いかに生放送が事前準備の通りにいかないかという事例を紹介してみる

blogtv.gif 先日出演させていただいたBlog TVの映像がYouTubeにアップされてしまいました
 
 正直、自分がBlog TVに呼んでいただいたのは、FPNニュースコミュニティとかアルファブロガーとかのブログがらみの企画の関係だと思っていたのですが、最初にいきなり徳力メソッドから入るのにはびびりました。公共の電波をそんなことに使ってしまって良いのでしょうか。
 

 ちなみに、Blog TVは生放送なわけですが、やはり録画とは全然違います。


 以前、会社でワールドビジネスサテライトに取材してもらったときには当然録画だったので、好き勝手話して編集してもらえば良かったのですが、生だと尺にはいるように話さないといけないですし、神田さんのアドリブにも対応しなきゃいけません。
 もちろん、その分ハプニングがあって面白かったのですが、振り返ると話そうと思ったことを上手く話せていない気がします。
 そんなわけで、どれだけ自分の事前準備と当日の本番が違っていたか、オープンにしちゃうことにしました。
 まぁ、生放送に出ることなんて二度とないでしょうし、YouTubeに番組をアップするような太っ腹なMXTVさんなら、許してくれることでしょう・・・
(というか、そもそも自分のメモなんですが)
 事前準備がはたして役立ったのか、役立ってないのか、判決は皆さんにお任せします。
【ということで、当日自分用に書いていったFAQのメモ】
※やたらと視線が下に泳ぐのは、ついついメモを見に行っているせいでした。
Q:tokuriki.comといえば…やはり注目すべきは「徳力メソッド」ですかね
徳力:まあ、僕が自分で言ってるわけじゃないんですけどね…
Q:徳力メソッドは、意識的にやっているんですか?
徳力:意識はしてないんですけどね・・・
 普段ブログを書く時に、あまり深く考えずに、思いつくままに書いてるのでそうなっちゃってるんだと思います。
Q:tokuriki.comは具体的に、どんな内容が書かれているんですか? 
徳力:ブログ自体は、日々のニュースなんかで気になったことや、思いついたことをメモしている、いたって平凡なブログだと思います。
 そのメモ帳を公開してることで他のブロガーの方や読者の方からいろいろと教えてもらえるというのが書いていて一番うれしい点でもあるので、その間違ってたら教えてもらいたいという姿勢と、自分で結論が書けない優柔不断な特徴が出てしまって、徳力メソッドになってしまってるんだと思います。
 ちなみに、そういう意味では、自分自身、「ブロガー」っていうよりも「ブログウォッチャー」に近くて、ブログを書くよりも、ブログを使ったいろんな企画をするのに力を入れていたりします。
Q:実際にはどんな活動をしているんですか?
徳力:例えばFPNニュースコミュニティというブログのコミュニティのようなサイトを、他のブロガーと一緒に運営しています。
   
