郵政民営化で郵便局が減るのは本当に不幸なことか?

FujiSankei Business i. 総合/綿貫氏らが「国民新党」 反郵政の受け皿 経済界は困惑も(2005/8/18)を読んで。

 衆院解散から10日が経ちましたが、あいかわらず総選挙まわりが賑やかですね。

 参議院否決で衆議院解散に、反対議員の非公認、しいては刺客にクノイチ、国民新党に、ムネオ新党と、初物づくしで実に賑やかな選挙になってきた感じがします。(ちょっと最近の候補擁立はやりすぎ感もかなりありますが・・・)

 ちなみに、個人的にどうしても引っかかっているのが郵政民営化反対派の、郵便局がなくなったら地方の人たちが死ぬほど不幸になると言わんばかりの反対根拠。

 まぁ実際「郵便局を民営化すると地方の採算が取れない郵便局は閉鎖しなければいけなくなるから、地方の人は生活が不便になって可哀相だ」と言われれば、大抵の心ある人ならなるほどなぁと思ってしまうわけですが。

 本当に地方の人は可哀相なんでしょうか?

 実は、先週お休みを取って北海道を旅行していたのですが、山口県出身で東京の人の多さにつくづく疲れた自分なんかすると、北海道旅行をしながらつくづく地方の方がよっぽどうらやましくなったりします。

 確かに東京は何もかもあるし便利な街です。
 ただ、生活レベルと言う意味では東京に住んでいる人も、相当「可哀相」だったりするんじゃないでしょうか?

 満員電車に押し込められ。
 空気は汚いし。
 道路はいつも渋滞だし。
 家は狭い上に恐ろしく高いし。
 夜空には星も見えやしないし。

 
 もちろん、私たちはそんな欠点も分かりつつ東京を選択しているわけですが、そういう意味ではそれぞれの地方に住んでいる人も、地方の欠点を分かりつつその地方を選択しているはずです。
 それを、採算の取れない郵便局が無くなったら「可哀相」というのは、何だかいかにも便利な都会の方が幸せと言う狭い価値観のように思えてしまうのは私だけでしょうか?

 空気はきれいで。
 道も空いていて。
 夜空にきれいな星が煌いているなら。

 ちょっとぐらい生活が不便になっても、全体の幸せ具合はそんなに悪くならないような気もするんですが・・・
 実際のところはどうなんでしょう?

“郵政民営化で郵便局が減るのは本当に不幸なことか?” への8件のフィードバック

  1. 正直なところ、これは都会に住む人の"感傷"に過ぎないと思います。私は仕事柄"観光地でない"僻地へ行くことがたまに行くことがあるのですが、そこにあるのは寒々とした未来を感じれない社会です。

    そして実際出て行く人が多い。

    勿論、"田舎暮らし"を自主的に選択する人もいますし、価値観によっては"豊かな暮らし"だと思います。ただ多くの人にとっては、自主的な選択ではないのも事実。

    ネットを見ていると"田舎が不便になるのは仕方ない"と言う論調が多いのに辟易します。

    必要なのは0か1かの選択ではなく、替わりにこうすればサービス低下しないよ、と言う新たな方法論の模索ではないでしょうか?

    10年前と比較して、通信技術は大きな進歩を遂げました。それらを活かしてコストは下げてサービスの質は維持或いは向上させる、そんな提案が必要だと考えています。

    不眠症になるほど考えているのですが、まだ答えは出ませんが・・・orz

    長文すいません

  2. コメントありがとうございます。

    ご指摘のポイントは非常に良く分かります。
    私も舌足らずで上手く説明できないのですが、言いたかったのは郵便局だけが地方の幸せを支えているみたいな言い方は違和感があるという点です。

    仰るとおり、IT技術をフル活用して地方にいても都心にいるのと変わらないぐらいの、いわゆる「便利さ」は実現できるようにすれば、地方が「寒々とした未来を感じられない社会」だとなっている現状を打破できるような気がします。

    まさにそちらの議論をして欲しいとつくづく思う今日この頃です。
    とはいえ、私も答えは分かりませんが・・・

  3. 地域によっては、徒歩or自転車でいける範囲にある金融機関が郵便局というケースも結構ありますね。あと特定郵便局や簡易郵便局の場合。中の人が長年変わらないので、局員の人と顔見知りになってるところがありますね。

  4. はじめまして
    日ごろ街と人に注目してたのでコメント&TBさせてもらいました

    >郵便局だけが地方の幸せを支えているみたいな言い方は違和感がある
    とても共感できます
    話が郵便局から逸れそうで恐縮なのですが、都会も地方ももっと街として根本的なところが欠けていると思います(私のTBに詳しく書きました)

  5. 私は大津で生まれ、生まれて2週間後より、
    10ヶ月秋田で暮らした以外東京と東京近郊で暮らしてます
    人は東京に色々な想いを寄せているみたいですが20年以上この街に住んで分かったのはこの街には買い物しかないなってことです
    この街での買い物は面白いです

  6. 郵政解散。米国が何を言おうが、我が国の未来を選ぶ

    日米規制改革イニシアティブで「競争条件の均等化であるとか、保険と銀行の公正な競争をやれるようにしろ」「日本郵政公社の民営化は意欲的かつ市場原理に基づくべきだ」とかの米国側要求や、米国政府・経済界資料等を根拠に、郵政民営化は米国が郵貯340兆円を攫っ

  7. いよいよ本格化?郵便局再編

    6月5日の少し古い記事からで恐縮であるが、郵便局の再編が本格化するらしい。
    特に、中国地方はその数が多いとのことであるが、あまねく公平にというのが公…

コメントは受け付けていません。