妖怪ウォッチブームの勢いが凄すぎて、ポケモンの将来が心配になってしまうのは私だけでしょうか。

妖怪ウォッチ、凄いですよね。妖怪ウォッチ。
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小学生の子供とかいない人にはイマイチ何が凄いのか伝わらないと思うんですが、我が家は小学二年生の長男がドハマリしているのは当然として、2歳の次男すらオープニングのゲラゲラボーと、エンディングテーマのヨーデルヨーデルを聞いて毎日踊っていた次第。
今回の番組改編期で、エンディングテーマが変わってしまって、目が点になっていたりするわけです。(見てない人はわかんないと思いますが、とりあえずヨーデルヨーデルの妖怪体操をどうぞ)

という同じような話を4月頃にこの記事を読んで書こうと思ってて放置してたんですが、やっぱり気になるので書いておきます。
子どもたちの共感を得て「妖怪ウォッチ」が大ヒット! スマホでもヒットを目指すレベルファイブ 日経トレンディネット
この妖怪ウォッチブームの興味深いのは、妖怪ウォッチの軸があくまでニンテンドー3DS向けのゲームソフトありつつ、ポケモンとかドラえもん仮面ライダーとか過去の人気タイトルのモデルを実に丁寧に参考にして構築されたと思われる全体のビジネスモデルの構造が凄く上手く回ってる点。


ゲームが発売されたのは2013年7月と実は1年前で、クチコミでジワジワ人気が広がっていたところに2014年1月からのアニメ放送開始で人気に火をつけ、2月に累計出荷本数50万本を突破したと発表してわずか2ヶ月後の4月に100万本突破と右肩上がりで販売本数を伸ばしてます。
発売から半年以上経ったゲームが加速度的に売れ始めるのは異例だと思いますし、スマホゲームに押され気味だった携帯ゲーム機業界にとっては久しぶりの明るいニュースと言えますよね。
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ただ、話はこれだけにとどまりません。
我が家の、小学2年生の長男も、昨年までは何かと言えばポケモンポケモンとポケモン一色だったのが、今年に入って完全に妖怪ウォッチ一色に切り替わってしまっているんですが、この現象は我が家だけでは無いらしく。
・アニメ放送と時期を同じくしてバンダイから発売が開始された妖怪ウォッチのグッズはあっという間に完売状態。
・妖怪メダルは約1ヶ月で累計300万枚以上を出荷したと言うし、そこら中の販売店で発売時には大行列ができ、購入制限がかかる大ヒットになっている状況。
・妖怪ウォッチのファンブックは、そこら中の書店で売り切れになって店頭に「売り切れです」と張り紙が貼られる状況。
・今月発売予定の妖怪ウォッチ2は発売初期からAmazonが予約受付できなくなり、近所のママ友の間では入手のための情報が錯綜する状況。
 そして結果的に品切れになった何もかもがプレミアム価格で販売されています。
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まぁ、とにかく凄いんです。
アニメの知名度でゲームを売るというのは業界的には基本なんだと思いますが、ゲームの世界観とおもちゃの構造がシンクロしてて、リアルのグッズでも儲かる仮面ライダー+ソーシャルゲーム的ビジネスモデル構造になってる上に、ポケモン同様多様なキャラクターを組み合わせて幅広い層に受けるコンテンツを作り出してるんですよね。
上記のインタビュー記事でも書かれてますが、ゲームのアイデア自体は2011年のころからあったそうですから、長い期間をかけて試行錯誤して育てられたコンテンツなんでしょうね。
そういう意味では今回の妖怪ウォッチの大ヒットはおこるべくしておこった現象と言えるのかもしれません。
当然のようにGoogleの検索数のグラフも凄い壁のような伸びを示しています。
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で、勝手に心配になってしまうのが、去年まで完全に息子の興味を独占していたはずのポケモンの今後。
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ちょっと書き出してみるだけでも。
        【去年まで】         【今年】
3DSのゲーム   当然ポケモンが欲しい     妖怪ウォッチ2本家が欲しい
映画       当然ポケモンの映画      妖怪ウォッチの映画がみたい
アニメ      ポケモンは欠かさずみる    妖怪ウォッチは欠かさずみる
本        ポケモンの本         妖怪ウォッチファンブック
ゲームセンター  ポケモントレッタに行列    妖怪ウォッチのカードのゲームに行列
自由帳      ポケモンの自由帳       妖怪ウォッチの自由帳
週末       毎月のようにポケモンセンター もうポケモンセンターは興味なし 
綺麗に息子の生活からポケモンが消えてしまいました。
あんなにポケモンにエネルギー投資してたのに。
あんなに毎月ポケモンセンターに通わされたのに。
トイレにおいていたポケモンの日めくりカレンダーが切れたので、今年もポケモンのやつ買いに行こうか、といったら即「いらない」ですよ。
2年前はポケモンの映画の前売り券買わなくって、ケルディオをゲットし損なったら「パパのせい」とか泣いてた子が、あのダークライをゲットできるというのに前売り券に興味示さないんですよ。
(すいません、ポケモン知らない人には全く分かりませんよね)
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まぁ、ここまで極端なのはうちの息子ぐらいなのかもしれませんが。
Googleトレンドの検索数で見ても、ピーク時はともかく妖怪ウォッチの検索数が平常時のポケモンのグラフをクロスして超えてます。
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ポケモンも15年とか君臨してきてて、ゲームも定期的に二つ出して選ばせるとか、前のゲームのポケモンを次のゲームで使えるとか、映画の前売り券を買わないと特殊なポケモンがダウンロードできないとか、実にうまくできた鉄壁の囲い込みモデルだなぁと毎年感心していたんですが、ここにきてターゲットも同じビジネスモデルも同じで、ポケモンの上手いところを綺麗にトレースしてきてる最強のライバル登場ということになるのかもしれません。
とはいえ、妖怪ウォッチのブームも勢いが凄すぎて、それはそれでたまごっち現象みたいな一時的なブームになるんじゃ無いかという見方もあるわけですし。
ポケモンはすでにグローバル展開に成功していて、妖怪ウォッチは世界観的に日本色が強すぎる感じもあるので、グローバルではポケモン安泰という見方もあるわけですが。
我が家は息子のせいで巻き込まれたポケモン対妖怪ウォッチの大戦争から、しばらく目が離せそうにありません。
皆さんのご家庭ではいかがでしょうか?