ツイッター時代だからこそ、ブログの役割は改めて明確になったんじゃないだろうか。

 すっかりご紹介が遅くなってしまいましたが、今年もアルファブロガーアワードの投票を実施中です
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 今年は、自分が同時期にソーシャルメディアサミットを開催するとぶち上げてしまったために、正直アルファブロガーアワードは継続できるか非常に危なかったのですが、シックスアパートのいちるさんと、カイさんのおかげで、無事に継続することができました。
 この場を借りて二人に深く御礼を申し上げます。
 本当にありがとうございます。
 ちなみに、昨年は、ツイッターが大きくブレイクしたこともあり、いろんな方からアルファツイッターアワードの方が良いんじゃないかとか、ツイッター部門は作らないのかというアドバイスを頂いたり、ブログって今後どうなるんでしょう、みたいな話を聞かれたりするので、ここで個人的な思いを書いておきたいと思います。
 良く一般的に言われるのは、ツイッター使うようになってブログ書かなくなった、という話。
 自分自身も、ツイッターのおかげでイベント登壇の告知記事みたいなものは一切書かなくなりましたし、それは間違いない事実だなと思います。


 昔、ブログの書き方をアドバイスしていたときに、ブログの書き方は三つあるという話をしてました。
 1・「日記」として、自分のために書く
 2・「コミュニケーション」のために、顔の見える友人・知人のために書く
 3・「メディア」的に、不特定多数の人のために書く
 トラックバックが機能していた時代、何と言っても楽しかったのは2としてのブログの使い方でした。
 誰かが書いた記事にトラックバックを打つと、その人がまた記事を書いてトラックバックをしてくれる。
 2004年頃、自分自身、有名なブロガーの人にトラックバックを打ってもらえたことが、本当に嬉しかったのを良く覚えています。
 ただ、現在はコミュニケーションが目的であれば、間違いなくツイッターの方が良いでしょう。
 トラックバックが機能しなくなったのもありますが、ブログによる長文のやり取りというのは、そもそもコミュニケーションと言うよりは往復書簡とかディベートの応酬みたいなもので、一般的なコミュニケーションからは乖離しています。
 そう言う意味では、ネットの最大の魅力であるコミュニケーションのためのツールという意味では、ツイッターやFacebookのような単文のやり取りの方が向いていますし、今後もその流れはますます加速するはずです。
 
 一方で個人的に興味深い出来事だな、と思っているのが、ツイッターによって逆にブログのPVが増えたという人も増えていること。
 要はツイッターで普段コミュニケーションをしていて、ブログを書いたらツイッターからリンクすることによって、ツイッター経由の読者が新しいブログの読者になっているわけです。
 ここで重要かなと思っているのが「タイムライン」と「コンテンツ」という役割分担。
 もともと、ブログのPVを増やそうと思ったら「ブログをだまって毎日書く」というのが王道です。
 これは当然記事数が増えるとか、習慣化するという書き手側のメリットもあるわけですが、個人的に大事かなと思っているのが読者側にも毎日来てもらうという習慣を作れること。
 要は不定期更新のブログだと、ブログを見に来ても記事が更新されているとは限りません。
 毎日来るたびにブログが更新されていると、また翌日も来る理由が生まれますが、たまに見に来ても更新されてないと、読者はますますそのブログから足が遠のくことになります。
 
 その問題を解消してくれるはずだったのが「RSSリーダー」だったのですが、残念ながらそこまでしてブログを見たいという人はそれほど増えず、ほとんどのブログにとって主要な読者獲得の手段というのは検索経由というのが実態だったように思います。
 
 これがツイッターが流行ってくれたことにより、RSSリーダー的な記事の更新を確認する「タイムライン」はツイッターが担ってくれるようになり、ブログはそのタイムラインに放り込む「コンテンツ」を作る場所という役割分担が明確になった気がしています。
 もちろんツイッターの140文字のつぶやき自体がコンテンツ化することもままあるわけですが、やはりツイッターの本質は140文字のテキストだろうが、写真へのリンクだろうが、動画へのリンクだろうが、ブログへのリンクだろうが、公平にタイムラインに放り込んでしまったという点にあると思います。
 要はツイッター利用者が見たいのは、フォローした人たちが投稿した「何か」であり、それが文字だろうが写真だろうが、位置情報だろうが、何でも良いでしょ、それを見たければこの「タイムライン」を見てれば良いんだよ、というのがツイッターが提起してくれたことだと思うのです。
 考えてみれば、mixi日記は、mixi日記を書くという「コンテンツ」とマイミクの最新日記を確認できる最新日記一覧という「タイムライン」が共存していたからこそブレイクしたと言えると思いますし、アメーバブログもアメーバブログのマイページで芸能人ブログの更新情報を一覧で確認できる「タイムライン」があるからこそ、アメーバブログの記事という「コンテンツ」を定期的に多くの人に読んでもらうプラットフォームになれているわけです。
 それ以外のブログサービスは、自社のページでタイムラインを十分な規模で提供できず、RSSリーダーにタイムラインを依存したものの、結局RSSリーダーが流行らずにタイムライン不在のコンテンツ生成場所になってしまったということが言えるのではないかと思います。
  
 ただ、逆に現在は、TwitterやFacebookなど、コンテンツを生成する場所はリンク先に任せてしまい、自らは「タイムライン」機能に特化したプレイヤーが流行ってきているといえます。
 これは、コンテンツを生成する場所を問わないという意味で、全てのブロガーにとって朗報なはずです。
 従来はmixiやアメブロのように、「コンテンツ」と「タイムライン」を一体で提供してくれる場所の方が、新規読者の獲得も継続的な読者の獲得も容易でした。
 それが、TwitterやFacebookのようにフィードのタイムラインに特化したプレイヤーが中心になってくれれば、あらためてコンテンツ自体の面白さや濃さみたいなものが重要になってくるはず。
 ブログは、テキストや写真を組み合わせたページという「コンテンツ」を生成するツールという機能に集中していれば良いわけです。
 そう言う意味では、ブログの役割や価値というものは、このツイッター時代だからこそ、改めて明確になったんじゃなかろうか。
 そんなことを感じているのは私だけでしょうか?
 ということで、今年のアルファブロガーアワードは、来週月曜日14日までが投票期間になりますので、応援投票はお早めにお願いします
 ちなみに、15日(火)のソーシャルメディアサミット後の懇親会で、アワードの発表イベントも行いますので、ご興味のある方はぜひご参加下さい。
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“ツイッター時代だからこそ、ブログの役割は改めて明確になったんじゃないだろうか。” への2件のフィードバック

  1. "ツイッター時代だからこそ、ブログの役割は改めて明確になったんじゃないだろうか"の感想 〜「役割」の分担〜

    昨日書いたぼくの記事とリンクするような記事を見つけたので紹介です。 ・ツイッター時代だからこそ、ブログの役割は改めて明確になったんじゃないだろうか。 :…

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