通信会社は最終的には3位までしか生き残れない?

KDDI、パワードコムを買収か – CNET Japanを読んで。

 パワードコムがKDDIに買収されるのではないかという話が流れているようですね。

 パワードコムといえば、最近はライブドアD-cubicのインフラ部分を担ったり、グループ会社のフュージョンがSkypeの転送サービスを発表したりと、ちょっと元気がよくなってきた印象があったのですが、やはり単独では厳しいという判断があるのでしょうか。

 ちなみに、パワードコムは現在固定通信で4位につけているはずですが、この4位というのが通信業界では結構鬼門です。

 NTTが民営化して、通信業界に参入した事業者として、日本テレコムとDDI(現KDDI)は知っている人も多いと思いますが、実は当時も4番手がいました。
 それが日本高速通信(TWJ)という通信会社。道路公団とトヨタが出資して結構注目されましたが、東名阪に注力するという戦略上のミスもあって先行するNTTと他の2社との競争に勝てず結局単独では立ち行かなくなったところをKDDに合併し、そのままDDIと合併するという末路をたどります。

 携帯電話事業においても、NTTドコモ、au、ボーダフォンの3強に比べて4番手のツーカーの影が薄かったのは皆さんご存知の通り。結局、紆余曲折の末、現在ではツーカーはKDDIグループに吸収合併されています。
(最近は高齢者向け端末で若干脚光を浴びてはいますが)

 
 現在の固定通信も、NTTグループ、ソフトバンクグループ、KDDIグループという順で、パワードコムはその次ですから、ある意味3位と4位の合併というのは当然の流れといえるかもしれません。

 改めて考えてみると、通信サービスってインフラ提供事業と考えてしまうと、そもそもサービスの差異化って難しいわけで、利用者からすると結局会社のブランドぐらいしか選択要因ってないのかもしれませんね。
 そうなると結局3社ぐらいしか記憶に残らないのかもしれません。

 事業を提供する側としても、設備投資を考えると規模が大きい方が当然有利なわけで、なんとなく通信事業で成功できるのは3社までという感じがしてきてします。
 

 そう考えると後発でいつのまにか2位に入ってきたソフトバンクは、やっぱり凄いとも思えますね。
 ただ、固定通信・移動通信ともに事業としてトップ3に入るNTTグループ、KDDIグループと異なり、ソフトバンクは移動通信が無いのが弱み。

 順当に考えるなら、ボーダフォンなりウィルコムなりを買収して、移動通信もトップ3入りを目指すべきとも思えますが・・・・