IBMのPC事業売却が正式決定–売却額は17.5億ドル – CNET Japanを読んで。
IBMのPC事業が、中国のPCメーカーLenovo Groupに売却。
IBMがサービスに注力するようになってから、いつかこの日が来るだろうとささやかれつづけてきましたが。
まさか中国メーカーに売却とは思いませんでしたね。
Lenovoという名前自体、恥ずかしながら始めて今回知ったのですが。
はたしてブランド移行は上手くいくのでしょうか?
少なくともIBM(Lenovo)は、日本顧客の多くを失うように思います。
IBMのThinkPadは質実剛健、象が踏んでも壊れないので有名で、私の知り合いも多くの人が愛用しています。
ある人は、一度ThinkPadをマンションの階段で落としてしまい、上から下まで縦に転がったのに、なんとスイッチが入ったという奇跡を目の当たりにしてからずっとThinkPadだそうで。
この人たちがLenovo、つまり中国メーカーになったThinkPadを使いつづけるのかは、はなはだ疑問です。
Ceekz Logsの「IBMが中国へ行く」の「新ブランドへの移行とともに、落下試験をしたら大破するマシンになっていけば面白いのにな」というコメントには笑ってしまいましたが、実際そういうイメージはありますよね。
米国のメディアも軒並みこの売却には批判的で、得するのはライバルのHPとDellだけじゃないかと手厳しい感じです。
(デルは「IBM-レノボのPC事業合併はうまくいかない」と他人事のようですが)
ちなみにウォールストリートジャーナルの記事では、過去のアジア企業による米国のPCメーカーの買収の失敗例を並べていました。(そういえばNECがPackard Bellを買ったなんてこともありましたね)
パソコンの生みの親であったはずのIBMが、中国メーカーに買収されるというのは実に中国の勢いを象徴する出来事に思えますが、はたしてここが頂点となるのか、これが始まりなのか・・・興味深いです。
そういえば、タイミングよく(これを知っていたかのように?)11月末にガートナーが「世界のPCメーカー上位10社のうち、多ければ3社が2007年までに市場から淘汰される可能性がある。」というレポートを出していましたが、果たして次はどこか?というのも気になるところですね。