いや、昨日の記事を書いてても思ったんですが、本当忙しい時って何故か無性にブログを書きたくなってしまうんですよね。何でなんでしょうね。
ということで、随分先だと思って気を抜いていたブロガーサミットまでついに10日を切ってしまって衝撃を隠しきれない今日この頃ですが、ツイッターで落合さんから頂いたこのコメントで発生したモヤモヤが、どうしても心から消せないので、ブログを書いて解消したいと思います。
集まって何になるのか、よく分からない。→ブログ読者も無料]有名ブロガー集結!日本のブログ10周年を祝い、未来を共有するイベント"ブロガーサミット2013"開催!|アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 2013.08.13 http://t.co/DJJllfcGyS
— 落合洋司 (@yjochi) August 13, 2013
「集まって何になるのか、よく分からない」
いや、深い指摘ですよね。
正直、ブロガーサミットを企画している私自身が、今回のブロガーサミットを企画すること自体にどういう意義があるのか正直分かっていません。
まぁ、分かっていないから企画している、と言う方が正しいのかもしれません。
何が起こるか分からない出会いが起こるのに期待してるんですよね。
私が今回のようなイベントを企画するようになったきっかけは、ほぼ9年前に遡ります。
忘れもしない2004年5月29日(土)
CNETでブログ連載をしていた梅田望夫さんを囲むオフラインミーティングが開催されたんですよね。
■オフラインミーティングとLOOP連載記事転載のお知らせ:梅田望夫・英語で読むITトレンド
当時の私は、2003年に何度かブログを挫折したものの、梅田さんのブログの影響を受けて三度目の正直でライブドアブログにブログを開設したばかりの頃。
ネット業界に知り合いはほとんどおらず、おそるおそる申し込んだのをよく覚えています。
で、参加してみて凄い衝撃を受けたんですよね。
ニュースサイトでブログ連載しているような人が来日するわけだから、セミナー形式で梅田さんとは言葉交わせないのかなぁと思い込んでいたら、全然フラットで。
結構ガチで梅田さんと議論させてもらった記憶があります。
おまけに、自分の周りに座っていた人が、同じくCNETで連載してた渡辺聡さんとか
有名ブロガーの金子順さんとかで。
僕からしたら有名人の入れ食い状態。
おまけにそれぞれ雲の上の存在かと思っていたら、意外に気さくにフラットに話してくれて。
たまたま、参加者の人の中に始めたばかりのブログを認識してくれている人もいて。
ある意味、自分も書き手側の1人であることを認識させてもらったり。
こういう場所って、講師の先生の話を、参加者の私たちがありがたく拝聴するトップダウンの場所だ、と思い込んでいた典型的サラリーマンの思考回路だった自分が、「あれなんか違うぞ?」と、ブログ的、SNS的なフラットな関係をようやく理解し始めたきっかけになったイベントでした。
そうそう、今グリーの副社長をしている山岸さんが、このときCNETの編集長でこのイベントの仕切りをしてたんですよね。懐かしい。
本当にこのイベントは自分の中で価値観が変わる大きな出来事でした。
まぁ、その辺の価値観変化の話は、過去にいしたにさんに赤裸々にインタビューしてもらっているのでこちらを読んでもらうとして。
■無理矢理クチコミを生もうとしてはダメ/徳力基彦さんのブログ論
で、こういうフラットな場所での出会いって、結構後につながるんですよね。
渡辺聡さんとはFPNというグループブログの立ちあげを一緒にさせてもらいましたし、その後一緒にアルファブロガー本のインタビューを企画することになります。
金子さんにもAMNのパートナーブロガーになってもらいましたし、梅田望夫さんにはその後のアルファブロガー本のインタビュー対象になってもらったりなんだりで、ウェブ進化論の出版記念イベントにパネリストで呼んでいただいたりもしました。
あの梅田さんのオフラインミーティングは、自分の中で本当に大きな人生の分岐点だったと今でも良く思います。
それ以来、私はこういう出会いを作ってくれるフラットなイベントの中毒になりました。
百式の田口さんが主催していた無敵会議にも毎回のように参加しましたし、GREE NightとかGlocomのイベントとか、ブログで情報発信をしている人に会えそうな場所に、片っ端から参加しましたし、アルファブロガーを探せという投票企画を立ちあげたり、座談会や勉強会を主催したりと、主催者側に徐々にまわるようになります。
で、自分でもそういうイベントが企画したくなり、ジャパンブロガーカンファレンスという200名規模のイベントを企画することになります。
■【ジャパンブロガーカンファレンス】「ブログは自分を伝えるブランドに」有名ブロガーがブログの魅力を語る
