P2Pソフト「Skype」で新しいタイプの通信事業者を目指す──Skype CEO Niklas Zennstrom氏に聞く : IT Pro ニュースを読んで。
Skypeを開発した会社が、ファイル共有ソフトのKaZaAを開発した会社であることは良く知られている。
てっきりKaZaAが好調なので、あまった資産でSkypeに手をつけたのかと思っていたが違ったらしい。
KaZaAと呼ぶファイル共有のP2Pソフトを開発したが著作権侵害行為で訴えられ,KaZaAに代わるビジネスを模索していた。もともとスウェーデンの電話会社に勤めていたことがあり音声通信に目をつけた。
とのことだ。
もちろん、KaZaAは無料で配布しているのだから収益が上がりづらい仕組みなのは理解していたつもりだが、もう少し何とかなっているものだと思っていた。
KaZaAでは、ファイルを検索すると無料のファイルだけでなく有料のものも表示される。その手数料で収益をあげているものだと思っていたのだが、結局不正ファイル交換目的の人はお金を払わないということだろうか。
結局、まだファイル共有によって収益をあげるというモデルはどこも描けていないということだろう。
それにしても、その結果Skypeのような良質のインターネット電話ソフトが生まれたのだから、通信業界にとっては皮肉な結果だ。
Skypeのようなインターネット回線で高品質な音声を提供するソフトが出てくると、当然音声通話のインターネット回線料金への統合が進むことになる。
要は音声通話の無料化だ。
ただ、だからといってSkypeが収益をあげられるとは限らないのが難しいところ。
Skype同士は無料で、Skype利用者が他の電話番号に電話する際の手数料で収益を上げるモデルを目指すようだが、Skypeが普及すればするほど収益が上がる余地が下がるという皮肉なモデルになっている。
もちろんYahoo!BBと同じといえば同じだが、Yahoo!BBではADSLの基本料金が入っている点が根本的に違う。
最終的にはボイスメールのような付加価値サービスがどれだけ魅力的なものにできるかにかかっているのだろう。
何にしても日本のISPともパートナーシップを模索しているようだから、日本でもサービスが提供されるのだろう。
今後どうなるのか楽しみだ。