LifeHacksとは、仕事をゲームに変える技術?

[を] LifeHacks EXPO に行きましたを読んで。

 先週末に、LifeHacks EXPOに行ってきました。

 Life Hacksとは、Hotwiredによると「これは効率よく仕事をこなし、高い生産性を上げ、人生のクオリティを向上させようとする取り組み」とのことで、誤解を恐れずに日本語で言ってしまうとまぁ仕事術ということになるんでしょうか。

 実は、イベント自体はリクナビ主催の「エンジニア適職フェア」なんで、明らかに自分は対象顧客じゃないんですが。
 Life Hacksについてはアカデメディアで紹介されてから、ずっと気になっていたので思わず黙って申込です。

 
 イベントの詳細については、上記のたつをさんのログや、LACRIMEさんのメモログOverlasting::Lifeの詳細メモを見ていただくとして。

 個人的に印象に残ったのは、パネリストの皆さんが実に楽しそうにプレゼンしていること。

 そもそもは会社の中での仕事のやり方をプレゼンしているわけで、普通ならもっと地味な感じになりそうなもんですが、お三方のプレゼンは実に魅力的です。
 まぁ、考えてみたら当たり前で、お三方は仕事自体を楽しんでやってるわけですよね。

 帰ってきてから、会場でもらったLife Hacksの小冊子を読んでいると、ますますその思いは強くなってきます。
 冊子の事例として取り上げられているどの会社も、実に楽しそう。自分のモチベーションを上げる仕組みや、仕事をシンプルにこなしていく仕組みを作ったり、社員のアイデアをくみ上げる仕組みを作ったり、果てはサイコロで給料を決める(!?)会社まで。
 まるで仕事の話というよりは新しいゲーム作りを見ているようです。

 改めて考えてみると、これまで、えてしてホワイトカラーの仕事というのは本人の才能や根性、モチベーションなんかに依存していて、ある意味管理が不可能で、それぞれの人の裁量に任せてしまっている印象があったわけですが。
 Life Hacksで紹介されている会社は、どこも「仕事」をいかにシステマチックにシンプルに処理していくかという技を磨いているように思えます。
 

 これって何かに似てるなぁと思って思い出したのが、これまで主に製造業を中心に行われてきた「カイゼン」や「ビジネスプロセスリエンジニアリング」の仕組み。

 例えば、はてなが実施している「あしか」と呼ばれる紙を使ったアナログなタスク管理システムなんかは、トヨタの看板方式をほうふつとさせますし、イーナチュラルの10分刻みの時間管理システムなんかも製造業の細かい作業時間管理をほうふつとさせます。

 ホワイトカラーの「仕事」を製造業の製品やパーツとして捕らえると、実は同じような試みができるということかもしれません

 実際、一度そういう風に自分たちの「仕事」を捉えてしまえば、全体の仕事を一度に対処不可能な複雑で大きな困難と捕らえずに、シンプルな作業の塊と捕らえてゲーム的に処理しやすくなるのかもしれませんね。
 

 もちろん、これまでも同様の仕組みや仕事術は、いろんな会社や個人ベースで実践されてきていたはずです。
 ただ、最近のブログを中心とした情報ネットワークが、他人の仕事術を簡単に共有することができる環境を作ってしまったので、ネットを通じてそういう手法が一気に共有できる環境が出来上がったというのが現状なんでしょうね。

 百式の田口さんが紹介していた「GTD(Get Things Done)」なんかは、米国でカルト的人気を呼んでいるという記事もありましたが、これから日本でもブームになりそうな予感がします。

“LifeHacksとは、仕事をゲームに変える技術?” への2件のフィードバック

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    日本企業にいると、はやくかえることが悪いというプレッシャーがかかります。これは、10年近く仕事をしてもかわらず、むしろすこし強まっているように感じます。一…

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