妖怪ウォッチの行列騒動が凄すぎて、妖怪ウォッチが社会問題として取り上げられるのも時間の問題な気がするのは、私だけでしょうか。

いやー妖怪ウォッチ、凄いですよね。妖怪ウォッチ。
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って、この間、「妖怪ウォッチブームの勢いが凄すぎて、ポケモンの将来が心配になってしまうのは私だけでしょうか。」という、似たような記事を書いたばかりなので連投するのもどうかと思ったんですが。
どうしても気になったので、書いてしまいます。
で、何が凄いって、先週末に妖怪ウォッチの映画の前売り券が発売されるというので、息子と一緒に行列に並びに行ってみたわけですよ。
でも全く買えそうな気がしないわけですよ。
まぁ、正直私は世界で一番行列が嫌いな人間な自信があるので、ドラクエとかiPhoneとか行列で並んで買うとか一切しない人なわけで。
たかが映画の前売り券なんか見に行くときに買えば良いじゃないかと思うわけです。
しかも映画封切りされるの12月ですよ。
冬の映画のチケットを夏に買うってそんなバカな話無いですよね。
まだ夏休み始まったばっかりですよ。
どんだけ気が早いねんって話なわけですよ。
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ただ、今回の妖怪ウォッチの前売り券には、先着50万人だけ、ここでしか手に入らないメダルがもらえるという特典がついているらしく、当然うちの息子も乗せられてしまっているわけです。
『友達はみんな行列するらしいよ』とか言うわけですよ。
みんなって誰だよ、と思いながらも、そこまで言われると仕方ないから、とりあえず行列には並ぶだけ並んで、息子のためにがんばって並んだことにするか、とか思うわけですよ。


で、土曜日はどっちにしろ早起きしてTOKYOウォークの日なので、ついでに寄っても良いかなぐらいの感覚で行ったわけですよ。
8時販売開始というので8時に渋谷TOHOに。
で、そのとき取った写真がこれなわけです。


まぁ、予想通り当然こんな時間に着いたんじゃ遅くて全く間に合わないわけですが。
実はこの写真に写っている人、全員対象外だった模様。
8時過ぎに映画館の人が「1階におられる方は全員特典はありません。特典無しの前売り券で良ければ買えます」と宣言したので分かったのですが。
この上にまだまだ長い行列があったようで、本当に早い時間に来た人だけ整理券が配られ、特典にありつくことができたようです。
特典メダルが手に入らなかったので、泣き虫な息子が当然泣くかと思いきや、あまりの当然手に入らない的なその場の空気に、泣きもせずに引いてましたからね。
てっきり50万枚と言うから、ゲームの販売本数が100万本と言うし、妖怪ウォッチファンの二人に一人は手に入れられる計算なのかなとか、適当なことを思ってたんですが、完全に予想を上回って異様な過熱ぶりです。
で、ツイッター上の発言とかいろいろ見てみると、実はどうも今回の特典付きチケット販売の方法はいろいろ突っ込みどころ満載だった模様。
まぁ、そもそもライバルのポケモンの映画公開日に合わせて前売り券の販売を開始するというのはおいといても。
・一人で6枚まで買うことができる(転売屋優遇になってる?実際大量にヤフオクに出てる)
・子供向けの特典のはずなのに親子チケットだと特典も2枚(親に特典いるか?)
・チケット販売が早朝からだと、子連れで早朝から並ぶ前提になってないか
・そもそも来場時に子供には全員配るので良いのではないか(ポケモンはそうしてる)
確かに改めて指摘されると、話題を最大限盛り上げるためにちょっとやりすぎてしまってるんじゃないか感は否めない印象もあります。
まぁ、先週の妖怪ウォッチのアニメでは、妖怪ウォッチに出てくる時計自体をiPhoneに見立て、スティーブジョブズならぬ、スティーブジョーズという妖怪が新型の妖怪ウォッチを発表して、それに妖怪が行列して買うというシーンが出てきたりしたわけですから、ある意味妖怪ウォッチは行列するのが当たり前という文化を創ろうとしているのかもしれませんが。
で、ツイッターでフォロワーの方に教えてもらったんですが。
個人的に興味深いのは、映画妖怪ウォッチの公式Facebookページが、軽く炎上気味に苦情のコメントが鈴なりになっている点。
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Facebookページって一般的には実名SNSなのもあり、ツイッターとかに比べるとはるかに炎上しにくくて、クレームのコメントとかもつきにくいんですが、さすがに今回のケースはそういう臨界点を軽く突破しているようで、様々な厳しいコメントが並んでいます。
子供向けの映画のはずなのに、女子大生にオジサンのSNSとして認識されているFacebookで妖怪ウォッチが公式ページを運用しているのも興味深いアプローチではあるのですが、そもそも親世代をターゲットにしたページなんでしょうか。
ほのぼのしたキャラクターの投稿の下に、厳しいクレームのコメントが並んでいるのは見ていて実にシュールです。
この人の問題提起ツイートとか3400件以上リツイートされてますからね。


Naverまとめでも、映画の前売り券販売の行列の各地での写真がまとめられていましたが、ここまで来ると社会現象なのは間違いないとして、社会問題に発展しかねない危うさをちょっぴり感じます。
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子供向けのおもちゃで人気が過熱しすぎて社会問題化したものというと、ビックリマンチョコたまごっちドラクエ3なんかが頭に浮かぶ人が多いと思いますが、どうも小学生の間でもエアマックス狩りとまで言うと大げさですが、妖怪ウォッチメダルのカツアゲ行為に近いトラブルも散見されるようです。
このままブームを過熱させていくと、なんかそのうちワイドショーとかで、妖怪ウォッチのメダルが原因で○○、みたいなニュースが出てくるのも時間の問題な気がします。
マーケティング手法としては妖怪ウォッチの数々の仕掛けの構造は凄いと思いますし間違いなく大成功していますし、その上で特典メダルを映画の前売り券に販売数限定でつけて行列を作り、さらに話題をあおって世間の注目を集めるというのはPR施策としても大成功なのは間違いありません。
ただ、さすがに現在の妖怪ウォッチブームは転売屋も含めて吹き上がりすぎの印象もかなり出てきていますので、妖怪ウォッチ関係各社の方々には是非ここらで短期的な話題の盛り上げに取り組むのは一息ついて頂いて。
せっかくの今回の妖怪ウォッチブームを新しい日本発のコンテンツ代表に育てて息の長いものにするために、子供の視点に立った取り組みに力を入れて頂きたいと。
真性行列嫌いの父親としては、心の底から切に願うものであります、はい。