マイネット・ジャパン、ニュースの共有や編集が可能な「newsing」を開設 – CNET Japanを読んで。
もう3週間も前の出来事になりますが、奇遇にも7月26日にソーシャルニュースサイトが二つ同時にオープンしました。
一つはNTTレゾナントを退職して独立した上原さんが立ち上げた「newsing」
そしてもう一つは、NTTレゾナントが運営する「gooソーシャルニュース」
gooソーシャルニュースの方は、ラボでの公開ですからプレスリリースもしていないようで、まだまだこれからのようですが。
newsingの方は、事前のカンファレンスなどのPRの効果もあり、はてなブックマーク数も300を超えて、アクセスも順調に伸び、6月に設立されたばかりのベンチャーとしては十分すぎるほどのスタートになったようです。
もちろん、これらのサービスが今後ビジネスとしてどうなのか、というのはいろんな見方があるでしょう。
実は個人的にも、もともとFPNニュースコミュニティをはじめたときにやりたかったのが、diggのようなサイトだったというのもあり、CNETの記事にも書かれてしまったようにnewsingの株主にさせていただいたり、gooソーシャルニュースのベータテスターにさせていただいたりと、本業と関係ないところに関わらせて頂いたりします。
そんなこともあり、newsingのリリース前後には、いろんな人からいろんな批評を聞くことができました。
特に多かったのは「日本でdiggは流行らないんじゃないの?」というものでしょうか。
理由としては、「米国でdiggの対抗馬になるスラッシュドットも日本では流行ってない」とか「はてなブックマークで十分」というような声が多かったように思います。
まぁ、正直それはその通りと思うところもあるのですが、そういう声を聞いていて思い出したのが、mixiやブログの黎明期。
Orkutが日本でちょっとだけ話題になったころ、「匿名が主流の日本ではこれは流行らないよね」と言っていた人が結構いた(自分もそれに近かった)と記憶してますが、ふたを開けたらmixiは500万人突破の大ブレイクになり、ついには上場が決まるほど。
ブログの初期も「日本には日記サービスがあるじゃないか」という論争があったと聞いてますが、いまやすっかり「Blog」ならぬ「ブログ」が日本にも根付いており、世界の言語別のブログ数でダントツの2位につけているというデータもあるぐらいです。
もちろん、文化が違うので、ある国で流行ったサービスをそのまま日本で持ってきてもそれは流行らないというのは歴史が証明してます。
アメリカ車がさまざまな貿易圧力に関わらず、日本でさっぱり売れないのなんかが良い例ですし、ネットサービスで言うとAOLとかeBayあたりが代表でしょうか。
ただ、それをもって類似サービスが全てダメと思ってしまうのはやっぱりもったいない気がします。
Orkutは日本では流行らないかも、でもSNSはどうか?
Bloggerは日本では流行らないかも、でもブログはどうか?
diggは日本では流行らないかも、でもソーシャルニュースはどうか?
そんな風に考えるのが、起業家というものなのかなーと改めて思います。
もちろん、だからといってソーシャルニュースが日本でも流行るという話にはならないですし。
newsingやgooソーシャルニュース、最近リリースされたSaafとか類似のサービスのどれもヒットするためには相当な仕掛けや努力が必要だろうと思います。
ただ、仮にdigg的なものが日本では流行らない可能性が大きかったとしても。
「流行らない理由」を論理的に並べ立てるよりは、「どうすれば流行るのか」というのを考える方が、やっぱりはるかに楽しいんだろうなーと。
newsingとgooソーシャルニュースの人たちを見ていてつくづく思う今日この頃です。