[P2P]Skypeが企業向けVoIP市場に参入へ を読んで

Skypeが企業向けVoIP市場に参入へ – CNET Japanを読んで。

 P2P電話のSkype(スカイプ)が、いよいよ企業向けIP電話市場を明確にターゲットにするようだ。


 ここ数ヶ月のSkypeの認知度向上は目覚しいものがある。
 IT系の雑誌はおろか、週刊ダイヤモンドや朝日新聞、ついには週刊プレイボーイにまで掲載されてしまった。

 さて、やはりここで気になるのは「はたしてSkypeは企業で電話の代わりになるのか?」ということじゃないだろうか?

 朝日新聞に25万人と出ていたが、現在Skypeを使っている人の多くはテクノロジーへの興味で「試した」人が中心なのが実態ではないかと言われているし、実利用の中心は、主に海外とのやり取りだと考えられる。
 ただ、電話市場の中で国際通話の占める割合は非常に小さい。
 国内電話の料金はプロバイダ型のIP電話の登場によりかなり低水準まで既に下がっているので、無料電話目当てだけでSkypeの普及が急速に進むとは思えない。

 私も5月ごろ某情報サイトのコラムでSkypeを取り上げたが、正直な話、当時は実利用での普及にはまだしばらく遠いのではないかと思っていた。

 でも、案外、国内でもSkypeが早くに普及する可能性はあるんじゃないだろうか。

 Skypeのようなソフトフォンの最大のデメリットは、PCのような端末に依存している点だ。だからいろんな批判的な意見がある。

・電話をするのにはヘッドセットなどの機器が必要だし(⇒かかってきた時にかぶるのがばたばたするし、日本のオフィスでは結構恥ずかしい)
・現在は番号体系やPCの起動状況の関係で、完全に電話の代わりをすることが難しいし(⇒結局普通の電話も残さざるを得ないんだったら、そっちでいい)
・誰かのPCに電話がかかってきても、他の人が代わりに取れないし(⇒日本のような誰かが変わりに電話を取る文化には馴染まない)

 一般的な企業を相手に普通に考えれば確かにそうだ。
 ただ、小規模なIT系の企業とかに閉じてみると、案外上記は問題にならないような気がする。

 IT系の会社は、メールでのコミュニケーションが中心になるので案外電話を利用するシチュエーションは少ないことが多い。
 そう考えれば、上記の批判的な意見をクリアするのは案外簡単だ。

 例えば、オフィスにかかってくる電話は、今までどおり普通の電話で受ければいい。
 ただ、個人ごとの電話はSkypeInの番号とかにしてしまっても良いだろう。席を外すときはPCを切ってしまえば、Skypeができないとき=電話で話ができないとき、なのだから留守番機能が動作すればいい。

 自分が電話をかけるときはPCが席にあるんだから、そのPCを使えばいい。
 以前にも「Skype、有料IP通話サービスの試験提供を開始 を読んで」で書いたが、SkypeOutを使えばSkype利用者にも普通の電話番号にもPCから電話をすることができる。

 ヘッドセットは確かにうっとおしいが、BlueTooth対応ヘッドセットなんかが出てきているし、慣れれば両手が自由になるので逆に便利なのに気づく。

 そもそも何で席にPCのような大きい箱が置いてあるのに、電話機のような小さい箱を並べて置かなければいけないんだったっけ?

 番号をボタンで押してかけるから?
 別に電話アドレス帳もPCに入っているんだから、携帯電話でかけるようにアドレス帳から相手を探して一発でかける方が自然な流れじゃないんだろうか?

 そうすれば、その会社は多機能電話機とか高価な交換機とか無駄な買物はしなくて済む。(もちろんコールセンター機能は別で必要になるだろうが、それはアウトソーシングしても良いだろうし)

 なんだかそうやって考えれば考えるほど、自分が過去の常識に囚われている古い人種になってしまっていたような気がしてしまった一日でした・・・

“[P2P]Skypeが企業向けVoIP市場に参入へ を読んで” への2件のフィードバック

  1. P2P電話ソフト「Skype」のP波

    KaZaAの開発者が開発するP2PのIP電話ソフト「skype」。これまでのPC IP電話で問題となっていたルーター設定(NAT)やFirewallもラクラク通る。音質もいい。当然のように無料、広告もなし。しかも暗号化によって会話が護られる。何かすごいことが起こりそうだ。

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