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コの業界のオキテ!!  (藤原博文)

 コ(コンピュータ)の業界のオキテ!!は、1995年に技術評論者から刊行された書籍です。技術評論社版については数年前に絶版になっているのですが、今回Talpa-Techによって復刊されたものを献本いただいたのでご紹介します。

 タイトルからすると、ハードウェア業界の話に思えるかもしれませんが、内容はソフトウェア・プログラマー業界についての話です。
 業界の諸問題を内部から赤裸々に指摘しており、そこここで納得しながら読んでました。
 特に驚きなのは、この本が1995年に刊行されたという事実。
 10年以上たった今でも、業界が抱える問題というのはそれほど大きく変わっていないことに驚かされます。

 特にプログラムの上手下手に関連して、勤務時間の長さと生産性の関係性についての指摘については考えさせられるところがあります。
 遅くまで忙しそうにしている人と、とっとと仕事を終わらせて帰る人と、果たしてどちらの生産性が高いのか、勤務時間を基準にしていると陥りやすい罠だといえるでしょう。
 また、今後のプログラマ育成のための問題点の指摘についても「記憶に頼る学習くらい役立たずはない。」「学校で学ぶべきことは、新しい知識の習得方法、習得の訓練であってくれなくてはならない」という指摘には改めて考えさせられます。
 細かい暗記に頼らなくても、インターネットで検索すれば「答え」は見つけることができる時代に、はたしてどういう教育をすれば良いプログラマ、エンジニアを育成することができるのか。
 
 ソフトウェアやプログラミングに関わる人にお勧めしたい本です。

【読書メモ】
■プログラムが下手な者には、下手な理由が分からない
 どこがどう下手かの理由を明確に教えなければならない。

■コンピュータ技術者はよく残業をする。
 端から見ていると、物凄く真面目で勤勉と思える。
 →この「努力」は、価値がある努力なのだろうか?
 →さっさと問題を処理してしまう優秀な技術者は、一般には真面目に働いている印象を与えない

■知識をいくら詰め込んでも、次から次へと腐って行く世界。
 記憶に頼る学習くらい役立たずはない。
 →学校で学ぶべきことは、新しい知識の習得方法、習得の訓練であってくれなくてはならない。

■学校というところは、過去の知識を教えるところであった。
 教師は一度習得した知識を一生にわたって教えていれば済んでいた時代は終わってしまった。

■直すより、誤りを見つけることが遥かに難しい。
 誤りは、見つけてしまえば、修正作業の半分以上は解決したようなものだ。

■マニュアルこそ商品の顔である。商品そのものである。
 どんなに頑張って良いソフトウェアを作っても、そのソフトウェアを使うための唯一の手引きであるマニュアルが不備では、ユーザーは使いこなせない。

【目次】
第一章 下手ですね
第二章 閉鎖社会
第三章 見掛けが全て
第四章 評価基準 
第五章 トレンド
第六章 落ちこぼれ
第七章 品質管理
第八章 どこを見ても謎だらけ
第九章 何に頼れば良いか



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