がんばれ田臥勇太

NBA.com 田臥勇太インタビュー「バースデイソング」を読んで。

 バスケットを知らない人にはあまり興味が無い話題かもしれませんが。


 一度でもバスケをやった人間からすると、日本人がNBAでプレーするというのはものすごいことです。

 よく田臥がメジャーリーグに挑戦した野茂やイチロー、セリエAに挑戦したカズや中田に比較されますが、個人的には今回の田臥の挑戦はチャレンジとしての格が違うと思っています。

 野茂や中田は、国内のプロリーグで実績を残していました。
 そもそも、野球は国技だし、サッカーもJリーグの誕生でレベルが大きく上がってます。
 もちろんレベルの差はあれど、その差はそれほど大きくは無いはずです。

 ところが、バスケはいまだに国内にプロリーグはありませんし、日本はオリンピックにすらまともに出ることができないレベルです。
 スラムダンクの世界では日本人もNBA並にスーパープレイを連発してますが、現実の日本のバスケのレベルはNBAには到底及ばないのが現実なのです。

 
 もちろん田臥は日本ではスーパースターでした。
 その田臥ですら、今でも控えの選手として残るのが精一杯という現実が、この日本と米国のレベルの差をあらわしています。

 ただ、だからこそ私は田臥の挑戦に興奮するんでしょう。

 平均身長2mを超えようかという超人たちの集まりの中で、はたして田臥は、日本人は、どこまでやれるのか?

 中田のようにセリエA初戦でいきなり2得点の大活躍とか、野茂のようなノーヒットノーランとか、イチローのような大記録更新とか、オールスター出場とか。
 それがNBAで田臥に無理なのはわかっているんだけど。

 それでも彼は多くの人に大きな感動と希望をくれています。
 今後もきっと、いろいろなものをもたらしてくれると信じています。

 そういう意味で、自分でも心がけたいと深く感じたのは下記の田臥の言葉

「僕のモットーじゃないですけど、こだわっているところは結果とかじゃなくて、過程。一日一日、自分の中で充実してやれるか――満足じゃなくて、充実させること。それなら、もし結果がダメでも、やってきたことが間違っていないと自分で思えるなら、後悔しないと思うし、後悔することだけが一番嫌いなんで、だから結果とかじゃなくて――。 」

 がんばれ、田臥。