[IM] 企業の36%は社内のIM利用を禁止,セキュリティ侵害や法規違反を懸念

imIT Pro「企業の36%は社内のIM利用を禁止,セキュリティ侵害や法規違反を懸念」を読んで。

 昨日のブログに続いて、IMに関するイメージについて。


 この記事は米国の調査会社のリサーチ結果をまとめたものだが、このリサーチ結果にもIMが抱える二つのイメージの混乱が見て取れる。

<引用>
 IM利用を認めていない企業の90%は,「生産性が下がる」「情報およびネットワーク・セキュリティを危険にさらす」「法規や社内規定の遵守が難しくなる」などを懸念している。
<引用> 

 とあるにもかかわらず

<引用> 
 社内でIM利用を認めている企業の場合,従業員1000人以上の大企業の70%は,「コミュニケーションと生産性向上」を主な目的として挙げた。
<引用> 

 と、IMソフトを単純に業務に使えば生産性は向上するのだろうが、雑談などが増えることによって生産性が低下するというのが単純な理解だろうか。

 結局、これらの問題は電子メールなどのほかの手段によっても発生するわけで、本質的には利用する企業や社員の体制やモラルの問題なのだ。

 電子メールも普及初期には同じような議論が会ったように記憶している。新しいサービスには大抵このような反論はつきものだ。
 それにしても、IMソフトでこの議論がなかなか落ち着く様子を見せないのは、やはり現在の主要IMソフトがどんどんコンシューマー向け追加機能を付加しつづけていることが大きく影響しているように思われて仕方が無い。

[IM] 音楽、天気、ゲーム――新機能で武装するIMソフト

imIT Media「音楽、天気、ゲーム――新機能で武装するIMソフト」を読んで。

 よくIM機能について顧客や他の人と話すときに感じるのが、IMに対するイメージの問題だ。


 短いテキストメッセージを、手軽にやり取りできると言う単機能だけを取り上げれば、そのメリットの部分を活用して業務のコミュニケーションコストを低減・効率化しようという議論になるのではないかと思うが、日本ではIMはコンシューマー向けのお遊びの製品と言うイメージがことさら強いように思う。

 そこに影響しているのが、今回の記事で取り上げられているような、IMソフトがいまやポータル系のサイトが利用者を囲い込む手段の一つとなっているという点だろう。

 電子メールソフトは、このような事業者の思惑が働く以前に技術が標準化され、相互接続が可能なオープンな形になっていたため、電子メールソフトを多機能化して自社サイトの利用者を囲い込もうと言う動きには発展しないのが現状だ。

 それに対し、IMソフトは相互接続がされていないため、逆に事業者としてはIMソフトの魅力を増して利用者を増やすことが一つの目標となっている。

 私のような利用者からすれば、人によってIMソフトを使い分けなければいけないのは面倒としか言いようが無いが、電子メールが代替手段として存在するため、それほど大きな顧客要望にはなっていないのも事実だろう。

 その結果、IMソフトは電子メールに比べると「おまけ」的要素が強くなり、それ以外のおまけ機能がどんどん負荷されて、よりコンシューマー向けの要素が強調されていっているように感じられる。

 電子メールにおいて、通常の電子メールが企業・コンシューマー問わず同一製品が利用され、ポストペットのようなコンシューマー製品が特殊な位置にあるのとは対極にあるといえる。

 もし、IMソフトの相互接続がされるようになれば、利用者は使うIMソフトは何でも良くなるので、事業者に囲い込まれる必要も無くなり、電子メールと同様自分の使いやすいものを選択するようになると思われるが・・・

 まぁマイクロソフトのような企業向けIMも販売する事業者側からすれば、通常のIMソフトがよりコンシューマー向けのイメージが強くなれば、企業向けIMの市場がそれだけ広がるわけだから、相互接続を無理に押し進める必要も無いのかもしれない。
 

■このサイトについて

 このたび某情報サイトのコンテンツ運営をさせていただくことになった。(まだ確定ではないが)
 前任の人に別の仕事を通じて知り合った関係で、興味を持って申し込んだのががきっかけだ。
 ただ、なんとなく通ればいいなぐらいのダメモトで申し込んでしまったので、実際に審査が通ってから自分の知識不足に焦っているのが正直なところ・・・

 そこで、サイト用の情報収集とブログの勉強もかねて、ひとりごとサイトを開設してみることにした。
 
 IP電話、IMやP2P技術など、これからのネットコミュニケーションの未来を想像するのに役立つと思うニュースサイトやブログの関連記事にリンクして、自分なりの考察をしてみたい。
 実は別のサービスでブログを書いていたこともあるのだが、なかなかうまく続かなかったという前科者だ。
 今回はせめて最低週に一件の書き込みを心がけたいところだが・・・

 ちなみに、FPNにほとんどの記事を提供しています。
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