200人規模のイベントとかやるの初めてだったので、このときには本当にたくさんの人に助けてもらって何とか当日を乗り切ることができたんですが。
今でもいしたにさんによく笑われますが、この日の夜には私はあまりにイベントで多くの人に迷惑をかけたので後悔しまくってて、いしたにさんに「もう二度と大きなイベントは企画しません」とか言ってたんですよね。
でも、その後の顛末は一部の皆さんはご存じの通り。
やれアルファブロガーアワードの発表会だったり、WISHだったりソーシャルメディアサミットだったり、懲りずに企画してしまう自分がいます。
そして今回のブロガーサミットだったり。
毎回イベントが終わるたんびに、今回で大規模イベントは最後にしよう、と心に決めるんですけど。
またしばらくすると、やりたくてうずうずしてしまう自分がいるんですよね。
今回のブロガーサミットも、最初はAMN持ち出しの赤字イベントで500人規模で企画していたのが、予想外に多くのスポンサーの方々に支援して頂けることになったので、つい勢いで1000名規模の会場に拡張してしまったのですが、そのせいでせっかく黒字化してたイベント自体も赤字構造に戻っちゃうし、ブロガーサミットというタイトルから濃いブロガー限定に見えてしまうせいか、一時期集客が伸び悩んで焦って皆さんに告知をお願いしてまわる羽目になるわで、いしたにさんから「500名規模の会場に戻せば」とアドバイスされる結果に。
冷静に考えると本当に無計画のアホですよね。
こんな人がイベントの企画しちゃいかんと毎回思ったりもするわけですよ。
正直、AMNの本業は企業向けのマーケティング支援なので、ブロガーサミットを企画していること自体は会社の業績に直接貢献しないどころか、イベント自体が赤字でどちらかというと金銭的には負担になっている上に、AMNのスタッフに相当サポートしてもらっているので、会社としては実はかなり負荷になっていると思ってます。
みんな、直接は言わないけど、本当こんな社長で迷惑してるんだろうな。
スタッフの皆、本当にすまん。
でも、ダメなんですよね。
まぁ、イベント中毒なんですよ、中毒。
好きだから仕方が無いんです。
やめられないんです、とまらないんです。
なんて言うんでしょうね、あのイベント会場で知らない人たちが知り合って何か始まるんじゃないかという期待感というかなんというか。
会場の中でプチプチと新しい出会いによって生まれた何かが弾けてる感じというかなんというか。
このイベントをきっかけに、何か面白いことが始まったら良いよなぁと言うあの感じ。
もちろん、何も始まらないかもしれないし、何も自分がイベントを企画しなくても誰かがやるとは思うんですけど。
やっぱり自分で企画したくなっちゃうんですよね。
久しぶりにお会いした人に
「ジャパンブロガーカンファレンスのお陰で、〇〇さんと出会えたんですよ」とか
「WISHのお陰で、〇〇な出会いがあって今があるんですよ」とか
言ってもらえたりすると、それだけで苦労がすーっと報われる感じがあったりするわけですよ。
もっと多くの人が、フラットな場所で、ブログとかソーシャルメディアとかでフラットにつながるあの高揚感を感じてくれたらなと思うし。
そういう人が増えたら、なんかきっともっと面白くなるんじゃないかなと思っちゃうし。
それが自分のライフワークなんじゃないかとか思っちゃうんですよね。
私が好きな本に「メディチ・インパクト」というのがあるんですけど、この本で書かれている「交差点」づくりなんですよね。
メディチ・インパクト (Harvard business school press) フランス・ヨハンソン 幾島 幸子 ランダムハウス講談社 2005-11-26 by G-Tools |
いや、ここまで書いてて自分でも思いますが、本当に変なやつですね。ひきますね。
でもね。
あの感覚味わったことがある人なら、きっと分かってもらえると思いますし、今回のブロガーサミットでも、初めてこういうフラットなイベントに参加する人には、是非味わって欲しいなぁと。
そんなことを思って、無茶を知って止めてくれる人の手を振り払って、ついつい会場を1000人規模に広げてしまったりするわけです。
なお、皆さんのご協力のお陰もあり、ブロガーサミットの応募は現在800人を超えてまして、個人的に敷いていた最低目標を突破してホッと一息ついている状況ではあるのですが。
せっかく1000人規模の会場ですし、できるだけ多くの人に参加して頂いて、できるだけたくさんのプチプチという新しい出会いの音を奏でて頂きたいと思っていますので、こんな長文のブログを読んで主催者の変人ぶりにひかなかった奇特な皆さんは、自分はブロガーじゃないからとか遠慮せずに是非申し込んで下さい。
皆さんにとっても新しいきっかけになるイベントを目指したいですし、当日会場で皆さんと一緒に楽しいイベントにできることを楽しみにしております。