「Web of the Year 2005」の年間総合大賞は「mixi」にを読んで。
mixiが恒例のWeb of the Year 2005で年間総合大賞を獲得しましたね。
話題賞でも電車男を押さえて1位。コミュニティ部門でも2ちゃんねるに次いで2位と堂々たる受賞です。
おまけに同日にユーザー登録数が200万人を突破したと発表するおまけつき。
「mixiの利用者が3000万人を超える日はいつか?」なんて煽り気味の記事を書いたのがつい4ヶ月前ですから、このペースには舌を巻くしかありません。
このサービスが2年前の今頃にはまだ存在していなかったわけですから、なんともインターネットの移り変わりの早いこと早いこと。2年後がどうなってるかなんて想像もできないですね。
ちなみに、個人的に気になったのがmixiと2ちゃんねるの位置関係。
例えば、INTERNET Watchの記事でも、昨年と今年の記事を比べると、こんな感じ。
・「Web of the Year 2004」の授賞式、ひろゆき氏ら著名人が集まる
・Web of the Year 2005授賞式、mixi笠原氏や2ちゃんねる西村氏らが登場
mixiのコミュニティが盛り上がりを見せ始めた頃、「mixiのコミュニティのおかげで、2ちゃんねるで書いていた人がどういう人だったか良く分かりましたよ」なんて言っていた人がいた記憶がありますが、たしかに同じコミュニティ部門とはいえmixiと2ちゃんねるはその性質がかなり違います。
2ちゃんねるが基本的に書き捨ての名無しさんの集団なのに対して、mixiは実名かどうかは別としても全員一応固有のidを利用。
当然2ちゃんねるでは、書いている人たちのバックグラウンドはほとんど分かりませんが、mixiだと友達のつながりや所属コミュニティ、日記などでその人の背景をかなり想像することができます。
また、2ちゃんねるは、今年も電車男だけじゃなくエイベックスのま猫問題に、最近はVIP STARと話題を振りまいていましたが、その匿名性ゆえにマスメディアには悪の権化的に扱われることが多く、ネットを知らない人にはネットの怖さの象徴みたいな感じになっています。
当然、2ちゃんねるを利用している人たちは、ネットリテラシーが高いと想像されるところです。
その点、mixiが興味深いのがネットとあまり縁がなかった人でも、意外なほどあっさり虜になるところ。
なにしろ、ものすごいのはユーザー登録数が200万人を超えてネットリテラシーの低い人が増えてきていると想像されるにもかかわらず、数十万人規模だった1年前と同じく「最終ログインが3日以内のユーザーの割合が約70%」のまま。
これはすさまじいことです。
まぁ、ユーザー登録200万に対しIDが220万を超えているようですから、退会率が10%ぐらいあるらしいという点を差し引いても、このログイン率の高さは脅威ですよね。
ためしにAlexaのグラフで、mixiと2ちゃんねるのトラフィックを比較してみましたが、最近ちょうどリーチでも順位が入れ替わったようです。(ページビューではすでに1月ぐらいに抜いています)
まぁ、Alexaを使っている人へのリーチなので、IT系中心だとは思いますが。
なんにしてもAlexaによると、すでにmixiは世界で55番目のサイトになっているというのですから、スゴイ伸び率ですね。(2ちゃんねるは122位)
今回のWeb of the Yearで2ちゃんねるがmixiを押さえて1位だったように、当然2ちゃんねるは、これからもいろいろ話題を振りまいてくれることでしょう。
ただ、インターネットコミュニティの代表事例が、匿名掲示板の2ちゃんねるだけだった時代はそろそろ終わり、一般人も巻き込んだmixiがもう一つ新しいインターネットのイメージを作ってくれそうな感じがします。(とはいえ、当然mixiでも、これからいろいろなトラブルや問題が増えてくるとは思いますが・・・)
さて、はたしてYahooはこれを見て、そろそろ自社のSNSを始めるんでしょうか、それともmixi買収に動くとか・・・ないかな・・・
SNSのゆくえ
「mixi がユーザー数200万人を突破、100万人達成からわずか4か月」
「mixiのユーザー登録数が200万人を突破、4カ月で100万会員を獲得」
「「mixi」が200万人突破 4カ月で倍増」
→[プレスリリース]
「Web of the Year 2005授賞式、mixi笠原氏や2ちゃんねる西村
弱い身体の集積とその可能性
例の偽装問題。スタンドアローン(社会と切断した状況)から、いきなり(現実)社会に…