(前回からの続きです)
■ブログはBlogと違う?
現在の日本のブログブームについて考える上で、企画の前に良く周囲で話題になったのが、米国のBlogと日本のブログの違いです。
米国においては大統領選挙においてBloggerが重要な役割を果たしたり、MicrosoftやSun Microsystemsなど大手企業の社員も実名で情報発信をするなど、情報発信の手段としてのBlogの位置付けはある程度確立されつつあるように見えます。
では、日本はどうか?というと。
確かにブログブームではあるのですが、主に注目を浴びているのはどちらかというと芸能人ブログであったり、読み物として面白いブログが中心のように感じていました。
もちろん、それらのブログも重要だとは思うのですが、FPNとして興味があるのは特にビジネスやテクノロジーの未来を占う上で参考になりそうなブログです。
はたして、そういうブログは日本にどれぐらいあるのだろう?というのが根本的な疑問でした。
■ブログって何のこと?
ちなみに、個人的には、今後の個人が開設するブログは、おそらく大きく3パターンぐらいに分かれてくると考えています。
まず一番目に、数として多くなると思われるのは、mixiの日記のような家族や知り合いなど身近な人に対してのコミュニケーション手段としての日記的なブログ。
次に、物販などのアフィリエイト収入を目的としたオンラインショップ的なブログもある程度増えるでしょう。
これにもちろん、純粋なテキストによる情報発信を目的としているブログがあります。
ビジネスやテクノロジー系の情報発信をするブログは、しょせんこの情報発信系ブログのさらに一部にしか過ぎないわけです。
おまけに、これに企業が運営するビジネスブログや、キャンペーンブログなども増えてくるでしょう。
これを全て「ブログ」と読んでいると、やっぱりブログについての議論をするときに混乱が多いですよね。
日記系のブログや、商品アフィリエイトのブログをイメージしている人に、ブログによるネットジャーナリズムの話をしても、ピンと来ないわけです。
■アルファブロガー
そんなときに目に飛び込んできたのが、Ad Innovatorの織田さんが書かれていたアルファブロガーという単語です。
米国と日本のブログを囲む状況の違いや、世間に与える影響力の違いは何となく分かってはいたものの、いわゆる日記的なブログの「人気」ブロガーと、ビジネスやテクノロジー系の皆が有名ブロガーの位置付けを分ける上でも、この単語は良いのでは?と勝手に盛り上がり、アルファブロガー投票企画をやってみようということになったわけです。
アルファブロガー的な人々が認知されて、そういうブログが注目されれば、後に続く人も増えてくれるのでは?という短絡的な希望もあったりしました。
もちろん、肩肘はらずに始められるのがブログの良い所なので、別にそれぞれの人がアルファブロガーを目指そうと、最初から意識して始めてもらう必要は無いのですが。
少しでもそういう書き手が増えるきっかけになればなぁというのが、今回の企画のもう一つの思いだったわけです。
アルファブロガー投票企画を振り返って(3)へ続く