CNET Japan Blog – 梅田望夫・英語で読むITトレンド:ビジネス環境の分散化が社会を変えるを読んで。
議論のタイミングを逃してトラックバックを打つのが、すっかり私のスタイルになってしまったが。
このビジネス環境の分散化は、個人的にも今の会社的にも非常に興味のあるテーマだ。
手前味噌ながら、今私が手がけているソフトウェアは、このビジネス環境の分散化の支援をうたっている。
会社や組織の壁を越えて、本当に必要な相手と情報共有をでき、会社でも家でも出先でも必要な情報を活用できる。
個人やSOHOでも大企業並みに情報共有システムの恩恵を得られるようになるはずだ。
もちろん、類似のソフトはGrooveを始め、サーバー型の仕組みでもできるものがいくつかでてきている。
ただ、だからこそ、この梅田さんの見ている「ビジネスにおける人々の自由の増大」というトレンドが日本に来るのは、米国の数週遅れになるんじゃないだろうかと・・・悲観的にも見てしまう。
やはり、日本は米国に比べ、ビジネスマンの自立度や自由度が圧倒的に低いと思うからだ。
そもそも日本の大企業に所属しているビジネスマンは、どちらかというと自由や自立と対極にいる。
例えば机にしても、個別のブース形式が多い米国に比べ、日本はチームで働くため、机は島になっている。隣の人がいないときにかかってきた電話は米国ではボイスメールに行くが、日本では隣の人が取る。極端な例でいえば、日本では成果をあげている人でも、朝の遅刻が多いとダメなやつとされたりする。
もちろん、真にビジネス環境が分散して個人やSOHOが中心の社会が来れば、上記のような組織内の話は関係なくなる。
しかし、ここにも大きな壁がある気がする。
日本はやはり大企業名がモノをいうので、小さい組織に降りてしまうと小さい仕事しかできなかったりする。
もちろん例外はあるのだが、どうも最近悲観的だ。
ライブドアや楽天の規模までいった会社も、結局大企業からするとうさんくさい若者にしかすぎないようだし(まぁあれは特別か)、ソフトバンクの規模までいってもまだメディア的には大企業対ベンチャーの構図が崩れないというのもおかしな社会だと思ってしまう。
米国なら成功した人は尊敬されるのが、日本だとねたまれたり非難されたりする。日本はそういう文化なんだと誰かに言われたのを思い出してしまった。
いや、でもビジネス環境の分散化で私たちが「ビジネスにおける自由の増大」を獲得できれば、もっと面白くなるのは間違いない。
それに向けて自分達ができることもあるはずだ。
それはいったい何なんだろう・・・?