ゴッゴルに見るブログメディアの可能性

ヌーベルブログ 4400件 ゴッゴルの数 を読んで。

 もう皆さんはゴッゴルが何かご存知でしょうね?


 ブログを良く見る皆さんであれば、いたるところで目にしているキーワードかもしれません。

 このゴッゴルとはSEO Associationが開始した第一回SEOコンテストのためのキーワードで、何の意味もない言葉です。
 そもそもコンテスト開始日の10月17日には「ゴッゴル」で検索しても一個も発見できなかったのが、この単語の選別理由だったそうで。
 
 それが実にヌーベルブログの橋本さんによると「コンテストの開始から3日経過した現在、ゴッゴルの検索結果数は4400件。」という急速な増加を示しています。

 実際、10月27日現在「ゴッゴル」で検索するとなんとその20倍以上の114,000件の検索結果がヒットします。
 たった10日で10万件を超えるページが口コミが作成されているわけです。

 これこそ、ブログによる口コミマーケティングの成功例と言えるでしょう。
 ゴッゴルというキーワードが面白かったのと、初めてのSEOコンテスト、賞品に話題のiPodminiが並んでいるなど、成功要因はいくつもあります。
 ただ、やはり個人的には、このウィルス的な伝播はブログならではの成果だと痛感しています。

 もし、ブログがない時代に、個人ウェブサイトでこれと同様のことをやったらどうなったでしょうか?

 仮に個人ウェブサイト人口がブログ人口とほぼ同じだけ存在したとしても、おそらくこれほど短期間にGoogleの検索でこのキーワードがヒットすることはなかったと思います。

 なぜなら、これまでのウェブサイトのリンクは片方向だからです。
 
 個人サイトのほとんどは、どこのサイトからもリンクされていないので、Googleのロボットが見つけることができない状態なのが通常です。
 ところが、ブログはトラックバックを使うことで、容易に人気サイトから自分のサイトへのリンクを作ることができます。

 もちろん、これまでもEメールやIMを使った同様の手法はありましたが、ブログが強いのは、メッセージがウェブサイト上に掲載されることで粘ることも影響していると思われます。
 Eメールは情報が一巡するとコミュニケーションも一段落しますが、ブログは情報自体がほぼ永遠にそこに残るので、コミュニケーションも「粘る」わけです。

 実際、これまでのマスメディアによるPRに対して、今後ブログなどのConsumer-generated media(CGM:消費者制作メディア)を通じた口コミPRの重要性が高まってくると考える人々が徐々に増えてきています。
 (織田さんのAd Innovatorの記事経由で知りましたが、Micro PersuasionのPresentation on the Impact of Blogs on PRが非常に分かりやすいです。)

 そんなわけで、今回のゴッゴルコンテストは、なんだか実は今後のブログを使ったマーケティング上で、深い意味があるんじゃないかなぁと思ってしまった今日この頃です。

 ちなみにゴッゴルコンテスト自体は、10月20日ごろは、はてなダイヤリーのキーワードページがトップを走っていたようなのですが、現在のところはトラックバックセンターというハブの役割を初期に担うことになった「ゴッゴル屋」というグループブログがトップを走っているようです。
 やはりハブの役割を担うところをGoogleは好きみたいですね。

 さて、どこが勝つんでしょう・・・?
 (そのうち予想屋さんも出てきそうですね)

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