いまさらながら、自分なりにブログ論を振り返ってみる

My Life Between Silicon Valley and Japan – Blog論2005年バージョン(7・これで完結)を読んで。

 GW前にちょっとした盛り上がりを見せたブログ論ですが、火付け役の梅田さんのBlog論2005年が7回の連載を経て完結したのもあり、もう主なブロガーの間での議論は終了し、先に進まれてしまったようですね。

 私がGW前に書いたブログブームの記事についても、いろんな人からいろんな反応をもらいました。
(ブログタイプは、ココリコミラクルと同じスタッフが作っているという話も教えてもらえたり)

 やっぱり、ブログを書いている人間にとって、ブログ論というのはある種の人生哲学のようなものなんでしょうね。
 自分は何のためにブログを書いているのか、ブログを書くことにどういう意味があるのか、定期的に確認したくなる。そんな感じをうけてしまいます。

 GW中にいろいろあってブログが書けず、すっかりタイミングを逸してしまった間がありますが、自分のまとめをメモするためにも、いまさらながらに自分なりのブログ論を振り返ってみたいと思います。

 日本のブログの現状に対する感覚は、デジモノに埋もれる日々でまとめられている記事が個人的にもしっくりきます。
 やはり読み物としては「面白い情報が最強」というのは、痛感してます。
 
 自分自身も、面白ブログを読むのは好きだし、それらがランキングでトップを占めるのは当たり前。
 ブログタイプが番組としてどうかは別として、ブログタイプに影響されてブログを始める人が増えることも、実は良い事だと思ってます。
(実はうちの嫁さんもブログタイプを見てから、ようやくブログを書いてくれるようになりましたし(笑))
 
 実際、アカデメディア(当日の詳細はLacrimeさんのログ参照)で講演された水野さんだとか、さきっちょ・はあちゅうコンビのように、個人情報発信の成功事例が出ていることは非常に良いことだと思ってますし、俺のターンでほのめかされているように、たぶんもっとそういう成功事例は隠れているはず。

 ただ、正直な話、自分はそういう面白い文章を書く能力がないですし、自分がITベンチャーにいることもあり、やっぱり自分の仕事に対するヒントになってくれるビジネス系のブログに興味があるんですよね。
 そういう意味では、デジモノさんの例えで行くなら、極上のチャーハンも好きだけど、極上のラーメンも食べてみたいという感じでしょうか。

 まぁ、ブログといっても、所詮簡単ウェブサイト作成ツールなわけで、面白いブログを書こうがビジネス系のブログを書こうが自由。
 自然と面白いブログが主流になるのは当然の流れといえるでしょうね。 

 そういう意味では、「ブログは米国で濃い議論に使われてるから日本でも使ってくれ」というのは、そもそも無理というのは何となく分かってはいるんですが、どうしても個人的にはそういうビジネス系のブログに増えてきてほしいんですよね。

 そのあたりの矛盾については、McDMasrerさんwebdogさんにかなり厳しく突っ込まれてしまってますが。

 それでも、やっぱり個人的にブログに期待するものは、こういう濃い人と手軽にネットで議論できる点だったりします。

 自分の言葉でうまく表現できないのですが、感覚として印象に残っているのがITmediaの田口さんのインタビュー記事の「究極のインターネットは、みんながちょっとずつ頭がよくなる世界」という言葉。

 実際に自分がブログを続けるエネルギーになっているのが、ビジネス系のブログを書いている人たちとインタラクションを取れる点にあります。
 それこそインターネット前であれば、濃い人たちと議論するには、そういう勉強会に参加しに行くとか会いに行くしかなかったものが、今ならこうしてテキストベースでだれかれ遠慮なくディスカッションを仕掛けられるわけです。

 一人で沈思黙考して思いつく未来なんて、自分レベルでは所詮しれているんですが。
 それがこうやって大勢の人と一緒に議論しながら考えられるってのは、まさに脳のシナプスがプツプツとつながる錯覚を味わえるわけです。
 今回のブログ論をめぐる議論なんて、まさにそれですよね。

 そういう意味では、自分にとってのブログは、パーソナルメディアというよりはあくまでコミュニケーションのツール。

 コミュニケーションの相手が増えてほしいという思いがどうしても強いので、McDMasterさんがいうような「閉鎖的な日本の企業組織社会で発言を制限されてきたプロフェッショナルたちが blog というツールの良さに気付くまでにはさらなる時間が必要だと思う」というのは大企業出身者として痛感していながらも、やっぱり期待してしまったりするんですよね。

 実際、finalventさんが書かれていたように、専門家にとってはネットに降りてくるメリットが薄いというのは事実ですし。
 ただ、個人的にブログに出てきてほしいのは、リアルで専門化扱いされているほどレベルの高い人でなくても良くて、大企業の若手で自分と同じぐらいの意識で議論してくれる相手が増えてくれれば、それで良かったりします。

  
 なので、難しいのを承知であえてまた書きます。
 まだブログをはじめてない皆さん、特に大企業の中の皆さん、是非ブログを始めてみてください。
(って、自分のブログに書いた程度じゃ、そういう人は読んでくれてないか・・・)

“いまさらながら、自分なりにブログ論を振り返ってみる” への1件のフィードバック

  1. ブログ論 名前で勘違い。コワイデスネー。

    ●ブログとは本来、書く人にとっては”自分を確認し、他人に認知されることによる、世界が広がる喜びを得るためのもの” 見る人にとっては”多様な主観が存在するパ…

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