ヒット中の「ブログ」、いかにお金を生むビジネスに結びつけるかが最大の課題 / デジタルARENAを読んで。
日経パソコンに、現在のブログの事業環境がわかりやすくまとめてありました。
1月末にYahoo!ブログが無料で2GBを売り物にして参入したことによって、それに対抗したgooブログの無料3GB、有料1TB(!)化など、いよいよブログ事業も体力勝負に入ってきたようです。
まぁ、普通にテキストで書いていてGBを超えられる人なんていないので明らかに行き過ぎとは思うんですが。
やはりユーザーが大きい数字が好きなのはデジカメも、ADSLも、ブログも一緒のようで、事業者の間ではどこまで追従するべきか、かなり議論を呼んでいるようです。
以前、ブログ戦国時代という記事で、「最近のブログ事業者の乱立を見ていると、個人的にはISP事業の黎明期とだぶってしまいます。」と書いたことがありますが、無料サービスがメインという意味では明らかにISP事業よりも厳しい事業環境になりつつある気がします。
結局、通信事業者やポータル事業者のような体力のある事業者のうち誰かが、自社サービスの利用者向けの「囲い込み」という名目で、無料で質の高いサービスを提供しつづければ、その他の事業者に収入が入る見込みはかなり低くなります。
ヤフーやgooブログを提供するNTTレゾナントからすれば、ブログへの設備投資はたいしたこと無いわけで、ブログ専業の事業者はきめ細かいサービスやニッチなサービスで対抗しない限り、無料サービスの体力勝負に挑む意味は無いでしょう。
最終的には、ブログサービスは過去に流行った無料ホームページサービスやホスティングサービスと同様、結局あんまり儲からない事業だったね。という結論になりそうです。
もちろん誰も儲からないわけではなく、儲かる事業者は存在します。
その代表格がシックス・アパートやドリコムのようなブログサービスを事業者に売っている会社。
まぁ、オフィスの2003年問題みたいに、オフィスビルをたてまくればオフィスビルのオーナーは賃料が値下がりして困るけれども、建設業者はとりあえず建ててくれれば儲かる、というのと同じ構造といえるかもしれませんね。
そういう意味では無料でブログを利用できる私たちこそが最大の受益者ということでしょう。
ちなみに、そんな中、気になったのはYahoo!有料会員が500万IDを突破したという記事です。
年3500円程度のサービスですが、500万IDということはそれだけで年150億円以上の収入になり、さらにこの人たちはYahoo!オークションなどネットサービスのヘビーユーザーと見ることができます。
つまり、ヤフーは有料会員限定で質の高いブログサービスを提供する素地があるわけで、収入がまわるブログサービスと言う意味では、やっぱりブログもヤフーの一人がちになるのかも?と思ってしまったりします。
まぁ、そうはいってもブログブーム自体が、実質どれほど書き手が増えているのかも個人的には疑問がありますし、もう主な書き手はサービス移動が面倒なレベルにあるかもしれませんから、そう簡単にはいかないかもしれませんが・・・