Web2.0企業の成功とは、Web1.0企業に買収されること?

ヤフー、「del.icio.us」を買収–ウェブ検索は「人力対アルゴリズム」の勝負へ – CNET Japanを読んで。

 ソーシャルブックマークの代表的存在だったdel.icio.usがヤフーに買収されましたね。

 del.icio.usは、もともと個人で開始したサービスだったのが、4月に資金調達を行って、比較的中期的にビジネスを展開するようにも見えたのですが、ヤフーから良いオファーをもらったということでしょうか。

 それにしても、ヤフーといえば3月にFlickrを買収したのが記憶に新しいところですが、Web2.0まわりの企業を買収するのに明らかに力を入れているようですね。

 以前CNETに、ティム・オライリーのWeb2.0に関するレポートが絵掲載されていましたが、改めてそこに掲載されてあるWeb2.0の代表例として出されているサービスを眺めると感慨深いものがあります。

 そのリストは下記のような感じ。

Web 1.0 –> Web 2.0

DoubleClick –> Google AdSense
Ofoto –> Flickr
Akamai –> BitTorrent
mp3.com –> Napster
Britannica –> Wikipedia
websites –> blogging
evite –> upcoming.org and EVDB

 改めて各サービスについて振り返ってみると。

 Google AdSenseは、当然Googleのサービス。
 Flickrとupcoming.org、そして今回del.icio.usをYahooが買収。
 GoogleもYahooもBlogサービスは保有している上、WikipediaにはGoogleもYahooも支援を申し出、と。

 なんと、両社と今のところ関係が無いサービスは、BitTorrentのようなコンテンツ配信ぐらいという状態です。

 以前、「いい感じ」の「2つのシナリオ」という記事で、Web2.0的なポイント・ソリューションを提供する企業が主流ポータルに買収されるシナリオについて言及されていましたが、何だかそっちに流れは行ってしまっているような感じを受けます。
(とはいえ、買収に走っているのはYahooだけなんですが)

 まぁ、正直な話、個人的には未だにWeb2.0をどう理解したらいいのか良く分かっていなかったりするのですが。
 この買収の結果だけを並べてしまうと、Web2.0というキーワードは、まるでYahooをたきつけて、これらの企業を買収させるためのバズワードだったかの印象さえ受けてしまいますね。

(その辺りの話については、はてなのnaoyaさん弾さんの議論の方が興味深いので、そちらを参照していただくとして。)
 

 ただ、メディア・パブによるとWeb2.0で名前が挙がるようなCGM関連サイトではトラフィックが急増しているのが明らかにグラフから見て取れるとの事ですから、世の中がWeb2.0的なものに注目するという状況は、今後もしばらく続きそうです。

 The Best Web 2.0 Software of 2005なんてものもあるそうですが。
 はたしてこれらのサービスが大手に買収されるという流れがしばらく続くのか、独立で成功するサービスが出てくるのか、はたまたほとんどがブームに終わってしまうのか・・・
 しばらく注目したいところです。

“Web2.0企業の成功とは、Web1.0企業に買収されること?” への3件のフィードバック

  1. そういう事例を見て、日本のベンチャーキャピタルはますます若干浮き足立ち気味です…

    しかも、投資する側の彼らが完全に1.0の世界にいるので、少しでも2.0のニオイがすると「うおー!投資するぞー」ってなって、すごいバリュエーションついているのが実態です。。

  2. なるほどー。

    まぁブームっていうのはそういうもんかもしれませんね。
    特にWeb2.0の場合は、めちゃめちゃ早く投資しないと間に合わないから、さらにそうなるんでしょうけど・・・

  3. Web2.0企業の成功とは、Web1.0企業に買収されること?

    ヤフー、「del.icio.us」を買収–ウェブ検索は「人力対アルゴリズム」の勝負へ – CNET Japanを読んで。  ソーシャルブックマークの代表的存在だったdel.icio.usがヤフーに買収されましたね。

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