落書きにいちいち振り回される愚かな政治家」が問題だということが言いたかったようです。

実際問題、日本においては2ちゃんねるに代表される匿名掲示板で様々な問題があった印象が強いため、ネット上の投稿、特に匿名の投稿を便所の落書きと捉える傾向は、年配の方々において未だに強くあると感じます。

実際にそういう投稿が多い事実は否定できませんし、特に今回の匿名ブログが「日本死ね」という非常に強い言葉を使ったことは、こうした批判を増やす理由になっているでしょう。

さらに、先週には共産党の吉良議員が騒動に便乗していたことも話題になり、匿名ブログからの一連の騒動が共産党の仕込みだったのではないかという見方も一部に根強いようです。

共産も便乗? 吉良氏「わが家も認可園落ちた」ツイッター書き込み 「収入面から入園は困難」との声も

個人的にも正直、この便乗行為は政治家としてどうかと思いますが。

ただ、この一連の騒動に対するブログの言葉遣いに対する指摘や非難、そして陰謀論は、今回の騒動の本質を勘違いしている気がします。

今回の騒動を時系列に整理してみるとこんな感じです。

保育園落ちた騒動の経緯

■2月15日 はてな匿名ダイアリーに記事が投稿される

保育園落ちた日本死ね!!!

■2月16日~17日 おときた都議やフローレンスの駒崎氏がブログで反応

「保育園落ちた日本死ね!!!」って言われたけど、むしろ東京都は保育園をつくるべきではない理由

「保育園落ちた日本死ね」と叫んだ人に伝えたい、保育園が増えない理由

■2月17日 ネットメディアで次々に話題のニュースとして取り上げられる

■2月17日~18日 一部テレビでも取り上げられる

■話題は続くも、その後一旦沈静化

■2月29日 衆院予算委員会で安倍首相が「本当か確認しようがない」と発言。ヤジも話題に

■3月1日 主にネットメディアで予算委員会のやり取りが話題に

「保育園落ちた日本死ね」ブログに安倍首相「本当か確認しようがない」、国会では「誰が書いたんだよ」などのヤジ

■3月2日#保育園落ちたの私だというツイッターへの投稿が増え始まる

■3月3日 Change.orgで署名募集が始まる 2日で署名が2万人突破

#保育園落ちたの私と私の仲間だ #保育園落ちたの私だ

■3月4日~5日 国会議事堂前でスタンディングによる抗議行動が行われる

国会議事堂前で「保育園落ちたの私だ」スタンディング 「行政の怠慢を親の自己責任にするな」の声

■並行して、さらに多くのテレビ番組で取り上げられる

■3月10日 ヤジを飛ばした平沢議員がテレビ番組で謝罪するも再炎上

平沢勝栄議員、番組でヤジ謝罪。でも「本当に女性が書いた文書ですか」

■3月16日 『保育園落ちた日本死ね』は便所の落書き」という記事が話題に。

最初のはてな匿名ダイアリーの記事が書かれてから、今週で既に一ヶ月が経過していますが、一ヶ月の間でのあまりに綺麗な話題のスパイラルに、陰謀論を唱える人が出てくるのも分からなくもありません。

ただ、正直、過去に、ここまではてな匿名ダイアリーへの投稿がマスメディアで取り上げられた事例はないと思いますし、こんなすごい絵を最初からかける人がいるなら、もっと昔から話題になってるのではと思います。

実際問題、最初のブログ記事を書いた人、#保育園落ちたの私だ 投稿を始めた人、国会前スタンディングを提案した人、Change.orgの署名活動を始めた人は、それぞれ別の人っぽいですので、最初から野党が仕掛けたというよりは、自然発生的な騒動に便乗した野党がいるために問題がややこしくなったというのが本質な気がします。

