[P2P]Skype、有料IP通話サービスの試験提供を開始 を読んで

Skype、有料IP通話サービスの試験提供を開始を読んで。

 すっかりこのニュースを取り上げるのが遅くなってしまった。


 以前自分のブログで書いたこともあるが、私はPCから発信する形のインターネット電話は日本ではそれほど普及しないだろうと思っていた。
 ただ、最近微妙にその考えは変わってきている。

 私がコラムでSkypeを取り上げたのは5月の話になるが、それから数ヶ月でかなり日本においてもSkypeの認知度は上がってきているようだ。

 各種IT系雑誌はおろか、週刊ダイヤモンドなどの一般誌でも取り上げられるようになっているし、最近ブログでSkypeの書き込みを見ない日は無い。
 例えば、磯崎さんのブログではここしばらく実に丁寧にSkypeのレポートがされている。

 
 もちろん磯崎さんのケースは、あくまで国際会議がきっかけであって、一般的な日本企業の前例としては少し特殊かもしれない。
 やはりヘッドセットに対する抵抗感が日本と米国では違うと思うし、この感覚は変わらない。
 
 ただ、このSkype Outでの一般電話との連携サービスのビジネスモデルを見ていると、案外これならいけるのかもしれないとも思えてくる。

 磯崎さんが「道に落ちてる直径30cmのケーキに出くわしたアリさんモデル」と表現しているが、それでいいのかもしれない。
 Skypeの設備投資は、P2Pの特性もあり、通常の電話設備の投資金額に比べて極端に小さいはずだ。小さいことを考えると、現状の音声電話市場の一部を取ってこれるだけで十分利益が出るということだ。

 
 例を考えてみよう。

 現状のSkypeで、会社のビジネスホンの置き換えをするのはまだ厳しい。
 ただ、例えばうちの会社のようなベンチャー企業では、実は開発者の席にはビジネスホンを置いていない。
 もちろんほとんど必要が無いから置いていないのだが、たまに電話をかけたいときにこれが結構困る。

 でももちろんパソコンは持っているわけだから、それこそヘッドセットだけ買ってあげて必要なときだけSkypeで電話をしてもらえばいい。
 PCの起動時間を考えると、Skypeで電話を受けるのは厳しいかもしれないが、かけるだけと割り切れば結構便利かもしれない。

 Skypeに入るのはもちろん非常に少ない接続料だが、積み重ねれば結構いい金額になるかもしれない。
 そうやって考えていけば、結構細かく切り取れる電話市場は存在するのではないだろうか?

 当初の予想に反して、SkypeはPC電話の形態でも思ったよりも普及する可能性があるのでは・・・と思ってしまう今日この頃です。

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