我々はもはや単なるテクノロジー企業ではない~米Googleが自社を定義を読んで。
Googleが、自社はもはやテクノロジー企業ではないと宣言したそうです。
なんでも「我々はテクノロジー企業として始まり、ソフトウェア、テクノロジー、インターネット、広告、メディアが全て1つにまとまった会社へと進化した」ということだそうで、記事では特にメディアが加わった点に注目しています。
実際、最近のGoogleのサービス展開の速さは目覚しいものがあります。
まがいなりにも同じIT業界に生きている人間としては、「はたしてGoogleやそのライバル企業に自らの守備範囲を飲み込まれずに生きていけるのか」と正直考えずにはいられません。
そんな中、はてなダイヤリーで復活した梅田さんの「英語で読むITトレンド」で、「次の10年」とグーグルの弱点を考えるという記事が投稿されています。
現在のGoogleの勢いやポジションを考えると、とてもGoogleの弱点など想像もできない気もしますが、そう言われればGoogleが登場する前にMicrosoftの支配に対して同様のことを感じていたのも、また事実。
梅田さんの「何年かに一度、ゼロから出発した会社が新しいパラダイムを引っさげ、その時代を支配する企業を倒す」という言葉を読んで、イーマーキュリーの笠原さんが「インターネットにある機会は全て利用し尽くされたと誰もが考えたときに、そもそものルールを変えてしまうような企業が登場する。」という元Yahoo!CEOのティム・クーグルの言葉を引用して社内の説得をしたという話を思い出しました。
やはり重要なのは、そう信じることができるかと言うことでしょうか。
丁度、noglogの「Googleの現状認識(10-kファイリングより)
」においても、「Yahoo!、Microsoftなどとの競争において、MicrosoftによるOSとのバンドリング、ポータルサービスのコンテンツ・ラインアップ、宣伝広告費の負担、などが脅威となり得る」とGoogleの今後の課題が取り上げられています。
検索にしても、Adwordsのような広告サービスにしても、類似のサービスがYahoo!やMSNから出てきていますから、これまでのような独走は確かに難しくなってくるでしょうし、サービスの多様化によって、最近はその独特なブランドの良さにも微妙に変化が見られます。
また、冷静に考えればそもそも日本では依然としてYahoo!が大きな影響力をもっていますし、Googleのアプローチが必ずしも全ての顧客をカバーできると言うものでもないでしょう。
もちろん、だからといってGoogleの勢いが急に衰えるのは当面想像もできませんし、次にどうなるのかというのはまだほとんどイメージが湧かないのですが・・・
改めて梅田さんの言葉を引用します。
「グーグルがあまりにも凄い達成をしてしまったので、萎える人は萎えてしまう。もうできることはないんじゃないの? 会社を創業したってグーグルに会社を買ってもらうのが関の山じゃないの? というふうに。けれどそんなふうに思うことは全くない。」
そう信じることが、やはり大事ですね。