「YouTube時代の大統領選挙」の帯を書かせて頂きました。

 本が仕上がってきた今の段階でも、私なんかで良かったのか本当に恐縮なんですが。
 6月27日発売の「YouTube時代の大統領選挙」の帯を書かせて頂きました。
youtube_senkyo1.png
 このYouTube時代の大統領選挙を書かれたのは、日経ビジネスでオバマ選挙に関する「米国ネットマーケティング茶話」という連載をされていたことでも有名な大柴ひさみさん。
 実は、私は大柴ひさみさんが開催されているJaM Japan Marketingのセミナーに参加させて頂いたという一読者でしかないのですが。
 そのセミナーの際に大柴さんが本を出したいと発言したら、その場にいた東急エージェンシーの菊井さんと小川さんが早速対応して、この本が生まれたという歴史的なタイミングに、たまたま居合わせたということもあり、今回の貴重な機会を頂くことになりました。
 youtube_senkyo2.png
 自分が本を書くならまだしも、他の方が書いた本の帯を書くなんて想像もしたことがなかったので、何だか不思議な感じです。こうやって文字になっていると自分じゃないみたいです。


 個人的にも、大柴さんの講演は、私がオバマ選挙に対する見方を変えるきっかけになった記念すべき講演でした。
 もともとは、テレビのニュースぐらいでしかオバマ大統領登場をウォッチしていなかったので、オバマ大統領誕生を、単純なアメリカの政治の一幕とか、初の黒人大統領誕生ぐらいにしか捉えていなかったのですが。
 実はオバマ革命というのは、インターネットやインターネットを活用したコミュニケーションの力が見事に活用された世界最大のマーケティングやPRの大成功事例。
 このあたりの話はフライシュマンヒラードの田中さんとブルーカレントの本田さんが書かれた「オバマ現象のカラクリ」にも詳しく書かれていますが、実はこの出来事には私たちにも参考になる要素がたくさん詰まっているわけです。
 そのことを大柴さんの講演でようやく理解した私は、その後オバマのPodcastingを真剣に聞いてみたり、オバマ関連の本を読んだりといろいろ研究するようになったという経緯があります。
barackobamacom.png
 そんなこんなでAMNでもネットと選挙をテーマにしたイベントを開催してみたりしていたわけですが、やはり今回の大柴さんの本を読んで改めて思ったのは、大事なのはインターネットやブログやYouTubeなどのツールが進化していることではなく、それを使う人びと自身が進化しているかどうかということではないかということ。
 
 当然、インターネットをフルに活用して、アメリカの政治に革命を起こしたオバマやその周辺のスタッフもすごいわけですが、そのオバマを陰に日向に熱心にサポートしたアメリカの人びともこれまたすごいわけです。
 この「YouTube時代の大統領選挙」では、米国在住マーケッターであり、日本人の大柴さんだからこそ書ける、日本人の目から見たアメリカの空気の変化というか、動きのようなものが非常に生々しく描かれています。
 選挙というものは、政治家がスピーカーで声高に叫ぶのを聞き流しながら投票に行くというものではなく、国民と政治家が真剣に議論してコミュニケーションをして、一緒に造り上げていくものだということ。
 そういった一つの理想の選挙が、インターネットを上手く使えば実現できるようになっているかもしれないと言うこと。
 そんなことを感じさせてくれる本だと思います。
 
 選挙のマーケティングだけでなく、企業のマーケティングのヒントになる視点もいろいろありますので、興味がある方は是非どうぞ。

4884971108 YouTube 時代の大統領選挙 ( 米国在住マーケターが見た、700日のオバマキャンペーン・ドキュメント)
大柴ひさみ
東急エージェンシー 2009-06-27

by G-Tools

 そんな貴重な本の帯を書くという貴重な機会をいただいた、大柴さん、東急エージェンシーの菊井さん、小川さんありがとうございました。
※ちなみに、この本の表紙のデザインは何と小川さんによるもののようです。
youtube_senkyo3.png