明日のコミュニケーション (佐藤尚之) を読むと、ソーシャルメディアとマスメディアのベストな組み合わせを考える上でのヒントが見つかると思います。

4048703005 「明日のコミュニケーション」は、「明日の広告」の著者としても知られる「さとなお」こと佐藤尚之さんが書かれた書籍です。
 かなり前に読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 さとなおさんは、私にとっては電通のなかでのソーシャルメディアの理解者の代表というイメージの方です。過去にAMNで主催したソーシャルメディアサミットのパネルディスカッションに登壇頂いたこともあり、さとなおさんのソーシャルメディアへの期待度の高さは理解していたつもりではあったのですが。
 正直、この本を最初「明日の広告」の続編ということで、その延長と思って読み始めたところ、テーマの軸足がほぼソーシャルメディア中心になっていてビックリしました。
 
 とはいえ、当然、いわゆるソーシャルメディア側の人間によるソーシャルメディア啓蒙本ではなく、広告業界出身である、さとなおさんならではのソーシャルメディア論になっているのがポイントです。
 個人的には、ブログ時代とソーシャルメディア時代の違いなど、ソーシャルメディア側の人間である自分にとっても、さとなおさんの視点からソーシャルメディアの可能性や限界について言及されると、改めて気づかされる点が多数ありました。
 特に終盤にある、マスメディアとソーシャルメディアの組み合わせの可能性の提案については、広告業界ならではの視点がいくつもありますので、冷静な視点でソーシャルメディアの可能性と限界について把握したい方にとっては、この本は参考になる点が多々ある本だと思います。
【読書メモ】
■ソーシャルメディアは、社会や文化、流行、購買などに大きく影響を与える「関与する生活者」をつなげ、強く結びつけ、その行動を加速させるプラットフォームなのだ。
■「レノンの歌で一番嫌いなのはイマジン。こうなるといいな、と頭で考えているだけではダメだ」(U2のボノ)
■ソーシャルメディアは、元からいた「実際に動く人々」をつなげ、共感で強く結びつけ、その行動を加速させる「場」なんだ。ようやく「歌う」から「動く」へ世の中が舵を切ったんだ。
■ブログ時代、影響力ある個人はバラバラに点在していた。
 バラバラに動いていた影響力ある個人がソーシャルメデイアというプラットフォームでつながったのが「ソーシャルメディア時代」なのである。

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「来年流行するソーシャルメディアなど何でもいい」と言えるワケ を日経ビジネス・オンラインに投稿しました。

nbo_logo_leaf.gif 日経ビジネスオンラインで連載を行っているコラム「企業と顧客を結ぶソーシャルメディア」に新しいコラムを書きました。
 今回は、来年流行るソーシャルメディアは何ですか?という最近よく聞かれる質問に対する回答として書いています。
(まさかGoogle+がAKB48とあんな企画を始めるとは思ってなかったので、ちょっぴり焦ってますが(笑))
 不明点や不足点等ありましたら、記事の方でもこちらのブログでも遠慮無くご指摘下さい。
「来年流行するソーシャルメディアなど何でもいい」と言えるワケ
「東日本大震災やタイの洪水など、非常に残念な形で私たちの記憶に残る年になるであろう2011年もいよいよ残りわずかとなってきました。
 私が携わっている「ソーシャルメディアを活用したマーケティング」でも、今年はFacebookページを開設する企業が急増し、震災を通じてマイクロブログサービス「Twitter」が政府や官公庁において情報配信インフラとして使われるようになりました。1年前とはかなり環境が変わった印象があります。」
※このコラムでは、カンバセーショナルマーケティングの講演資料でまとめている話の掘り下げだとか、実際にソーシャルメディアを活用したマーケティングの事例を分析する形で書いていければと思っています。
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