利用者を集めるのが先か、ビジネスモデルを決めるのが先か

ついにミクシィが9月14日に東証マザーズ上場 – CNET Japanを読んで。
 すっかり古いニュースになってしまいましたが、いよいよ株式会社mixiが上場するようですね。 
 雑種路線で行こうで「KDDIがGree株の数%を4億円弱で引き受け,そうかGreeで時価総額100億に迫るなら,会員数で一桁多いmixiは時価総額1000億円を余裕で超えるかな」なんて話が出ていますが、実に興味深いところです。
 何と言っても、「2006年3月期の業績は、売上高が18億9300万円、経常利益が9億1200万円、純利益が5億7600万円」と利益率が非常に高い決算数値が明らかになっていますから、相当株価もつりあがりそうな印象があります。


 ちなみに個人的には、そんな中振り返って懐かしい気持ちになったのがITmediaのこちらの記事。
ソーシャルネット「mixi」、儲からなくても続ける理由
 笠原さんが自腹でリスクを取ってスタートしたmixi、もちろん成功の腹積もりがあったからこそ、mixiに賭けたんだとは思いますが、当時は儲かっていないmixiを救おうとmixi版無敵会議が開催されたりしてたんですよね。
 それがたったの2年前ですからインターネットの変化の早さには本当に驚きます。
 思えば当時、「SNSは儲からない」という意見が結構多かったのを今更ながらに思い出します。
 もちろん、今後のmixiがどうなっていくのかは予断を許さないところではありますが、まぁよほどのトラブルがなければダントツのコミュニティと化しているmixiのリードは明らか。
 笠原さんの利用者が増えることに注力した賭けが、見事に当たったということでしょう。
 ちなみに同じタイミングで出ていた記事で気になったのがこちらのYouTubeCEOインタビュー。
YouTube創業者がテレビ番組出演 今年中の黒字化を示唆(動画)
 ビジネスモデルがなく、支出の方が大きいというのは、当時のmixiよりもはるかに金額的にはギャンブルとされていますが、年内の黒字化に自信を見せているという話です。
 YouTubeに関しては、もう終わりだという噂もささやかれていますから、どうなるかは分かりませんが、もし本当にここを乗り切って黒字化を実現したら凄いことです。
 先日記事になっていた、パリスヒルトンチャンネルの新設なんかが、この辺の自信の根拠というところでしょうか。
 考えてみればGoogleも創業当社は確固たるビジネスモデルがなく、Google Adsenseで大化けするにいたっていますし、無料電話でどうやって儲けるんだと指摘されることの多かったSkypeも、売り上げをはるかに上回る4000億円でeBayに買収されています。
 個人的にも、どうしてもビジネスモデルのほうに先に目がいって、そっちを考えるのに先にエネルギーを使ってしまう傾向があるんですが。
 やっぱりネットのサービスにおいては、あまり論理的にビジネスモデルとか考えすぎて出遅れる企業よりは、とにかく利用者に喜んでもらうにはどうすればよいか、どうすれば利用者が増えるのかという基本的なところに注力して、それを信じていち早くスタートし、努力している企業が最後に笑うような気がしてきました。