ライブドアの無線LANサービスD-cubicはソフトバンクと同じ夢を見れるのか

ライブドア、月額525円で全国使い放題の公衆無線LANサービス--海外も視野に - CNET Japanを読んで。

 いよいよライブドアの公衆無線LANサービスの概要が明らかになりましたね。

 4月に無線LANサービスを開始すること自体は発表していたので、それほど目新しいニュースではないのですが、思ったよりも充実した内容だったので、正直ちょっと驚きました。

 現在の公衆無線LANサービスの最大の問題点は何と言ってもサービスエリアが「点」でしかなく、どこで使えるか良く分からないという点。
 それを今回のライブドアのD-Cubicでは、電柱を活用した2200のアクセスポイントで山の手線内80%カバーを実現し、「面」的な展開を実現するようです。


 実はちょうど一昨日、東京新聞の記者の方にスカイプがらみでインタビューを受けたときに、「電力系の通信会社などと組んで、コストと時間をかければ、スカイプ普及につながる無線LAN整備も可能になるが…(なかなか難しいのではないか)」と発言してしまってましたが、自分の読みの甘さを反省中です。
 

 裏編集後記でも書かれていますが、何と言っても「今回の事業はライブドア単独ではなく、最初からパワードコムやフジテレビ、日本IBMがバックについている。」というのが注目でしょう。

 電力系の通信会社であるパワードコムは、長らくNTTグループのライバルの大本命と言われながらも目立たなかった存在で、今回のサービスに期待するものも大きそうですし、日本IBMは数年前の第一次公衆無線LANサービスブームの一翼を担っていた記憶がありますから、今回は復讐戦としてかけるものがありそうです。

 他にもアセロス・コミュニケーションズの無線LAN長距離化技術を活用していたり、アイコムが専用のアクセスポイントをすでに開発していたり、トレンドマイクロがセキュリティの面倒を見たりと、役者は揃っているように見えますね。


 こうなると注目されるのは、INTERNET Watchの記事のタイトルになっているように、はたして「D-cubicは孫さんの低価格ADSLのモバイル版」になれるのか?という点でしょう。
 
 Yahoo!BBの際には、既存の競合サービスが「速度が遅い」「料金が高い」「従量課金」という状態に対して、「高速回線」「低料金」「定額制」という特徴が上手くはまりました。
 D-Cubicも、既存の携帯電話が「速度が遅い」「料金が高い」「従量課金」という状況は似ており、「高速回線」「低料金」「定額制」という特徴で、一見確かに同じに見えなくもありません。

 ただ、利用場所が一箇所で済む固定回線と異なり、携帯電話はやはり利用エリアのカバー率が大事、またPCでまったく同じコンテンツを利用したPCと異なり、携帯電話はすでにただの電話端末では無いインテリジェント端末に育っており、一筋縄では置き換えられるとも思えません。
 すでにウィルコムという低料金を売りにするライバルが旋風を巻き起こしていますし、同じような移動通信事業参入の絵を描いていたソフトバンクも黙ってはいないでしょう。


 まぁ、なんにしても利用者としては選択肢が増えるのは大歓迎。
 はたして、ライブドアは通信業界にも旋風を引起すことが出来るのか。注目したいと思います。



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コメント

徳力さん、お世話になっています。



>「今回の事業はライブドア単独ではなく、最初からパワードコムやフジテレビ、日本IBMがバックについている。」というのが注目でしょう。



この構図がくせ者です。当初、パワードコムは乗り気でしたが、買収騒動後は引きまくっています(この辺はパワード幹部が明言しています)。フジも株主対策で形だけの協力(6/16の日経産業新聞が詳しく報道)。IBMは、ただ企業にソフトやソリューションを売りたいだけ。



今回の事業はライブドアが出資をすべて引き受けてリスクを負っているだけで、パワードコムはただAP設置料と回線使用料を一方的にもらうだけ。IBMもアセロスもトレンドマイクロも、顧客獲得のためにただ乗りするだけです。だれも出資はしていないので、失敗しても赤字はなく、ノーリスクでいつでも撤退できます。APの機器も、新開発ではなく、既存製品の一部変更版です。



ライブドアは、虎の威を借る狐に過ぎません。あの大掛かりな記者会見は、ライブドアが得意とする、世間を惑わす演出ですね。パワードコムは「スピードネットのリベンジ」というほど気合は入っていませんよ。

   

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