Q:FPNとはどんなサイトなんですか?
徳力:ブロガーの方が自分のブログ記事を投稿できるビジネスよりのニュースサイトです。自分のブログの読者以外の人にも読んでもらいたいなと思ったときに投稿してもらうという感じのサイトです。
Q:FPNには、具体的にどんな記事が投稿されているんですか?
徳力:例えばメンバーの保田さんが投稿してくれた村上ファンドの記事でしょうか。
 村上ファンドの功罪について分析した記事で、ヤフーニュースからもリンクされてました。
 なかなか個人のブログだとヤフーのようなサイトからリンクされるのは難しいと思うんですが、こういうニュースサイト形式になってることでより多くの人に読まれやすくなるということはあるのかなと思います。
 他にも山崎秀夫さんが投稿してくれた「mixi疲れ」という記事は、ネットでも話題になってITmediaから取材を受けたりされたそうです。
Q:他にもFPNでは色んな企画を実施していますね。
  どんなものがあるんですか?
徳力:アルファブロガー投票企画というのをやりました。アメリカでは影響力のある多くの読者に読まれているブロガーを「アルファブロガー」と読んでいるらしいと聞いて、日本にそういう影響力のあるブロガーはどれぐらいいるのか、という興味から始めた投票企画です。
 一般的に有名ブログとか、人気ブログというと、真鍋かをりさんのような芸能人ブログとか、ライブドアの堀江社長のような社長ブログになってしまうので、ビジネスマンが注目しているブロガーというのが分かればいいなと思って実施しました。
Q:アルファブロガーにはどんな方が選ばれているんですか?
徳力:ウェブ進化論を書かれた梅田望夫さんのようなIT系の方から、経済について非常に濃い分析をしている方、匿名でブログを書かれている方もいて、個性豊かな方が多いですね。
Q:番組に登場していただいたいちるさんやコグレさんも選ばれていますね。
  選ばれた方に傾向のようなものはありますか?
徳力:2005年の第一回で選出された11名の方を対象に、アルファブロガーというインタビュー本をFPNのメンバーで執筆したのですが、その際の印象で言うと、自分のためにブログを書いているという方が多かったのが印象的でした。
 自分の好きなことをメモしたり、考えをまとめるのにブログを書いていたら、いつの間にか読者が増えていたという自然体の方が多かったですね。
Q:最近はどんなブログを注目されていますか?
徳力:特にこのブログというのでは無いんですが、最近、徐々に大企業で働いている方もブログを書き始めているようで、そういった方々が自分の専門分野のニュースについて感想や分析をしているブログというのに注目しています。
 そういうブログは、アルファブロガーに選ばれるような多くの読者に読まれているわけではないんですが、関係者にとっては非常に有益な情報源になるというか。
 前回タカヒロさんが自分の脳をネットに公開しているという話をしてましたが、各分野の専門の方の脳の中を手軽に覗けるなんて、こんな素晴らしいことは無いですよね。
 ちなみに個別のブログでは、米国の人気ブログの日本版のギズモードジャパンの動向に注目しています。ゲスト編集長にいちるさんが入っていたりと、内容はもちろんなんですが、ブログにもかかわらず大手クライアントの広告が入っているのが興味深いです。
Q:ここ数年で、ブログがこれだけ注目された理由はなんだと思いますか?
徳力:なんといっても、簡単だったというのが一番の理由だと思います。
 私のようなIT業界の人間だけじゃなくて、主婦の方も定年退職された方も、小学生でも簡単に自分のブログを作ることができる。
 しかも、ただ作れるだけじゃなくて、その上でコメントやトラックバックを使ってコミュニケーションができる、というのは大きかったと思います。
 個人的には会話って、最高の娯楽だなーと思うんですよ。
Q:最近のブロガーの傾向なんてありますか?
徳力:傾向と言うのではないんですが、ブログを書いていることが、実生活に直接影響を及ぼすようになった人が増えてきたように思います。
 いろんな人に出会えるようになったり、雑誌やニュースサイトで執筆する機会が増えたり、本を出したりというのはもちろんですが。最近はブログが転職するときの履歴書がわりになったり、ブログを見た人からビジネスの依頼が舞い込んだりという話を良く聞きます。
 もちろんブログを書くことによるデメリットもあるんですけど、ブログを書くことによるメリットの幅も凄い広がっているように思います。
Q:これからのブログの在り方は、どうなっていくと思いますか?
徳力:個人的な願望かもしれませんが、個人に力を与えてくれるツールになってほしいと思ってます。
 というのは、20世紀って組織や企業の世紀だったと思うんですよ。
 組織のためには個人は犠牲になるのは仕方が無いというような感じで。
 でも、21世紀は個人の世紀になってほしいなーと思ってるんですよね。そんな中でブログというのはその個人を支援するための一つの大事なツールになってほしいと思っています。
Q:それでは最後に、徳力さんにとってブログとは?
   
徳力:玉手箱のような存在です。
 正直、飽きっぽい性格なので、ブログもすぐに飽きるかなと思っていたのですが、ポッドキャスティングが出てきたり、YouTubeのような動画が貼れるようになったりと、次から次へと新しいものや、違った使い方が生まれてくるんですよね。
 今後も驚かせてくれることを期待してます。