鳥越俊太郎は日本に市民記者文化を作れるか

livedoor ニュース – 鳥越俊太郎氏、初代編集長にを読んで。
 あの鳥越俊太郎氏がオーマイニュース日本版の編集長に就任するようです。
 オーマイニュースについては、ソフトバンクの資本参加が決まってから編集長が誰になるか注目していたのですが、結構驚きのニュースですね。
  
 人によっては鳥越さんにネットのことなんて分かるのかといぶかる向きもあるかもしれませんが、韓国のオーマイニュース自体が自称ネット音痴だった呉連鎬代表によってスタートしていますから、そこはあまり呉連鎬代表も気にしていないようです。
 特に個人的にはオーマイニュースはとかく「韓国の」という枕詞がつくのが一つの課題だと思っていましたから、知名度の高い鳥越さんを持ってくることで「鳥越俊太郎の」ニュースサイトというイメージを作ることができれば最初の関門はクリアというところでしょうか。
 オーマイニュース日本版のチャレンジは、日本でも市民記者という文化なり盛り上がりを作ることができるかでしょうが、鳥越俊太郎編集長であれば、話題性はありそうですから、ある程度の市民記者を集めることはできそうな感じもします。
 ただ、やはり気になるのは記事の質の問題。
 FPNを運営していても思いますが、JANJANにしろ、ライブドアPJニュースにしろ、投稿型ニュースサイトというのはどうしても読者の期待に対して、記事の質を揃えるというのが難しい課題になります。
 オーマイニュースやJANJANのような投稿型ニュースサイトは、市民参加型ニュースサイトと呼ばれることも多いため、そのイメージは比較的素人ニュースサイトに近いイメージで、読者もそういうものだと思って読んでいるところはあるのかもしれませんが。
 うがってみれば、オーマイニュース日本版が鳥越さんを看板にしたことによって、読者がニュースサイトに鳥越品質を期待して読みに来るようだと、著名ジャーナリストを看板にしたことがかえって逆効果になるというシナリオも考えられなくもないような気もします。
 まぁ、そもそも2ちゃんねるのひろゆき氏なんかは、そもそも「市民メディアは構造的にマスメディアに勝てない。ならばやらないほうがいいと思う」なんてばっさり切っていたりしますから、もっと根本的な部分の議論が先かもしれませんが。
 なんにしろ、ソフトバンクがバックについてることですし、まだまだ隠し玉があるかもしれませんから、8月のスタートを楽しみにしたいと思います。
 ちなみに、意外に各ニュースサイトで、このニュースの取り扱いが薄いように思えるのは私の気のせいでしょうか?
 各メディアがオーマイニュース日本版を注目しつつもあえて流しているのか、ただ単に気にしていないだけなのかも気になるところです。