保育園落ちた騒動に火をつけたのは、国会答弁の対応ミス

特に重要な点と言えるのが、そもそも冷静に見て頂くとこの騒動に火をつけたのは、実は最初のブログの書き手ではなく、国会対応の対応ミスであるという点です。

文字だと分かりづらいと思いますので境さんがYahooニュースに投稿されていたこちらのグラフを見て下さい。

「 #保育園落ちたの私だ」無名の母親たちが起こした、空気に対する革命

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最初のブログの話題度も大きかったとは思いますが、実は世論を動かすほどの大きな話題になった転換点は、明らかに2月29日の国会答弁とヤジです。

実際の国会答弁の詳細を見る限り、実は安倍総理は「本当か確認しようがない」という発言の後に、待機児童について対策をしていくこと自体も表明しているのですが、致命的だったのが平沢議員のヤジでしょう。

平沢議員からすると、匿名の投稿自体を本気で未だに疑っているようですし、匿名のネット投稿に対する否定的な感情がテレビ出演の時にもにじみ出ていました。冒頭の記事を便所の落書き扱いしている杉並区議も、同様な感情を抱いているのは明白です。

特にネット上で実名で情報発信をしている人が匿名の人に絡まれたときにする典型的な対応とも言えるのが、こうした「匿名で発信せずに実名で堂々と発言しろ」という反応です。

ただ、それは違うんですよね。

この国会答弁の時点でこの問題はこのブログの書き手一人の問題では無く、それに多くの人達が共感していたという点にあったんです。

ブログを書いた人が本物かどうか、野党による仕込みだったのではないか、というのはこのタイミングでは全く本質的な問題では無く。

この記事の発言に対して既に多くの賛同が集まっている、という事実に目を向けなければいけなかったわけです。

結果的に安倍総理の「本当か確認しようがない」という発言と平沢議員のヤジは、お二人にとってはブログの書き手個人の話をしているつもりだったのでしょうが、実際にはこのブログの書き手と自分の境遇をだぶらせていた多くの親や視聴者の神経を逆なでする攻撃として受け止められました。

この答弁がなければ、この話題はそれ以外の騒動にかき消されて、ネット上のプチ炎上騒動で終わっていた可能性も高かったわけで。

実は、国会答弁における対応ミスが、政治家の無神経さに対する怒りのエネルギーとなり、その後の #保育園落ちたの私だ 投稿や、スタンディングや署名活動というリアルな運動につながっていくことになるわけです。

ある意味、ヤジをしたこと自体が導火線にわざわざ火をつける自爆に近い行為だったと言えます。

こうした初動対応のミスが炎上を生むことになるというのは、実はオリンピックエンブレム騒動や過去の企業の炎上騒動と同じ構造にあると言えますから、珍しいことではなく、いざ現場にいると勘違いしてしまいがちという現実があるのは間違いありません。

■参考:五輪エンブレム騒動に私たちが学ぶべき炎上対応4つの基本

匿名の過激発言ブログだからこそ発生した話題のスパイラル

実際問題、この匿名ブログが、実名であればここまで政治家の方々が陰謀論と思い込むこともなかったでしょうし、「日本死ね」という非常に強い言葉を使わなければ、ここまで脊髄反射なヤジはなかったでしょうから、ある意味皮肉な結果と言えるかもしれません。

また、最初のブログが実名のブログだったら、ここまで多くの人達が共感することは実はなかっただろうというのも興味深い点です。

この問題は、共産党の吉良氏が政治的に便乗してるだけではないか?とやり玉に挙がり年収問題を指摘されていたように、実名で発信していると個人の問題にされてしまうという非常にナイーブな問題です。

特にややこしいのが、収入がある人ほど落ちる傾向にある、という保育園問題の構造。

当然実名で都内に住んでる人が「保育園落ちた」と問題提起すると「収入高いからだろ」とか「田舎に住めば良いのに」とか具体的な批判がされることが容易に想像されます。

もし今回のブログの書き手が実名で書いていれば、一部の親は自分よりも恵まれているから当然だ、とか、自分とは環境が違うから他人事だ、と思われてしまった可能性もあるわけです。

実名で過去の経歴や職場などが分かる人であれば、やれこの人は右だからとか左だからとか、会社がそういう会社だからとか、別の理由でやりこめられてしまっていた可能性もあるでしょう。

