先日実施したアルファブロガー投票企画には、皆さんからいろんなトラックバックやコメントを頂きました。
すっかりお返事が遅くなってしまいましたが、改めて今回の企画のきっかけやねらいをご紹介しながら、企画の反省も兼ねて振り返っていきたいと思います。
■今回の結果は当たり前?
皆さんの反応で一番多かったのが、この反応ですね。
世祓いでは「ま、ワシが選んだ3人はそれぞれ選ばれているし、それ以外もほとんど読んでいる所なんで、順当な結果とは言えそうだ。逆に、これだけ意外性に欠けてしまうと、敢えて選ぶまでも無かったか、という気もしないでもない。」と書いていただいていますが、まさにおっしゃるとおり。
誤解を恐れずに書きますと、実は今回の投票企画を実施するにあたり、アルファブロガーのトップ20が大体今回の結果のようになるだろうというのは、ある程度予想されていました。
例えば、Feed MeterのランキングやBloglinesのSubscriber数を見れば、今回の結果がそれほど大きくずれていないのが分かると思います。
投票と言う形では、読者数の数を超えた投票が入ることは普通ありえないので、多分こういう結果になるんだろうなぁという思いはあったのです。
Moleskin Diaryでは、今回の結果を受けて「日本のblog界は高尾山であった」と書かれていますが、ブログの黎明期からブログをウォッチしている方は同じ感覚をもたれたと思います。
ここで紹介したいのが、HPO:個人的な意見にあるべき乗の法則のアニメーションGIFです。
最初は低い小山だったものが一気に頂上に伸びていきますが、べき乗の法則によると、一般的にはこの頂上にいる人は頂上のまま上に伸びていくそうです。
つまり、山が高くなっていても、実は裾野が広がっているだけなので、頂上の景色はあまり変わらないんですよね。
■ビジネス系のブログは評価されない?
それでもあえて投票の形で実施したのは、他に方法が無いと言うのもありますが、今回アルファブロガーに選ばれたある方と、以前メールをやり取りしていてメールに「〇〇さんのような有名ブロガー」と書いたら、「私なんか有名ブロガーでもなんでもないですよ、数あるブログの賞とか記事に取り上げられたことも無いし」とお返事をいただいたことが影響してます。
個人的には、その方は確実に有名ブロガーだと思っていたので、これには正直驚きました。
確かに一般的な人気ランキングでは、ビジネス系の濃いブログはどうしても読者数がニッチなので埋もれてしまいがちです。
これは、切込隊長Blogでエキサイトブログニュースのランキングを例に「海外ニュースの翻訳や芸能ニュースが定番で上のほうに来るなかで、書き物として完成度の高い極東ブログがランキングに入ることはほとんどありません。」と書かれている通りですね。
それなら、ビジネス系やテクノロジー系の濃いブログが表彰される企画をやってみようというのが、今回のアルファブロガー企画の最初のきっかけだったりするのです。
そんなこんなで恐る恐る始めてしまった投票企画でしたが、皆様のご協力を頂いた結果、アルファブロガーのトップ20は、ブログをはじめて読み始めたビジネスマンにお勧めできる良質なブログが揃ったと考えています。
WEB屋のメモのように「私は織田浩一さんのAd Innovatorはチェックしていたがその他は全く。受賞サイトは当然だけれどどれもレベル高い。」と新たに発見していただいた方や、crescent moon in western skyのように「知らないサイトもあるから、チェックしておこう。」という方が少しでもおられるならば、企画の意味は少しはあったのかなぁと振り返っています。
■日本のブログ界は書き手不足?
ただ、切込隊長Blogで「イレブンに挙げられたブログの書き手はブログがあろうがなかろうが初めからネット社会でそれ相応の知名度を獲得していた古強者が多く、ブログが流行し始めて一年以上が経過したいまでもあまり優れた書き手が出てきていないと言うのが現状です。」と書かれていたり、RichStylesで「ブログブームといいながらどちらかというと「アメリカで流行っているから飛び乗れ」的なところから始まっているからこれだけ時間がたってもいい書き手がなかなかでてきていないのではないかと思う。」と書かれているように、ブログブームの割には書き手がそれほど増えていないのも事実です。
まさかの日記で「一般的にはBlogを沢山読んでいる人っての自体がかなりアレな気も。普通の人(定義は微妙ですが)がBlogを読んでいる図ってのが、まだどうもイメージできないです。」と書かれているように、ブログはまだまだ一部でしか流行っていないんだなぁと再確認した思いもあります。
はたして、今のブログブームは結局「ブーム」にすぎないんでしょうか?
アルファブロガー投票企画を振り返って(2)へ続く
(文責:徳力)