初体験のCES Unveiledで感じた日米におけるマスメディアとブログの境界線の違い #cesjp

 ツイッターやミニブログのPosterousではすでに何度か紹介していますが、現在、Lenovoさんのご招待でラスベガスで開催されているCESというコンシューマ・エレクトロニクスのコンベンションに参加中です。
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 なにをかくそう実はCESに参加するのは今回が初めて、というどころか、実はアメリカの大規模なイベントに参加するのも初体験だったりするので、完全にお上りさん状態丸出しの日々を送っております。
 それにしても来る前からCESはすごいすごいといろんな人に聞いてはいましたが、正直なところ想像を超えるスケールや熱量に圧倒されっぱなし。
 (詳しい人に言わせると、これでも昔に比べると注目度は下がっている印象もあるようですが)
 なにしろCESの出展企業は2700社以上で、新製品の発表が2万件以上だとか。
 さらには来場者数は12万人を超えるんだそうで、十数万人都市だった山口市で育った人間としては、山口市の人間全員でやってる祭りみたいな世界ですから、まぁびっくりです。
 何はともあれ、まずは初日に体験したCES Unveiledというプレスとブロガー限定のプレイベントの印象からレポートしておきたいと思います。
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 このイベントは別の参加者の方によると、あくまでCESの前座的位置づけで、どちらかというとマニアックな変わった製品が紹介される場所のようですが、この時点から個人的には圧倒されっぱなし。
 なにしろ日本で行われるちょっとした展示会ぐらいあるサイズのスペースに多数の展示社がならんでいて、そこら中でテレビ局らしい人からブロガーっぽい人まで、撮影や取材の嵐。
 写真を見ていただいた方が話が早いと思いますが。
 たとえばこんな感じで、ところせましとインタビューが行われています。
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 分かりますかねー。
 この写真には少なくとも4つの取材が同時に行われているところが移ってます。
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 明らかにプロのメディアのキャスターっぽい女性もいれば。
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 謎のおじいさんもいたり。
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 自作らしきマイクとライトがついた不思議なカメラで会場を練り歩く人がいたり。
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 部屋の一角では、番組の収録まで行われています。
 最初、CES Unveiledは、プレスとブロガー限定のイベントだと聞いていたので、てっきりそんなに人はいないのかな、とか鷹をくくっていたのですが、大間違い。
 何でもCESにはプレスとブロガーだけでも5000人が登録されているそうで、まぁそりゃあプレスとブロガー限定のイベントでも大混雑になりますよね。
 さらに、個人的に印象に残ったのが、プレスとブロガーの扱いに全く差がないこと。
 会場オープンと同時に取材開始で、プレスが優先とかブロガーだから遠慮するとか全くありません。
 まぁ、実際にはプレスとブロガーで首から提げてるホルダーの色は明確に分かれていて、CES本体の方では控え室も別の部屋になっていたり、取材できるエリアが違ったりともちろん区別はされているんですが。
 ことCES Unveiledにおいては、まったく公平な扱い。
 プレスだろうがブロガーだろうが、完全にフラットに取材をしているのが非常に印象的でした。
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 まぁ、実際、このLenovoのブースを取材している人たちなんか、メディア側の人なのか、ビデオブロガーなのか全く分かりません。(ちなみに、この写真に写っているLenovoさんが出展しているストリートファイター2パソコンも、それはそれで面白いんですが、それは別のレポートで書きたいと思います。)
 
 おまけに、私みたいなネット側の人間からすると
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 あ、TechCrunch(正確には、TechCrunchのガジェット媒体のCrunchGear)の人だ!とか。
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 あ、Geek Briefのビデオポッドキャストをやってた人だ!(今はRevision3の元で、Geek Beat.tvというのをやってるそうです)とか、実はブロガー側の人の方にミーハーになってしまったりするんですよね。
 これだけCESがプレスとブロガーを見境無く扱う機会を作ることができるというのは、米国でソーシャルメディアが浸透しているというだけでなく、やはりその個々のブロガーなりポッドキャスターなりが着実にそのメディアとしての地位や質をあげ存在感を高めてきているからこそ、起こっている出来事なんだなぁというのを改めてしみじみと感じました。 ↑ このGeekBeat.tvのクオリティとか、ちょっとしたテレビ番組ですよね。
 正直、私なんかは最近はブロガーと言うよりも、すっかりソーシャルメディアのマーケティング活用の啓蒙活動の方にエネルギーを取られていて、エセブロガー化してしまっている人間ですので、この場に本当にいて良いものかちょっと恥ずかしい気持ちすら感じてしまいました。 
 
 でも、もともとAMNが設立された際のミッションの一つが、こういうボトムアップの人たちのメディア化を支援すること。
 今回の恥ずかしさを、何とかエネルギーに変えていくことを密かに誓いたいと思います。
 ちなみに、個人的に残念だったのは日本企業がほとんどこの場にいなかったこと。
 もちろん、あくまで前座的な位置づけのイベントですし、トヨタや三菱電機など一部の日本企業が出展をしていたりはしたのですが、是非将来的にはここでCerevoとかガラポンTVのような日本のガジェットベンチャーがアピールするのを見たいものです。
 そのために自分たちが何を支援できるかもちゃんと考えないといけないですね。
 ということで、そもそもCES Unveiledにどんな製品が出展されていたか気になるという方は、日本のメディアの方々のレポートが既に上がってますのでそちらをどうぞ。
CES Unveiledで登場した“オモロイ”ノートPCたち
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※CES Unveiledの雰囲気をLenovoのブースを中心に動画にしてみたので貼っておきます。