匿名という一見弱い存在でもあり、存在を疑われるような投稿だったからこそ、多くの人達が自分のことだ、と共感できた可能性が高いわけです。

実際、ブログの書き手の方は複数のメディアの取材に対応されて、「保育所の不承諾通知を受け取ったあと、感情の赴くままにわずか数分で書き上げた文章で大勢の人に見られるということを意識していなかった」と発言されているようですが、おそらく本当にそうなのでしょう。

「保育園落ちた日本死ね!」書き込んだ女性が現在の心境を明かす

正直私も記事を初日に見たときは、あまりに感情のままに書かれた文章なので、これじゃマスメディアは取り上げないだろうなと思ってしまった記憶があります(その予測はおおいに裏切られたわけですが)

匿名だからこそ本音で書けた魂の叫びだからこそ、多くの人達の共感を生み

匿名だからこそ書けた罵詈雑言に近い文章だからこそ、一部の人達による陰謀論や感情的反発をうみ

匿名だからこそ生まれた多くの感情移入があるから、記事への批判や反発に対してさらに多くの人達の共感を生む結果になった

というのが、今回の騒動の本質的な構造ではないかなと思います。

ということで、政治家の方々は、いい加減ブログ記事の言葉遣いとか匿名であること自体を批判しても無駄に炎上が広がるばかりだと思うので、問題の本質と真剣に向き合った方が良いのではと思う次第です。

ちなみに、アラブの春という言葉に代表されるようなソーシャルメディアでつながった人達による革命は、アラブにおいては実名の個人の活動や犠牲が起点となって広がることが多かった印象がありますが。

今回の保育園落ちた日本死ね騒動は、匿名での情報発信が多い日本ならではのプチ革命の一つの形なのかもしれないな、と思ったりするのは私だけでしょうか?

これまた一方で昨日から話題のショーンKさんの経歴詐称騒動への批判の拡がりには、また別の思いを感じるところですが。

長くなりましたので今日の所はこの辺で。

悲観大国ニッポン 英語の情報収集が脱出のカギ を日経MJに寄稿しました。

 またもご紹介が遅くなりましたが、先週の金曜日に日経MJ「奔流eビジネス」に寄稿しているコラムが掲載されましたのでお知らせします。
 今回は、先日登壇もさせて頂いたエデルマントラストバロメーターの話題を取り上げてみました。

 個人的に印象に残ったのは、イベント当日も議論になりましたが日本があまりに悲観大国すぎる点。
 特に自分の会社を信用していない人が多いという事実は実に悲しいなぁと思います。

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 ちなみに、パネリスト画像を見て頂ければおわかりのように、なぜ衆議院議員と大企業の社長に並んでお前がいるんだ、という突っ込みどころ満載の布陣でして。
 当日は自分は大人しくしていようと心に決めたはずだったのですが。
 議論が面白くて、つい調子に乗って私が一番しゃべってしまった気がします(汗)。
 関係者の皆さますいませんでした。
 
 なお、当日のサマリーが動画で公開されていますので、ご興味があればこちらもご覧下さい。
 

 実際の発表資料はこちらです。

  
 


悲観大国ニッポン 英語の情報収集が脱出のカギ

 日本人は自国の将来に対して最も悲観的な「悲観大国」である――。エデルマンが毎年実施している信頼度調査「2016 エデルマン・トラストバロメーター」(世界28カ国の3万3千人以上を対象)の調査結果だ。

 それによると、「自分と家族の経済的な見通しについて、5年後の状況が良くなっているか」という問いに対し、良くなっていると考える日本人は2割以下だった。

 調査したのは15年だから、5年後といえば、2020年の年の東京オリンピックが開催される年。普通に考えれば、当然良くなっていると回答する人が増えてよいはずなのに、28カ国中最下位。トップのインド(8割以上)、5位の中国(7割以上)と比較すると、見事なまでの明暗が出ている。

続きは日経新聞のサイトでご覧ください。