いよいよモバイルナンバーポータビリティが開始され、携帯電話事業者間の競争が一層激しくなることが予想されていますが、その一方で日本におけるPCインターネットのトップ事業者であるヤフーはモバイル事業で、今後どのような展開を行っていくのでしょうか。
はたしてヤフーモバイルの強みや弱みというのはどのように捉えられているのか。11月10日のヤフーモバイル勉強会の申し込みアンケートの内容をまとめてみました。
まず、最も多くの人がヤフーモバイルの強みとして上げていたのは、当然トップPCポータルであるヤフージャパンとの連携ができる点。検索のシェアでは、ヤフー検索は64.5%、グーグルが34.7%と国内では圧倒的な存在感を持つヤフーですから、その存在感をモバイルで生かせれば優位と考えるのが普通でしょう。
2番手グループとしては、その延長でヤフーのブランドや知名度を上げる人が目立ちました。
また、ソフトバンクモバイルとの連携や資金力・組織力を上げる人もいます。
逆にヤフーモバイルの弱みとしてもっとも多かったのは、ソフトバンクグループであることから来る他キャリアとの関係悪化でした。
ソフトバンクモバイルと連携できるとはいえ、そのシェアはあくまで全体の2割ほど。
他のキャリアでいかにヤフーモバイルが使われなくならないか、という点に懸念があるようです。
また、PCポータルトップだからこそ、モバイルならではのサービスが出せないのではないかという声も多く、大企業病を指摘する声も目立ちました。
これらの指摘を元に、当日の勉強会では下記の二つのテーマについて議論したいと思っています。
■ヤフーモバイルにはどのような収益機会があると思いますか?
■あなたがヤフーモバイルのトップだったら、何を目標とし、どのような事業展開を行いますか?
※なお、勉強会は一度満席になりましたが、定員を増やしました。
興味がある方はこちらのフォームからお申し込み下さい。
ヤフーモバイルの強み | ヤフーモバイルの弱み |
■ヤフージャパン(PCポータル)との連携 国内最大のPCポータルとのシナジー yahoo!japanがあること。 日本国内における検索ポータルとオークション PCでの会員組織との連携 検索サイトとしてのヤフージャパンの存在 検索エンジンを中心とした圧倒的なポータルパワー。インターネットの入り口としてスタンダード PC版での既存ユーザ数(所持ID数)、コンテンツの豊富さ コンテンツ力 PC版とのID共通化 サービスの相互連携と、Web as platformによるPC連携。オークションとカレンダー(予定表)など。携帯の画面の狭さ、入力の面倒くささだからこそ、この強みが生きてくる。 PC版とほぼ変わらない世界観、機能 既存コンテンツ PCとの連動(ワンID)、ユーザーベース 大きな集客力と影響力 Webサービスの充実 PC版ヤフーと同等かそれ以上のサービスの期待 PCとの連携 豊富なコンテンツ群と無料サービス ■ブランド力 YAHOO!というブランド力 ネームバリュー ヤフーブランド力 ブランド力 ブランド力 知名度 知名度 知名度 知名度 ブランド認知 日本でのインターネット利用者の認知 圧倒的な認知度、PV ■ソフトバンクグループとの連携 ソフトバンクユーザーをすでに抱えている。 ソフトバンクモバイルのデフォルトになったこと 携帯電話会社として一連で管理できること ソフトバンクとの連携 ソフトバンクモバイルとの連携 ソフトバンクモバイルからの集客 ソフトバンクのキャリアとしての付加価値として存在している事 ■資金力・組織力 親会社がキャリア 資金が潤沢 ソフトバンクというバックグラウンド 資金・人材など既存資産の豊富さ 組織力 ■その他 Yahoo!Everywhere構想、googleとの違いである人力への依拠 メール定額制 なし |
■ソフトバンクグループとの連携 ソフトバンクグループであるということでの他のキャリアからの敬遠されること。 ソフトバンクというバックグラウンド ソフトバンクのイメージ 強みに書いた携帯電話会社として一連で管理できること、が実際携帯上で利用者へのメリットの訴求が弱いこと。 加入者数 他キャリアとの距離感 ソフトバンクブランド、Docomoやauとの関係悪化が予想される ソフトバンクのキャリアとしての弱みと連動する事 ■PCポータルとモバイルのギャップ PC中心での発展であるがために携帯との齟齬が懸念される 冒険がしづらそう PCと比較しがち。 PCと同じものを提供してエンドユーザーに喜ばれるのかどうか? モバイルならではの特色に欠ける(必要かどうかは別として) ださいかもしれない。 携帯ユーザーの共感とメリット感 ケータイとPCでは微妙に世界(利用ユーザ含め)が異なるところ ■大企業病、アイディア不足 大企業化に伴う大企業病、ネットワーク企業としての信頼性の薄さ(個人情報漏洩問題等) 大企業体質 アイデアの無さ(目新しいサービスが皆無) 新規コンテンツ企画力 サービス公開のスピードが遅い ユーザーとのコミュニケーション ■ブランドイメージ いまいちあか抜けない ブランド力に若干のかげり(Googleが強くなってきたので 「ヤフー」のイメージの固定化 必然性の無さ(消極的選択性) ■その他 インフラの冗長性 キャリアが便利なサービスを無料でそろえすぎることによる公式CPとの軋轢。 広告モデル PVのほとんどがヤフーファイナンス 検索エンジンの脆弱さ(googleも現状大差なし?) 各Webサービスの連携が希薄 キラーコンテンツ。 思い当たりません |