先日、友人と話していて「良くネット上であんなにいろいろ書いてるよね。怖くないの?」といわれました。
なんでもネット上に文章書いてしまうと、一生残るかもしれないしとか、実名で書いているとプライバシーがとか、そういうことを気にしていたようです。
まぁ、確かにそういわれてみればそうなんですが、自分の場合は仕事柄もあるし、どっちにしろネット上に実名で文章を書かざるを得ない立場なので、あまり意識していなかったりもします。
かえってネット上で書くほうが、間違いがあれば修正できるし、自分でコントロールできる安心感のようなものがあったり。
逆に、最近痛感しているのは、新聞という媒体の影響力の大きさというか怖さのようなものです。
話は先週の東京新聞のスカイプの記事にさかのぼります。
P2Pに携わっている会社が日本ではうちの会社ぐらいしか無いこともあり、スカイプに関してコメントを求められるのは、今に始まったことではないのですが、今回ちょっとした行き違いがあったのが会社の業務内容について。
記事の中ではうちの会社が「スカイプ用のソフト開発会社」となってしまってるんですよね。(知らない方に補足しておくと、うちの会社はPIMとかグループウェアのようなソフトを開発している会社です)
実は、記者の方に確認されて「スカイプと同じようなP2Pという技術を使ってソフトを開発している会社です」と説明したんですが、どうも分かりづらかったらしく、まとめられてしまった模様。
まぁ、知らない人にはどうでも良い話なんで、自分もたいして気にしていなかったんですが、どうやら一部では結構話題になっていたらしく。
知り合いに聞いた話だと、前の会社でお世話になってた部長さんとかが、その記事を見て「いつのまに、あいつはうちの会社の敵になったのか?」と発言してたとかしてなかったとか。
(これだけ境界線がはっきりしないインターネット業界で、いまどき敵も味方も無いだろうという話もあるんですが。)
やはり新聞に名前が出るということは、ネットとは全然違う層にリーチするんだなぁと言うのを改めて実感し、さらにその記事の書き方次第で読者に与えるイメージが大きく違うというインパクトの大きさを、改めて感じた出来事でした。
そう思って振り返ってみると、同じような話は良く聞きます。
ワーキングマザースタイルがNHKに取り上げられてかなりもめたのは記憶に新しいところですし、最近も板倉さんが日経ビジネスの特集にクレームをつけていたり、小林さんが日経産業新聞の記事で被害を受けたりということがあったようです。
おそらくメディア側としても、締め切りまでの限られた時間で取材をして記事をまとめなければいけなかったり、放送時間や文章量の制限があったりで、何かと細かい作業を省かなければならないという事情があるんだろうと思いますが。
やっぱりメディアパワーを持っていない側からすると、マスメディアが生じさせる誤解のインパクトは、非常に怖いものがありますね。
一般的には一度出てしまったら修正しようがないですし、仮に訂正記事を出してもらったところで、最初のものを見た人に届くという保障はありませんし。
今でこそ、誤解された側はブログを通じて少しは反論できるものの、これまでは全く反論できずに誤解されたまま泣き寝入りケースというのも、きっと多かったんだろうなぁと思ったりもします。
まぁ、とりあえず今回の自分のはたいした話でなくて良かったと、胸を撫で下ろしている今日この頃です。