組織の中の個人が第三者機関に表彰される時代?

第3回Webクリエーション・アウォード、大賞は「はてな」の近藤氏を読んで。

 先週、Webクリエーション・アワードが発表されましたね。

 Webクリエーション・アワードとは、「インターネットの発展やWebにおけるマーケティングに貢献した人物を発掘・表彰する目的で、2003年より実施されている」賞だそうです。

 去年の第2回の結果を見たときには、この賞の趣旨が良く理解できていなかったのですが、今回ようやく良く分かりました。

 今回ノミネートされた方々は下記の通り。

 赤星琢哉氏(広告会議室)
 浅川智恵子氏(「aDesigner」等アクセシビリティ関連研究)
 太駄健司氏(インターネット広告のひみつ)
 笠原健治氏(mixi)
 近藤淳也氏(はてな)
 芝田淳氏(松下電器「探検キッズ」)
 東ハトコーポレートブランド室メンバー(東ハト「暴君ハバネロ」)
 藤本恵理子氏(nifty「ウィルスの恐怖展」)
 前田邦宏氏(関心空間)
 渡辺英輝氏(P&G「アイラブ困ったさんコンテスト」ほか)

 一般的なネットユーザーの立場からすると、ぱっと見て分かるのは多分mixiの笠原社長とはてなの近藤社長ぐらい、詳しい方で関心空間の前田社長という感じというのが普通ではないでしょうか。
 
 それもそのはず、この賞ってそもそもは会社や経営者を表彰するものではないんですね。 

 あくまで注目しているのはWeb人賞というだけあって「人」。
 応募や公募によるノミネートの中から、Web広告研究会の会員による投票などをもとに受賞者を選考しているそうです。

 そういう意味でも、個人的に注目したいのは「Web人 of the year」をビーコン コミュニケーションズの渡辺英輝氏が受賞したことですね。

 渡辺英輝さんは、ブログを書いている人であれば知る人ぞ知る29manさんなわけですが、本業は外資系広告代理店の社員。

 P&Gアリエールの「アイラブ困ったさんコンテスト」など、ブログやポッドキャスティングを積極的にプロモーションに採用している点が評価されて今回の受賞になったそうですが、組織の中の一個人、特に開発者であればまだしも、企画側の人間にスポットライトがあたるというのは非常に珍しいですよね。

 もちろん、実際今回の受賞は、渡辺さんがご自身のブログで書いているように、「一人のものではく、今まで一緒にがんばってくれたプロジェクトメンバーの皆さん、クライアントの皆さん、そしてこの29manブログを通じて知り合った皆さん全員のもの」なのでしょう。

 ただ、こうやって組織の中で輝いている人に、第三者の機関から表彰が行われるというのは実に画期的です。
 しかも、サービスという観点で見れば圧倒的に注目を浴びているmixiの笠原さんなどを抑えての堂々のWeb人 of the Year受賞。

 「ブログ」という個人を軸にしたツールの普及があったからこそ、という感じでしょうか。
 渡辺さんのブログでまとめられているように、多くの方が渡辺さんの受賞をブログ上で賞賛しているのが印象的です。

 それ以外の受賞者の方も、今回始めて名前を見る人が多くいましたが、CNETで渡辺聡さんも書かれているように、こういう良い仕事をされている方々に光が当たるのは非常に良いことですよね。

 あらためて、皆さん受賞おめでとうございました。
 
 今から、来年の受賞者を想像しながら楽しみにしたいと思います。

“組織の中の個人が第三者機関に表彰される時代?” への1件のフィードバック

  1. 組織の中の個人が第三者機関に表彰される時代?

    第3回Webクリエーション・アウォード、大賞は「はてな」の近藤氏を読んで。  先週、Webクリエーション・アワードが発表されましたね。  Webクリエーション・アワードとは、「インターネットの発展やWebにおけるマーケティングに貢献した人物を発掘・表彰する…

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