「メディアの苦悩」を読んで改めて考える、メディアに対して変に理想論を持っていると、日本のネット上では明らかに弱いのではないかという議論

 ご紹介がすっかり遅くなってしまったのですが、5月に長澤さんが出版された書籍「メディアの苦悩」に、中川淳一郎さんと長澤さんと私の座談会トークを収録して頂きました。
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 しかも、錚々たるメディア業界の重鎮28人の露払いとして、いきなり第1章に使って頂いております。
 個人的にも、ブログを始めてからこの10年ぐらい、日本のメディアの未来についての議論をするのが大好きで、いろんなイベントや座談会に参加していたこともあり。
 こんな日本のメディアの未来の総まとめ的な書籍に、自分の発言を使って頂いただけで本当に感無量なんですが。
 さらに光栄なことに来週7月24日(木)に開催される本屋B&Bで実施される長澤さんと常見さんの対談イベントに私も登壇者として混ぜて頂くことになりましたので、当日長澤さんに聞いてみたいと思っていることを、こちらにもまとめておこうと思います。
 
 今回の書籍の企画で長澤さんと中川さんとお話ししていて個人的にも非常に印象に残っているのが、第1章の締めをかざっている中川さんのこちらの発言。
「バカを相手にしたほうが、あんまり知恵使わないで儲かるんです。だからオレはそっちをやろうと思っているんです。頭のいい人を相手にしようという人が増えるのは、すばらしいことなんです。で、オレも正直そっちへ行きたいんです。でも、それは難しいことなんですよ。だからやってないんです。」
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素人もわかる勝敗の要因 W杯でデータ可視化報道  を日経MJに寄稿しました。

 ご紹介が遅くなりましたが、先週末、日経MJ「奔流eビジネス」に寄稿しているコラムが掲載されましたのでお知らせします。
 今回は、ワールドカップにあわせてデータジャーナリズムの話題を紹介してみました。
 本当は日本代表の景気の良い勝利の話に合わせて書きたかったんですが・・・残念です。
素人もわかる勝敗の要因 W杯でデータ可視化報道


 ブラジルで開催されているサッカーワールドカップ(W杯)。いよいよ日本時間の14日早朝に決勝戦を迎える。今回のW杯で日本代表は残念ながら1次リーグ敗退という結果に終わったが、このコラムではサッカーを巡るメディアの変化を取り上げてみたい。
 今回のW杯でメディアの明確な変化の1つに挙げられるのは、いわゆる「データジャーナリズム」と呼ばれる、大規模なデータ解析を活用したコンテンツの提供や報道スタイルが増えた点だ。
 例えば、日経ビジネスの連載でビッグデータとサッカーをテーマにしたコラムは注目を集めた。朝日新聞は「日本戦ツイート分析」と題し、試合時間の経過とともに各選手の名前がどの程度ツイッターに投稿されたかを選手の画像の大きさで表現したサイトを作り、話題を呼んだ。
続きは日経新聞のサイトでご覧ください。
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日本の「ネイティブ広告」は、もっと真剣にネイティブにならないと読者にステマ広告扱いされてしまうんではなかろうか

ネイティブ広告というキーワードが、昨年から日本の広告業界でもかなり注目されるようになってきています。
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個人的にも当然業界の片隅にいる人間として注目しているキーワードではあるんですが、どうも未だに自分の中での理解がしっくり来ません。
そんなこんなで先月にはFacebookでそんな悩みを書いてみたところ高広さん登場で丁寧に解説してもらい、ようやく自分の中で整理できたと思ったら。
その翌週には飲み会でWeb担の安田さんとネイティブ広告論になり、徳力の認識は間違ってると喝破される始末で、あいかわらず正直「ネイティブ広告」の定義には未だに自信が持てません。
ただ、そんなところに月曜日に公開された高広さんのコンテンツマーケティングのスライドを読んでいて、自分の中である程度整理できてきたことがあります。
(ちなみにこのスライドはコンテンツマーケティングを理解する上で、必読のスライドだと思いますので、マーケティングに関わる方は是非どうぞ)

それは「ネイティブ広告」というのは、
従来のいわゆる「マス広告」的な企業側が伝えたいことを一方的に伝えようとする手法が上手くいかなくなっているからこそ
読み手にとって有益な情報を企業側が作るというコンテンツマーケティングが重要な時代になり
そのコンテンツをスポンサードして読者の目に触れやすくするという新しい広告手法として注目されている、わけであって、
その根本を理解していないネイティブ広告はやっている手法だけネイティブ広告っぽくても、結局マス広告手法から抜け切れてないのノンネイティブ広告になってしまっているのでは無いかと言うことです。

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妖怪ウォッチブームの勢いが凄すぎて、ポケモンの将来が心配になってしまうのは私だけでしょうか。

妖怪ウォッチ、凄いですよね。妖怪ウォッチ。
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小学生の子供とかいない人にはイマイチ何が凄いのか伝わらないと思うんですが、我が家は小学二年生の長男がドハマリしているのは当然として、2歳の次男すらオープニングのゲラゲラボーと、エンディングテーマのヨーデルヨーデルを聞いて毎日踊っていた次第。
今回の番組改編期で、エンディングテーマが変わってしまって、目が点になっていたりするわけです。(見てない人はわかんないと思いますが、とりあえずヨーデルヨーデルの妖怪体操をどうぞ)

という同じような話を4月頃にこの記事を読んで書こうと思ってて放置してたんですが、やっぱり気になるので書いておきます。
子どもたちの共感を得て「妖怪ウォッチ」が大ヒット! スマホでもヒットを目指すレベルファイブ 日経トレンディネット
この妖怪ウォッチブームの興味深いのは、妖怪ウォッチの軸があくまでニンテンドー3DS向けのゲームソフトありつつ、ポケモンとかドラえもん仮面ライダーとか過去の人気タイトルのモデルを実に丁寧に参考にして構築されたと思われる全体のビジネスモデルの構造が凄く上手く回ってる点。

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