検索会議2005に垣間見るヤフーのオープン戦略の行方

Passion For The Future: 検索会議2005:YAHOO!をいじりまわすのが今年のトレンドに?を読んで。

 土曜日に開催された検索会議2005に参加してきました。

 今回は前回の音楽会議に続いての、アカデメディア第二回にあたるのですが、一日に三部構成でしかも参加無料。
 スポンサーのヤフーさんの力の入れようが伝わってきます。

 私は営業系の人間にもかかわらず、第三部のエンジニア編に参加させてもらいました。
 何でかと言うと、最近のヤフーの戦略が気になってるから。
 何しろ講演されたのはYahoo!本社のJeremy Zawodny氏とyongdong wang氏。こんな機会めったにあるもんじゃありません。
 

 とりあえず、検索会議の当日の様子はたつをの ChangeLogや、見事に個人賞を獲得したtryingを見ていただくとして。

 個人的に特に印象に残ったのは、ヤフーの方々の意外なほどオープンな雰囲気。

 これまでのヤフーはどちらかというと、GoogleやAmazon、ブログ系のサービスなどに比較すると開発者にオープンではなかったような印象があるんですが、今回の検索会議では逆の印象。

 橋本さんが「最近のYAHOO!の動きで注目しているのは、YAHOO!検索をユーザが改造できるYAHOO!WebServiceの公開や、YAHOO!DevelopersNetwork運営など、技術コミュニティに積極的に”いじらせる”オープン戦略です」と書かれているように、戦略的にも最近のヤフーは少し雰囲気が変わってきたように感じていましたが、二人のプレゼンからも非常にオープン志向なのが伝わってきました。
(ただ単に私が知らなかっただけなのか、今回のプレゼンターのお二人のキャラクターなのかはわかりませんが)

 橋本さんが「ここにきてYAHOO!はまず検索技術をオープンに使えるようにしましたが、今後、他のY!サービスにも広げていくのではないかという予感が今日の講演にはありました」と書いているのもうなずけるほどです。

 エンジニアの視点で、やはりブランドイメージが良いのはGoogleだと思いますが、Googleに比較するとYahoo!の技術レベルや開発チームと言うのは、その市場での存在感と比較すると、これまで意外なほど扱いが少なかったということができるかもしれません。
 それを、3月1日に発表されたヤフーAPIの公開をきっかけにして、そんなエンジニアに対する存在感を増し、Googleに負けないヤフーを中心としたエンジニアコミュニティを形成しようとする意気込みが強くあるようにも感じました。

 上場後のGoogleはCNETで「グーグルのAutoLink機能ははたして「邪悪」なのか」なんて記事を書かれるぐらい、良すぎたブランドの反動がでつつあるみたいですから、タイミングとしても良いのかもしれません。

 インターネットの主導権争いは、これからますます激しさを増すのでしょうね。 
(それにしても、おみやげの豪華さにはほんとに驚き・・・)