ブログが人を転職させるのか、転職する人がブログを書くのか

100SHIKE:アルファブロガーは荒野を目指す、のかを読んで。

 なんでも「先日とある席で、とあるアルファブロガーが転職を考えているという話になり、そういやブロガーの転職って多くないか?と思ったので調べてみた。」とのこと。

 個人的にも同じような印象を受けていたのですが、実際に並べて見るとまた印象がさらに違いますね。
 数えて見ると全体の半分の方が経営者などの自分がトップの人で、ある意味社長ブログ。
 残りの半分の方のうち、さらに半分の方が転職経験者という結果です。

 100SHIKEでは「やっぱり外部に評価されると、内部とのギャップか人を外に引っ張るんだよな。」と結論付けているのもうなづけます。

 ちなみに、個人的な印象としては、ブログを書いている人が外に引っ張られると言うよりは、長期にわたってブログで情報発信をするような人と言うのは、もともと「そういう人種」なのでは、と思ったりもします。
 まぁ、鶏と卵論みたいな話ですが。

 関連して思い出したのが、R30::マーケティング社会時評で、書かれていた企業人の四分類

どんな事業でもその始まりから終わりまでに必要なタイプの人間とは、大きく分けて4種類だ。市場機会があると思われるところに危険を省みずパラシュート降下したり、暗闇に紛れて上陸作戦を敢行したりして橋頭堡を築く「コマンドー」、その地域に橋頭堡が築かれたら集団で上陸し、巧みな波状攻撃でもって戦力を面展開し占領する「歩兵」、そして占領された地域に入って統治し、その地域から上がる収益をなるべく豊かにする「警察」、最後に、侵攻に失敗したり撤退する時に、後ろから追ってくる敵をうまく手なずけて被害を最小限にとどめる「しんがり」だ。

 この分類を元に振り返ると、アルファブロガーに選ばれるような個人情報発信をする人って言うのは、そもそも「コマンドー」的な人が多いのではないかなぁと思ったりするのです。

 もちろん、こんなことは人によってケースバイケースですから、まとめて語るのは間違っているのでしょうが。
 「歩兵」的な人は集団行動ですから個人で情報発信をするのはあまり良しとされないでしょうし、「しんがり」的な人の仕事はあまり情報発信なんて必要なく、「警察」的な人はそもそもそういう行為を取り締まるのが仕事。
 
 そう考えると、個人情報発信が好きな人って言うのは、そもそも「コマンドー」的な人が多く、その結果、独立したり転職したりと言うケースが自然と多くなるのでは?・・・という感じもしてきます。

 もちろんブログのような個人情報発信の手段が、転職や独立に好影響を与えたり、有効なツールとして使えるのは明らかな事実。

 NDO::Weblogの伊藤さんは、以前講演で、「ブログのおかげで執筆や転職の機会に巡りあえた」というような話をされてましたし、ガ島通信さんのケースなんかは、まさにブログが転職のきっかけになっている印象があります。
 これまでは大企業の中にいる人が外の人に評価してもらう機会と言うのはなかなかありませんでしたが、ブログなんかで情報発信していると自然に外の世界の評価というのが分かってきますから、今後はそういう逸話がどんどん増えるんでしょうね。

 まぁ、あんまりこういう風に囃し立てると、「ブログを書くやつは転職予備軍だから気をつけろ」みたいに短絡的に捉える管理職の人も増えてしまいそうなのが、個人的には心配ですが、企業側もそういう人にどう社内で活躍してもらうかと言う視点が大事になってくる気がします。